・ ミンチョ河下り ・ 新緑のみどり、緑の中を 

季節を逃さぬうちにと、今日のご案内はミンチョ河下りを。

4月25日に行ったサッビオネータ・Sabbionetaと、サン・ベネデット・ポー・
San Benedetto Poの訪問の合間に、
お昼を頂きながらマントヴァ・Mantovaからミンチョ河の船下りをしましたので、
その様子を見て頂こうという訳です。

マントヴァに到着しすぐに目に入った、緑滴る岸辺で憩う人々の姿。

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そう、この日は日曜日でしたが国の祭日、第2次大戦の解放記念日、
そしてヴェネツィアは、サン・マルコの祭日の日であり、
そしてそして、大快晴に恵まれた一日だったのです。

皆さんもどうぞごゆっくり、船下りをお楽しみくださ~い!



ガルダ湖から流れ出すミンチョ河は、マントヴァの街近くで大きな3つの湖となり、
街の眺めと共に素晴らしい景観を繰り広げます。

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この日はお天気に、祭日につられ、河岸は大変な人出。
ちょうどお昼に到着しましたので、ピクニック・テーブルの人々、釣り人達は
荷物を纏め帰る時間、と大賑わい。

そしてその釣り人の多さと、プロ仕様の荷物の大きさに驚き!
かなりの大物がたくさん釣れるのでしょうね。



河岸の道脇でバスを降り、お城を眺めながら前を通り過ぎ、
橋の向こうの船着き場まで、ビッコを引き引き歩きます。
はい、ヴェネツィアの造船所前での転倒の翌日で、まだまだ痛かったぁ!

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高速に繋がるこの橋の向こうからの素晴らしい眺め、
そして、マントヴァのご案内は、



ミンチョ河の船遊びの係留所は2か所、お城の前から真っ直ぐに北に続く橋の
両脇にあり、これは下手側。

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まさに湖と呼ぶにふさわしい大河。



地図をどうぞ。 上のマントヴァ・Mantovaの赤い点が我々の船着き場で、
ゆるゆると蛇行しながら下り、下側を流れる太い河ポーに合流、右折して溯り、
赤い点のサン・ベネデット・ポー・San Benedetto Po の停留所まで、
2時間半程の船旅。

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ミンチョ河はガルダ湖から流れ出しポー河に注ぐ全長73Kの、ポー河に左岸から
注ぎこむ最後の河で、現在では唯一の船運行可能な河なのだとか。

2年前にマントヴァに行った時、この船下りの案内を見つけ、ガイドブックにもあり、
今回ちょうど良い機会と思ったのですが、
ミンチョ河下りのみならず、自然保護公園巡りもある様子で、
サイトはこちら  http://www.naviandes.com/

ボルゲット ・ ミンチョ河畔の、桃源郷
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463417373.html



この辺りはまだマントヴァの街の下の湖で、休日を楽しむ人々の姿、白鳥、
そしてカーヴを切って、お城と塔の最後の眺めを。

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船客は、ちょうど観光バス2台分の100人で満員。
乗船と同時に食事のサーヴィスが始まるわ、この辺りの自然保護について、
ミンチョ下りの案内は始まるわ、テーブルでのお喋りも勿論で、・・もうてんやわんや!

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余り自由に動きも取れず、席からは視界が低すぎガラスも反射、お腹もすいて
ガス欠寸前、・・てな事で、少し落ち着くまでの写真が余りないのです、ははは。

出されたメニューは、
サルシッチャ(ソーセージの種)入りのリゾット、 カボチャ入りトルテッリ
ハム類盛り合わせ、 肉の煮込みとポレンタ、 サラダ
ワインは白と赤、 デザートはティラミス

サルシッチャ入りリゾット、並びにカボチャのトルテッリはマントヴァの大名物で、
もう3,4回お目にかかっていますが、今回は肉の代わりにチーズ各種を貰い、
しっかり満腹。

両岸は近づきそして離れ、林の様子も刻々変化していくのですが・・
       



蓮の群生域がある場所と聞きましたが、季節がまだ早くこの程度。
この蓮は、日本から持ち込んだものとか。

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ミンチョ河沿いはロンバルディアの州の自然公園に指定、自然保護地域に含まれ、
木のみならず鳥の種類も多いとの事。

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林の向こう、意外に近く道があったりも見えるのですが、お天気も良く、
のんびりとゆっくりと船は下って行きます。 黄色い花は、菜の花。



一度上りの船に出会いましたが、川幅が狭いので、前も後ろもちょん切れ・・!

