・ 夏のヴェネツィア ・ ヴェネツィアの館フランケッティと、あれこれ

昨夏は大変な暑さが続きましたが、一番暑かった7月初めの事、
イタリア旅行の最後に友人がヴェネツィアにも寄ってくれたので、
いそいそと会いに行ったのでした。

写真は整理済みでしたが、秋はあちこち出かけそのままになり、
今の寒い時期になると、あんなにも暑くて閉口した夏が懐かしく、ご覧頂こうと!
素晴らしいヴェネツィアの館の内部も少しありますしね。

アッカデミア橋近辺からサン・マルコ広場にかけての散歩のおつもりで、
ご一緒にごゆっくりどうぞ!

アッカデミア橋からの眺め、ご存知サンタ・マリーア・デッラ・サルーテ教会・
S.M.della Salute.

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ゴンドラが4艘並んでやって来ます。

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これはアコーディオン奏者と歌手が乗り込み、右から2艘目に、分かりますか?
ヴェネツィアの大運河でナポリ民謡なんぞを歌いながら、はは、 
ゆるゆると行く豪華版ですが、
 
橋の上から眺める我々は、きちんと並びすぎよねぇ、と文句。
はい、友人は絵の生徒さん達とのスケッチ旅行で、皆さん構図に煩いの、ははは。



アッカデミア橋の南袂のテラス席で、ここで手軽にサンドウィッチのお昼を。

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朝アッカデミア美術館の前で待ち合わせ、皆さんと一緒に久し振りに
美術館見学もしましたが、中は肝心の大部屋が修復で閉じられており、
おまけに昨年春、生地カステルフランコで開催された「ジョルジョーネ展」に
出品の名作「テンペスタ」がまだ戻っておらず・・。

皆さんとも既に顔見知りなので、お昼のお喋りは弾みました。
絵のグループなのでスケッチを主体にと伝えてあるにもかかわらず、
普通の観光スポットに無理に連れて行かれ、何も描けなかった、
フィレンツェのウフィッツィ美術館も予約をしてくれておらず、何時間も待った、
確かにアッカデミアの切符も買っておらず、等々、
某大旅行代理店の悪口いっぱいで盛り上がり・・、ははは。

カステルフランコの町 ・ ジョルジョーネ展
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462522712.html



この華麗な建物は、アッカデミア橋北詰のフランケッティ邸・
Palazzo Cavalli-Franchetti.

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大運河側の窓の並びをご覧下さいね。 2,3階部分の窓のヴェネツィア・ゴシックと
呼ばれるこの形は、やはり大運河に並ぶ大邸宅のカ・ドーロと同じです。

壁に女性裸体画の垂れ幕が見えますか?
実はこの期間「フェリーチェ・カレーナ」という画家の展覧会が開かれていたのですね。
アッカデミア橋を北に渡りフランケッティ邸の玄関前に来ると、そこにも大きなポスターで、
圧倒的な量感の背中に皆が魅了され、観よう! という事に。
で、いつも外から眺めていただけの建物の中に。



展覧会会場は2階で、建物の中は写真OK、これは2階への階段踊り場の窓。

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こちらは同じ踊り場の天井部分。
なんとも素晴らしく優雅でしょう?! フィレンツェのヴェッキオ宮でも、
フェッラーラのお城でも見かけるグロテスク柄の一種でしょうが、
洗練され、色が渋く、それでいて晴れやかで・・、       
 
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こちらは2階会場入り口のロビー。    
展示を見た後皆で座ってひと時の休憩をしましたが、静かで涼やかで、
なんとも贅沢な空間で。
ここでカフェなど頂けないのが残念ですが、とにかく訪問者が少なく・・。

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ロビーから、上って来た踊り場を。
壁には、こんな風に様々な芸術の寓意女神像の半浮彫像。
窓のアーチがなんとも素敵。

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こちらがロビーの天井部分。

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余りにも優美、華麗な内装に少し度肝を抜かれ、というのも、ヴェネツィア共和国
崩壊後のどさくさで、有名な建物も皆丸裸にされており、修復されたにしても
ここまでは無理で、これを書くのに少し調べました。

ここにあった元々の建物は15世紀ゴシック様式の、ヴェネツィア貴族マルチェッロ家
・Marcello の物で、
マルチェッロ家は15世紀に元首ニコロ・Nicolòを出したほどの家柄で、
17世紀のアレッサンドロ・Alessandroと、ベネデット・Benedettoの音楽家の
兄弟が有名で、とりわけベネデットはアントニオ・ヴィヴァルディ・A.Vivaldiを
批判した「当世流行劇場」の著書でも知られているのだそう。

