この水曜の午後、仲間と一緒にベネットンのファブリカ、
コムニケーション・リサーチ・センターの見学に行ってきました。
コムニケーション・リサーチ・センターの見学に行ってきました。

このチャンスは先回ブログ・アップの、アーゾロ、ポッサーニョ行きを
ご案内した2人の、現在このファブリカで働き学んでいる若者達の内の一人
の日本人、山本龍さんとのご縁によるものでした。
正直言いまして、その内容が良く掴めないままで出かけ、
建物はかの有名な設計家安藤忠雄氏の手によるもので、
世界中から若者を集め、働きながら学ばせている・・、
言葉では分かるものの、実態が飲み込めないままに出かけたと言うのが
正直な所だったのですが、
建物はかの有名な設計家安藤忠雄氏の手によるもので、
世界中から若者を集め、働きながら学ばせている・・、
言葉では分かるものの、実態が飲み込めないままに出かけたと言うのが
正直な所だったのですが、
報道係りの方から説明を受けつつ内部を見て歩き、光溢れる素晴らしい
建物の中で若者達に提供されているもの、
ベネットンが持つ財力と、その大きな影響力を惜しみなく使ってのファブリカの活動。
建物の中で若者達に提供されているもの、
ベネットンが持つ財力と、その大きな影響力を惜しみなく使ってのファブリカの活動。
それらを徐々に感じ取りつつ、私の内に浮かび上がってきた言葉は、
日本の若者達よ、大志を抱け!
今ここで提供されているものを、しっかり受け掴み取り、
日本で、世界で、活躍できる下地にせよ! でした。
こんなに幅広く大きく提供される1年間は、他に類を見ないだろう、と思います。
今ここで提供されているものを、しっかり受け掴み取り、
日本で、世界で、活躍できる下地にせよ! でした。
こんなに幅広く大きく提供される1年間は、他に類を見ないだろう、と思います。
で案内してくれた報道のバールバラさんにも、
安藤さんの建築の素晴らしさもさることながら、
私はこういう見地でブログに書きます、とお伝えしました。
安藤さんの建築の素晴らしさもさることながら、
私はこういう見地でブログに書きます、とお伝えしました。
それを上手く、ここでお伝えできますように!!
写真は、上がまず敷地内に入った所からの眺めで、見えるのはこれだけ。
正面に2つの建物と、左の奥に何か平べったいものがちらと。

広い空が、土地が広がる、この開放感!
ファブリカと呼ばれる建物、施設、ベネットン・グループの会社はどこにあるか、
地図をどうぞ。 トゥレヴィーゾから北に電車だと1駅の距離、
カテーナ・ディ・ヴィッロルバ・Catena di Villorbaという所。
地図をどうぞ。 トゥレヴィーゾから北に電車だと1駅の距離、
カテーナ・ディ・ヴィッロルバ・Catena di Villorbaという所。

左の黄色い線が県道、まっすぐ伸びるグレーの線がヴェネツィアに行く鉄道線、
右のオレンジ色が高速。
右のオレンジ色が高速。
ですから、電車でヴェネツィアに行く時戻る時にはすぐ横を通るので
何時も生垣の隙間から見える円柱の並びと、プールを見ていたのですが、
漸くに内部見学を、という事でした。
当日は我ら総勢7名、車2台に分乗し出かけましたが、
バールバラさんに案内され、正面の建物の間を抜け、見えたこの眺めに、
いっせいに皆の口から歓声が漏れました!
いっせいに皆の口から歓声が漏れました!


素晴らしいお天気、青空の下に広がるこの見事さ!
水に映る光と影の鮮やかさ!
そして、何時も電車から眺めてプールかと思っていたのは、10cm程の深さの水で、
下には荒めの砂が敷き詰められ、石庭の様に筋目が付けられているのでした。
下には荒めの砂が敷き詰められ、石庭の様に筋目が付けられているのでした。
敷地の入り口から見えた右の小さい方の建物が、ヴィッラ・パステーガ・
Villa Pastegaと呼ばれる、かっての貴族の住居で、
こちら正面の1階部分がかっての厩舎、2階は使用人達の住居、
右下に見える開口部が、こちら側からの入り口。
右下に見える開口部が、こちら側からの入り口。

