今日のご紹介は、旅行雑誌「Bell'Italia」Mondadori出版の
記事と写真で、サルデーニャ島に伝わる美しいパン、
記事と写真で、サルデーニャ島に伝わる美しいパン、

宗教行事、誕生、結婚、お葬式等など、その行事の折々に
家の女達の手で作られ、生活にリズムを与えているパンのご紹介を。
最後に地図を載せますので、場所の確認をして頂くとして、
この、サンタンティーオコ島の美しいパンを、まずどうぞ!
・ サンタンティーオコ島のパン
これは島と同名の聖人サンタンティーオコ・Sant'Antiocoの祭日
(今年は4月16日、復活祭の2週間後)に捧げられるパン。
あちこちに、金片が散りばめられているのが見えます。
これは島と同名の聖人サンタンティーオコ・Sant'Antiocoの祭日
(今年は4月16日、復活祭の2週間後)に捧げられるパン。
あちこちに、金片が散りばめられているのが見えます。

最初の写真にも見られるように、これを作るのは家庭の主婦、
千年にも及ぶ、伝統を伝える女達の手によります。
千年にも及ぶ、伝統を伝える女達の手によります。
基本の形はハート型。 金属片を刻む様に彫り込みを入れます。
材料は、粉と水と醗酵菌と、そして代々伝えられた、古くからの知恵。
材料は、粉と水と醗酵菌と、そして代々伝えられた、古くからの知恵。

麦の穂 にも似て。

花咲き開く、枝。

小鳥も見えます。 そして最後に金の小片がちりばめられます。

リボンで飾られたパンを、誇らしげに見せる島の女性。

捧げられたパンのうち、最も美しい物がこの様に、聖人アンティーオコ像の
冠とされ、聖遺物と同じ扱い、を受けるのだそう!
冠とされ、聖遺物と同じ扱い、を受けるのだそう!

サルデーニャ島は、言葉も、文化も独特のようですが、
ここに見える男達の服装も、やはり違いますね。
ここに見える男達の服装も、やはり違いますね。
・ こちらは フォンニ のパン
同じサルデーニャ島でも、所により随分の違いが見られるようですで、
同じサルデーニャ島でも、所により随分の違いが見られるようですで、
こちらはフォンニ・Fonniのパン。6月24日サン・ジョバンニ・バッティスタの
祭日に捧げられる、大きなトルタ。
祭日に捧げられる、大きなトルタ。

100もの小鳥達が5層になってトルタを囲みます。
材料は、セーモラ・ふすま、そばかす、蜂蜜、アーモンド。
下部のトルタ部分は、ご覧のように各色のリボンで飾られます。
トルタ上部、小鳥たちの様子。 真ん中の巣には3羽の雛が見えますが、
このちょっと変わったパンの意味については、たくさんの論争があるとの事。
このちょっと変わったパンの意味については、たくさんの論争があるとの事。

・ セディーロ のパン
こちらは、セディーロ・Sediloのパン。
復活祭に作られる、ゆで卵を入れる形になります。
こちらは、セディーロ・Sediloのパン。
復活祭に作られる、ゆで卵を入れる形になります。

これは籠の形をかたどっていますが、サルデーニャの伝統として、
全島で再生を現すゆで卵を使ったパンが作られるそう。

材料は常に、セーモラ、水、塩、醗酵菌。
作られる形は、子供たちには大体、おもちゃの形で、
女の子には、胸に卵を入れた人形を、
男の子には、家畜とか、子馬の形とか。
・ ヌオーロ のパン
ここでは、ヌオーロ・Nuoroのパンと言うよりも、「サルデーニャのパン」と
言うべき、「カラサゥ・carasau」のご紹介を。
2度焼きした、パリパリの、キツネ色した保存のきくパン、です。
ここでは、ヌオーロ・Nuoroのパンと言うよりも、「サルデーニャのパン」と
言うべき、「カラサゥ・carasau」のご紹介を。
2度焼きした、パリパリの、キツネ色した保存のきくパン、です。

