・ ヴィッラ・コルデッリーナ ・ モンテッキオ・マッジョーレ

先月末に出かけた「ヴェローナのモネ展」の前に寄ったヴィチェンツァ西の
モンテッキオ・マッジョーレ・Montecchio maggiore.

この町のパッラーディオ風のヴィッラ・コルデッリーナ・Villa Cordellinaが、
今日のご案内です。

特別有名でも豪勢な館でもないのですが、ここの大広間にあった
ジャンバッティスタ・ティエポロ・Giambattista Tiepoloの大きなフレスコ画2面と
天井画の素晴らしさに魅せられたのと、

深い霧の朝、高速を走るバスの窓から撮ったヴェネト平野の風景がなかなか美しく、
それもご覧頂こうと思います。

まずは7時に集合出発、暫くして霧の中に見えてきた太陽。
 
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この日の予報は雨になる、平地でも雪に、と散々で、皆覚悟してしっかり着込み、
足元も厳重に傘も持ち、という様子でしたが、最初こそ曇り日の霧の風景だったのが、

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少しずつ晴れ間が見え始め、青空も感じるようになり、

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ヴィチェンツァ手前の幾つかのトンネルを潜る頃にはすっかり晴れ!
この辺りの、トンネルの上の丘に見えるヴィッラの点在風景は、
通る時いつも、良いなぁ、と眺める好きな場所なのですが・・、
う~~ん、こうして撮ってみると、どうも上手くイメージが出ていませんねぇ・・。

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地図をどうぞ。 ヴィチェンツァ・Vicenzaにはコネリアーノからだと120kの距離、
約1時間10分ほど。 目指すヴィッラ・コルデッリーナはモンテッキオ・マッジョーレの
町の北東ヴィア・ロヴァーラ・Via Lovara36に。

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ヴィッラ見学の後、また高速でヴェローナに向かいましたが、
地図に囲ったソアーヴェ・Soaveは白ワインで有名な町。



狭い道をそろっと抜けつつヴィッラ前に到着。 道を挟んで向かい側に駐車場あり。

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この辺り、本当に長閑な丘陵地の眺めが広がり、

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丘の向こうには、小さな村々が点在します。

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そして、ヴィッラ・コルデッリーナの裏正面。

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建物の左脇には厩舎とバルケッサ・納屋が続き、その間を抜けていきますが、
厩舎、納屋への壁の上にも、こんな彫像が並び、

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分かります? 馬首の像が付いているのが・・!
はぁ、まぁ、高級車のガレージというわけでありますがぁ・・、

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さて正面側に回ってきまして、広がる前庭の眺め。
何せまだ低い朝の光が強すぎまして、色が飛び・・!

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ヴィッラ正面。 パッラーディオ風そのものですが、少しそっけないかな・・、

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上部、神殿風タンパン部と、

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真ん中にあるコルデッリーナ家の紋。 ハートが3つに、上の花は麻と聞いたと。

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コルデッリーナという姓はコールダ・Corda、ロープとか綱に由来し、
元からのヴェネツィア貴族ではなく、ロープを扱う商人だったと。

このヴィッラを建てたのはカルロ・コルデッリーニ・Carlo Cordellini
(Venezia 1703-Vicenza 1794)で、父親は彼がまだ若い内に亡くなった弁護士で、
カルロも弁護士になったのですが、これが大変敏腕の弁護士、おまけに面倒見がよく
熱情込めた仕事ぶりで、その生涯に素晴らしい財産を築き、名声も得たという人物。

このヴィッラを建てたのは1735年から42年にかけてで、納屋の建設もすべて済んだのが
①760年ということで、カルロが30代から40代の事。
この他にヴィチェンツァの街中にもヴィッラを持ち、息子の代になり、その遺言から
法人の学校も作っている様子で、その財をご想像あれ!



建物の向こう側のバルケッサかな、と庭の彫像。

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こちらが全体上からの写真、サイトから拝借で、広いでしょう?!

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正面から階段を上がった所の床のモザイク柄、やはり家紋のハートと花。  
可愛いですよね?!

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内部は写真禁止で、ガイドさんが素晴らしく優秀で美人さんでしたので、
今回はshinkaiも大人しく規則を守りまして、ははは、写真なし。

で、サイトで必死で探してきたのがこれ、広間の様子。

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我々もこうして座って両側を眺めましたが、この大きさのフレスコ画、そして天井にも!

今迄あちこちでジャンバッティスタ・ティエポロの絵や壁画を眺め、
恐ろしく腕達者で華やかな絵だ、とは思っていたのですが、
今回はなぜかとても親しく感じ、その光溢れるような絵の世界に浸りました!



