・ 夏休みを頂きま~す。 が、納涼DVDで暫しの間を

残暑お見舞い申し上げま~す!
      
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子猫ちゃんのように涼しい木陰でお昼寝を、とまでは行かずとも、
8月いっぱい夏休み、にさせて頂きますので、
暫しのお別れに、懐かしいのや、楽しいのや、ふ~む、と思った
DVDのご紹介をここに。


◆ 上流社会
  ・1956年 米
  ・チャールス・ウォルター監督
  ・ビング・クロスビー、グレース・ケリー、フランク・シナトラ

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まずは、先月モナコの街で見かけた、お美しかったグレース王妃の
写真に敬意を表して、これを。
      
何とも麗しい素敵な眼差しが印象に残る彼女の映画では、
「裏窓」も好きなのですが、手元に無いのでこれを。

結婚直前のお金持ちの女性が、別れた前の夫と元の鞘に、という、
お金持ち社会、他人事という事で、気楽に楽しめますです。
ルイ・アームストロングもお元気で、聞かせてくれます。



◆ 雨に唄えば
  ・1951年 米
  ・ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン監督
  ・ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナー

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何度見ても、素晴らしい踊りのシーンが楽しめます!
ダンス映画が好きで、この時代のアメリカのミュージカル映画も
何本も持っていますが、やはりこれは大傑作。

主演の3人が何とも芸達者で、無声映画からトーキーに
変わる時代、という設定も可笑しく、
キンキラ声の女優役にも大いに笑わせて貰えます!



◆ パーネ・エ・トゥリパーニ
  ・1999年 伊
  ・シルヴィオ・ソルディーニ監督
  ・リーチャ・マリエッタ、ブルーノ・ガンツ

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お話は、団体バス旅行で立ち寄った高速のサーヴィス・エリアに
置き忘れられた家庭の主婦が、乗せて貰った車の縁で
ヴェネツィアに。
そして始まる不思議な可笑しな人生の展開。

タイトルの「パーネ・エ・トゥリパーニ」は、パンとチューリップ。
生きていく糧と花、そう、どちらも必要よね。

この映画が納得できるのは、イタリアの人々を少し知ったからで、
サーヴィス・エリアの置き忘れ事件は、昔実際に似た事件も。
そしてどうする? が無いのも、イタリア映画らしく!

でも、とても可愛い小品で、
人生の途上で、誰しもが一瞬夢見る事かも、ね。 



◆ チベットの7年
  ・1987年 米
  ・ジャン・ジャック・アノー監督
  ・ブラッド・ピット

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第2次大戦開戦直前にヒマラヤ登頂に向かい、
インドで捕虜となり、チベットに脱出しての7年間。

登山家ハインリッヒ・ヒラーの自伝からの映画化だそうですが、
チベットでのダライ・ラマ14世との出会いがあり、
自分の夢優先のいささか傲慢な性格も変わっていくものの、
中国人民軍のチベット侵略が・・。

子供時代のダライ・ラマ14世の好奇心に満ちた瞳、
役者が演じているとはいえ、がとても印象的で、
今もお元気で世界各地を回る姿に繋がります。

北京オリンピック開催時、チベット人民は各地でデモ抗議を
繰り広げ弾圧されましたが、
あの時期に敢えてフィアットは、チベット仏教の礼拝者としても
有名なリチャード・ギアを使い、雪景色のチベットを偲ばせる背景の、
高級車のCMを流しました。

大声を上げずとも示すこういう姿勢、大変気に入りました。



◆ イル・グランデ・シレンツィオ
  ・2005年 独
  ・フィリップ・グルーニグ監督撮影

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ドイツ語の原題は、Die Grosse Stille、やはり「大静寂」と。

監督・撮影のグルーニグ自身が、この11世紀創立の
もっとも厳格な規律で知られるカルトゥジオ修道会に、
修道士と同じ個室に4ヶ月間住む事を認められ、
自然の採光以外、人工的な光も音も音楽も一切使わず
撮影したもの。

何年か前に一度接触したものの時期尚早と断られ、
何年後かの再度のチャンスにこうして。

世間と一切の接触を断って過ごす修道院の内の姿が
静粛に静謐に、緩やかに穏やかに、流れて行きます。
厳しく美しい自然の中での、中世そのままの修道士の生活。
       
余計な感想は書きますまい。
ご一見をお勧めします!
       
       
 
◆ その男 ゾルバ
  ・1964年 米
  ・マイケル・カコヤニス監督
  ・アンソニー・クイン、アラン・ベイツ、イレーネ・パパス

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懐かしい映画のDVDが見つかると、何はともあれ買い込みますが、
日本での上映当時は見ておらず、今回初めて。
とはいえ余りにも有名映画で、読んだり一部を見てはいたものの、
こうして通してみると、またまるで別物の印象。

ゾルバの強烈な性格が、良く語られていましたが、
ギリシャ人自体が強烈なのかも!