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奥に見えるのは農家でしょうか、長閑な眺めでしょう?



林の奥に土手が見えますね、こういう河に近い場所に車を止め、
皆さん魚を釣ったり、祭日のバーベキューを楽しんだり。

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船に手を振ったり、叫んだり・・、サーヴィス精神旺盛な馬鹿が、くるっとお尻も
見せてくれ、船からは間髪いれず罵声が飛ぶわ、その賑やかな事! ははは。



ポー河との合流点近くに水門があり、この時には既に食事も済みデザート待ちで、
上の観覧席に移動し、見物を。

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ナイル河のエズナの水門に比べれば小規模ですが、水門に変わりはなく、
こちらは昼で良く見えます。



左に浮かんでいる白い物は魚で、1m半位はあった様な!

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水門内に入り、後ろの扉が閉まります。

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ふと見ると、土手の上に見物人2名、大型バイクで通りかかった親子の様でした。

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中の水が引くにつれ、後ろの扉の隙間から流れ込む水。
錆の見える鉄扉の色が、なかなかです。

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水がどんどん引いて行く15分程でしたが、気がつくと、脇の土手に山羊さん達。

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船にも水門にも関心なく、せっせと食べつつ移動して行きます。

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こうして前方の扉が、こちらは引き戸式が開き、景色が望め、ゆるゆると通過を。

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最後の写真の、真ん中のへっこみ部が水門の扉の厚みで、80cm位だったか、
現在のこの水門は1925年に造られたものだそうで、
ヴィンチャーナ式と呼ばれるこの方式の源発明者は、かのレオナルド・ダ・ヴィンチ様。

ポー河下流のデルタ地域にも、ヴィンチャーナ式と呼ばれる、フェッラーラの
エステ家が造った美しい水門、こちらは干拓地用でしたが2つありました。

デルタ・デル・ポー ・ ポー河が海に出あう所
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463259026.html



水門の中を振り返った写真で、引いた水の高さが見えますが、
ポー河とは大体3m~5m程の違いがあるそうで、この日は3mだったそう。

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通り抜けて見ると、引き戸式の扉の裏が見えますが、桟を渡した扉なのですね、
それも下側がやはり水圧対策で桟が密、成程!

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水門の仕掛けの、動く図解のサイトはこちらに。
https://www.motonaviandes.it/la-conca-di-navigazione/



水門のある場所はゴヴェルノーロ・Governoloと言い、奥に見えるのが
村の教会で、ポー河とミンチョの分岐点に当たるので、船溜まりもかなり大きく。

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そして、合流点。
左側から突き出している先っちょを今回り込んだ所。
水の色が違うのが見えますか?

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船の案内によると、ミンチョの色は濃い緑で、ポーは濃い青というのですが、
さて、この日の色違いは・・??



これから船はポー河を上流に向かい、溯ります。

かってガルダ湖西岸に、14世紀初めより36のコムーネが集まり
「素晴らしき祖国・Magnifica Patria」と名乗った共同体がありました。
歴史の中で変遷を経つつ、15世紀前半に大きな自治権の下に
ヴェネツィア共和国に忠誠を誓います。

そして1570年対トルコ戦に於いて、ここの忠実な男達100人は実戦に参加すべく、
武装した船に乗り込みガルダ湖からミンチョ、ポー河を下りセレニッシマの艦隊に加わり、
レパントの海戦で戦った、という逸話が残ります。