本来は、硬質麦を昔ながらの方法で挽いた粉を使うそうですが、それと、
醗酵菌は水に溶かしたもの、そして小麦粉。 他は一切なし。
写真で見る粉は、如何にもサラサラとして、硬質麦の粉そのもの。
醗酵菌は水に溶かしたもの、そして小麦粉。 他は一切なし。
写真で見る粉は、如何にもサラサラとして、硬質麦の粉そのもの。
家でこのパン作りに取り掛かるときは、3~4人の主婦の手が要り、
夜、まず窯に火を入れることから始まり、
そして十字を切り、なぜなら、パンは神からの贈り物だから。
そして、次々と手順どおりに運ばれます。
夜、まず窯に火を入れることから始まり、
そして十字を切り、なぜなら、パンは神からの贈り物だから。
そして、次々と手順どおりに運ばれます。
水に溶かした醗酵菌を加え、煉られ、小さい丸い形に、そして、
それが大きな円形にされ、1度窯で焼かれます。

それがこれですが、これで十分に美味しいものの、保存がききません。
で、この様に縁を取り去ると、平たい2枚に分かれるのを、
更に、もう一度、窯で焼きます。
で、この様に縁を取り去ると、平たい2枚に分かれるのを、
更に、もう一度、窯で焼きます。
ビスコッタート・biscottatoとも言い、これはイタリアの一般家庭でも
余ったパンをフォルノに入れて焼く、 「bi」つまり2度、の意味で、
そうすると、カラカラになり美味しく、日持ちがします、この要領ですね。
余ったパンをフォルノに入れて焼く、 「bi」つまり2度、の意味で、
そうすると、カラカラになり美味しく、日持ちがします、この要領ですね。
・ ボッティッダ のパン
ボッティッダ・Bottiddaで、6月16日サンタントーニオ・アバーテ・
Sant'Antonio Abateの祭日に作られる、パンです。
ボッティッダ・Bottiddaで、6月16日サンタントーニオ・アバーテ・
Sant'Antonio Abateの祭日に作られる、パンです。

材料は、セーモラと水のみで、醗酵菌も、油脂もなし。
円盤型にのばされ、ハート型が4つ切り抜かれ、
それを材料に、花と、野原と、牧場の様子が作られ、飾り付けられます。
円盤型にのばされ、ハート型が4つ切り抜かれ、
それを材料に、花と、野原と、牧場の様子が作られ、飾り付けられます。
左側に、羊飼いらしい人形と、動物のような形の飾りが見えますね
縁も切り取られ、曲げられ、2世代の女達の手によって作られるこのパンは、
聖人の旗飾りの上に載せられて、騎士の行列に加わり、
護衛のパン と呼ばれます。
聖人の旗飾りの上に載せられて、騎士の行列に加わり、
護衛のパン と呼ばれます。
サルデーニャ島の地図、ご紹介した土地の位置関係をどうぞ。

今日ご紹介のパンは、宗教行事に関連した特別なパンが多かったですが、
それ以外にも、単に、毎日の食事のパンのみでなく、
それ以外にも、単に、毎日の食事のパンのみでなく、
生活の行事があるたびに、家中の女達が集まり、時に、親戚の女達も
巻き込んで、テーブルを取り囲み作るようで、
巻き込んで、テーブルを取り囲み作るようで、
まさにサルデーニャの古い田舎の文化、伝統がこのパンに息づいている様です。
・ サンタンティオーコ島の港 真っ青な海と、空。

この島は地図でご覧のように、サルデーニャ島の殆ど南側に位置し、
かっては、フェニキア族の支配下に置かれた歴史を持ち、
古代カルタゴ人の墓地もあるとか。
・ 織物芸術博物館
サムゲオ・Samugheoにある織物芸術博物館の作品。
麦の穂が、モチーフになっていますね。
サムゲオ・Samugheoにある織物芸術博物館の作品。
麦の穂が、モチーフになっていますね。

後に、染められた糸も見えますが、これは植物染めの糸と。
以前TV番組で、サルデーニャ島の植物染めをしている場所が出て、
その時は、どこか分りませんでした。
が、糸の色が、日本の植物染めの色より大変に鮮やかで、印象深く残り、
一度、訪れてみたい場所です。
この博物館のサイトはこちら。
Museo Unico Regionale dell'Arte Tessile Sarda
http://www.gooristano.com/museo-arte-tessile-sarda-samugheo
一度、訪れてみたい場所です。
この博物館のサイトはこちら。
Museo Unico Regionale dell'Arte Tessile Sarda
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