・ n.2 ポジターノ  ・ 重なる家々、要塞、海の色 

こちらイタリアは20、21日と復活祭のお休みも済み、次は25日の開放記念日
(第2次大戦、ドイツからの)、ヴェネツィアでは守護聖人サン・マルコの祝日と重なり、
27日日曜日、5月1日メーデーと、日本のゴールデン・ウィークには到底敵いませんが、
イタリアには珍しく飛び石連休が続いています。

という事で先回に引き続き、・・かなり強引ね、ははは、
ソッレント半島の南側、アマルフィから西に約20kほどの、他に類を見ない
素晴らしい景観の町、ポジターノ・Positano n.2をご覧くださいね。

浜の西端から細い道を伝い、かっての海賊船見張りの塔、ソッレント半島の
突き出した岩場にいくつもある塔の一つ、こうしてみても2つ見えますが、
手前の円形の方にまず近寄ってみる事に。

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細い道の脇から、またまた細い階段が上の家に続き、

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崖道の傍らには、びっしりと南国の植物が茂り、

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春の気配を感じて咲く、野生の可愛い花々。

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浜からこんな風に遠ざかり、

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円形の塔に近づいた所。 石造りの頑丈な物で、現在は改装し人が住んでいて、
屋上に上がる為の階段も新しいですね。

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崖側から大きな木が伸び茂り、実際はかなり陰の濃い場所。



回り込んだ所に、入り口の扉。

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道側から見ると2階分と屋上ですが、海側の崖に張り出した方はもう1階下があり、
中は円形のかなり広い住居になっていると思われます。
遠くから見ると屋上部分には白いペンキが塗られ、テーブル、椅子も見え、
お天気の良い日は、素晴らしい眺めをお楽しみと。



脇から覗き込む崖の下は、こんな色の海。

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奥の四角い塔との間に、小さな浜が見え、

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塔とその並びはこんな様子。 かなり大きく、きちんと改装され、

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ホテルになっているのか、と思いましたが、地図で調べた限りは名前が出ずで、
むむ、やはり個人の住宅か・・?!

何ぞと思いつつ調べているうちに色々と分りましたので、例により付け刃式に、
これらの塔についてあれこれを、ははは。

こういった突き出した岩場ごとに見える見張りの塔、ソッレント半島の南側、
本土のサレルノ・Salernoに近いヴィエトゥリ・Vietriからポジターノにかけ、
30ほどもの要塞・塔があったそうで、現在もまだ数えて見ると20を越える塔が存在。

形には2種類あり、上でご覧の円形は古い形で、これは13~14世紀にかけて作られ、
壁の厚みも薄いのだとか。 この塔から海賊船が見えると、住民達に襲撃を知らせ、
避難するよう呼びかける役目だったそう。
町の奥、崖の上に点在する小さな村々は、元々はこうした海賊の襲撃から逃れる為に。
       
その後16世紀の半ばになり、重なる海賊船の襲撃略奪に対し、
スペイン王国ナポリ副王から、この一帯の海岸線をカバーすべく、4~5000歩毎に
塔の設置、という命が出て、頑丈な、とりわけ外側の壁の厚い四角形の塔が造られたと。

勿論この変化は重火器の到来という時代変化にも対応し、襲撃からの単なる
避難のみでなく、要塞上からも船に攻撃できる、という利点をも兼ねた物。

9世紀から17世紀の約800年間にこのソッレント半島一帯は何度ものイスラムからの
襲撃略奪船の被害に遭い、16世紀には歴史に残る程の惨劇が3度もあり、
ポジターノも2度襲撃されているのですね。

こうしてみると、私が傍で見た円形の塔は古いタイプの物だった事が分りますが、
現在ポジターノには3つ塔が残っているそうですが、見た円筒形は、
トッレ・ディ・コッツィ・Torre di Cozzi、それ以前にあったトッレ・トゥラシータ・
Torre Trasita が破壊された後に、再建されたものの様子。

奥に見える四角の塔は1532-33年に造られた物で、トッレ・フォルニッロ・
Torre Fornillo、現在はカステレット・Castelletto・小さな城と呼ばれている様。
3つの内のもう一つは、多分これではないかというのを撮っているので、後ほど。

色々サイトを探していると、塔をめぐる個人ツァーというのもあり、はは、
2人以上、個人ガイド運転手、個人ボート、軽食付き、1日100エウロからと!
ご希望の方、http://www.travelamalfi.com/tours/827-827?lang=it


道はこんな風に続き、

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覗き見る下の海はこんな感じ!

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で、まぁ良かろう、と早仕舞いとし、ははは、恐れのshinkai、

人家に近い、元の広い浜に戻ります。

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今度は教会の下側の道を通り抜け、

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細い道、すぐ脇から上の家に続く階段、

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いくつもの鉢植えが満杯! ここの気候では鉢の土に差し込めばOKなのかも、ははは。

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いかにも南の、爽やかな雰囲気が漂うでしょう?!

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八百屋さんの店先も、重なる家の隙間に。

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ぼちぼちと上に向かって歩き、教会の丸屋根の高さがこの位置まで・・。

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でも上を振り向くとまだまだ・・!

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多分浜から見て、町の奥に向かって歩いたようで、少し開けて道が通り、
地元の人達が住まう感じの場所に出て、こんな陶器のお土産屋さんが何軒か。

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ここの建物の並びの向こう側を道が通り、つまりここに見えるのは店と家の裏側で、
土地の段差の都合なのでしょう、横幅が短く、床位置が皆違います。

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見かけた垣根に開きかけの大きな花。
町への最初の道脇でも見かけましたが、なんという花?

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ほんの少しの風に、ひらひらと揺れる散りかけの桜。

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テラスの鉢にも、たわわなレモン。

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町の入り口の広場に戻ってくると、朝植え替え中だった三色の花壇も出来上がり。

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カプリ島でも盛んに見かけた、小さい運搬車。 そう、これが無いとねぇ・・!

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細い道を抜け、

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バス停への上り道の店も、陶器店か衣類店。

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これが多分ポジターノに今も残る、かっての見張りの塔の一つではないかと・・。

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町からの道と国道との合流点にあった標識。

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ポジターノの中心まで2kmはともかく、病院・ospedale・オスペダーレまで19k!
上のソッレント・Sorrentoまでと同じ距離ですから、この一帯の病院は
山越えしてのソッレントのみなの?! 



町の西側の崖の家々と浜が、再び覗き見る高さとなり、

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西の海にこぼれる陽射しが面白い効果を・・。

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傾き始める陽が、建物群に少し差し込み、

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山越しに、町の一番高い家並みにも。

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そして再び強くなった陽射しの下、浜で楽しむ人々。


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あの塔も、光る海に霞みそう!

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何ぞとポジターノの想い出を胸に入れつつ、たどり着いた狭い国道のバス停では、
来た時同様、ははは、車のすれ違い妙技が待っておりましたぁ!

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