・ ウンブリア陶器の町・ デルタ、グアルド・タディーノ、グッビオ・・

今日はウンブリア紀行の第2回として、手工業の盛んなウンブリアにあって、
世界に知られた陶器の町々、デルタ、グアルド・タディーノ、グッビオ、
オルヴィエートをご案内です。 
 
先回のアッシジ同様、DeAgostino出版の旅行雑誌
「ウンブリア・緑の魂」からの記事、写真でご紹介です。 ではどうぞ。

ウンブリアはイタリアのどこにあるか、はい、この赤い部分がウンブリア州。

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こうして見ると、ほぼイタリア半島の中央部にある事が分り、
「ウンブリアはイタリアのハート」とも呼ばれます。

左上隣がトスカーナ州、左下隣がラツィオ州で首都ローマが。



もう一つ、ウンブリア州の地図を。
ほぼ真ん中にペルージャ・Perugiaがあり、今日のデルタ・Derutaはその南、
グッビオ・Gubbioは北北東、グアルド・タディーノ・Gualdo Tadinoは北東に。 

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アッシジ・Assisi、オルヴィエート・Orvieto、スポレート・Spoleto、
ノルチャ・Norcia など、囲いましたので位置を確かめて下さいね。



世界中にその名を知られるデルタの町。 手作り陶器の歴史は古く、
8世紀に遡ります。 

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周辺の丘から良い粘土が採取された事から始まり、中世においては
ヨーロッパ中の貴族の館、テーブルを飾りましたが、当時は、単なる職人の
手工業ではなく、芸術と同じ位置にあったとか。



町には幾つもの、手作り、手描きの陶器工房があるそうですが、
これはマヨリカ焼きの工房。 この雰囲気、素晴らしいでしょう?

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デルタには陶器博物館があり、16~18世紀にかけての芸術的な作品が
多数収集され、展示されているとの事。 
 
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最初は素朴な形、デザインで始まった物が、イスラムの図柄の影響も受け、
複雑に、動植物の柄も入り込んできたのだそうで。



こういった人物像の入ったもの、名画の中の人物像であったりを見かける事も
多いですが、絵として見ると、納得できる物がなかなかで。
が、これは素晴らしいですね。 

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縁の柄が同じですから、何かのセット物の一部だったのでしょうか。
  
よく使われた色は、緑青色、オレンジ、コバルト・ブルー、との事。



グアルド・タディーノ。 町を見下ろす中世の要塞は現在市の博物館に。
やはりここも周辺からの豊富な粘土の産出があり、中世において既に評判の
陶器の町でした。 

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そして19世紀、忘れられていたマヨリカ焼きの「光を反射する」手法を、
高い技術で復活させ、現在世界中に評判を取っている、との事。



グアルド・タディーノの工房の様子。 手描きで、模様がやはりイスラムの影響
を受けた植物柄。 こういう作品はすべてろくろ製作で、焼きは木を燃やす窯と。

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マヨリカ焼きの陶器製作の様子を現した陶板。 多分、工房・店の表にあるものと。
伝統の一点物、床や壁のタイル、飾り皿、観賞用を兼ねた食器等が評判との事。

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山の中腹にかけて広がるグッビオの、町の感じが良く出ている写真を。

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狭い道の両側にこうして家が立ち並び、道は上がり下がり。
たくさんの店先に陶器が並び、観光客が品定めをしつつ、時に陶板に書かれた
警句を読んで、大笑いしていたのを思い出します。

どんなのか、って? 「家のパパは、トイレの中でのみ王様」とか、
「夜はライオン、朝は兎」とかね。 ホラ、洋の東西一つも変わりませんね。



グッビオの町の壁ですが、こんな風に、ウンブリアのあちこちの町で陶器が店の
表にかけられ売られています。 アッシジでもペルージャでもご覧の方も多いと。

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色も形も良く見るものですが、真ん中の下のテラコッタ風のものは、
「猫注意」「犬注意」の陶板です。 猫、犬の親子で、恐くはありませんね。



金色燦然たるオルヴィエートのドゥオモは余りにも有名ですが、その周辺の、
アーチをくぐりながら広がる小路をたどると、こんな風に店が並んでいます。 
古い印刷物の復刻版、陶器、人形、等など。
       
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ここもエトルスクの町で、小高い山の上に広がり、地下にもう一つの町があります。 
昔は作業場に使われたり、備蓄場所であった様で、ガイド付きで見学そう。



オルヴィエートのドゥオモは、余りにも正面は金ぴかで、晴れやかで華やかで、
なので、私の好きな側面の縞柄をどうぞ。 ドメニコ会派独特の縞柄だそうで。

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異端宗教裁判ではドメニコ派が大活躍したそうですが、そんな内の熱狂的な激しさも
秘められている様で、この縞柄、大好きです。


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