柔な文明人には到底太刀打ちできないギリシャ人と、
そしてギリシャの固有文化、意識なのかも!



◆ マイ・ビッグ・ファット・ウェディング
  ・2001年 米
  ・ジョエル・ズウィック監督
  ・ニア・ヴァルダロス、マイケル・コンスタンティン 

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タイトルは、私の物凄く大袈裟なギリシャ式結婚 とでも?
年を取ると共に、複雑深刻出血多量結末破綻残酷暗澹が
どんどん苦手になり、単純に楽しく愉快に、未来も明るく(らしい)
というコメディが大好きに!
で、これは大変面白く、お勧めです!

シカゴに住むギリシャ移民の一家、一族の団結と、
独立意欲に燃え、独り立ちして行く1人の女性の物語でもあり、
尚且つ、重たくなく楽しいギリシャ系の人々のお話で~す。



◆ デイヴ・1日大統領
  ・1993年 米
  ・Ivan Reitman監督
  ・ケヴィン・クライン、シガニー・ウィーヴァー

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コメディが続きます。 現職大統領のそっくりさんが、大統領の
浮気隠しに雇われ、その夜限りの筈が、腹上死寸前から意識不明と
なった大統領の代役に。

次代を狙う側近の思惑からのピンチヒッターが、
友人の会計士の援助を受け経済計画立て直しを図ったり、
次第に美しい大統領夫人に魅かれたり・・。

まぁ、おとぎ話ではありますが、政治の世界にも爽やかな一幅の風が
吹く事を期待したくなる、まぁ、気軽にご覧下さい!

デイヴ・Daveで、ベイブ・Babeではありません、ははは。



◆ 花嫁のパパ
  ・1992年 米
  ・チャールズ・シャイアー監督
  ・スティーヴ・マーティン、ダイアン・キートン

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スペンサー・トレイシー、キャサリン・ヘップバーン主演の
1950年の有名ヒット作「花嫁の父」のリメイクですが、
大変愉快で、良くできたリメイク版で大いに楽しめます。

花嫁の父、という存在はどこの国、どの人種も同じ様で、
今頃は大いにかのクリントン元大統領も味わっている筈の感情、
ほろりとさせつつ、でも大いに笑わせます。

前作同様この続編リメイク版もあり、こちらも可笑しいですが、
前作での花嫁役は、かのエリザベス・テイラー。
美しく可憐でしたぁ!



◆ カウチ・イン・ニューヨーク
  ・1990年 仏
  ・Chantal Akerman監督
  ・ウィリアム・ハート、ジュリエット・ピノシェ

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パリの下町に住むダンサーと、ニューヨークのエリート精神分析医が
休暇の為にアパート交換をして始まるコメディ。

タイトルのカウチは、精神分析医の使う長椅子ですが、
超高級アパートに彼女が住み、押しかける患者との優しい対応で
患者達は元気になる、観葉植物はジャングルの様に茂る、
飼い犬はロミオと仮の名で呼ばれつつ、彼女に懐き ecc,ecc.

一方パリの彼女のアパートの精神分析医は、
彼女宛てへの愛の留守番電話、手紙を盗み見しつつ、

まぁ、結末はお分かりでしょうが、
あのヌボーっとしたウィリアム・ハートがねぇ、ははは。



◆ ジェイン・エア
  ・1990年 
  ・フランコ・ゼッフィレッリ監督
  ・ウィリアム・ハート、シャルロット・ゲンスブール

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シャーロット・ブロンテ原作の、なんと6度目の映画化だそう。
オーソン・ウェルズ主演の旧作に比べると、少し軽いイメージですが、
こういう文芸作品は、なかなか原作には勝てないものですね。

そうなので~す、
あのおどろおどろしい古い館とか、中年男の熱中ぶりとか、
ははは、意外と好きで、何度か読み返すもので、はい。



◆ ロミオとジュリエット
  ・1968年 米
  ・フランコ・ゼッフィレッリ監督
  ・オリヴィア・ハッセイ、レオナルド・ホワイティング

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引き続き、懐かしいゼッフィレッリ監督の「ロミオとジュリエット」の
DVDを見つけました。
最近のレオナルド・ディ・カプリオ君のも持ってますが、
やはりねぇ、シェークスピアは時代物がねぇ、良いすよねぇ。

