先週8月16日に、シエナのパリオが行われました。
毎年7月2日と8月と2回行われますが、やはり8月のパリオが盛り上がります。
毎年7月2日と8月と2回行われますが、やはり8月のパリオが盛り上がります。
先回は絵葉書で様子をお伝えしましたが、今日はTV中継の写真でご案内を。
男達のお祭りにふさわしく、大いにイタリア男性をご覧頂く事に致しましょう!
男性の順番は、男前かどうかは関係なしに、はは、広場への登場順です!
これは「モントーネ・山羊」の地区の男性。
これは「モントーネ・山羊」の地区の男性。

こちらも山羊地区の、少し身分ある男性に扮して。
白馬の男性のみの写真もありすが、行列の雰囲気を見て頂こうとこれを。
後にいる茶色のお馬君が、パリオに出場です。

どこの地区か忘れましたぁ。 まぁ、ご覧下さい!

このカンポ広場の最大の難所、サン・マルティーノのカーヴ。
ほぼ90度に曲がるカーヴ、おまけに、かなり急な下り坂。
向こう側に白く見えるのは、張り詰められたクッション・マット。
ほぼ90度に曲がるカーヴ、おまけに、かなり急な下り坂。
向こう側に白く見えるのは、張り詰められたクッション・マット。

右側の広場は、すでにほぼ満員。 これすべて、人、人、人、です!!
どの地区か大変探しあぐねましたが、どうやら「トッレ・塔」ではないかと。

地区のマーク、旗などのデザインは何度も変わり、衣装も変わります。
こちらも同様、「塔」と思います。
武具甲冑に凝リ、美々しく飾る男性のセンスは、洋の東西を問わない様で。
この男性が、長い抜き身の剣をかざす場面もありましたぁ。
武具甲冑に凝リ、美々しく飾る男性のセンスは、洋の東西を問わない様で。
この男性が、長い抜き身の剣をかざす場面もありましたぁ。

馬と騎手は各地区のものではなく、籤で決まります。
馬も騎手もベテランとなると、それぞれの評価がありますから、
どの馬、どの騎手が当るかはもう大変です。
馬も騎手もベテランとなると、それぞれの評価がありますから、
どの馬、どの騎手が当るかはもう大変です。

写真は、馬のくじ引きの日の様子です。 この人波をご覧下さい!
皆の大歓声に、馬がたじたじとなり、しり込みを。
パリオの当日、時代衣装の行列は広場に登場する前に、街を一周しますが、
その前に、各地区の教会に馬も入り、大変異例と言えますが、
騎手と共に祝福を受けます。

これは今年の写真ではありませんが、「パンテーラ・豹」の地区の様子で、
面白いのは、司祭も「パンテーラ」のスカーフを、肩に巻いているのでした!
勝ちて帰れ!と祝福を受け、出発。
シエナのパリオに出場した馬達は、引退後その生命を全うするまで、
街から40キロ程にある放牧場で、ゆったりと過ごします。
街から40キロ程にある放牧場で、ゆったりと過ごします。

ここにいる一番の年長は、25歳のお馬君だそうで、繁殖も行われ、
生まれてきたチビ君もお母さんと一緒に走っています。
出た話で面白かったのは、1番にならなければ、2番はドンケツより悪い!
との事で、ここで「不運な馬」と呼ばれているのは、
2回パリオに出場し、2回とも2位になったお馬君なのでした!
との事で、ここで「不運な馬」と呼ばれているのは、
2回パリオに出場し、2回とも2位になったお馬君なのでした!
それぞれの地区のパリオ出場の馬は、背中に地区のシンボルの布をつけて、
広場を一周します。
これは「オーカ・家鴨」ですが、馬に家鴨が乗っているようで、可笑しい!
広場を一周します。
これは「オーカ・家鴨」ですが、馬に家鴨が乗っているようで、可笑しい!

それにイタリア語で「オーカ」と言うと、「馬鹿」の代名詞ですから、
こんな名を選ぶ地区のセンスが、なお可笑しい。
白い、素晴らしく見事な4頭の雄牛に曳かれた牛車が、行列の最後に登場。
その上に、勝者に与えられる「パリオ・聖母の描かれた旗」が。
その上に、勝者に与えられる「パリオ・聖母の描かれた旗」が。

この牛車が広場を一周すると、ようやく大詰めの競馬の始まり。
シエナに行かれた方、カンポ広場は、勿論良くご存知でしょうが、
あの広場が、こんな風に、人で満員になるのです!

