引き続き、有難うございます!
世界遺産指定のアマルフィ沿岸にあるラヴェッロの町の、高台にある素晴らしい
邸宅の廃墟、ヴィッラ・ルーフォロ・Villa Rufoloのご案内を続けます。
世界遺産指定のアマルフィ沿岸にあるラヴェッロの町の、高台にある素晴らしい
邸宅の廃墟、ヴィッラ・ルーフォロ・Villa Rufoloのご案内を続けます。
入り口左側、そして右側にも中世の顔があり、

下脇にはこの像。 ライオン君だと思うのですが?!

見上げる窓。 2重、3重に縁取られたかっては豪奢な窓も・・。

奥が少し暗く、入り口からそろ~っと、
四角に内庭を取り囲んだ回廊になっているのですが、2本並ぶ細い円柱の上の
切り込みの形が、やはり異国の雰囲気を漂わせ・・。
切り込みの形が、やはり異国の雰囲気を漂わせ・・。


ここ回廊から覗きこむと、こんな形に下の中庭が見え、

回廊の上部分は、こんな模様で飾られていて、やはり独特な柄。

今回これを書く為にヴィッラの事や、名前が冠されているルーフォロ家の事について
少し調べましたら、やはり興味深い事が分かりました。
少し調べましたら、やはり興味深い事が分かりました。
ルーフォロ家・Rufoloというのは、このラヴェッロの町の強大な富を持つ裕福な貴族で、
中近東との交易や銀行業、とりわけ穀物取引が大きかったようで、
法曹界や聖職位にも人物を送りだした家系で、ラヴェッロには既に10世紀以前から
住んでいた様子。
13世紀のナポリの領主、大要塞を作ったフランスのアンジュー家のカルロ1世にも
莫大な金を貸し、借金のかたに王冠を取った事もあるとか!
中近東との交易や銀行業、とりわけ穀物取引が大きかったようで、
法曹界や聖職位にも人物を送りだした家系で、ラヴェッロには既に10世紀以前から
住んでいた様子。
13世紀のナポリの領主、大要塞を作ったフランスのアンジュー家のカルロ1世にも
莫大な金を貸し、借金のかたに王冠を取った事もあるとか!
ルーフォロの名を持つ有名な人物はたくさんいるのですが、中でもボッカッチョ・
Boccaccioのデカメロン・Decameroneの第2話に登場する、
嘘みたいな大冒険の主人公、ランドルフォ・ルーフォロ・Landolfo Rufoloも
この家系なのだそう。
Boccaccioのデカメロン・Decameroneの第2話に登場する、
嘘みたいな大冒険の主人公、ランドルフォ・ルーフォロ・Landolfo Rufoloも
この家系なのだそう。
ですがさすがの莫大な富も、王の陰謀にさらされ巻きあげられ没落、
15世紀のラヴェッロの司教ペレグリーノ・ルーフォロ自身が、自分が最後の子孫
であると言明しているのだとか。
15世紀のラヴェッロの司教ペレグリーノ・ルーフォロ自身が、自分が最後の子孫
であると言明しているのだとか。
このヴィッラが造られたのは、ルーフォロ家が繁栄していた11世紀で、当時のアマルフィ
一帯の全ての建物がそうであるように、アラブ風の建築様式が取り入れられていると。
一帯の全ての建物がそうであるように、アラブ風の建築様式が取り入れられていると。
後年ルーフォロ家の没落に伴い、このヴィッラも人手に渡り、放置されたりで、
19世紀の半ばにイギリス貴族の手に渡った時は、使用不可能な状態だったそうですが、
建物1棟は修復されて残り、現在は素晴らしい庭園が公開、という経過。
19世紀の半ばにイギリス貴族の手に渡った時は、使用不可能な状態だったそうですが、
建物1棟は修復されて残り、現在は素晴らしい庭園が公開、という経過。
回廊部分から抜けるとこの狭い内庭で、右手には蔦の絡むこの建物。
夏はさぞ美しい事でしょう!
夏はさぞ美しい事でしょう!

左手にはこの主塔。
そして音楽が聞こえて来たのです、そう、ワーグナーの「パルシファル」の旋律が。
そんなに音楽に詳しい訳でもないのですが、ああ、あれだとすぐ分かったあの旋律で、
あの時にひょっとして、一種の魔法にかかったのかも。
あの時にひょっとして、一種の魔法にかかったのかも。

