お待たせ致しましたぁ! いよいよシエナのパリオ当日の時代行進も大詰め、
優勝旗パリオの登場。 ここに2008.7.2シエナのパリオ、競馬結果のご報告を!
優勝旗パリオの登場。 ここに2008.7.2シエナのパリオ、競馬結果のご報告を!
4頭の素晴らしい白いキアニーナ種の牛に引かれカロッチョ・荷馬車が登場。
上に今年7月2日の勝者へのパリオが翻ります。
この旗は毎都度、画家が描く、そのパリオ1度限りの物。

パリオ・Palio、 シエナのパリオと言うとすでにもうカンポ広場での競馬、と
定説になっていますが、元々パリオというのは優勝者に与えられる絹の旗の事で、
「**のパリオ」と名乗るお祭りは、たくさんあります。
先月ご案内のアッシジのカレンディマッジョでも、勝った地区にはパリオが。
定説になっていますが、元々パリオというのは優勝者に与えられる絹の旗の事で、
「**のパリオ」と名乗るお祭りは、たくさんあります。
先月ご案内のアッシジのカレンディマッジョでも、勝った地区にはパリオが。
4頭の牛にそれぞれの牛追いが就いていますが、先頭の牛追い2人の
対照が良く、なぜか、お爺ちゃんと孫の関係のような・・!
対照が良く、なぜか、お爺ちゃんと孫の関係のような・・!

カロッチョ・Carroccioの上には、パリオと4人の行政官、6人のラッパ手、
そして鐘を鳴らす小姓1人が乗っていますが、
鐘の音が大変に澄んだ音で、カンポ広場のこの大雑踏の内でもリン、リンと響き、
鳴らし方は半鐘、つまり戦争を知らせる打ち方、と。

カロッチョというのは、中世の都市国家で用いた牛に引かせた戦車の事で、
都市の旗印、祭壇、鐘を載せ、兵士が護ったそうです。
さしずめ日本の御本陣、旗艦、といった所でしょうか。
カロッチョの周囲は、2つ鎌の槍を持った8人の歩兵が護衛していますが、
こちらはその後に従う、騎乗の騎士たち。

全体の様子はこういう感じで、

最後をローレルの綱をかけた少年達が守り、時代行進が終ります。
行進はまだ広場の向こうを行きますが、こちらは、いよいよ競馬の準備の始まり。
馬達の出発地を区切るロープ・カーナペ2本と前のロープを素早く落とす為の重し。
これは、見るからに力持ちの男性が運んでいます。
これは、見るからに力持ちの男性が運んでいます。

カンポ広場の向こう難所サン・マルティーノのカーヴを、今、カロッチョが曲がる所。
長い夏の日もほぼ夕暮れにかかり、広場の中は影に沈んでいますが、
このカーヴだけが、まだ暑い夏の陽のなか!
このカーヴだけが、まだ暑い夏の陽のなか!

カロッチョがプッブリコ宮に到着し、時代行進が終了。
パリオのみが下ろされ、こうして護られつつ、発着地点に近い、
建物の高い位置に掲げられます。

プッブリコ宮の前、全てのコントラーダの旗振りが一列になり、最後の旗振りで
納めますが、一番最後に、投げ上げる旗の高さを競うのだそう。

後には、行進に参加したコントラーダの男達が桟敷を埋めます。
広場の中は、既に約5万人の人々で満杯!
プッブリコ宮の中庭で待機していた馬達、いよいよの出番。
ご存知のように裸馬で、ムチは雄牛の神経を干した物。
ご存知のように裸馬で、ムチは雄牛の神経を干した物。

こうして、まず桟敷席に居並ぶ各コントラーダの男達から、熱狂的な、熱い熱い
声援を受け、ムチをあげて応えます。
右が パンテーラ・豹、 左が ジラッファ・キリン。

男達の表情を、ご覧下さい。 こんなにも熱くなれる、この可愛らしさ!!
騎手は、右から、ブルーコ・青虫、イーストゥリチェ・針鼠、
ヴァルディモントーネ・雄羊 (サーモンピンク) トッレ・塔 (濃いボルドー)
ジラッファ・キリン
ヴァルディモントーネ・雄羊 (サーモンピンク) トッレ・塔 (濃いボルドー)
ジラッファ・キリン

