今日はヴェネトに戻り、我が町コネリアーノから南西に7キロほどにある中世のお城、
サン・サルヴァトーレ・San Salvatoreにご案内いたします。
小高い山の上に威容を見せる中世のお城で、この春5月末に行ったもの。
では、どうぞ!
サン・サルヴァトーレ・San Salvatoreにご案内いたします。
小高い山の上に威容を見せる中世のお城で、この春5月末に行ったもの。
では、どうぞ!
サン・サルヴァトーレのお城はスセガーナ・Suseganaにあり、コネリアーノからだと
トレヴィーゾ行きのバスが国道をとおり、そこからかなりの坂道を上った所です。

という事で、お城の前からの眺め、左側中程に車が続いて見えるのが国道筋。
畑は全て葡萄畑ですね。我がコネリアーノ一帯から北西にかけ、白葡萄酒で有名で、
勿論ヴェネト平野の東に続くフリウリの白ワインも有名ですけど!!
勿論ヴェネト平野の東に続くフリウリの白ワインも有名ですけど!!

なんとも素晴しい城壁、城門。 門の上に見える紋章と王冠は、城の持ち主がコンテ・
伯爵である事を現しますが、我々見学者はここから入れて貰えませんでした。

でも昔一度、ここから中庭に入った事あり! 当時は門は開いていたのでした。
今回実は私のイタリア語の先生アンナリーザが教えている学校の生徒が見学するのに、
同行したのですね。 一般には公開していないので、この手で。
同行したのですね。 一般には公開していないので、この手で。
お城の下の道をずっと奥まで辿ると、お城が、こんな風に見え、そして林の中の坂道を
かなり歩いて上ります。

九十九折の坂道をハァハァと上り、ガイドの女性に迎えられてやっと中庭に。
この場所で、お城の歴史、由来などを聞き、学生たちは逆に質問されたりして・・!
この場所で、お城の歴史、由来などを聞き、学生たちは逆に質問されたりして・・!

このサン・サルヴァトーレのお城は、15世紀にコッラルト一族によって建てられ、
城壁内の広さとしてはイタリアで一番広い面積との事。
コッラルト一族の城としては、もう少し奥にある今は廃墟になっている城が本当は
本家筋のようですが、こちらのお城にはいまだに御子孫がお住まいで、
その区域には入れません。
本家筋のようですが、こちらのお城にはいまだに御子孫がお住まいで、
その区域には入れません。
塔に続く城壁が見え、小さいアーチが支えている部分と、大きなアーチの部分とあり、
小さいアーチの部分では、兵士が鉄砲を撃てる程の支え、つまり構造として古い部分。
その左の、アーチが大きく下までの支えが続いている部分、こちらは新しく、
この部分だと、小さめの大砲も撃つ事ができるそう。
小さいアーチの部分では、兵士が鉄砲を撃てる程の支え、つまり構造として古い部分。
その左の、アーチが大きく下までの支えが続いている部分、こちらは新しく、
この部分だと、小さめの大砲も撃つ事ができるそう。
右に見える木の奥にご一家の居住部があり、左に続く部分には教会や、昔からの
城壁内に住む職人達(今もそうなのかどうか)の住居があります。
城壁内に住む職人達(今もそうなのかどうか)の住居があります。
コッラルトの城、ご一族についてはこちらに
坂の下からも見えた塔、実はこれは教会の鐘楼で、今見えている廃墟も教会跡です。
かって城主が馬車で事故をしたものの、奇跡的に怪我もせずに助かったのを感謝し
建てた物だそう。
建てた物だそう。

右下に見える門をくぐり、奥に行きますが、ご丁寧に跳ね橋までついています。

戻り道の際、ちょうどフルハウスの車がやって来たので、上手く通れるかどうか楽しみに
見つめましたが、ゆっくりと慎重に、通り抜けました。 残念。
見つめましたが、ゆっくりと慎重に、通り抜けました。 残念。
跳ね橋を通り抜けた門の内部で止まり、ガイドさんが逆に城壁などにある穴は
何のためか知っているか、と質問。

はい、こちらの城壁などに時に穴がありますね。 あれは、修理を要する時等に
材木を突っ込み足場を作るため、なのだそうです。
勉強になりますねぇ! これからいつも学生たちの見学について行こうかしらん。
材木を突っ込み足場を作るため、なのだそうです。
勉強になりますねぇ! これからいつも学生たちの見学について行こうかしらん。
これは、城壁の外に下がる跳ね橋の重し。

