・ オルヴィエートの煌めき、大聖堂 

暑い程のお天気に恵まれたトスカーナ、ラツィオの旅から戻って以来、
イマイチすっきりの快晴とはならず、曇り空、雨模様が続き、肌寒い程です。

旅行の最後に予定外で急遽寄つたオルヴィエート。 大急ぎでドゥオーモだけを
見に寄ったのですが、ウンブリアで一番華麗なドゥオーモと言われる
その姿を今日はご覧下さいね。

ン十年前と、はは、そして5年前の冬にナポリに行く途中と、今回は3回目になる
オルヴィエートなのですが、まだブログには載せた事がないので、
今回はこれに書くので少しサイトも読みました。

内部は写真禁止で、おまけに監視人があちこちに、で、中の写真はほんの少し、
・・まぁ深く追求は無しで、ね。
       
お昼をチヴィタ・ディ・バーニョレージョ、天空に浮かぶ町で済ませ、
皆がオルヴィエート・Orvieto に寄る事に賛成し、バスは一路田舎道を
ガタゴトと走り、

緑滴る風景の中、羊の群れを見たり、で進みます。

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写真の背景には何も無く、遥か遠くの山が霞んで見えますが、これはチヴィタの町から
見える北側の崖の上辺りで、一瞬だけ、空中に浮かぶチヴィタの町を逆光の中に!

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あ!っとカメラを構える間もなく通りすぎてしまい、残念。 

オルヴィエートにも今迄余り魅力を感じませんでしたが、だんだん良くなる法華の太鼓式に、
ははは、今回の忙しい訪問で、もう一度ゆっくり見たい思いになりました。
チヴィタの遠望も含めあの辺り、また行けるチャンスがありますように! 

n.1 チヴィタ・ディ・バーニョレージョ ・ 天空の町
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/467757700.html

n.2 チヴィタ・ディ・バーニョレージョ ・ 天空の町
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/467757874.html



バスの向こう側に座っていたのが急に、shinkai!と声を上げ、見るとこれ! 
遥かに望むオルヴィエートの姿!

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ガタンガタンと揺れながら、カーヴを切りながらの下り坂で、おまけに
反対側の窓に見える事が多く思う様に撮れず。

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町東の駐車場でバスを降り、階段を上り駅前に。そしてケーブルカーで上の町に。
上り降りの2両が、あの2車線の所で交差します。

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ケーブル駅前からドゥオーモ前まで、また市内バスで。
とにかく大急ぎで、というのも、我々のバスは夜11時までにコネリアーノに
戻らないといけないとかの規則だそうで、
いつもは皆てんでんばらばらの行動を得意とするグループが、結構必死で
同じケーブルカー、同じバスで移動を、ははは。



とにかくドゥオーモだけ、というのですが、横道にこんなのが見えると、
写さずにはおれず。

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さて、ドゥオーモ前に。 オルヴィエートが誇る、いやウンブリアが、イタリアが、
世界に誇る華麗なドゥオーモです。

まず全景を。

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中央。

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中央最上部のモザイク。

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薔薇窓。

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この大聖堂の建設が始まったのは1290年で、最初はロマネスク様式で、と
始まったらしいのですが、じきに初のゴシック様式が取り入れられる方針に変更。
そして1591年に建設が終わるまで延々3世紀間、次々当時の芸術家たちが携わり、
とりわけ現在見られる正面壁が完成するには、数多くの芸術家・職人が働き、
ルネッサンス様式まで取り込まれる息の長い仕事で、彼らの名を逐次挙げられない程。

ですが、この薔薇窓と中の礼拝堂の壁画は別でして、薔薇窓は
アンドレア・ロルカーニャ・Andrea l'Orcagna作ですが、円形の薔薇窓だけで、
四隅のモザイクは別人作。

後に見て頂きます中の礼拝堂には、ルーカ・シニョレッリの名が残ります。

今回こうして見て写真も見直して気が付いたのですが、意外に石の色が濃いピンク色
というか、とにかく白では無いですね。 両脇壁の白黒の縞の印象が強いのと、
フィレンツェのドゥオーモの白と緑とピンクや、シエナのドゥオーモの白と黒の印象から、
なんとなしオルヴィエートの聖堂正面も白い石、と思い込んでいたのでしたが。



