水路をそろそろと進みます。
こちらは7つもチビ君を引き連れたマンマで、首にはネックレスならぬ番号札。

WWFの野生動物保護地域、狩猟禁止地域になるので、住民登録済み、
という事ですね?!
他のクルーズ船と出会い、オ~イ! オ~イ!
同じ位の大きさの船でしたが、あちらは総勢10名ほど。
同じ位の大きさの船でしたが、あちらは総勢10名ほど。

カゾーネの集落のある辺りは、まさに浅瀬。 ゆっくり、ゆっくり進みつつ、
水路の曲がりでカーヴを切る度に水底の泥が巻き返され、ご覧の通り!
水路の曲がりでカーヴを切る度に水底の泥が巻き返され、ご覧の通り!

この一帯14,5軒のカゾーネでしょうか。 殆どの物は、手入れが行き届き
活用されている様子ですが、この様に、屋根が朽ちかけているのも1軒。

カゾーネ・Casone は元々漁師の避難小屋というか、待機小屋から発生した
様子ですが、干潟の上に建てられているのが、この左の部分で良く分かりますね。
様子ですが、干潟の上に建てられているのが、この左の部分で良く分かりますね。

それぞれの持ち主の好み、経済状態により、手入れのされ方、施設など様々。
煙突のあるのと無いのと、これも2通り。
奥に見えるのが、リニャーノ・サッビアドーロの大きなホテルの建物群で、
なんとなし、この対比が面白いでしょ?
なんとなし、この対比が面白いでしょ?
でもねぇ皆さん、このカゾーネの写真をご覧になって、何を連想されます?
縄文、弥生の竪穴住居とか、ね、もう、まさにそれでしょ?!
縄文、弥生の竪穴住居とか、ね、もう、まさにそれでしょ?!
洋の東西、人間の知恵は皆同じ、といつも思う所以です!
一通りぐるっと一帯を回り見物した後、再度細い水路に入り込み
立ち寄るカゾーネに近ずきます。


はい、これが目的地でした。 美しいでしょ?
でもやはり、この写真だけ見ると国籍不明になりそう!

船が寄せられ係留される間に、フト見ると猫ちゃんが杭の上に。

最初にぐるっと一回りした時に、あ、猫がいる!と見た
そのカゾーネに来たのでした。
彼の名前は、サッビアドーロ・金の砂。 ここに住んでいて(住まされていて)
船が来る、お客が来るとやはり嬉しい様子で、今、杭の上でおやつを貰い。
船が来る、お客が来るとやはり嬉しい様子で、今、杭の上でおやつを貰い。
見かけよりも意外に中が広いですが、完全に観光客用に設えられて。
実際は写真よりずっと薄暗く、壁や天井が透けて見えます。

クルーズ船、そしてこのカゾーネのオーナーでもあるアドリアーノは、若い頃
サッカー選手でもあったようで、壁をぐるっと囲む旗はサッカー関係。
彼のサイトには有名人の顔がずらりと並び、カンナヴァーロ君の顔もありま~す。
ええ、なかなかの商売人と見えますが、子供たちの遠足兼、自然保護の学習にも
一役買っている様子。
サイトはこちら http://www.saturnodageremia.it
天井の様子。 ここは煙突がなかったですが、まぁ、これだけ透けていると、ね。

電灯が見えますが、集落に電気は来ていないとの事で、自家発電でしょう。
真ん中に据えられた炉。 冬だと、ここで魚を焼いてくれるのでしょう。

他のカゾーネには入りませんでしたが、本来の漁師小屋として利用されているのは、
今はどれほどあるのでしょうか? 別荘並みの扱いに成りつつあるのかも、です。
今はどれほどあるのでしょうか? 別荘並みの扱いに成りつつあるのかも、です。
このカゾーネのある砂州が結構奥に広く、ちょっとした林もあり、小さな小屋もあり、
小屋の中にはこんな古い写真類が。
小屋の中にはこんな古い写真類が。