いよいよ、出発点に向かう騎手たち。

全部で17あるコントラーダのうち、レースには10のコントラーダが出場。
残りの7つは来年出場権利を持ち、
10枠の内の残り3つの出場が籤決定なのです。
7月2日のこのパリオ、そして8月16日のパリオはそれぞれ別系統として、
枠順が決まるとの事。
2本のロープが張られた間がゲートで、そこに順番に入りますが、
その順番も当日レース直前に届く、籤の結果によります。
籤結果を待つ間、馬と騎手はこうして歩き回りながらあれこれと話し合ったりも。

そして一瞬、皆が「シーッ!」と言い合い、広場中が静まりかえり、
籤がスターターの手に届き、ゲートに入る順を呼び上げます。
今回のゲートに入る順番は、内側から(写真右から)

1.レオコルノ・一角獣 2.セルヴァ・林 3.ジラッファ・キリン
4.トッレ・塔 5.イーストゥリチェ・針鼠 6.ニッキオ・貝
7.ヴァルモントーネ・雄羊 8.パンテーラ・豹 9.ブルーコ・青虫
そして最後に駆け込み、スタートを決める10.が、アクイラ・鷲。
例により、なかなか素直に順に納まらず、ジラッファの様に後を向いているのも。
これは何とか順に納まりそうな・・、アクイラがロープに近づいた所。

2番目に納まるはずのセルヴァがはみ出し、イーストゥリチェも見えません。

今回は1度スタートのフライイングが。
が、イーストゥリチェは冷静で、彼だけが走りだしていません。

そのまま、何頭かが広場を一周。 このニッキオの馬は時代行進の際
大変神経質になり、行進に加われなかった程の馬でしたが。
大変神経質になり、行進に加われなかった程の馬でしたが。

そしてこれが、本当のスタートの一瞬。 ブレてしまったぁ!
整備の人たちは即ロープの片付けに走り・・。

スタート直後。 既にイーストゥリチェが先頭に!
続いて、レオコルノ、セルヴァ、トッレ、ジラッファ、・・

難所のサン・マルティーノのカーヴ1周目。
イーストゥリチェ、トッレ、レオコルノ、ジラッッファ、
そしてカーヴの内側からアクイラが。

2周目に入ります。 イーストゥリチェ、トッレ、アクイラ、レオコルノ、
セルヴァ、パンテーラ、ジラッファ の順。

2周目のサン・マルティーノのカーヴ。 イーストゥリチェ、トッレ、アクイラ、
レオコルノ、パンテーラ、セルヴァ、ジラッファ。
レオコルノ、パンテーラ、セルヴァ、ジラッファ。

ヴァルモントーネ、ブルーコ、ニッキオが見えません。
1周目の終わりの写真に、既に馬のみで走っているのがありますから、
落馬したものと。
1周目の終わりの写真に、既に馬のみで走っているのがありますから、
落馬したものと。
3周目。 イーストゥリチェ、トッレ、アクイラ、パンテーラ、 レオコルノ、
セルヴァ、ジラッファ。

馬たちが走りすぎたすぐ後、このとき既に、コース上には何人か
熱狂した人々が、走り出しているのが見えました!
熱狂した人々が、走り出しているのが見えました!
最終のサン・マルティーノのカーヴを過ぎ、イーストゥリチェ、トッレ、アクイラ、
パンテーラ、そして、セルヴァ が行きます。
先頭を走る3頭は変わらずですが・・、

最後のカザートのカーヴ。 2番目のトッレが角を曲がりきれず、ぶつかった様。

ドカン、と発煙筒がたかれ、レース終了!

