・ n.2 埋もれた島の蘇みがえり・ヴェネツィア、チェルトーザ島 

引き続き有難うございます! 「埋もれた島の蘇みがえり、チェルトーザ」を続けます。

ほら、見て! 山羊・caprettoがいるよ、と聞き、木の間越しに確認しながら
ぐるっと道を辿って行くと、いるわいるわ、あっちにもこっちにも!
いつの時か島に連れて来られた山羊たちが野生化し、しっかり生き残っているのです。

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まだ若いと見えるのは、伐採された木を積み上げた上をぴょんぴょんと飛び跳ね
移動する様子を見せ、



長老連中と見てとれるのは、大樹の下に座り込み・・。
      
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50頭位だろう、というのですが、色、大小様々なのがこちらを見つめ、立ち止まると、
そろそろと近寄ってきて取り囲みます。

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工事に来ている人たちから、時々パンを貰ったりするのだろう、と、イヴァン氏。
捕まえて食べるのか、といささか失礼な質問をしましたら、決して!とのお返事。

近くに家畜小屋の廃墟があり覗きましたが、繋ぐ鉄輪もなく、牛さん用ではない様子で、
ひょっとして彼らのご先祖たちの小屋だったのかもですね。 



壁の切れ目から浜に。 奥に見えるのはリド島の東端に近く、真ん中はお隣の
ヴィニョーレ島・Le Vignole、野菜作りで有名な島の先端にある要塞の名残だそう。

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アドリア海からヴェネツィアに来る大型船が、リド島の東端を回って入って来る位置なので、
かってはやはり重要な位置だったのでしょう。



島を取り囲む壁の外からの眺めですが、プロジェクトは壮大な計画を持っています。
島の中程に大きなプールやバンガローを造りますが、
この位置には、浮いたプールを設置するのだそう!

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そう、リド島をず~っと西に行くとその先に繋がる細い砂洲の島ペッレストリーナ・
Pellestrinaが細長く延び、その先にキオッジャ・Chioggiaがあり、
ヴェネツィア干潟の南の終点であるキオッジャまで行くと海水浴のできる浜辺がありますが、
ヴェネツィアには浜辺は無いのですね。
考えて見ると、公共のプールも無いのではないかしらん?
      
となると、大変なアイディアですよね。 いつ出来るのかと聞くと、3年から5年後にはと。
そう、その時には再訪したいものです!

ヴェネツィアらしからぬ緑に囲まれたプールや、リド島を眺めながらのプール遊びがね!
この島を単なる会員制クラブの人達用にするのではなく、一般の人達が自由に
利用出来るようにするというプランで、
自転車にも乗れないヴェネツィアの子供たちにとっても、大きなプレゼントですよね。



島の北側の道を辿って戻り、ヨットの係留場所に出て、大きな木製帆船を見に。

ブラゴッツォ・Bragozzoと呼ばれるタイプの平底船で、かってはラグーナで数多くみられた
漁船なんだそうで、本来の三角帆が17~18世紀にかけて梯形に変えられ、
この改造が平底船にとって大変良い状態なのだそう。

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この素晴らしい、長さ16mの帆船はエーオロ・Eoloという名で、これで1日クルーズから、
3日間、果ては10日間に渡るヴェネツィア・ラグーナのクルーズが出来るそうで、
船の上で獲った魚の料理も味わえ、最高10人まで乗船できると。
値段の詳しい事は直接訪ねないと確かではありませんが、
7~8人と考え、一日一人120エウロ位の様ですね。 (2010年当時)
 
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船の製造年が1946年と見えますが、少し知った歴史は、第2次大戦当時
キオッジャの大型の良い漁船をドイツ軍が使えないようにと海に沈めたのだそうで、
後に引き上げ改修して使ったのだそう。
で、このエーオロもその内の一隻で、新進水年が1946年という訳だそうです。



ちょうど海に出て行く間際で、ラグーナに引っ掛からぬよう小さくぐるっと向きを変え、
進んで行きました。

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サイトには英語版もあり、ヴィデオもご覧になれます。
http://www.cruisingvenice.com/



