・ シエナのパリオ 2008.7.2 ・ その前日 

シエナのパリオを、見て来ました!

シエナに出かけたのは20年ぶり、が、TV中継でパリオはいつも見ているので
久し振りの気がせず、試走も見、人々の熱気も十分に味わい、堪能しました。
やはり実際に、カンポ広場で見るパリオは大変に素晴らしく、
今回は桟敷席からでしたので、写真もたくさん撮れました。

今日はまず、7月1日のシエナの街、パリオ前日の様子をどうぞ。

久し振りのシエナの街並みを楽しみつつ、カンポ広場に向かいます。
そう、シエナの街も牝狼がシンボル。
パリオを迎える地区の旗が、窓の飾り布が、ひらめきます。
  
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シエナには、前日の夕方到着。 アペニン山脈越えで、大停滞!
5Kを通り過ぎるのに1時間かかり、高速出口フィレンツェ・チェルトーザに
たどり着くのに、またカタツムリ並み! 暑かったぁ!!


ロッジャ・ディ・メルカンツィーアが、見えて来ました。
カンポ広場に近く、お馬の像があり、待ち合わせに最適の場所ですが、
そのまま、うっかり通り過ぎそうになり、おっと!と、かっての勘が蘇り、
建物の下のアーチを潜り、カンポ広場に到着。

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ピアッツァ・カンポ、カンポ広場に到着してまず見たのがこの光景。
前夕、宿に到着した時、「今日大雨があって、予定されていた馬の選考が
明日朝に延期された」と聞きましたが、ちょうど、その選考が終わった所だったのです。
       
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馬が世話係と共に先を行き、その後から、そのコントラーダ・地区の人々が
ぞろぞろと従って行きます。 これは「アクイラ・鷲」地区のお馬君。



こちらは「イーストゥリチェ・針鼠」のお馬。

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世話係がかぶっている白い帽子の後には、馬の額についている地区の印と、
同じ色のリボンが付いているのですよ。
そしてパリオ当日の時代衣装の行進の際は、この世話係がやはり時代衣装で、
馬に付き添っています。 今回そんな事にも、気が付きました。



イーストゥリチェの馬についていく、地区の人々。
真ん中の、ピンク、白、青、黒の縞柄が、今年のこの地区の騎手。
彼は、既に何度か勝った経験を持つ、優秀な騎手と!

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のっけから、シエナの街の人々の、パリオにかける熱気に圧倒され、
人々が立ち去った後、やっとこのシエナのシンボルとも言える
マンジャの塔と、パラッツォ・プッブリコに対面。

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今日も暑くなりそうです。 雲ひとつ、ありません。



カンポ広場は、ご存知の通り石畳が敷き詰められていますが、
年2回、パリオの時に、広場の周囲、競馬コース部分に土が入れられます。

馬の選考が行われた後なので、ヒズメの跡がいっぱい見えますが、
これは坂道部分。 パラッツォ・プッブリコから、カザートのカーヴに至る上り坂に
残ったヒズメ跡で、やはり深く残っています。

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コースに入れられた土の整備に、盛大に水を撒くシニョーレ。
水しぶきが気持ちよく。

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プッブリコ宮は現在の市役所部分と、市博物館があり、久し振りに
シモーネ・マルティーニや、アンブロージョ・ロレンツェッティの壁画をじっくり眺め。

そして、まだ上った事のないマンジャの塔にも、上れる内にと挑戦。
これは、塔上り口のあるプッブリコ宮の中庭ですが、
パリオに参加の馬たちの休憩所でもあります。

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ご覧のように、狭い急な階段をせっせと上ります。 階段数は考えたくないっす!!
そして、こんなに明るくも無いのですよ。 これは写真の魔術です。

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はるかに、シエナの平野が広がります。

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街並みの写真はまた別にアップするかも、で、今回はパスです。



塔のアーチ部分に見える鐘の階。 最上階には、まだもう少し・・!

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上から見下ろすカンポ広場。 お昼近くの暑さのため、広場の中は人もまばら。
塔の影の内に人が集まっているのが、見えますか?

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こちらがアップ。 あはは、やけくそで、日向に座っている人も!

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塔を下り、また広場に戻ります。 円光にも似た、陽の光。

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暑い、暑い広場の中に、テント張りのスーヴェニール店が2軒。
パリオのコントラーダ・地区の旗が、ひらめきます。

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広場の高い部分、プッブリコ宮の対面に、大きく四角な素晴らしいガイアの泉が。
泉の彫刻の写真もありますが、今回は、泉に水を飲みにきた鳩ちゃんを。
あの日の暑さ、広場の暑さを、ご想像下さい!

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ドゥオモ広場に向かいます。 これはピッコローミニ宮だったと思いますが、
建物の壁に並ぶ各コントラーダの旗。
色鮮やかで柄がはっきりなので、何度か見るうちしっかり覚えました。

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これは車体部分が自然素材で作られた、大変素敵な自転車だったですが、
その前でパニーノを食べているシニョーレ。

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ちょうど店が食料品店で、ガラスケース内に美味しそうなものが、いっぱい!
鰻屋の前で、匂いを肴にご飯を食べる落語を思い出し、可笑しかったです。
で、私も、お昼を食べに。
バイキング式に色々並んでいるあれこれをお皿に取り、白ワインの冷えたのと。



ドゥオモ広場の横、牝狼の円柱が何本かありますが、
言い寄るは、雄狼、ははは。
       
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ドゥオモの、丸屋根部分が修復のためすっぽりと覆われ、残念ながら
クレーンも写真の中に。

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でも正面は修復済みで、もの凄く、美しく、真っ白に!!

