・ アーゾロ ・ 中世の要塞と、花嫁と

今日のご案内は、ヴェネツィアの奥座敷とも称さ、文化人に愛される典雅な町、
アーゾロ・Asoloです。

既に何度もご案内済ですが、まだご覧頂いてない場所の写真もあるのです!
町の小高い山の上にそびえる中世の要塞内部と、偶然出会った結婚式の、
可愛らしい美人の花嫁さん、です。 ごゆっくりどうぞ!

アーゾロのご紹介は、1年前にも早春の緑を。
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463456425.html      

大変素敵な小さな町で何度も行き、ブログを始めた当初にも続けてご紹介して
いますので、同じ場所、同じモチーフの写真が重ならぬよう、大いに自重し・・。
ですが、2,3枚はご勘弁くださいね!
      
これは、町の入り口にある昨年の修復から復帰、再度お目見えのゼンの泉・
フォンタニーナ・ゼン。 泉の前にあった石の車除けが、金属に!

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中心のガリバルディ広場に続く、ロバート・ブラウニング通り。
この写真は昨年6月上旬に行った時の物で、骨董市が開かれており、
この町では初めて見る人出で、飾り付けも賑やかでした。

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今回行ったのは4月25日、イタリアは第2次大戦の解放記念日の祭日で、
大変な快晴で暑いほどでした。
手前右はドゥオーモの鐘楼、真ん中の四角い塔が、お城の塔。

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中世からの狭いアーチの道が続き、高級品を扱う店が並びます。
町の雰囲気も華やか。

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深い軒下の影の中、紋章のフレスコ画が覗き、ひっそりと厳めしい窓も見えます。

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ガリバルディ広場には、サイクリング競技に参加の選手たちが集合。
日曜祭日にはよく見かける光景で、少ないながら、女性の参加も!

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もう一つ西側にあるダヌンツィオ広場には、アルプス兵の帽子の人々が。
多分、解放記念の式典があったのでしょう。



ガリバルディ広場の南西角に、インフォメーションがあり、市立博物館もある、
のですが、いつも気になりながら、いまだ。

ロッジャ横の通り道。 お隣の建物の壁に埋められた紋章の数々。
かなりの坂道でしょう?

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市博物館にある筈の、エレオノーラ・ドゥーゼのコレクションの写真。

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彼女については、何度かご紹介しましたので省略ですが、

上に名が出た、彼女との関係でも名高いガブリエーレ・ダヌンツィオ・
Gabriele d'Anunzioの家博物館のご案内は、
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463417856.html
素晴らしい家というか、凄いというか・・・、まぁ、ご覧下さい!



ここはダブリを承知で! いかにもアーゾロ、という場所も一枚は!ね。

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上の写真ともども、お城の一角から。

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このお城にはキプロス女王カテリーナ・コルナーロ、彼女の悲劇が刻まれますが、
山の上に見えるのは、要塞・ロッカで、中の様子を、後ほど。

左下ぼ大きな建物が、スコッティ・パジーニ邸・villa Scotti-Pasini.
アーゾロの名を高めた、ロバート・ブラウニングが住んだ家。



このアーチの道も大好きなので。

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この大きな木のベンチは、新装開店の、土地の物産で一杯飲ませる店の物。
この道の少し先左手に、エレオノーラ・ドゥーゼの家が。



上の道の突き当たり角に、見事な藤の花。 白と薄い藤色で、素晴らしかった!

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道の向こう側には、ホテル・チプリアーニ。



そして次の角には小さなサンタ・カテリーナ教会。 何年か前2,3人の若い女性が
内部の壁画修復をしていましたが、今すっかり修復が済み、鮮やかに。

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キリストの処刑前の鞭打ち場面などですが、この左にはユダの接吻も。
下の層の、濃いグレーと白の花柄も素敵でしょう?



高貴な印象のアーゾロの町に相応しく、お高いジャガーが、狭い道脇に!
私めのパンダと比べ、・・むむ!!

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蒸し暑い日でしたが、頑張って要塞に! 要塞・ロッカに行くには、
一度町の門を出て、リッコ山・モンテ・リッコの北側を登ります。

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昨年6月に来た時の、要塞の写真も共にご案内を。



こちらは入り口脇の塀の上。 祭日とあってかなりの人出で、お天気も良く、
カップルが日光浴。
上のジャガーと共に、羨望がこもった写真で・・、ははは。

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これは要塞内の入り口部分で、隅に見える櫓状の階段を、上に上ります。

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中の見学は、土曜、日曜、そして祭日に。 ちなみに入場料は安く、祭日は無料!



