・ 小さな村の、気取らないお昼 ・ スロヴェニアとの国境近く

今日ご覧頂くのは、5月の末に行ったお隣スロヴェニアとの
国境近くの、アグリトゥリズモでのお昼の様子です。

第一次大戦の大激戦地となったこの一帯、北イタリアのとりわけ東北部は
みな激戦地だった訳ですが、この辺りは第1次から第12次まで繰り返された
悲惨なイゾンツォ戦・Isonzoの舞台となった一帯で、

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午前中は近くのモンテ・サン・ミケーレ・Monte San Micheleに
野外博物館として残されている塹壕跡や指揮本部跡を見学し、
当時、実際にこの塹壕戦で戦ったジュゼッペ・ウンガレッティ・
Giuseppe Ungarettiの、簡潔な言葉で綴った詩何篇かを
塹壕跡の脇で聴きました。

戦場跡に臨みながら、暑い程の陽の下で聴いたウンガレッティの詩は、
厳粛な印象で迫り、緊張しました。

とはいえ、私のイタリア語の能力ではその場ではきちんと把握できず、
後に改めて調べたり日本語訳も読み、見比べ反芻し、
この古戦場跡の様子も、またご覧頂きたいと思っています。

その後、近くの小さな村のアグリトゥリズモでお昼を食べ、
午後はドゥイーノのお城・Duinoと青い海を眺めに行き。

n.1 ドゥイーノのお城 ・ トリエステの海に臨み
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/469256010.html

n.2 トリエステの海に臨み ・ ドゥイーノの城
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/469256208.html

今日はのんびりの村の様子と、気取らずたっぷりのお昼の様子をどうぞ!

上の写真は、スロヴェニア語も並ぶ道路標識。
お昼を食べたのは、一番上に見えるSan Martino del Carso・
サン・マルティーノという村。



地図をどうぞ。 中程をジグザグに通るグレイの線がスロヴェニアとの国境で、
サン・マルティーノ、そして隣に見えるサン・ミケーレ・San Michele、
その北を斜めに流れるのがイゾンツォ河。

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南のトリエステ湾近くに見えるモンファルコーネ・Monfalconeは
イタリアの素晴らしい造船技術で、大型クルーズ船を建造する街
として有名な所で、
その南東にお城を見たドゥイーノ・Duinoがあり、
トリエステの街はも少し東になります。



塹壕などを見たサン・ミケーレから、緑みどりの中、
時にこんな集落を見ながら進み、            

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遥かにモンファルコーネ近くの海を臨む所まで下り、

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それからまたカーヴだらけの細い道を上ります!
ヨットの浮かぶ青い海が遠くに見え、ちょっと見慣れない印象の教会もあり、

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まだまだ上り坂。

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そして着いた村、というより、道の両脇に家がぱらぱらと並んで続く、
という様子ですが、1軒の農家の前にあった看板。

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読めるのは3行目のVendita Formaggio・自家製チーズ売ります
と、最後の電話番号、ははは。

この夏フランス国境に近いピエモンテで、高速鉄道のトンネル建設に反対の
デモ隊と工事関係警備隊の衝突事件が何度かありましたが、
右に見えるのは高速鉄道反対の垂れ幕で、
建設予定では、いずれ中欧にも延びて行くのでしょうか?



予約時間に少し早かったので村の散歩に出かけ、電柱にこんなポスターが。

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何か分かりますか? キツネの狂犬病、いや恐水病の為の薬を
撒いているのでご注意!という物で、

撒いた餌に触らないように、 何かあったら即、獣医に知らせる事、
犬や猫は外に出さないように、と。
村に来る迄のあの広い緑地を見ると、キツネがたくさんいるだろう事は、納得。



大きな、ゆったり雰囲気の農家の前庭を覗きこんだり、

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道脇のノーチ・クルミも、イチジクも大きくなりかけ、

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こちらの農家の脇庭には、餌をあさる鶏達がいて、
ルイーザの話では、あの白いのが珍しいのよ、というのですが・・?!

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サクランボも、美味しそうに色づき・・、

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アグリトゥリズモの建物自体は、大きな農家風という以外に特別な看板も
見えず、既に前に車がたくさん駐車していて、写真は無しに。
   
入り口を入るとすぐ脇にこんな大きな炉があり、
既に盛大に、大きなお肉がじゅうじゅうと焼かれていて、

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これは隣の予約席で、家族親族らしき人々がやって来ましたが、
我々の席は、こっちの木の下のテント下に設えられた一般席、はい。 

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このパンは自家製でしたが、この一帯、店も何も見かけない村ですから、
どの家でも自家製かも。
写真を忘れて食べかけ、あわてて思い出し撮った1枚。

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1人前が確か10か12エウロ位だったと思うのですが、パン、ワイン、水、
付け合わせの野菜がたっぷり出て、
プリモ(パスタ類)+デザート、セコンド(肉類)を取ると
デザートは別料金、というような仕組みだったと。



これはジュリアーナの頼んだフリーコ・frico、フリウリが本場の物で、
チーズだけ、ジャガイモを入れる、などなど家庭の味、店の味、
それぞれの違い自慢がある様子。

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ジュリアーナはフリウリ出身なので、フリーコと聞いた途端に注文したのでしたが、
お母さんの作っていたのとは違う、と。
       
サイトで見つけたフリーコの写真類はこちらに。

チーズとジャガイモで不味い筈は無く、簡単ですから、少し涼しくなったら、
レシピを載せましょう!



こちらはshinkaiの、アスパラガスのタリアテッレ。

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う~ん、時期からして白アスパラガスと思ったら、グリーンの方でしたぁ。
が、戦場跡を見た後の空腹にはなんでも美味しい!! これ真実。



誰かの、ニョッキにミートソース。

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こちらは、自家製の皮なしソーセージというか、美味しいと聞きましたが、
とにかく量が多いのです!

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洋からし風と唐辛子のソースの2種とレモン、玉ねぎの薄切り、と
いかにも肉喰いの為の一品!という様子。
ソースの味見をさせて貰いましたが、かなりピリッとね。



これは何だったっけ? 羊だった? すんまへん、忘れました。 

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付け合わせの野菜の煮物の写真は撮り忘れ、



皆が長いテーブルに並び、お喋りしながらたっぷりと頂きましたが、
向こうのお皿に、ポレンタらしき物も見えますね。
   
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ご一緒してたシニョーラがやって来て、コネリアーノのXXという
シニョーラを知っている?と。
で、聞きました事は、そのお家の息子さんが東京で働いていて、
皇太子さまにイタリア語を教えておいでだと!  へぇ!
そのお家は、失礼ですけど、有名な家柄とか大変なお金持ち?
いいぇ、普通のお家よ。
へぇ! じゃぁ、物凄く優秀なんだ、その息子さん!!
・・てな話も出ましたです。



最後は、上の写真で一番奥の席にいた男性をおまけに。 おまけ?!

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ええと、ルイーザ・Luisaの夫のレナート・Renato君、
レンズを向けていると知ると、こういうサーヴィスをしてくれる
なかなか素敵なイタリア男で~す。

       
秋にはまたグループで出かけるチャンスもあるでしょうし、色々な講習コースも
始まりますが、来週は、ちょっと息子の山の家に出かける予定です。
面白い物が見れるかな?
       
とにかくこの暑さが早く収まりますように! 
       

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