今日のご案内はウンブリアの奥、マルケ州に程近いカステルッチョ・Castelluccioと、
その足元に広がる大平原、ピアーノ・グランデのお花畑です。
その足元に広がる大平原、ピアーノ・グランデのお花畑です。
行ったのはこの7月上旬。 昨春まだ山に雪が残る平原を見、
花が咲き乱れるという初夏に訪れるのを楽しみにしていたのです。
まずは、昨年の早春のカステルッチョもご覧下さい。
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/464307296.html
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昨年の春にはアッシジからの日帰りで、ノルチャから標高1500mの峠を越え、
いわば大平原の南口から訪れましたが、今回は、ヴァルネリーナの道をマルケ州に
入った所のヴィッソ・Vissoまで行き、そこから南に向かいました。
いわば大平原の南口から訪れましたが、今回は、ヴァルネリーナの道をマルケ州に
入った所のヴィッソ・Vissoまで行き、そこから南に向かいました。
この村はカステル・サンタンジェロ・Castelsantangelo、ヴィッソ・カステルッチョの
行程、36キロのほぼ中程に位置する標高780mの村で、絵に描いた様な城壁でしょ!
行程、36キロのほぼ中程に位置する標高780mの村で、絵に描いた様な城壁でしょ!

ノルチャから入る道も標高1520mの峠越えですが、ヴィッソからも行程は短いものの、
カステル・サンタンジェロを過ぎると、九十九折の上り坂が続きます!
道幅が広いので幾分気分は楽ですが、それでも、この辺りまで上り
景色が開けた時はヤレヤレ。 この谷底を抜ける道を辿って来たのです。
景色が開けた時はヤレヤレ。 この谷底を抜ける道を辿って来たのです。

遂に、峠の頂上に! グアルド峠、標高1496m。
水飲み場が設えてあり、後にレンティッキ・レンズ豆の黄色い花。

グアルド峠・Passo di Gualdo. 水飲み場に並びこんな小さな祈祷所が。
奥に続く道は山奥の小さな村に。
翌日途中まで辿ってみましたが、道路工事中で引き返し。

祈祷所の前を何メートルか歩くと、この景色が広がりました!
あの奥の、小高い山の上の村、あれがカステルッチョです。

なんとなく、は~~るばる来たぜ、カステルッチョ~~ォ、と、歌いたくなり・・!!
日頃、モーツァルトだ、ヴィヴァルディだ、と文句を垂れていても、ああ、やはり日本人!
右側にジグザグと続く道をまず下り、そして上って、カステルッチョに行きます。
カステルッチョのレンティッキ・レンズ豆は、小粒で美味しい事で大変有名ですが、
この黄色い花がレンズ豆の花なのですね。
そして、この大平原がこのレンズ豆の花の色で埋まるのが、6月中頃との事で、
その時期に花祭りが開かれます。

満開の花に埋もれた大平原を見たいと思い、最初はシエナの前にここに来る心算が
逆の行程となり、宿の予約をした6月の中頃に尋ねると、今咲き始めた所、と。
春が遅かったので大丈夫かと楽観していましたら、6月末から俄然暑くなり・・!
で、ヴィッソの書店の女性(兼カメラマン)に山越えの前に尋ねましたら、
レンズ豆は終わりかけているが、他の花が咲き出している、との情報でした。
レンズ豆は終わりかけているが、他の花が咲き出している、との情報でした。
それが、この北側の部分ではまだ見れたので、本当に嬉しかったのです。
峠からの道を下りきった低い位置から。 風が大変強く、雲の動きが激しく、
雲の影がどんどん移動して行きます。

ピアーノ・グランデ・Piano grande・大平原、の名に恥じないこの広さ。
この広さから受ける感覚、上手くお伝えできるでしょうか?

カステルッチョにはお昼過ぎに着き、一旦宿に荷を置いてすぐ出かけました。
北の小さめの平原に比べ南側はより広く、暖かさが違うのか、ポピーの花の咲き始め。

ピアーノ・グランデは周囲を山に囲まれていますが、中でも東を占めるヴェットーレ・
Vettoreの山が一際高く、標高2476m、美しく、山襞の美しさに、昨春魅せられ。
今こうして見る初夏の姿も、穏やかながらの威容で素晴らしい!

いました、いました、羊の群れ。 お尻ばかりで失礼をば!

ならば、頭の方へ移動して、と。
それにしても、ずっと下を向いたままで食べ続けているのですよ。

大平原の中を一本道がグーンと突き抜けて通っているので、ちょっと走っては脇に寄せて。
牛たちもいます。 彼らの中にも大変好奇心に富んだshinkaiみたいなのがいて、
ははは、逆に、じっとこちらを見つめます。
ははは、逆に、じっとこちらを見つめます。

お乳を飲んでいる子がいて、こうして撮ったのですが・・、
お母さんにも角があるのは、知らなんだ! それにしても綺麗なお尻だなぁ!!

この白黒の大きな艶々の方が頭領で、ホラね、首に鈴をつけているでしょう?
この鈴は、仲間内のただ一頭がつけているのです。
この鈴は、仲間内のただ一頭がつけているのです。

「イタリア」も、健在でした。

前に見える小さい車が私めのでして、その心算は無く止めたのでしたが、
記念撮影というか、証拠写真というか・・、ははは。
記念撮影というか、証拠写真というか・・、ははは。
平原の中程に乗馬用の馬がいて、今、女の子が一人、乗せて貰ってゆっくりと。

馬の囲いの中。 あのチビちゃんは死んでいるのではありません!
普通、お馬は立ったまま眠ると聞きますが、まだまだ無防備で。
もう一頭のチビ君も、こんな風に横になり眠っていましたっけ。
うん、お馬のお尻は綺麗ですねぇ!