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聖人諸君たちが様々な様子、表情を見せてくれて楽しく、嬉しくなる程!
       


動物達は、かなり苦しい姿勢を強いられつつ、身を乗り出しています!

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若く、清楚、美しく!

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切符売り場に並んでいると、何時の間にやら宗教関係の一団が。
口をあけ、ドゥオモに見とれて。

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ドゥオモ内には、たくさん見るべき物もあり、撮りましたが、大幅にカット。
こちらは、内陣奥のステンドグラス。

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実際に見えるよりも、天井の蒼が、明るく、美しく撮れました。
夜空の、美しい広がりのよう。

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内部は大変薄暗く、そしてこの広さにも拘らず、全体に汗の匂いが!
シエナの暑さをご想像下さい!



ドゥオモの、洗礼堂前からの眺め。 これ、分りますか?
パリオの前夜、明日の健闘を願い、各地区で地区の人々が寄り集い、
食事を一緒にするのですね。

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その準備が始まっているのですが、びっしりと並んだ簡素なテーブルと椅子。
如何にもイタリア、という感じがします。 ここは確か、セルヴァ・林の地区と。



こちらは、また別の地区のテーブル準備。 建物に並ぶ旗からも、アクイラ・鷲
の地区と分りますが、道のカーヴに添って並ぶテーブルの長さ!!
       
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こうやって各地区で騎手を囲み、明日の健闘を願い、皆の結束を固める、
やはり、凄いなぁ!!



時間があるので、美術館に。 が、なんと、太鼓の音が響くのが聞こえます!
美術館のすぐ近くの地区が気勢を挙げているのが、聞こえてくるのです!
係りの女性と目が会い、両方で笑ってしまい、「ホラ、お祭りが始まった!」
       
子太鼓の音を聴きながら、美術鑑賞なんぞ出来たものではありませんね。
大体見て、出てきましたら・・、

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なんと、またパリオ出場の馬を先頭に、男達が大声で歌いながら、
従ってくるのが見えます。どうやらアクイラ・鷲のようですが、おお、何かある!
喜んで私もついて行きますと、やはりカンポ広場に。

彼らはそのままぐるっと広場の外を回り、向こう端の入り口から入りますが、
私は近くの、警察官がずらっと並んで荷物改めをしている所から。
       


小さな女の子が真剣な眼をして、ドラーゴ・竜の旗を振っています。

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広場では、ラ・プローヴァと呼ばれる、試走が行われるのですね。
試走といっても本番そのままの手順で、広場に店を広げていたバールも、
時間になるとパッパッと片付け、警官達がずらっと2列に横並びで、
物も言わずにコース内を歩き始めます。
つまり、コース内の観光客達を追い払うのですね。
      
私は広場内の、発走、ゴールに近い所に入り込み、なんとか場所を確保。
広場内でパリオを2度見た経験があり、どの場所、どうすればが、大体分ります。
       


広場のコースから人々が立ち退くと、警察官に連れられた黒いワン君が
爆発物の検査にやって来ました。 ご苦労さんで~す。

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今夕のプローヴァでは、桟敷席は各地区に開放されているのか、
地区毎に纏まって人々が入っている様子。
ちょうど私の前がイーストゥリチェ・針鼠で、大変な盛り上がり!
皆が大声で歌っている様子を、ご覧下さい。

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向こうに対抗相手がいる様子で、あちらが歌い終わると、こちらが、という具合で、
これだけの老いも若きもの男達の中で、歌っていないのは、ほんの2,3人!!
この盛り上がりよう!!



真ん中、にこやかに笑っているのが、シエナの市長殿。 名前は?

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本番でも大人気の、騎馬警官隊の行進。
1周目はトロットで、2周目の半ばから突撃態勢で疾走します。 こちらが隊長。

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後に続く12人。 既に抜き身の剣ですが、
突撃態勢に入ると、剣を前に突き出し、全速力で疾走します。
大変な迫力で鳥肌ものですが、余りに近い位置で、突撃写真は一枚も!!

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発走、ゴール写真が撮れる、最高の位置を占めるプロの皆さん達。
小砲並みの、レンズを構え!

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こちらが、今年のスターターの方。 声が小さく、余り良く聞き取れずで。

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ロープが2本張られた中に9頭の馬が入り、最後の10頭めが駆け込んで、
スタートが切られます。
が、この並び順も、本番はまた別の籤順となります。

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騎手同士の駆け引き、籤運、度胸、そういった全てがかかっている様子で、
この試走では、いざスタートとなると、本気には走りませんでしたね。



最後の馬の駆け込みの様子を伺い、ロープ内の騎手達は後を見ます。

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軽く流して様子を見る、と言う感触で、こんなに近くてもお尻から撮れた一枚。
それでも、地区毎の盛り上がりは凄い!

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翌朝、つまりパリオ当日にも試走がありましたが、傍にいたシニョーラが
いみじくも言いました。 「試走は、試走。 肝心なのは、本番!」と。
       
という事で、パリオ当日のご案内をお楽しみに!!            
       

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