左側の大きなのがバルケッサと呼ばれる納屋で、1階部分は、運河を通り
ここまでやって来た船が停泊出来るようになっていたのだそう。
ファブリカの設立は1994年、当初はこちらの2つの建物を使っていたのが、
徐々に人数も増え手狭になり、97年頃から安藤氏に依頼し増改築を始め、
2000年に新しくオープン。
徐々に人数も増え手狭になり、97年頃から安藤氏に依頼し増改築を始め、
2000年に新しくオープン。
「ファブリカ」という言葉自体が固有名詞なのですね。
普通ファッブリカ・Fabbricaというと工場を指しますが、bが一つのファブリカ、に。
普通ファッブリカ・Fabbricaというと工場を指しますが、bが一つのファブリカ、に。
ファブリカ・コムニケーションのリサーチ・センター、 何をどういう形で伝えるか、
という事かと、私なりに考えたのですが、これで良いのかな・・?
という事かと、私なりに考えたのですが、これで良いのかな・・?
円柱に沿って歩き、入り口から振り返っての眺め。

落ち葉の季節もあるでしょうし、これだけ見事に水場を保つのは大変だろうね、
と言うのが我ら主婦経験者の感想でしたが、ははは、
たまに何かのチャンスがあったりすると、学生達が入り込んだりもするんだそう!
と言うのが我ら主婦経験者の感想でしたが、ははは、
たまに何かのチャンスがあったりすると、学生達が入り込んだりもするんだそう!
入り口を入った所。 木の床が広がり、見える作品は
トルコの女性作家による「運命」


横長に、右下から左上に赤ちゃんの浮遊が流れ、次第に抽象化した形に。
戦争で亡くなった母親と赤ちゃんを見てインスピレーションを受けた作家の語りは、
こんな世の中から逃げ出し、母親の胎内に戻る赤ちゃん、なのだそう。
こんな世の中から逃げ出し、母親の胎内に戻る赤ちゃん、なのだそう。
ヴェネツィアのビエンナーレでこの作品を見たルチャーノ・ベネットンが
強い印象を受け、ここに、と。
強い印象を受け、ここに、と。
入り口から、池の方を振り返り・・。
写真でご覧頂いた池と、円柱の列を挟んでも一つ池がありますが、
へへへ、まるで気づかずに通りましたshinkai!
へへへ、まるで気づかずに通りましたshinkai!

こちらがベネットンを起業した前社長であり、ファブリカを起こした
ルチャーノ・ベネットン・Luciano Benetton.

そして、日本の建築家(設計家では無く、建築家と自称されているとの事)
というよりも、既に世界で名高い安藤忠雄氏。
というよりも、既に世界で名高い安藤忠雄氏。
皆さんの方が、私なんぞよりずっとお詳しいでしょうから、ただこの写真1枚を。

上の玄関部の右奥に、下に下る階段が見えましたが、そこを下ってくると、
この開けた楕円形の広場を囲む建物となり、確かに地下1~2階なのですけど、

明るさと開放感から、地下の重い印象がまるで無い事に、まず皆が驚きました!
天井部のカーヴ。 素材はコンクリート、白とグレーの2色、
そして窓の金属とガラス。

確かにコンクリートの打ちっぱなしで、入り口前の水場の設定にも、
カルロ・スカルパの設計に通じる物を感じはするのですが、
水場の下に筋をつけた砂が入っている事は既に書きましたが、
安藤氏のこのセメントの打ちっぱなしは、スカルパのセメントよりはもっと
キメが細かいすべらかさを持ち、ローマ期のフォーラムみたいな広場を作る
構築美の大きさと、神経が行き届いた繊細さが、上手く溶け合っている感じが。
何ぞと、素人の単純な感想をとお見逃し頂きたいのですが、
スカルパは色を使っていても、凝った部分的意匠にしても、
どこかに日本への趣味的感覚、といった物を感じるのですけど、
スカルパは色を使っていても、凝った部分的意匠にしても、
どこかに日本への趣味的感覚、といった物を感じるのですけど、
ここでは色が無くとも、無機質な色に光と影が加わり、幅を持ち、
そしてそしてこの開放感!! きっとその日その日のお天気の変わり具合い、
季節の空の色もすぐ傍らに感じる事でしょうね。
そしてそしてこの開放感!! きっとその日その日のお天気の変わり具合い、
季節の空の色もすぐ傍らに感じる事でしょうね。
建物の防火設備の図ですが、建物の様子をどうぞ。
左下部分に水場があり、真ん中に楕円の広場、その右の円形は図書館。