大平原の南の端、昨年春にやって来た、ノルチャに続く峠道に上ってみました。

中央奥に見えるカステルッチョの村が分りますか?
雲が影を落とし、動いて行きます。 この広さ、お分かりでしょうか?
アッシジのサン・フランチェスコを描いた映画、ゼッフィレッリの映画も、
ミッキー・ローク主演のも、いずれもこの平原を映画の中で使っています。
フランチェスコが再建する、サン・ダミアーノ教会のある場所として。
そう、この大平原の中では、如何にも人間の存在が小さいですね。
平原に降りる道を下りながら、道端に一人男性が居るのを見かけました。
そのまま坂道を下り車を止めたところで、
そのまま坂道を下り車を止めたところで、
後ろの山の上からカラカラと鈴の音が聞こえ、ああ、羊飼いだったんだ、
羊の群れが居たのか、と気が付きました。
羊の群れが居たのか、と気が付きました。

ずっとこうして山から山に移動を続け、冬になるとアドリア海のほうに行くのだそう。
羊の数を聞くと、500頭。
写真を撮っても良いかと聞くと、愛犬と並んでくれ、2人でカメラを見ているのもありますが、
この、見詰め合うのが良いでしょう?
この、見詰め合うのが良いでしょう?

彼のズボンには、自分で縫ったのでしょう、ギュッと絞ったように、穴を塞いだあとが。
平原の中程からカステルッチョの村を。
本当に広いのです! 羊の群れが幾つも、あっちにも、こっちにも。
本当に広いのです! 羊の群れが幾つも、あっちにも、こっちにも。

トスカーナの平原でも、こんな形に麦藁を巻いたのをたくさん見ましたが、
これはまだ若い草を巻いてすぐのようで、丸い形が薄いグリーンを帯びています。
奥に見えるベットーレ山の山影が、長くなり始めました。

これは宿の窓からの眺め。 素晴らしい眺めでしょう?!

宿、といっても実はホテルではなく、部屋を貸している家なのですね。
予約を入れていた宿に行って見ましたら、部屋の小さいのはともかく、
窓が高~い位置に、小さいのが1つだけ。
窓が高~い位置に、小さいのが1つだけ。
幾らなんでも、監獄に寝る気は無いなぁと、予約が取れなかったレストラン兼の宿
に行き、ダメもとで尋ねましたら、電話をかけてくれて、部屋を借りてくれたのです。
というわけで、この眺めの素晴らしい部屋で、朝夕の景色を愛でながら、
2泊したという次第。
2泊したという次第。
大平原の細長く作られた畑の感じが、お分かりでしょうか。

上に直線で見えるのが、大平原の中をグーンと通る一本道。
畑の色が、太陽光線により、隣の畑との色の関係により、
なかなか上手く出ないのですが、これは納得できる色の一枚。
なかなか上手く出ないのですが、これは納得できる色の一枚。
朝食夕食は、宿の仲介をしてくれたレストラン兼宿屋に。
レストランは北向きの位置にあり、大平原のくびれに当る山の部分、その影の変化、
色の変化を、晩御飯を食べながら大いに楽しめました。

レストランの中の席にはドイツ人の夫婦グループが陣取り、気勢を上げ大変に賑やか。
色々食べたのですが、ポレンタ(トウモロコシの粉の練ったもの)に野草を入れ、
アンチョビソースをかけたものとか、この山奥で食べた鱒のグリルが、美味しかったぁ!
なにせトスカーナでは、一度も魚を食べれませんでしたから!
アンチョビソースをかけたものとか、この山奥で食べた鱒のグリルが、美味しかったぁ!
なにせトスカーナでは、一度も魚を食べれませんでしたから!
周囲を山に囲まれているので、日没が大変に早く、その後もまだまだ空が明るく、
ホンの少しのピンクが、山の色に加わるだけ。
ホンの少しのピンクが、山の色に加わるだけ。

それにしても、こうして見るベットーレ山の山襞の異様な迫力。
大平原がすっかり影に落ち込み、トスカーナで見た時よりは少し太った三日月が。

翌朝。 大平原の南の奥の山に朝日が射して。

ぐんぐんと朝日が上り、夜の名残の影が後退して行きます。

ふと気がつくと、既にもう、カメラを据えて狙いをつける2人! ご苦労様で~す。
でも、何を狙っているのだろう? 気になるやん。

2日目は、カステルッチョの村から、西に続く山道、大平原を取り囲む西側の山の道を
歩いて辿ってみました。
地道の結構な勾配を、じりじりと暑くなり始める朝、ゆるゆると辿ります。
歩いて辿ってみました。
地道の結構な勾配を、じりじりと暑くなり始める朝、ゆるゆると辿ります。
いろいろな四角に区切られた畑、少しずつ緑の色が違い、芥子の赤い花が咲き始め。

ベットーレ山の山襞。 大平原からの立ち上がり部分で、
畑とせめぎあっているのが、面白い眺め。

こちらがそのアップ。 なだらかに広がる傾斜部分です。
道が通っているのが見えますが、この後、あの道も辿ってみました。

登り道脇の小さな花。

カステルッチョの村自体が標高1452mですから、お花は高原植物の類でしょうね。

この花も確か高原植物だったと。

という所で、 引き続き、n.2 をご覧下さい、ませませ。
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