・ コッペデ塔 ・ ジェノヴァへの旅の途中に

そちら日本はゴールデン・ウィークの真っ最中で、ぐだぐだ長いブログを
見て下さる方は少ないかも、と思いつつ、エウロフローラ・その2は次回にまわし、

前からの疑問が少し解けたので、それも兼ね、
春のバス旅行の、車窓からの景色をご覧下さいね。

この塔、この不思議な塔を昨年アップしたのですが、覚えておいででしょうか?

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ええ、昨年初夏に出かけた南仏プロヴァンスへの途中に見かけ、
大体の位置は掴めたものの、村の名前も分からなかったのが
今回再度の出会いで、結果わかった事を後ほどお知らせしますね。

フランスへの道 ・ 689キロの道のり
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/461109871.html


我が町コネリアーノからジェノヴァへの道のりは、446K 4時間15分と出ましたが、
途中2度の休憩を挟み、約6時間。

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朝6時に出発、南仏プロヴァンスへと同じ道を通り、お昼ご飯はジェノヴァの街中で、
という行程でした。



こちらはブレーシャ・Brescia近く、街中の教会ではありませんが、立派でしょう?

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春の野原、時に菜の花畑が広がり、トウモロコシ畑かな、芽が出ているのも見えます。

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スプリンクラーが勢いよく働き、

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緑の草はらに目が覚めるよう。

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見えるこのコブコブの木、これは桑の木だというのをこの春知ったばかり!  
かっての養蚕大国イタリアの名残なのですね。
そう、我が隣町に出来た養蚕博物館もご案内したいです!



で、この摩訶不思議な塔。 ご覧の様に、思いつくままにあれこれ付け加え、
結果、年代不詳スタイルまぜこぜ、という様な塔なのですが、
どうやら現在は農家らしき様子でもあり、手前には馬場の様な柵も見えます。

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で、この塔は一体どこにあるのか、と言うと、地図をどうぞ。
高速道路が左下で交差しますが、我々は右側のヴェローナからブレーシャ、
ピアチェンツァからA21号を南下して来て、交差する手前赤い四角をつけた所、
ここにトルトーナ・Tortonaのサーヴィス・ステーションがあり、先回もここで休憩を。
       
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昨年は雨で、おまけに停車ちゅうのバス・トラックが多く、動き始めてやっとこの塔に
気がついたという訳でしたが、今回はお天気で、ちょうど駐車場を掃除中の男性がいて、
なんという場所なのかと訊ねる事が出来ました。

カステルヌオーヴォ・ディ・トルトーナ・Castelnuovo di Tortonaと教えて貰い
写真を撮りましたが、サーヴィスステーションの金網の隙間から北西に、
200mmの望遠でやっとこの大きさに写る距離。



少しアップに。 奥に見える建物から張り出す、または隣接する形で塔があり、
一旦物見の階となり、そこから外階段がついて上階に。

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一番上の角にまた物見の部分があり、右にまたもうひとつ高い部分!
楽しんで造ったとしか思えない、全く奇想天外の摩訶不思議な塔で、
見ているだけで興味疑問が湧いてくるでしょう?!

土地の名が正確に分かったので戻って後検索をかけましたが、私と同じ位置からと
思われる写真は何度も出るものの、他は空振り。

それでもやっと一つの記事をイタリア人のブログに、近くからの写真と共に
載っているのを見つけました。 こちらです。
The Rat Race - all over again
http://www.montag.it/theratrace/archives/2006/03/24/matti-per-il-mattone-2/

この記事によると、塔の名前はコッペデ塔・torre Coppedèといい、
現在この場所は馬場になっているとの事。

確かにこの場所で検索にかかるのは、障害競走馬の練習馬場で、
Centro ippico Torrione Cascina Riccarda
http://www.torrione.org/
       
「コッペデ」の名で出るのは、20世紀初頭の建築家の名前ばかりで、
塔やこの家の歴史に関しては出ません。
それでも馬場の経営者名Camillo Rangoniに関して、とりわけランゴーニ家に関し、
関係があるか確かではありませんが、元はドイツ系、マティルデ・ディ・カノッサに
仕え、モデナの貴族、一族からの人物にはフェッラーラのエステ家と婚姻を結んだり、
ヴェネツィア共和国でも働き、ヴェネトに領土も持ったり、フランスでも有名な
軍隊長と、書ききれない程に出ましたです。

で最初に見つけたブログに、リンクさせて貰う旨を書きましたら
アンジェロ氏・il signor Angeloからお返事を頂き、

正式な塔の名はトッリオーネ・Torrione、コッペデという名は、19世紀末から
20世紀初頭にかけ、中世のスタイルに様々な斬新なアイディアを加え、
新しくリヴァティー様式を生み出した建築家ジーノ・コッペデ・Gino Coppedèによる、
と教えて頂きました。 Grazie, Sig.Angelo !



という訳で、あれこれ回り道の結果分かったのは、この塔は中世からの塔では無く
1世紀程前の物で、摩訶不思議、奇想天外という印象はまさにまさに、と分かり納得、
一件落着という次第です。

この調べ物は旅にも似た感覚で楽しめましたが、お付き合い有難うございましたぁ!



サーヴィス・エリアの外にポピーが咲きだしていて、
この花を見ると、いつもウンブリアに想いが。

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再びバスに乗り高速を南へジェノヴァに向かい、
リグーリアのカーヴの多い山中を抜け、

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新緑に埋もれた渓の道も通り、

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いぇ~い、海が見えたぞぉ!

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は~い、ジェノヴァ到着、お疲れ様でしたぁ!

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それにしてもジェノヴァは大都会!! 車、家の多さ、港の活気にも驚きですが、
明るい海の空気や、港街の開けたイメージはいつも素敵です。

写真の整理が済み次第、見て頂きますね、お楽しみに!


◆*◆

いささかバタバタと過ごした先月、
やはり疲れが溜まっていた様ですが、ゆっくりと復調しつつあります。

バス旅行の戻り道、休憩のサーヴィス・ステーションで「La Papessa・ラ・パペッサ・
女教皇ジョヴァンナ」の安いDVDを見つけ購入。
塩野七生も書いている、実在したかどうか不明の女性法皇のお話ですが、
なんと再び乗り込んだバスの中でこのDVDが映り・・!

私の周囲は大笑いで、shinkai返しておいで!と、ははは。
かなり流血グロテスク描写もあり、うん、家で見る時、どこで目をつぶるか分かった、
で、またまた大笑い。

おかしな話ながら、このDVDを見る前は、ひょっとして、ともノンビリ考えていた
女性教皇の存在ですが、見た後は、まぁ実在しなかったろう、と納得を。ははは。
  

そうそう、広島へ往復の機内でも何本かの映画を見ましたが、
中にヴェネツィアを舞台にした「ツーリスト」も。

あれはひどい、あれほどヴェネツィアの地理をめちゃくちゃ混ぜ、サン・マルコの横
スキアヴォーニ河岸の高級ホテル・ダニエリのお向かいに、サン・ジョルジョ島ならず、
建物がずらっと並んで見えたり、テラスからリアルト橋が見えるなんぞ最高の大嘘!
勿論映画の中の嘘は当たり前の事と思いますが、あの見せ方は全然良くないっす!!
       
皆さん、あの映画は映画館で見るには勿体ないです、
幸運にもまだご覧になっていない方、お金を払わずに見れるチャンスにどうぞ!
と悪口を言えるくらいに、元気になっていま~す!
      
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