・ 安芸の宮島  麗しの厳島神社

広島での友人宅での1日、宮島に出かけてきました。
あいにくの曇り空でしたが寒くはなく、1人で気軽に。

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ところが、なんと宮島で電車を降りた途端に、ものすごい人、人、人!!
宮島への連絡船の船着場に歩く道筋も、いっぱいの人!
切符を買い、ちょうど連絡がよく船にもすぐ乗れましたが混雑で、
幸いに座れたものの外の景色は見えず。

漸くに島が近づいてきた頃、目の前の人が移動し、
左下にちょっぴり赤い鳥居が見えますか?  

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到着前に船内で案内があり、今日の宮島は大変混んでおります。
ロープウェイは1時間半待ちです、と。
とは聞いたものの、何度も行っている宮島なだけに、
の混雑ぶりが実感できずでしたが、船を降りた途端、これは凄い!!

美味しそうなイカ焼きの匂いにつられて撮ったのですが、ははは、
びっしりと参道への道を歩く人々の姿、いやぁ本当に大混雑でした!!   

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人の歩かない並木道の高い所で休む鹿ちゃん。 餌をねだるどころかねぇ!

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人混みに押されるようにして歩き、漸くに厳島神社が見えた所。 

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受付で参拝料を払い、回廊を行きますが、ちょうど潮が満ち始める所。
あまりにも多い観光客に、どこにカメラを向けても人が入り過ぎなのですが、
少しでも宮島の美しさをと狙います。

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古代からあった厳島神社のようですが、平清盛の大きな庇護を受け、
神殿作りの神社となったのは、平安末期1241年の造営だそう。

平氏一門の後も天皇家、そして様々な大名家の庇護を受け、
寄贈された「平家納経」を始めとする様々な優れた美術工芸品も多く、
現在の神社の建物は皆国宝、または重要文化財の指定を受けていると。



ここは本殿よりも手前にある、客・まろうど神社。
朱の柱、緑と黒の格子が素敵でしょう?!

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そして、広く清々しい木肌の床、朱塗りの回廊。 

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回廊は幅4m、長さが275mあるそう。
床板の隙間は目透しといい、高潮の時の下から押し上がる海水の
圧力を弱め、海水や雨水を海に流す為なんですと。
       


見上げると、北にある五重塔が見え。 

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鏡の池と呼ばれる回廊の角の池に、どんどん潮が満ち入り込むのが見え、
その中をゆうゆうと獲物を探しつつ、歩くシロサギ。  

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参道を歩きながら、実は何枚もこの朱の鳥居を撮っているのですが、
アングルに気をつけないと、対岸の中腹にあるどこかの宗教団体の大きな
建物が入ってしまうのですね。 
きっとそれを狙ってあの位置に建てたのでは無いかと思うのですが、

漸くにこの位置だと、右後ろの大きなマンションを見なければ、
平安の昔の素晴らしさも感じ取れるでしょう?!

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この朱の大鳥居は奈良の大仏殿とほぼ同じ高さの16m、重量は約60トン!
樹齢500~600年の楠の自然木で、現在のは8代目なんだそう。

海の中に埋められているのではなく、松材の杭で地盤を強化し、
箱型の島地の中に石を詰めて加重し、その中に鳥居の重みだけで立っていると。

春の大引き潮のときは、この鳥居の位置まで潮が引き、
潮干狩りに皆出かけるのですよ。
広島の貝汁、アサリのお味噌汁は美味しいもんね!!

長野で、ちっこいシジミの身をせせった記憶の残るshinkaiには、
こんなに美味しい貝のお汁があるんか、という驚きでしたもんね、ははは。
       


朱色と白壁、そして黒の格子、艶やかで美しい!

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漸くに本殿前にたどり着き、高舞台とともに1枚。

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この舞台では春と秋の一夜、舞楽が奉納され、2,3度夜出かけて来て
拝観したことが良い思い出となっています。

夜の宮島の道は観光客が殆どおらず、潮がひたひたと満ちてき、
回廊下の柱にチャプチャプとあたり、それに回廊に灯された灯が映り、
雅楽のあの雅な音に舞う舞人の、暗い中に煌めく衣装。

舞人がすっと足を滑らして引き、ついでトンと床を打つ音。
舞楽のあの異国の香りのする面。

まさに平安の昔はこうだったんだろう、という厳島神社。
昼の人混みの中で見るのは、ちょっとむごい感じも受けました。
       


舞台と本殿の間にいる、大きな青銅の狛犬。
こうして正面から見ると、なるほど、という感じですが、

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後ろから見ると、ははは、尻尾がね、指でサインを出しているようでしょう?!

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床の美しい木目。

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本殿前にあった清めの水。 はい、shinkaiめも。

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本殿では、ちょうど七五三のご祈祷中で、

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神官がこのあと、参拝者のお祓いを。

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現在の本殿は1571年、毛利元就によって改築されたものと。



回廊の下にも、満ちてくる潮。 波を打ちながら、ひたひたと。

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お供えの酒樽。 「清盛」というのもあるんですねぇ!