後に所有者が変わりつつヴェネツィア共和国崩壊後の1847年、
オーストリア大公の物となり古い建物を大改装、更にブルボン家の所有となり
改装されます。
       
つまりこれだけ美しく華麗に残っているのは、ヴェネツィア共和国崩壊後に
当時の権力者の持ち物となり、大事に改装され、オリジナルは残っていないものの
無事生きながらえている、という事になります。

1878年に男爵ライモンド・フランケッティ・Raimond Franchettiが購入、
館にフランケッティの名が残るようになります。
このライモンドは、後にカ・ドーロを購入修復し、カ・ドーロ・フランケッティ博物館に
名が残るジョルジョ・フランケッティ・Gorgioの父親です。

で、1922年に現在の所有者である
Istituto Federale di Credito per il Risorgimento delle Venezie
どの様に訳せばいいのか、正体がよくわかりません、が買い取り、
絵画展などが開かれているという状態。
これ程の建物は維持費だけでも大変なものだろうに、と貧乏人は考えますが・・!

余談ですが、かなり以前のTVのCMで、フラスケッティ邸の大運河側の入り口、
つまり船着き場から建物に入って行く黒いスーツ姿の、少しふくよかな女性の
後ろ姿が映り、これが後姿だけで、美人だ!と確信させるオーラを発散。
で、誰だったとおぼしめす? カトリーヌ・ドヌーヴ様でありました。 納得!
       
       

フェリーチェ・カレーナ・Felice Carena(1879~1966)

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トリノ近郊の生まれで、トリノのアッカデミアを卒業後、ローマ、フィレンツェでも活躍、
晩年はヴェネツィアに居住という、イタリア19世紀を代表する画家。

セザンヌやマチス、ゴーギャン、ピカソの影響も感じられる素晴らしい作品が展示
されていたのですが、とりわけ30歳前後の暗い画面、人物のみで単色の背景など、
古典的な筆致の作品に魅せられました。
その年代で技術的に既に域を超え、その上での模索が後半の作品に見られるようで。
       
作品がたくさんのサイトが見つからず、これは部屋の様子がほんの少し見れますので。
http://www.daringtodo.com/lang/it/2010/04/22/venezia-e-la-mostra-che-ricorda-felice-carena/



フランケッティ邸の中から眺めるアッカデミア橋と、アッカデミア美術館ですが、
ヴェネツィア市役所は近年、公共建物の修復の覆い広告で稼ぎ始め、
それがどんどん過激になり何の建物かわからないほど!
この朝も美術館の入り口を探しまわり・・。

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ロビーの窓から眺める建物の壁。 土地の狭いヴェネツィアで、かなりの庭が。

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スタンリー・キューブリック。

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突然の登場ですが、この次の展示はスタンリー・キューブリックの写真展。
「時計じかけのオレンジ」 「博士の異常な愛情」 「シャイニング」などの
映画監督として有名ですが、映画監督になる前の戦後の5年間を
カメラマンとして過ごしたのだそうで、これも自写像。という言葉があるかな・・。

彼の映画は見てないなぁ、と思っていましたが、「ロリータ」 「スパルタカス」 
「バリー・リンドン」は見ておりました。 はい、怖くない方を。



フランケッティ邸を出て角を曲がると、サント・ステーファノ広場・Santo Stefano.
真っ直ぐ行くとリアルト橋に。 我々は長方形の広場の中程まで行き右に折れ、
サン・マルコ広場に向かいます。

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夏の広場の目がくらむような暑さ、ご覧頂けますか?
ヴェネツィアをゆっくり味わいたい方は、夏をはずしてお出かけ下さいね!!
お若く元気な方は、・・お好きなように!!



美しく飾られたゴンドラが舫い・・。 やはり黒と赤の取り合わせが豪奢ですね。

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お昼を過ぎるとどんどん暑くなり、ジェラート屋を探しやっと一息。 橋を越え、
広場をすぎて、また橋を越え・・、 ああ、本当に本当に暑い日でしたよぉ!!



ヴェネツィアの窓。

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サン・モイゼ教会・San Moisè.

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ヴェネツィアには珍しいバロッコ様式の正面で、ゴテゴテの正面の飾りや彫像が、
永年の汚れで真っ黒でしたが、今はご覧の通り。 ですが、まだ中には。



優雅なウインドウ。

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この辺りからサン・マルコにかけ高級店が続きますが、時に、本当に優雅だなぁ、
と感嘆する品を見かけます。
我が家も自分の程度とも、月とすっぽんの縁の無い品々ですが、
それでも優雅さには見惚れますです。



という所で、漸くにサン・マルコ広場に到着。
じりじりむしむしの暑い中、お付き合いご苦労様でしたぁ!

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この後裏道を通りながら彼女達のホテルまで行き、冷たいオレンジ・ジュースを
飲みつつ友人とお喋り、日本語の気のおけないお喋りが楽しかった、夏の思い出。

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