真っ直ぐ続く2本の線はかってトロッコか何かで、爆薬庫から運び出す為の線路だったそう。
既に鉄のラインはなく、島の通路に。

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島の北側にはヨットの係留が並ぶので人通りもあり、ボランティアで片づけに来ている
若者のキャンプもあり、ええ、こうして見る花も野生ではありませんね。

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島の周囲を巡る散歩道は、30分程で歩けるのでしょうが、あちこち眺め説明を聞き
写真を撮りながら1時間半以上かけ、ゆっくりホテル・レストランにまで戻って来ました。

奥にも広い草原が広がるテント下のテーブル、そしてモダンに設えられた屋内の席。
で、こちらでお昼をご馳走になりました。

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振り返ってみて、大変楽しい散歩だったと。 ご一緒したイヴァン氏があれこれ良くご存じで、
説明も上手く、シェフと聞いてイメージしていたタイプと少し違い、
時々出会うイタリア男性の如才の無さというのか、

フィレンツェのヴェッキオ宮で、秘密コースのガイドの若い男性もこのタイプでしたが、
こちらに気まずさを感じさせない、女の扱いを良くご存知というか・・、
まして見て楽しいハンサムとなると・・、あはは、なのでしたぁ!
       


頂いたのは、アンティパストに、メルルッツォのマンテカート・Baccalà mantecatoと、
海老のサオール・saor.

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どちらもヴェネトの料理で、マンテカートというのは、タラの干物を水で戻し茹で、
オリーヴ油と牛乳を加えながらクリーム状に煉った物で、上に乗っている黒い粒は
鱒の卵だそうで、プチっとやはりキャビア風。 パンはカリッと焼いて、ちょっぴりニンニク風味。
サオールというのは普通小鰯を使いますが、空揚げして、玉ねぎと干し葡萄、松の実等を

酢味に仕上げた物に漬け込みますが、
これは少しお洒落に海老を使い、細切りにした茄子も加えて彩りにも心を配っていますね。



プリモ・ピアットには、ニョッキ・gnocchiを。

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ニョッキというのは、茹でたジャガイモをつぶし小麦粉を混ぜたいわゆるお団子ですが、
オルティーカ・ortica・イラクサを入れ小さく纏め、ソースはムール貝とプティ・トマト。

イラクサというのは、昔は紡いで織ったとか読みましたが、食べるのは初めてで、
少しピリッと味に変化がつき美味しく、いつもニョッキを食べると最後少し飽きるのですが、
これは飽きずに食べられました。



まだ何か食べるか?と言われても、もうお腹いっぱいで、カフェを頼みましたら、
ついでにチョコレートのムース。 コーヒーの豆をカリッと炒って乗せてありました。

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大変モダンに設えられたレストランで、ちょっとお洒落なヴェネトの郷土料理を頂くのも、
なかなかですね。 値段をお聞きしましたら、飲み物別で普通で35エウロ程とか。

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特別な物を注文するとまた別でしょうが、これだとそうお高くはないお値段だと思います。
というのも、先日サン・マルコ広場の近くで、時間に急かれてつい近くの店に入り、
海の幸のアンティパストと、余りのまずさに半分残したイカスミ・スパゲッティとお水で、
確か37エウロ払ったと!
 
旅行中はそんなに店を選ぶ事なく食べ、今迄こんな目にあった事がありませんが、
有名観光地では店選びも多少は考えないと、と思った所だったのでした。

他のサイトの、料理の写真もどうぞ。
http://blog.sandralonginotti.it/ristoranti_locali/ristorante-il-certosino/
       



お部屋も見せて頂きました。
全部で30室あるそうですが、現在はまだ18室のみ稼働中で、ヴェネツィア本島に近く、
かなり満杯の日が多い様子。

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ホテルの特徴はというと、現代美術の方で有名なルクレツィア・デ・ドミーツィオ・ドゥリーニ・
Lucrezia De Domizio Durini、お名前が長いですが、バロネッサ・男爵夫人で、
この方が指揮を取り、各部屋毎を現代美術の一人一人がデザインしたという事で、
各部屋の前にデザイナーの名前があります。