跳ね橋を通り、ゆるゆると坂道を上ると正面奥にこんな新しい建物が。

これは、このコッラルトの城主がヴェネツィア共和国の元に入って後、18世紀だったか
共和国のドージェになることを望み、田舎者では無いという事を見せる為に
建設した館なのだとか。
共和国のドージェになることを望み、田舎者では無いという事を見せる為に
建設した館なのだとか。
上の写真の右側に続いている城壁。 その中程に、こんなテラスに続く場所が。
両脇の緑はジャスミンです。

お天気が大変変わりやすい日で、日が射すかと思うと突然大粒の雨が来たり。
で、この平野を見晴らす素晴しいテラスに、ローマ期小さな石棺があり、
テルトゥッラという女の子の名前が刻まれています。

奥の城館を見学に。 中世の城を見たくて来たのが、新しい館のみでいささかがっくり。

建物内の壁にはこういった武具の展示も少し。 これは素晴しい細工の胴当てですが、
中には鉄砲の穴の大きさにへっこんだ物もあり、そういうのは試し撃ちに使った物だとか。

現在この新しい城館は、結婚式場にも使われているとかで、素晴しいシャンデリアも。

建物の入口部分から。 前に見える教会の廃墟、そして以前あった古いお城の主塔も、
現在ありません。

第一次大戦の際爆撃破壊されたとは読み、てっきり敵側の攻撃と思っていましが、
ではなく、敵側がここにというのでイタリア軍が爆撃したのだそうで、あ~あ!!
教会の廃墟、彫像群、一面に広がるヴェネト平野の眺望。 綺麗に手入れされた庭園。
見事に咲き乱れる花ばな。
なんとなく出来すぎた舞台装置のような・・!

いつも国道筋から眺める中世の城の威容に是非中を見たいもの、と願っていましたが、
実際見てみるとまさに夢の跡なのでした!!
城館の裏庭から見た眺め。 こちらにも葡萄畑が広がります。

そう言えばこのお城、城館で春に白ワインのお祭りがありますが、
素晴しい眺めで、、美味しい白ワインも一際美味しい事でしょうね!
これは先ほどのテラスから見た、コネリアーノ方面。
煙っていて見え難いですが、中央の山の上にコネリアーノのお城の塔が。
煙っていて見え難いですが、中央の山の上にコネリアーノのお城の塔が。

左手前の大きな白い建物は、ヴェネトの庶民の生活、農作業、職人の仕事に関する
道具類などが展示された博物館で、ここも一度訪れたい物。
追記:「人間博物館」というこの博物館を後年訪問しましたが、コレクションは凄い物の
整理が行き届かずのままで・・。 2019.1.2
整理が行き届かずのままで・・。 2019.1.2
右の建物が、このお城の持ち主の住居部分。

後日談があります。 アンナリーザは、英語ドイツ語を教えているのですが、
この8月の最初の事、16歳の清楚な少女ジネーヴラに英会話を教えたそうです。
泳ぎにプールに行ったというので、うん、何処のプールに?
するともじもじしながら、「家のプールに」。
帰り道、同じ方向だからと車で送るのに、スセガーナというので、スセガーナのどこか、
と聞くと、「お城です」と小さい声で。
急いでいて、勧めてくれたのに中に入らなかったそうで、聞くほうも少し残念。
ご一家は何時もはヴェローナに住んでいて、夏の間だけこちらに来られるのだそう。
こんな話も、なんとなく夢物語みたいですね。
ご一家は何時もはヴェローナに住んでいて、夏の間だけこちらに来られるのだそう。
こんな話も、なんとなく夢物語みたいですね。
ここから西に行ったチゾンにある、カステル・ブランドのご案内
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462784366.html
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462784366.html
*****
ブログご訪問、有難うございます!
見たよ! の応援クリックも宜しくお願い致しま~す!
見たよ! の応援クリックも宜しくお願い致しま~す!
*****
コメントの書き込みについてのお願い。
ブログの記事下に、「コメントを書く」が出ていない時は、
上か右の、記事タイトルをクリックして頂けると
記事の一番下に「コメントを書く」が出ますので、よろしくお願いいたします。
上か右の、記事タイトルをクリックして頂けると
記事の一番下に「コメントを書く」が出ますので、よろしくお願いいたします。
非公開コメントをご希望の場合は、非公開で、と書いて頂くと、
コメント承認制ですので、保留にし、お返事だけ公開しますので、
それもご了承下さいませ。
コメント承認制ですので、保留にし、お返事だけ公開しますので、
それもご了承下さいませ。
この記事へのコメント