音に惹かれて暗い塔の中に入り込むと、ヴィデオが映っていて、それで
夏のフェスティヴァルの様子を知ったのでした。
夏のフェスティヴァルの様子を知ったのでした。
この廃墟の庭の先、テラス状に舞台が張り出され、そこで音楽やバレエ、
朗読の催しなどがあるのだそうで。
朗読の催しなどがあるのだそうで。
ワーグナーはラヴェッロに1880年に滞在し、この廃墟の庭園の美しさに
インスピレーションを受け、「パルシファル」の曲想が浮かんだと言われていますが、
確かに、この廃墟と庭園を見ると納得でき・・。
インスピレーションを受け、「パルシファル」の曲想が浮かんだと言われていますが、
確かに、この廃墟と庭園を見ると納得でき・・。
フェスティヴァルの第1回目は1953年、ワーグナーの死去70年に当たる年でもあり、
ナポリのサン・カルロ劇場のオーケストラにより演奏されたそう。
ナポリのサン・カルロ劇場のオーケストラにより演奏されたそう。
2003年からは財団が新たに作られ、世界中からの著名な音楽家芸術家による、
夏のフェスティヴァルに。
夏のフェスティヴァルに。
主塔の横から少し高くなった庭園に入り込むと、教会風の建物や藤棚、井戸などが
点在し、整備された花壇を巡りつつ、行きます。

そろそろ日が傾く時刻でもあったせいか、ワーグナーの音楽の印象が余りにもぴったりで
驚いたのか、時を越え、時代を溯り、北ヨーロッパの国のどこか、
寂れた古い屋敷の庭園をさまよっている、という印象で・・。
驚いたのか、時を越え、時代を溯り、北ヨーロッパの国のどこか、
寂れた古い屋敷の庭園をさまよっている、という印象で・・。
実際は庭に人気が少ないだけで、きちんと手入れされた花壇が階段状の庭園に広がり、
その向こうには、遥かに海が広がるという空間なのですが、

こんな柱の並び具合にも、なぜか廃墟をさまよう感じを強く受け、
勿論廃墟には間違いないのですが、現生から離れた感じとでもいうのかな・・。
勿論廃墟には間違いないのですが、現生から離れた感じとでもいうのかな・・。

テラス式庭園の一番下の部分。ヴィデオで見た張り出し舞台は、この真ん中に。
そう、海に向かって舞台が張り出し、観客は、花壇の間を縫う小道に
椅子を置いて鑑賞、という形。

夏の夜、咲き乱れる花の間に座り、香りを楽しみつつ、音楽を、バレエを。
ね、やはりこれは一種の魔法、でしょ?!
ね、やはりこれは一種の魔法、でしょ?!
庭園の右に広がる海。 靄っていて残念ですが・・。

山側を眺めると、奥の山の頂上にもお屋敷が見え、

マイオーリ、ミノーリの町にも、西日が射し始め、


戻りつつ見た、屋敷下部の円柱の彫り込み。

前庭に戻って見る、入り口の塔とドゥオーモの鐘楼。

入り口の塔の下。

友人と約束したアマルフィでの夕食の時間に戻るには、バスだと早く帰らないと、ですが、
不思議な印象の庭園を去りがたく、時間ぎりぎりまで、そして、タクシーで戻りました。
そう、たまにはじっくりと浸りたい空間もありますが、
不思議な印象の庭園を去りがたく、時間ぎりぎりまで、そして、タクシーで戻りました。
そう、たまにはじっくりと浸りたい空間もありますが、
めったにない、そんな強い印象を受けた庭園でした。
最後にもう一度どうぞ!

アマルフィにお出かけのチャンスがあったら、足を延ばして、ぜひどうぞ!
◆*◆
ブログご訪問、有難うございます!
昨日友人のジャンナから電話があり、野菜のお昼を作るから食べにお出で、
との事で、有難く出かけました。
との事で、有難く出かけました。
実は先週彼女の家に、シェパードの赤ちゃんがやって来て、予想していた雌ではなく、
名前をどうするか、アイディアを出せとメールが来たり、早速の写真が届いたり、
つまり、ペードロちゃんを見せたくもあったのですね。
名前をどうするか、アイディアを出せとメールが来たり、早速の写真が届いたり、
つまり、ペードロちゃんを見せたくもあったのですね。
顔も背中も真っ黒な、ころころのチビちゃんで、今いる年老いたシェパードの
ルーナにじゃれたり、広い庭で遊んだり、しっかり食べたりの様子を見て楽しみ、
写真も何枚か撮りましたので、またブログ・デヴューを。
ルーナにじゃれたり、広い庭で遊んだり、しっかり食べたりの様子を見て楽しみ、
写真も何枚か撮りましたので、またブログ・デヴューを。
野草のショペティン、彼女の発音ではチョぺティン、のリゾットを頂いたり、
リモンチェッロのレシピも訊ね、夕方からは、彼女の娘ジューリアも出る演奏会に。
ヴィヴァルディの「四季」と、他にやはりヴィヴァルディを1曲。
「四季」を生で聞いたのは初めてでしたが、
12才の素晴らしく上手い子がいて、これが救いで、・・あれ?!
リモンチェッロのレシピも訊ね、夕方からは、彼女の娘ジューリアも出る演奏会に。
ヴィヴァルディの「四季」と、他にやはりヴィヴァルディを1曲。
「四季」を生で聞いたのは初めてでしたが、
12才の素晴らしく上手い子がいて、これが救いで、・・あれ?!
という事で、うららかな春を楽しみました。
ニュースでは、まだ良いニュースが聞けませんが、
被災された方々にも、早く早く春が訪れます様に!
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