・ n.10 イタリア中部紀行 2010年秋 

イタリア中部紀行2010年秋、と名付けて見て頂いた旅の中継編も、
今回のその10でいよいよお終い、長いお付き合い有難うございました!

とはいえ、いよいよこれから本番が始まるので・・、と書くと
えっえ~、もういいよぉ! と言われそうな気が無きにしも・・、はい。
書く方も少し旅日記ばかりで飽きているのかも、ですね。
という訳で、次回からは何回か気分を変えるようにしますので、
まぁ、今日は最後という事で、お付き合い願いま~す!

まずは先回の最後、カステルッチョから大平原を通り、山越えをして
マルケ州のアスコリ・ピチェーノ・Ascoli Picenoにでる行程 
100K 2時間10分の地図をどうぞ。
  
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アスコリ・ピチェーノ
朝プレーチを発つ時から小雨だったのが、アスコリ・ピチェーノも
暗い空の小雨で少しがっかり。
それでも宿に荷を置き、中心広場に向かいますが、近い場所に宿を
決めていましたから大丈夫、 懐かしい2つの広場にすぐ再会。

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細長いアッリンゴ広場・Arringoの右側には市の絵画館、



奥正面にはドゥオーモがあり、このどちらにもお目当てのカルロ・クリヴェッリ・
Carlo Crivelliの作品があるのですが、ドゥオーモの方は
今回初めての対面。 素晴らしかった!

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市の絵画館には、昔2日通いましたら2日目は無料にして貰った
楽しい思い出があるのですが、今回の受付は若い女性達のみで、
写真もダメ、見て歩く後をついて回る、そのくせちゃんとした収蔵品の
カタログもないという・・。

それでも絵画館の建物自体が素晴らしく天井の高い見事な物で、
名も知らぬ画家のテンペラ画の素晴らしいのが何点もあり、
暫しの間を行ったり来たり、彼女達も歩かせてさしあげました。

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大変美しく洗練されたポポロ広場・Popoloの北側には、
フランチェスコ教会があり、広場の周囲を店やバール、レストランが囲み、

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西側にはカピターニ・デル・ポポロ宮・Palazzo dei Capitani del Popolo
があり、今回写真略、その窓から、
広場で若い女性がぐるっと回りながら自分を写すのを楽しんで眺めました。 
覗き魔的要素十分!
       
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昔この広場で素晴らしい旗振り競技を楽しみ、翌日は時代行列も写した
懐かしい思い出もありますが、今回はこの憂鬱な寒い雨で、
少し町外れの橋を見に行くのも略、早い夕暮れの迫る中を宿に。

アスコリ・ピチェーノ ・ 夏の祭り
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/461029151.html

アスコリ・ピチェーノ ・ クインターナのお祭り
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/461029323.html



ぺスカーラ
翌日まだ曇り空のアスコリ・ピチェーノを出発、一路リミニに向かう心算で
走りだしましたが、少し空模様が明るくなるのを見て、急遽予定変更、
道脇に車を止めtomtomを打ち直し、ぺスカーラ・Pescaraに。
リミニとは逆方向、南に向かい95K 1時間10分の行程で、
今回初めて、アブルッツォ州・Abruzzoに!

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ぺスカーラに何をしに?       
はい、ガブリエレ・ダヌンツィオの生家を見に行ったのです!

今回の旅程を組む最初から、行きたいけど外れているし、
少し遠いなぁ、と省いていたのですが、
曇り空のアスコリ・ピチェーノに少々鬱屈していたのかもですね、
思い切って行って、気が晴れました。

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写真禁止でしたので、ここでは中庭の井戸位しかご覧頂けませんが、
19世紀の上流家庭の部屋の様子、ダヌンツィオの衣類展示、
これが軍服に至るまでミラノの洋服店仕立てであるのを知り、
ガルダ湖畔の彼の最後の住まい、あのなんとも豪奢な凄い
ヴィットリアーレ・Il Vittorialeが頭の中で楽に繋がりました。