上の写真の右になる「アフリカのスキピオ将軍」 ローマ期の軍人の逸話で、

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こちらは「アレクサンダー大王」

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天井画

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絵画モチーフの逸話についてガイドさんが話しておられましたが、
まぁ、歴史の逸話も知らずで頭に残らず、ははは、
ただただ光溢れる空間と色のハーモニーに浸っておりました。



そんな以前ではなく、ヴェネツィアのカ・レッツォーニコで見たティエポロの、
有名な天井画はこれ。

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余りにも華麗すぎて、はぁ、はい、拝見いたしましたぁ、で済んだのですが、
はい、貧乏性のshinkaiでして、ははは。
       
ガイドさんの説明の言葉に、コッチョペスト・cocciopestoというのがあり、
ティエポロはこれを使っていたので、全体に赤茶系の柔らかいトーンが出たのだと。

隣をつついて、なに、あれ?と聞きましたが、知らない、というので、
ガイドさんに質問すると、
いわゆるテラコッタ・粘土の素焼き、を砕いて絵の具に混ぜたのだ、という事。

成程!とは思いつつも、今回もう一度調べましたら、
コッチョペストはやはりテラコッタを細かく砕いたもので、これと石灰を混ぜると所謂
防水状態になり、古代から水道の内側とか建物の壁の上塗りに使われたのだとか。
       
ヴェネツィアでもよく見る床の模様柄、このヴィッラの入り口、紋章入りもそうでしたが、
すべすべと大理石風に見えるのも、このコッチョペストと知りました!

テラコッタ、はお分かりですね。
赤茶色の軽くてもろい素焼きのもので、植木鉢も、建築用煉瓦もテラコッタで、
色柄の派手な食器類もこのテラコッタに釉薬をかけて焼いたものですね。
なので絵の具に混ぜて使うには、かなり密に細かく潰す、挽くという感じで準備したと。
       
フレスコ画というのは、下塗りをした壁の上に、当日描けるだけの範囲の上塗りをし、
それが乾かないうちに、絵の具を水で溶いて描きますが、
描くモチーフが大きいですから、下描きの方法がいろいろあります。

画家によっては、シノーピオと呼ばれる、赤茶色で下描きを直接し、
薄い上塗りに透けるのを辿って描くとか、
原寸大の下描きの線に小さな穴を開け、タンポンで叩いて色の点をつける、
とかいろいろあるのですが、

ティエポロは型紙を作り、切り取り、それにそって細い釘の先の様なもので引っかいて
線を付けた様子で、絵の下部の線などは肉眼で確かめる事が出来ました。

お陰様で初めてという程に、ティエポロその人にも興味を持って読みましたが、
18世紀のヴェネツィアにおいて、ヨーロッパ各地にも出かける程に、華麗で明るい
画風が持てはやされ、既にキャンバスに油絵の時代においても、
稀代のフレスコ画家であった事も知りました。

ヴェネツィアは海に面した湿気の多い街で、残るフレスコ画はどれもがたいがい
湿気にやられて剥げ落ちているのが多いので、私はてっきり、彼の作品はすべて
キャンバス地に油絵で描いたものと思い込んでいたのでした!

なので尚更、この光溢れる、それでいて豪華絢爛すぎない、・・これは何度もの
修復のせいかも知れないのですが、この大きさで、この筆勢の達者なのが
フレスコ画と知って驚きもし、新鮮なイメージを受けたのかも知れません。

このヴィッラのティエポロ(1696-1770)の作品は1743年、47歳の作品で、
1770年スペインのマドリッドで74歳で亡くなっています。



建物を出て厩舎に寄ったのですが、そこで旧いままの床煉瓦を見て、
ついパッシャッと、ははは、いつもの条件反射的に撮ったのをどうぞ!

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バスに乗り込み、ぐるっと建物の前の道に出て来て、

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モンテッキオ・マッジョーレの町中を通り抜ける前に、山の上に見えた中世の城。
ずっと以前1度行った事がありますが、山の上に城が2つ少し離れてあり、
それぞれがロメオとジュリエッタの城と呼ばれております。

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えっ、シェークスピアのお話はヴェローナが舞台だよ、と思われたでしょう?
ですがねぇ、この町の名もチラッと記録に登場するのもあるそうで・・。
つまり、調べれば調べるほど、あやふやな2人のお話になるのだとか・・!



さて、高速を行くバスの窓からの眺めですが、ここにもパッラーディオ風の
教会の正面が見え、ちょっと変わった鐘楼ですねぇ・・!

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こちらはソアーヴェの町とお城、山上の城から城壁が町に降りてきて、
取り囲む様子も見えますね。
     
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ソアーヴェ ・ Soave ・ 中世の城と、白ワインの町
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462246865.html



葡萄畑の広がる丘の上、ぽつんぽつんと見える農家、塔。
少し狭いけどトスカーナみたいねぇ、とお喋りしつつ、

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1時間弱でヴェローナに到着、お疲れ様でしたぁ!

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