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奥の右側は、能舞台。 現在の舞台と橋掛けが建設されたのは1680年。
海に浮かぶ国内唯一の能舞台なんだそう。

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能舞台に近寄りますが、舞台には上る事は出来ず、
春の奉納能の時なども確かこちらの回廊から拝見するのみだったと。

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背景の松、 そして軒下の木彫の変わった飾り。

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普通の能舞台では足拍子の響きを良くするため、舞台下に共鳴用の甕が
埋められているのが、ここでは舞台の床が一枚板のようになっている、のだそう。
一枚板のようになっている、というのがどういうのか、ちょっと分かりかねますが!
       


最後の回廊の向こうに見える反橋。 現在の橋は16世紀半ばの物と。

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宮島厳島神社を初めて訪れたのは、短大生の時で50年前ですか、きゃは。
当時は靴の上から草鞋をはいて回廊を歩くようになっていて、
その時はこの橋の上にも登れたのでしたが、
その後広島に住むようになった時には、もう登れなくなっていましたっけ。



能舞台の近く、満ちてきた潮の中で獲物を探すアオサギ。

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反橋の向こうで回廊を出て、町中を歩きつつ、お昼を食べる場所を探し。
       
ここは宮島の町家博物館、一度中も拝見しましたが、
奥ゆかしく裕福な町家が偲ばれるものでした。

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宮島はまた高校野球の応援団が打ち鳴らす「しゃもじ」や、木工細工でも
有名ですが、我が家にも宮島で買ったしゃもじが今もあり、
歩いていて、こんな木地師の仕事場が。

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紅葉のシーズン、日曜とあって、食べ物所はどこも満員で、表にズラッと列で、
到底並ぶ元気はなく、ず~っと端まで歩き、ついに空いている所を見つけ、
外の席に座りこんな景色を見ながら、

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穴子をまぶしたご飯と、わかめと雑魚の酢の物を。 
いつも外でのご飯にはビールを1杯やりますが、何故かこの日はお茶だけで、
あまりの人混みに飲み込まれたのかも!

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こちらの友人たちへのお土産に、宮島の「孫の手」をと決めていたので、
それを探して買い込み、戻り道は厳島神社の裏側を歩きます。
    
すっかり満潮となり、回廊のすぐ下まで海水が上がってきているのが見え、
やはり美しい姿ですねぇ!

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豊臣秀吉が1587年に建築を命じたという千畳閣に寄ることにし、
石段を登ります。

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ちょうど千畳閣前の大銀杏が見事な黄葉で!

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建築が終わらぬ前に秀吉が亡くなり、豪華絢爛となる筈だったこの大経堂も、
御神座の上以外は天井が張られておらず、板壁もない未完成ですが、

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俗に千畳閣と言われ、857畳も敷ける、この広さ!!

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太い梁が見える天井には様々は絵馬が奉納されており、
これは明治元年の物のよう。

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興味深かったのは、もみじ饅頭生誕百周年記念の絵馬。
平成21年となっていますから、何年前かな?

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余りにも名が知られ、皆さん、もみじ饅頭を食べず嫌いではないでしょうか?!
そういう方、ぜひ一度騙されたと思って食べて見て下さいね、
本当に美味しいんですよ!! 



最後にもう1度下の道に降りて、平安の名残を眺め、戻ります。

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今回は鹿ちゃんを見ることも少なかったような・・!

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と云う、安芸の宮島、麗しの厳島神社のご案内でした。


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実は今日は私の誕生日でありまして、イタリア時間ではまだ12日。
お祝いの電話、メールもあれこれ頂き、また1年頑張ろうと喜んでおります。

今朝1番のメール・チェックに届いていたのに、大笑いさせて貰いましたので、
皆様にもここにご披露させて下さいね。
私の絵の師匠である二木一郎さんの奥さん、竹ちゃんが
いつも知恵を絞って描いて届けて下さるカードなのですが、
今回はshinkaiが演歌歌手としてデビューした、という発想の舞台衣装!!

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竹ちゃんは友禅がお仕事で、お人形さんの衣装も手作り、というのはご紹介
しましたが、今回の演歌歌手としての初舞台の衣装は、月夜の桜!!

なんとも手の込んだ労作で有難く、嬉しく・・、でねぇ、上のキャプションは
私の師であり、竹ちゃんの夫である一郎君の作なんだそうで、
きゃはは、笑った、笑った!!

「・・雨じゃった」とちゃんと広島弁になっていて、おまけに即日廃盤だと! がはは。
良かった、演歌の練習をせにゃいけんかと思ったところじゃったぁ!!

もう1枚のには、私が大ファンの藤沢周平さんと同郷の竹ちゃんが、
思い出して描いてくださった、故郷の食べ物で、
美味しそう、食べてみたい!というのがたくさん並んでおりました。

竹ちゃん、そして和菓子よ、我が師よ、有難うございましたぁ!!
しっかり印刷して、壁に貼っておきま~す。


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