入り口、階段部のアップを。 要塞の壁の高さは平均が15mと。

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こちらが要塞・ラ ロッカ・La Rocca全体の形。 ひしゃげた楕円形、とでも。
右下に入口があり、上への階段がある場所。

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近年パドヴァ大学が主体の要塞の研究が済んだ所で、それによると、
建設は11,12世紀から15.16世紀。
ご覧の様に、入り口が南東端1ケ所にあるだけで、窓も銃眼も何もない、壁だけで、
壁の厚みは、一番厚い部分で3,5m、他は2,5mと。
       
今に残る要塞の建設は11世紀が始まりとしても、土地の戦術的位置からみても、
古くからの歴史が見られます。

数字1の部分には7,8世紀の物とされるモザイクも残り、井戸もあります。
そして点々の線の部分、右上にも見えますが、これはネクローポリ・墳墓跡。
 
右下端、左下端に住居跡とみられる部分、竈・フォルノ跡もあり、 数字4。
多分、紀元前からの移殖もあり、祭礼に用いられた場所でもあった様子。



こちらが残存の床のモザイク。 何箇所かに、赤い色も使われています。

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南側の壁の上。 ご覧の様に、ぐるっと歩いて回れます。

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東側から、西側を。

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穴の部分に井戸があった様子で、今写真が切れる部分に移されているモザイクは、
この上奥にあった模様で、木が見えますが、あの下辺りがネクローポリ跡。
現在のアーゾロの町の中心は、この南西の壁辺りから望めます。



要塞の上から見下ろす、アーゾロの町。

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アーゾロの町自体が海抜210ですが、その山の上、要塞の高さは316m。
左側の膨らんだ下から町の門をくぐり、真ん中が丘に挟まれてくびれ、
ちょうどその細く見える部分に、ドゥオーモの鐘楼。

そして右に広がり、お城が見え、広場に樹の塊が見えますね。
あの広場がローマ期の遺跡も残るブルニョーリ広場。
その横に口をあけている道を奥に、町は右端の上奥に細く繋がります。

見遥かす地平線、ヴェネト平野。



こちらは北側。 あの奥に見える高い山の向こうは、ドロミテ山脈に続きます。
まだ、ちらっと白いものが。

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こちらも北側。 アーゾロの柔らかな丘の並びに、こんな糸杉の道。

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西の壁の上、同じような髪をしたカップル。

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要塞から出て来ると、こんなお洒落な女の子! ご両親の許しを得て、ワン君と。

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お父さんの方は私のカメラを見て、ニコンの何?と、興味を。



ドゥオーモの前の人だかり! あ、結婚式! と、こちらも待機を。

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右端のお二人は写真班のプロで、彼女のカメラは、ニコンD300。
上のお父さんには、垂涎ものでしょう!



それにしても、高貴なアーゾロの町の雰囲気に似つかわしい、高級な結婚式、
である事はすぐ分かりましたね。 教会の前で待っていた、参列の方々の服装がね、 
一般庶民の結婚式参列者とは、一味違いました。

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ご覧下さい! こういう方々の写真は、前からは撮りにくい・・。



こちらは少し遠かったので、望遠で失礼を。
ネクタイをちょっと直してあげてたので、後ろの電話中の方がご主人と。

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花嫁が、お父さんと到着。 待ち構えていた、先導の少年少女が位置に。

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少し丸顔の、お父さんに良く似た、大変可愛い、美しい花嫁さんで、
清楚なドレスに、鈴蘭の花束。
待ち構えていた見物人から、「綺麗だねぇ!」と声がかかり、パチパチと拍手。
感激のお父さんが、逆に花嫁に腕を組んでいるのでした!

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列を整え、音楽を待ちます。

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昔、フィエーゾレで結婚式を見ましたが、その時も、大変に美しい花嫁さんでした。
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/460889647.html

そして、ここでも花嫁を。
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462862622.html  

     

結婚行進曲のメロディが流れ始め、ゆっくりと教会の中に。

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末長く、お幸せに!! 花婿さんは見れませんでしたが、まぁ、ね。

アーゾロのサイト、英、独、仏語もあり。
http://www.asolo.it/

      
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