写真のあれこれを見るにつけ、詩人・作家という言葉のみでは
到底括りきれない人、政治家というか、オピニオン・リーダーである事を
意識して生きた人なのだ、と強く感じました。

彼の作品を読んだ事もないのですが、済みません、
なんとなしに興味を持って見つめ続けているミーハーで、
と、こういう言葉自体も我が祖国では既に死語なのでしょうねぇ。

ガルダ湖畔 ・ G・ダヌンツィオの家、 そして サロ
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463417856.html



リミニ
という事で、再度リミニ・Riminiに、
今回の最後の宿泊地リミニに向かい、一路251K 2時間半。

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宿を予約するのに、リミニ市街の少し外れ、なんとか歩いて
旧市街を見に行ける場所を選んだつもりが、
なんとなんとサン・マリーノ共和国に近い場所で、何でこうなるのん?!

しかも道路の車線が中央のガードレールで区切られている為に
一旦国境を越えてから戻って来なければならず・・!
はぁ、まぁ、お陰さまで国境の位置と、脇にそれてトンネルをくぐって戻る
位置をしっかり覚えました。 忘れなければ、また役に立つ事も
あろうかというものですがぁ、ははは。


駐車場探しに苦労し、せっせと歩いて中心部に。
城の大きさが上手く写せていませんが、しっかり残るマラテスタ家の紋に、
ああ、やって来たなぁ!

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今迄リミニの観光ガイドを見ても余りそそられず、大都市の常で、しかも
夏の大海水浴場とあって敬遠していたのですが、
今回はリミニに開眼、いや正しくはリミニの博物館の収蔵品の凄さと
量に圧倒されました。

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しかもフラッシュなしの写真OK、係の女性達も管理でそこにいるものの
邪魔せず、質問には親切に教えてくれるという、
ここは必ず改めてご覧頂きますね。

単純に絵画館、同じ建物内のベッリーニ・Giovanni Belliniと
ギルランダイオ・D.Ghirlandaio を見に行ったつもりが、
そこに至るまでにローマ期のモザイクを見疲れるほどに!
ですが、この2枚も素晴らしかった!

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で、閉まるまでに大急ぎでと後を省略、マラテスタの廟・テンピオ・
マラテスティアーノに行き、ピエロ・デッラ・フランチェスカ描く所の
リミニの狼・シジスモンド・P・マラテスタに初めて対面。

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画集で何度も何度も見ている絵にこうして実際に会うのは
やはり感慨深いものがあり、ましてや見たくて憧れていた絵なれば尚の事、
いつか、ルーヴルのシジスモンドにも逢いたいものです。



ローマ期1世紀建設の橋というティベリオ橋・Tiberioも見に行きましたが、
なんと現役活躍中で、車がびゅんびゅん走って渡るのに、いささか呆れ!
ヴェローナにあるローマの橋は歩行者のみOKですから、
なんとまぁ、ローマ人は凄いなぁ、の想いを改めて。

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帰宅
リミニから地図上Aの印テッラ・デル・ソーレ・Terra del Soleに、
ここはコジモ1世トスカーナ大公が16世紀に自領の北東の要塞地
として造った町で、要塞を見に寄ったのですが、

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小雨で一気に帰心に駆られ、きゃいん、一路高速を走って家に。
写真はまたのチャンスに、ご覧頂きますね。
旅行初日に寄ったイーモラ・Imolaで閉っていた要塞を
見たかったのですが、夕方の5時からしか開かないので再び断念、
リミニから、378kの行程を戻りました。


今回の23日間の走行距離は、車の距離計を確かめなかったので
グーグルの地図上での計算になりますが、1950km、
実際はもっとの距離になると思いますが、大体これ位。

宿は1泊50エウロ前後で探し、食事も友人と一緒の時は2度に1度は
買い出しをしたりで、経費は安く付いたと思いますし、何よりも楽しかった!
良い旅が出来たと思っています。
たくさん見過ぎて、まだ消化できておりませんが、ぼちぼちと。
       
という事で、長いお付き合いお疲れ様でしたぁ!       
有難うございましたぁ。

   
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