広場を囲む形の、南側の通路兼小会議場とでも。
奥のディスプレイの写真は、ずっと一人でスライド・ショーを。
奥のディスプレイの写真は、ずっと一人でスライド・ショーを。
左壁上が開口部となっていますが、

こんな感じの仕事場。
ね、こういうのをみると、私はそわそわして来ます、羨ましさで・・。

近くにあった映画「ノー・マンズ・ランド」のポスター。
ボスニア戦争を描いたものだそうで、2001年にカンヌ映画祭で、最優秀脚本賞、
そしてアカデミーの最優秀外国映画賞をとった作品。
そしてアカデミーの最優秀外国映画賞をとった作品。

で、なぜこれがここに、と思いましたら、このファブリカで、
ここの若者達が、編集をしたのだそう!
ここの若者達が、編集をしたのだそう!
他にも中国映画のポスターがありましたが、話を聞きながら、
なんと贅沢な学びの環境よ!!と。
なんと贅沢な学びの環境よ!!と。
こちらはデザイン部門の仕事場。
たまたま全体ミーティングがあったそうで、空っぽですが、
雑然としたこの雰囲気が良いでしょう?!
雑然としたこの雰囲気が良いでしょう?!

ベネットン・カラーと呼ばれる色を使い、各自がそれぞれ
自分のプロジェクトに従いデザインし、
製品化するのは、それ専用の工場でとの事。
ですから、そのままプロト・タイプと言うか、一点物ですむ物もあると。
ですから、そのままプロト・タイプと言うか、一点物ですむ物もあると。

勿論各自がやりたい事に取り組むわけですが、地元との結びつきも大変重要に
考えているので、こういったガラス製品も多くデザインする、との事。

お皿も勿論見かけましたが、今、ダイキン・イタリアからの要請があり、
無機質なエアコンでも、美しい存在になり得る、に取り組んでいるのだそう。
無機質なエアコンでも、美しい存在になり得る、に取り組んでいるのだそう。
壁にかかるデザイン作品のポスター。 若者達のセンスが並びます。

このデザイン部門で働いている山本龍さんも言ってましたが、
今は4月のミラノの会場出品で大忙し中なのだそう。
今は4月のミラノの会場出品で大忙し中なのだそう。
これは山本龍さんのデザインした、大理石と金属で成形した一輪挿しの花瓶。

龍さん個人のサイトは http://ryu-yamamoto.com/
こちらが円形の図書館で、こういう本が並んだ眺めは、
どこで見ても涎が垂れそうになりませんか?!


上の写真の向こうから2人目に横顔の見える方が、ご案内のバールバラさん、
そして我が仲間たち。
そして我が仲間たち。
図書館で、ファブリカが発行している雑誌「COLORS」なども見ましたが、
興味深い本も教えてもらいました。
興味深い本も教えてもらいました。
「イランの居間・Iranian Living Room」という本で、イランの家庭内、
居間に入り込んだ写真集。
居間に入り込んだ写真集。
外ではスカーフで髪を覆う女性達が、ヘアダイの方法を見たり、
また犬とは一緒に外に散歩には行けない法律があるそうで、
イランの犬はずっと居間にいるのだそう・・、などなど。
http://store.fabrica.it/collections/frontpage/products/iranian-living-room
また犬とは一緒に外に散歩には行けない法律があるそうで、
イランの犬はずっと居間にいるのだそう・・、などなど。
http://store.fabrica.it/collections/frontpage/products/iranian-living-room
広くて美しい図書館の眺めをどうぞ。



サイトから全体が良く分かる写真を拝借。 天井からは、地上の明かりが。

図書館の中でのこの方は、現ベネットンの社長のアレッサンドロ・Alessandro、
今50歳くらいと。
今50歳くらいと。

彼の奥さんはデーボラ・コンパニョーニ・Deborah Compagnoniと言い、
スキー大回転の選手だった方で、オリンピックで金メダルを3つも取っておられる美人!
スキー大回転の選手だった方で、オリンピックで金メダルを3つも取っておられる美人!
という所で、n.1をお終いとし、n.2に続きます。
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