ミンチョ河を下りながら、そんな歴史の一駒をも思い出し・・。
日頃は・・余り・・思わないのですが、時に「男って良いなぁ! カッコいいなぁ!」と、
熱い想いに浸るのは、こういうお話の時。

ガルダ湖にまつわる、セレニッシマの男達の熱き戦いには、
ガレー船を含む一艦隊を、雄牛と男達の力で山越えさせ勝利した話もあり、
同じ山道を越えに行ったshinkaiなのでしたぁぁぁ。

ガルダ湖 北端 ・ トルボレ、 リーヴァ・デル・ガルダ
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463416779.html



ポー河の流れ、まさにイタリア一の長江の貫録、フランス国境に近い2000mを越える
高山に源を発し、悠々と西から東に、652kmを流れアドリア海に。

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2002年でしたか、スイス国境近くの大雨が流入し、トリノ辺りで既に8mも
水位が上がる状況となり、あの時はアドリア海に注ぐまでの1週間、
毎日TVニュースで今どこそこを通っていて、状況は、と報告がありましたし、

逆に水不足だと、農作物への影響が即現れたり、
やはり人間生活への河の影響、恩恵は大きいですね。

上の写真は、アドリア海に向かう東の眺めで、下は、西に遡る様子。



ミンチョ河とは川幅が断然違い、観覧席からの眺めが雄大。
白と赤の菱形の印は、航行する船への注意札とか。

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モーターボートも突っ走って行き、一方、干潟には水鳥の姿も。

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上で見て頂いた地図にある国道の橋が見えて来て、橋の左下向こうに
見えるのが、停留所。       

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サン・ベネデット・ポー辺りは、地図でお分かりの様にポー河が大きく蛇行しており、
大変危険な場所の様子で、護岸工事も新しくなされた感じを受けました。



通いの船でもあるのでしょうか? なんとなしに、バス停のイメージでしょ?

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ポー河は意外に危険なので、しっかり係留するまで動かないで、
との注意がありましたが、無事上陸。

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再度バスに乗り、サン・ベネデット・ポーのマティルデ・ディ・カノッサの修道院に
向かいましたが、そのご案内は、いずれまた。
       
2時間半の船旅のお付き合い、お疲れさまでした!

◆*◆*◆

ブログご訪問、有難うございます!

大変に雨降りの多い今日この頃で、雷もゴロゴロと頻繁に。
コンドミニオの庭の草刈りも先日済んだばかりですが、
こう雨が多いと、即、下から伸びて来ますね。
それでもお天気が良いと窓を開け、名も知らぬ鳥たちが歌い、
お喋りするのを聞きます。
       
先日久し振りに自転車で坂の下まで行き、スコミーゴ村は海抜130mで、
押しつつ戻って来る途中、シェパードのレオと目が合うと、
彼はやおら起き上がり、柵の傍までやって来ました。
       
以前の自転車の時はいつもの通り道だったのですが、車だと大概ぐるっと回るので、
会うのは本当に久し振り。
何やらどっしりと肉がつき、中年男の貫録十分!
柵から手を入れ、撫でたり、ぽんぽん叩くと、しっかり体を押しつけてくれる嬉しさよ!!
レオはなかなかハンサムなのですよ、はは。

若き日の彼の姿はこちらに。
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/460919346.html
       
レオの向かい側の家には、やはりシェパードのオットーがいて、shinkaiを挟んで
三角関係だったのですが、・・ホントだよ、
暫く前に車で通りかかった時、庭に姿が見え、あ、オットーだ!と上り坂の車の中、
頭を低くして見ましたら、なんと向こうもグイッと頭を下げて、こちらを覗きこみ・・!
あはは、あの時も笑いました。

でも、嬉しいながらもこの手のつき合いばかりが増えると、言語障害のみならず、
人間関係にますます支障をきたしそう!
ええ、やはり、ブログは続けないと・・。 ・・ん、なんだぁ、この結論への至り方は?!
              
では、また次回に。 お元気でどうぞ!

追記: レオは既に亡く、でもオットーは元気な姿を見ます。2019.2.10

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