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ドアに部屋番号が大きく示され、ドアが並んでいるとそれだけでデコレーションで、



内部もシンプルで、空間を生かした素敵なもの。
部屋のお値段は、シングルが55~90エウロ、トゥインかダブルだと70~130と。

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ヴァポレット3分で本島に繋がり、サン・マルコ広場まで歩いて15分程でしょうか、
美味しいお昼や夕ご飯を食べにちょっと出かけるのも、緑の多い常のヴェネツィアとは違う
ホテルに泊まったりも、変わった楽しみになるかも、と思った事でした。

サロンに中国人数人が座っているのを見かけ、訊ねましたら、既に1週間滞在で、
ビエンナーレ展の建築の方を見に来ているとの事で、確かに会場に近いなぁ、と納得。
日本人は?と聞きましたら、やはり少し居られるそうで安心。はは。

チェルトーザ・ホテルのサイト
http://www.venicecertosahotel.com

レストラン、チェルトジーナは
http://www.ristoranteilcertosino.com

電話・FAXは、
ホテル Tel +39 041 2778632 F +39 0412778868
info@venicecertosahotel.com

レストラン Tel +39 041 5200035 F +39 041 2778868
お休みは、月曜夜と火曜日。



では最後に、お待たせいたしましたぁ、シェフの写真を。
イヴァン・ガルラッシ氏・Ivan Garlassi, シェフ兼エグゼクティヴ・マネージャーと。

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こちらのyoutubeもみつけました。
http://www.youtube.com/watch?v=TfNeITcilTw



挨拶の後、桟橋に戻る途中でガーガーという音に惹かれて覗くと、若い背の高い女性が
モーターボートの修理中で、OKを貰い写しましたが楽しくなりました。

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そうなのですね、緑に埋もれていた島を取り戻し、古い建物を修復しつつ、
新しい仕事も増える大きなプロジェクトが進行中なのです。

ヴェネツィアの玄関口に新しい橋がかかるのと同じように、緩やかでも、やはり新しい
ヴェネツィアも進んで行くのですね。
5年ほどしたら、やはり再訪しないといけませんね。


◆*◆*◆

ブログご訪問、有難うございます!
すっかり涼しくなり、朝夕には上着が必要な程ですが、
日本はまだまだ暑そうで・・、体調にお気をつけて!

7月初めに、カニカマの薄切りにしたのを食べ蕁麻疹がでて、単純に食品添加物に
当たったのかと思っていましたが、1週間過ぎても痒みが酷くなる一方で、
アレルギーの痒みどめの薬を飲みつつ、それ以上の検診を受けるにはホームドクターの
診察が必要で、遂に3年ぶりにホーム・ドクターの診療所に!

ここまでで既に1ヵ月半以上経過。医者通い、病院通いは大の苦手で・・。
3年ぶりに会ったドクターは大歓迎をしてくれ、デスクを回って来て、
ぎゅっと抱きしめ両頬にぶちゅっとキッスを。

で、血液検査を受け、その結果意外にもコレステロール値が高い事が発覚。
ただ有難い事に善玉のコレステロールも高いので、まぁ大丈夫。
で、その他はまるで異常なし!

改めて皮膚科の検診を予約して受け、出ました結果は蕁麻疹!
やはり薬を飲み、石鹸、クリームは処方箋で買った高いのを使用、
2ヶ月後11月初旬に再検査を、という事に。

ですが、来週は首の血管の詰まり具合を調べる検査が予約済みで、
これで、血管が詰まっていて脳に血液が上手く回っていません、
なんぞと言われたら、どうしようかぁ?!
      
てな事で、最初の痒み以来既に2ヵ月半近く経過中で・・、
はぁ、でも薬を飲んでいると痒みはまるでないので、大元気で~す!!
魚介類、特に海老やイカは少し避けようかと考慮中ですが、食い物にはいやしく・・。

皆さんも、食生活には十分お気をつけて!  お元気でどうぞ!

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