何十年振りかに再見し、ゼッフィレッリはやはりイタリア人で、
でもうまく世界に見せる方法を知っているなぁ、と。

何よりも、ニーノ・ロータの音楽が素晴らしく、
暗い中に煌めく宴会の華やかな衣装に、音楽に、
建物の厚い壁にも憧れた若い頃を思い出しました。



◆ 恋におちたシェイクスピア
  ・1998年 米
  ・ジョン・マッデン監督
  ・ジョゼフ・ファインズ、グイネス・パルトゥロウ

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映画内容は、素晴らしく、劇作家シェークスピアを描くに
相応しく、筋立ても舞台脚本風で、描き方も現代風で。

私がDVDを買い始めた、記念の第1作なので~す。



◆ グラン・トリノ
  ・2008年 米
  ・クリント・イーストウッド主演、監督

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妻のお葬式から始まる冒頭シーンで、子供たちとも
上手く行ってない事が分かる既に老年にさしかかった男。
隣に引っ越してきたアジア系の移民一家の姉と弟との
ぎこちない付き合いから始まり、次第に気持ちが通うようになり、
遂に最後は!

クリント・イーストウッドという男性、TV西部劇からの長~い
お付き合いですが、
どんどん凄くなり、深くなり、なんとも凄い人、という
イメージが大きくなっている昨今です。



◆ バード
  ・1988年 米
  ・クリント・イーストウッド監督
  ・フォレスト・ウティカー、ダイアン・ヴェノーラ

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ビ・パップ・ジャズで一世を風靡した、サキソフォーン奏者
チャーリー・パーカーの34年の短い生涯を、
イーストウッドが哀惜をこめて綴ります。

少年時のトラウマに怖れを感じつつ、麻薬におぼれ、
仕事の無い事を恐れ、妻に子供の様に甘えつつ・・。
見ていて切なくなる人生。

そして、映画に流れるチャーリー・パーカーの音楽、
素晴らしいジャズの音色に、久し振りに浸り切りました。



◆ 硫黄島からの手紙
  ・2006年 米       
  ・クリント・イーストウッド監督
  ・渡辺謙

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第二次大戦というよりも、日本にとっては太平洋戦争の
戦争末期の硫黄島の激戦。
イーストウッドが描くと、この悲惨な戦いを強いられた兵士の姿が
情緒に落ちる事なく、痛恨の思いを込めて浮かび上がります。

「ラスト・サムライ」で俄然注目した渡辺謙さん、と
すみません、日頃は日本映画を見ませんので、
我が生まれ故郷の長野は松代近郊出身と知った、硫黄島
守備指揮官 栗原忠道中将の日本陸軍の域を出た戦いぶり、
に心が残りました。



◆ 父親たちの星条旗
  ・2006年 米
  ・クリント・イーストウッド監督
  ・ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード

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「硫黄島からの手紙」と共に、同じ激戦を戦ったアメリカ側兵士の
戦争後の人生を描いた、イーストウッドの2部作。

星条旗を立てる6人の兵士、を写した1枚の写真がもたらす
英雄と持てはやされる戦争中のキャンペーン、そして戦後、
しかも写真中の当の兵士では無いという事実の重み、
何も語らず最期の時を迎える1人の元兵士が、辛いです。



◆ おくりびと
  ・2008年 日本
  ・滝田洋二郎監督
  ・本木雅弘、山崎努

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最後は、今回初めてイタリアで映画館に出かけて見た日本映画を。
「おくりびと」という映画が日本で流行っているらしい、と知ってはおり、
「DEPARTURES」というこのポスターも見てはいましたが、
結びつかず、見に行く気も無かったのですが、
ルイーザが電話をかけて来て、夫と見て感動した、と言うので
急遽プロヴァンス旅行の前日夜に見に行きました。

まだ新しい映画館で、座席も綺麗でふっくりゆっくり、7エウロ。
イタリア人の反応は、げらげら笑ったりしつつも引き込まれ、
やはり最後は、殆どの人が泣いた様子。
       
納棺の前の清めの作法に、日本文化の良さを見た、感動した、
というルイーザの言葉が頷け、
逆に、我が日本とイタリアのお葬式の違いについても
考えさせられました。が、

今の日本に、心のこもったこのお別れの儀式が残っているでしょうか?
少し気になった事でした。
    
  
◆*◆

半年に1度の好きな映画のDVDご紹介をなんとかこなし・・、
イェイ、明日から夏休みで~す!!
1ヶ月間お休みいただきま~す!!

皆さんも、どうぞ美味しい鰻など召し上がりつつ、
絹ごしの冷奴も茗荷なんぞで召し上がりつつ、
枝豆のプックリを、チュッと口の中に滑り込ませつつ、
冷たいビールをぐっとあおりつつ、 ・・・ああ、クヤチイなぁ!
時折は、映画観賞をどうぞ!

以前の記事の懐かしい映画のタイトルなどを思い出し、
暑い夏の一時をお楽しみくださいね!
では9月まで、お元気で、ごきげんよう!!


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