一番下の右端、197X年の冬、ラグーナに氷が張りつめ、
リニャーノ・サッビアドーロまで歩いて行けたと。
その左はラグーナでのゴ・Goという白身の小魚捕り。 から揚げにして、美味しく。
ヴェネツィア・ラグーナでも、お腹辺りまで水に浸かって漁をしているのを
見かけますが、ラグーナならではですね。
見かけますが、ラグーナならではですね。
屋根の葺き具合。 方法は日本と同じで、もっと簡単そう。
そして、やはり何年か毎に葺き替える様子。
そして、やはり何年か毎に葺き替える様子。

これ、何の木でしょうか? よく育って太く、涼しい影を提供。

その下の細長い、いくつものテーブルに座り込み、アドリアーノのお喋りと歌、
魚介類のスパゲッティ・spaghetti allo scoglio、白ワイン、
干しブドウ入りの菓子パン、カフェ、グラッパ酒 と頂き、お喋りが弾みました。
誰だぁ、年寄り連中が騒いでいる、と言うのは?! ええ、まぁ、当ってはいますがね、
こちらの中年以降も、大変元気なのですって!!
我々のテーヴルで何の話が出たかというと、家畜にアレコレと名をつけて可愛がり、
次には、アレを食べよう、コレを食べよう、という例の話!
次には、アレを食べよう、コレを食べよう、という例の話!
ご存じない方 こちらの最後を。
とか、豚ちゃんを屠り、その血を入れたトルタを作るのに、匂い消しにカカオの粉を
入れるとかで。 ああ、アレは旨い! と隣の席のシニョーレ。
ヴェネツィアでは、このトルタをボルドンと言うそうで。
とか、豚ちゃんを屠り、その血を入れたトルタを作るのに、匂い消しにカカオの粉を
入れるとかで。 ああ、アレは旨い! と隣の席のシニョーレ。
ヴェネツィアでは、このトルタをボルドンと言うそうで。
ええ、皆さんよく食べ、お元気ですぅ!!
こうして再び船に戻り、猫ちゃんの見送りを受け、マラーノの港に戻る事に。

写真クラブで一緒しているジャンナが、秋にもう一度来て夕暮れを見よう、
彼女がお膳立てする、というので楽しみに。
潮が引いて行きます。 冬のヴェネツィアの高潮のようにどんどん引いていて、
新しい水草が顔を出します。
新しい水草が顔を出します。

進入して来た水路を戻りますが、これは先回ご覧頂いた魚網の底の部分で、
こちらは、絞ったまま干していて、
こちらは、絞ったまま干していて、

下のは開放して干しているので、2重になっているのがよく見えます。

水路を抜け、ラグーナの広い部分に。 カモメたちが、また傍らを低く高く。

陽射しが強くなり、海の色が濃く、出会うヨットが美しく。

帆が、精悍で美しい!

我々の航路がよく見えます。 夏だよぉ~!

朝10時、曇り空の下に出航した港に、午後4時過ぎに戻りました。
1時間半ほど放し飼い、いや自由行動に。

このマラーノ・ラグナーレ・Marano Lagunareの町は、フリウリ州でも
指折りの漁港との事ですが、
90%がラグーナ・干潟で、10%が本土 という立地状態だそう。
道の奥に開けて見える所が港で、道の左奥に見える最初の石造りの建物は
現在オステリーアですが、その壁には・・

これは、1583年の年号で、もう一つは、1620年。

この町の起源は、アクイレイアと密接な繋がりを持ちます。
アクイレイア自体、紀元前181年にローマからの駐屯兵300名が入植し
出来ましたが、紀元前169年に、そこからこの地に約1300人の家族が、
北の蛮族の侵入を防ぐ為に入植させられたのが、町の起こりだそう。
アメリカの西部開拓史のようですねぇ!
完全に市壁に囲まれた要塞の町だったといい、その後15世紀に
ヴェネツィア共和国の元に入り、という変遷を辿りました。
ヴェネツィア共和国の元に入り、という変遷を辿りました。
可愛い窓があり・・