薔薇窓の下のモザイク群。
これらモザイクも後の修復再制作で、元の原作では無いそうで、唯一残っていた
原作のモザイク1つは、現在イギリスはロンドンのヴィクトリア・アルバート博物館にと。

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正面扉の上の装飾と、聖母子像。
ここに現在あるのはコピーで、本物はドゥオーモ博物館に。

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そして、正面扉。 現在のドゥオーモ一般見物入り口は、左右両脇の扉からで、
しっかり入場料5エウロを徴収されます。 これは2012年現在の金額で~す。

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この像が左右入り口扉の上に。 何を現わしているのか、説明も見つけられず。

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入り口扉両脇と、外側の柱の下に、4使徒を現わす動物の像があり、
ここでは、聖マルコの有翼のライオンのみを。

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では、聖堂内部にどうぞ。 内部は写真禁止で、監視係があちこちにおり、
これはサイトから拝借で聖堂内部を。 悔しい事に、結構カメラを構えている姿が!

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8日が今年の復活祭で、イタリア国営放送RAIでミサの中継がある様子。
外の広場に中継用の大きな車が停まっていて、中継準備でしょう、
トントンカンカンと、まぁ、賑やかな事でした。



こちらが聖堂右奥にあるサン・ブリ―ツィオ礼拝堂・San Brizio の、
ルーカ・シニョレッリ・Luca Signorelliのフレスコ画、天井ボールト部。

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サン・ブリ―ツィオはオルヴィエートの守護聖人で、この町の司教様だったそう。
もうこの辺りになると我慢できず、屏風をしてね、と入り口から隠れて撮り、はい。
この礼拝堂にフラ・アンジェリコが最初にフレスコ画を描いたと言い、どれがそうかと
管理人にジュリアーナが訊ねましたが、正確に分からずじまい。

ですが、サイトを読んでいてちょうどの場所を写していたのが分かりました。
この天井部分、2つに分けられた中を、3角に4つに分けていますが、一番奥に
キリストが見えますね。 あの部分とその右、つまり天井8区画のうちのこの2つが、
フラ・アンジェリコがべノッツォ・ゴッツォーリの援けを受け、1447年から描いた部分と。

彼はその後を描かずに戻って行ってしまい、1499~150-4年にかけて残りの部分と、
周囲の壁も描いたのが、ルーカ・シニョレッリと。


こんな様子。

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どちらを向いても、お尻プリプリの男性像で、今回つくづく思ったのは、
ひょっとして彼はhomo君だった?

上の画面に見える、死者の蘇りの周囲にぼわっと白い煙。 この表現発想と、
フレスコ画で描くのにどう描いたのか、と感嘆! 
彼は好きな作家では無いですが、やはり凄いなぁと。



そして、この殺人光線みたいな表現! 16世紀になったばかりの時代に
現代の漫画的表現が既に! いや、逆に現代が真似をしているのかもですが。

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お尻プリプリ、誇示するコックピース、ですっけ? 殺人光線。
なんとまぁ、大聖堂礼拝堂の壁画にこんなのがねぇ!!



さて青空の下に戻りまして、毒消しに、ははは、外壁のこの白と黒の縞の
素晴らしさをどうぞ!

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聖堂の北側広場。 

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手前の塔、マウリツィオの塔と呼ぶらしいですが、ここも中が、
古い時計の仕掛けなども見物出来る様子。 はい、次のチャンスには。



広場を囲む建物の壁が、なかなかの趣で。

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また聖堂正面に戻り、下の壁にはそれぞれ旧約聖書の逸話の浮彫があり、
ここはアダムとイヴのお馴染のお話部分。

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正面壁の飾りをどうぞ。

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聖堂南面の大好きな縞々。

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お天気の良い土曜の午後、草原に憩う若者達。

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聖堂南面の奥突き当たりに、ドゥオーモ博物館がある様で、
ルーカ・シニョレッリのマグダラのマリア像のポスター。

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いつもなぜか短い滞在のオルヴィエート。 出直さねば、ね。

博物館のサイトはこちらに。 http://www.museomodo.it/it

では皆さま、良い復活祭を! Buona Pasqua a tutti!!


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