写真が小さく、イーストゥリチェが見えにくいのが残念ですが、彼が優勝!
最初から最後までぶっちぎりの勝負で、優秀な騎手と、素晴らしい馬の勝利でした。
彼らを籤で引き当てた、イーストゥリチェの男達の熱中振り、
ブログ、パリオ・その前日でもご紹介しましたが、彼らは半ば確信していたのでしょう。
最初から最後までぶっちぎりの勝負で、優秀な騎手と、素晴らしい馬の勝利でした。
彼らを籤で引き当てた、イーストゥリチェの男達の熱中振り、
ブログ、パリオ・その前日でもご紹介しましたが、彼らは半ば確信していたのでしょう。
2着目のアクイラの後に、裸馬が2頭続いていますが、トッレと、パンテーラの騎手が、
最後のカーヴで落馬したもの、と見えます。
最後のカーヴで落馬したもの、と見えます。
既に、コース上は駆け込んでくる人々で半ば埋まっています。
今、両手を広げて駆け寄る人々、青いシャツが多く見えますが、
彼らがイーストゥリチェの男たち!

続いて、各コントラーダの旗振り達がワーッと走って行くのが見え、
パリオが掲げられている下で、一斉に旗を振り始めるのが見えました。
パリオが掲げられている下で、一斉に旗を振り始めるのが見えました。
パリオの無事終了を祝う、寿ぎ、なのですね。

この写真のどこかに馬が写っている筈、と人、人、人で埋まった中から、
遂に見つけ大きくしました。 中程に首筋が、分りますか?

画面の右端近く、黒いタンクトップ、縞のズボンの騎手が肩車されています。
パリオが下ろされ優勝の地区に手渡され、周囲で全コントラーダの旗が揺れ、
2008年7月2日のパリオ 終了。

今回のパリオが済んだのは、午後8時をかなり過ぎていました。
5時過ぎから始まったカラビニエーリの騎馬行進、そして延々と続く時代行進。
実際の、競馬で走る時間は2分にも満たない、大体1分半ほどとの事!
実際の、競馬で走る時間は2分にも満たない、大体1分半ほどとの事!
それにしても、この満足感! 面白かった!!
欲しかったもの、全部貰った感じ!!
欲しかったもの、全部貰った感じ!!
プッブリコ宮の上に篝火がたかれ、レース状の壁飾りの上には小さな火が
灯され、2階の壁中央にはイーストゥリチェの旗が出されているのですが、
写真が小さく残念。
灯され、2階の壁中央にはイーストゥリチェの旗が出されているのですが、
写真が小さく残念。

早速元通りにバールが店を開き、テーブルを並べます。
熱気覚めやらず、広場の石畳に座り込む人々。
熱気覚めやらず、広場の石畳に座り込む人々。

カンポ広場で食事を済ませ、10時頃宿に戻るのにタクシー広場に。
すると偶然にも、イーストゥリチェの人々が太鼓を鳴らし旗を振りながら、
街を練り歩くのに出会いました。

たくさんの人々が次々と続きます。 小さな女の子もお父さんと。

自分よりも大きな旗を振りながら、皆に続くボク。
既にしっかり、シエナの、イーストゥリチェの男!
既にしっかり、シエナの、イーストゥリチェの男!

大勢の人に護られたパリオが近づきます。
傍の男性が、そっと、後ろに下がるようにと合図。 なるほど!

シエナの人々にとってのパリオの意味、熱狂が、よく見え、感じられた、
今回のシエナ訪問、パリオ観戦でした。 大変に興味深く、面白かった!!
今回のシエナ訪問、パリオ観戦でした。 大変に興味深く、面白かった!!
今年2月早々に桟敷席の手配を頼み、その値段の高さに、400エウロ!
驚きましたが、今は納得、満足です!
皆さんにも、この面白さが充分にご紹介できましたように!
驚きましたが、今は納得、満足です!
皆さんにも、この面白さが充分にご紹介できましたように!
シエナのパリオについてTV中継写真などでもご案内しています。 どうぞ!
シエナのパリオ ・ 8月16日 TV実況編
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462677907.html
シエナのパリオ ・ 7月2日 TV実況編
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462677656.html
シエナのパリオ ・ TV実況編
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462677498.html
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462677498.html
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