ぐるっと角を回るとこの建物。 町の一番の広場に面した15世紀の執政官の館。

現在は、こんな風に可愛らしく飾られ、骨董兼スーヴェニール店に。
写真左端に、頭の欠けた角柱が見えますね。 あの上に、ヴェネツィア共和国の
シンボルの、翼を持つライオン君がいたのではないかと・・。
シンボルの、翼を持つライオン君がいたのではないかと・・。
こちらが建物正面の上の飾り。 17世紀の執政官の胸像と書いてありますが、
円形の飾りの女性像と様式が違いますから、据え変えられた様子ですね。
円形の飾りの女性像と様式が違いますから、据え変えられた様子ですね。

広場の北西角にあるこの塔は「千年祭の塔」とも、「大司教の塔」とも呼ばる
15世紀のもので、
15世紀のもので、

16世紀には監獄としても使われた様子ですが、アクイレイア大司教領の
海の要塞の町でしたから、物見の塔ですね。 上部の色が違いますが、再建部分。
下部にいろいろ胸像が見えますが・・
17世紀の優秀な彫刻家たちが製作した、この町の執政官たちの胸像との事で、
執政官の館の正面の胸像も、同じ時代のものだそう。

17世紀という時代の影響かかなり優雅な胸像群で、現在のこんな漁港(失礼!)
で見ると、正直な所??!!。 でも17世紀当時はもっと格差があったろうにね。
で見ると、正直な所??!!。 でも17世紀当時はもっと格差があったろうにね。
こちらは広場の北側。 修復されていますが、ちょっと入り込む部分に井戸が。
奥の細高い建物にもかっての面影が残り・・

同じ広場の右側面ですが、真ん中のアーチを持つ建物も由緒ありげ。

この彩り、ブラーノ島によく似て、町には、ヴェネツィア共和国の影響が濃く残ります。
が、大変興味深い事にこの地では独特の土地言葉が使われている様子。
が、大変興味深い事にこの地では独特の土地言葉が使われている様子。
マラーノ・ラグナーレの町のサイトをどうぞ。 イタリア語・英語版の国旗があり、
真ん中にサン・マルコのライオン君がいて、ここをクリックすると、マラネーゼ語・
Maranese、つまり、この土地の言葉に変わります!
ヴェネト訛りの様でもあり、フリウリ言葉とのミックスなのでしょう。
真ん中にサン・マルコのライオン君がいて、ここをクリックすると、マラネーゼ語・
Maranese、つまり、この土地の言葉に変わります!
ヴェネト訛りの様でもあり、フリウリ言葉とのミックスなのでしょう。
追記: 残念! リンク先を確かめましたら、サイト内容が変わっていて、
マラネーゼ語翻訳は無くなっていました。 が、写真を見れますのでどうぞ。
http://www.comune.maranolagunare.ud.it/
マラネーゼ語翻訳は無くなっていました。 が、写真を見れますのでどうぞ。
http://www.comune.maranolagunare.ud.it/
この家なんぞ、まるでブラーノ島ですが、戸口の上のあの装飾碑! むむ!

こちらは漁港の小路のイメージ。 落差が興味深い!

中心広場から続く中央通りにはかなり重厚な建物が並び、修復済み。

中央の通りから中心広場への眺め。 右手に、何とも凄いピンク!

短い時間なので、中央通りの往復のみ。
横道に入り込むと色々面白そうですが、またのチャンスに。
再び木の橋を渡り、家路に。

一日しっかり船で遊び、食べ、バス往復のハイキング参加が、50エウロ。
お安いでしょう?!
一人で好きに動く自由さは無い代わりに、かなりしっかりと説明が聞け、
バスに座っていれば連れて行ってくれる、気楽な良さもあります。
で、次回のチャンスにも勿論ね!
バスに座っていれば連れて行ってくれる、気楽な良さもあります。
で、次回のチャンスにも勿論ね!
はぁ~い、お疲れ様でしたぁ!
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