右側真ん中に水色に見えるのが、ガイアの泉で、ここが一番高く、
左側真ん中の牛車が通っている場所が一番低く、貝殻状に広場が広がります。
左側の建物は、市役所・博物館。
左上の角から行列は広場に入り、時計回りに一周。
右上のカーヴの少し手前が、競馬のスタート地点で、終点。
右上のカーヴの少し手前が、競馬のスタート地点で、終点。
今この時点で、広場への人々の入退場口はすべて閉ざされます。
牛車で運ばれて来たパリオは、広場の右上角の壁に、この様に掲げられます。
上の写真に見える建物の隙間の、左の建物の2階と3階のちょうど真ん中辺です。

牛車が広場を一周した後、各地区の旗振りが、市役所側の前に一列になり、
いっせいに納めの旗振りを。 17地区のそれぞれの旗が翻り、見事です。
いっせいに納めの旗振りを。 17地区のそれぞれの旗が翻り、見事です。

最後に高く放り上げますが、どの地区が一番最初に、そして、一番高く放り投げる
地区は何処、と、これもいろいろジンクスが有る様子で。
市役所前の桟敷席には、行列に出場した人々が次々と座っていきます。
老いも若きも一緒に、シエナの男達。
老いも若きも一緒に、シエナの男達。

この男性は、ダニエレ・マザーラ氏。 長年スターターを勤めている方。

いつも彼の声は聞いて知っていますが、今年初めてこうして拝顔の栄に。
インターヴューもあり、なかなか渋い中年男性でありました!!
インターヴューもあり、なかなか渋い中年男性でありました!!
その後の追跡調査により、はは、このダニエレ・マザーラ氏は、近代五種の
イタリアチャンピオン、世界チャンピオンであり、オリンピックでも金メダルの、
凄~い方である事を知りました! 脱帽、敬礼!!
イタリアチャンピオン、世界チャンピオンであり、オリンピックでも金メダルの、
凄~い方である事を知りました! 脱帽、敬礼!!
これも市役所前の桟敷席。 時代衣装の若者達がいっぱい。
暑い夏の日、半日街を行進してきて、今いよいよの、始まりを待ちます。

広場を行進した馬達は、一旦市役所脇の暗い中庭に入って、待ちます。
中は「大変な静寂」と、かっての騎手がインタヴューで。
そして、いよいよの出場。 一頭ずつ、広場の大歓声の中に!
両側からは、ムチ代わりに使う「乾燥させた牛の神経」を差し出しています。
両側からは、ムチ代わりに使う「乾燥させた牛の神経」を差し出しています。

2人の先達に導かれて、スタート地点に。 馬は鞍なし、裸馬。
騎手達の駆け引きが始まります。
騎手達の駆け引きが始まります。

一旦スタート地点に着くと、手前でぐるぐると輪を描きながら回り、
時の来るのを待ちます。

途中でもスタートがもつれて来ると、スターターの指示によりロープの外に出て、
こうして歩きながら馬の気を鎮め、時には騎手が降りて、馬の汗を拭きます。
裸馬ですから、汗をかくと騎手が滑りやすくなる為です。
右側手前から、亀、青虫、竜、そして左に、林。
こうして歩きながら馬の気を鎮め、時には騎手が降りて、馬の汗を拭きます。
裸馬ですから、汗をかくと騎手が滑りやすくなる為です。
右側手前から、亀、青虫、竜、そして左に、林。
スタートは、2本張られたロープの間に、籤順に馬が入り、
最後の籤を引いた地区の馬が、駆け込むのがスタート。
最後の籤を引いた地区の馬が、駆け込むのがスタート。

このスタート位置の順番も、最後の籤で決まりますが、
今、この籤の結果が、スターターのマザーラ氏に届きました!
籤の結果はマザーラ氏が呼び上げる度に、広場中から溜息と歓声で迎えられ、
今、呼び上げられた一頭ずつが、順にロープ内に入ります。
今、呼び上げられた一頭ずつが、順にロープ内に入ります。

今年8月のスタート位置は、内側から、ドラーゴ・竜、 アクイラ・鷲
タルトゥーカ・亀、 パンテーラ・豹、ブルーコ・青虫、ニッキオ・貝、 オーカ・家鴨、
モントーネ・山羊、そして、スタートの鍵を握る最後の籤は、セルヴァ・林。
写真では、今3頭めの「タルトゥーカ・亀」が。
スターターが順に名前を呼び上げ、それに従い入りますが、
なかなか、おいそれとは位置が決まりません!!
なかなか、おいそれとは位置が決まりません!!

この写真は、7頭ロープ内に入り、8頭めの「山羊」を待っていますが、
皆てんでんばらばらの方を向いています!
特に「貝」が、いつもまるで反対方向を向いていて、なかなか進行せず、
「貝」の馬がグレイのまだらで、なお目立ちました。
場内には、大型スクリーンなんぞは無く、皆、スターターの声に聞き入り、
大きく歓声が上がり、熱狂はどんどんいや増します!
大きく歓声が上がり、熱狂はどんどんいや増します!
地区の、ユニフォームの色にご注目を。
「緑」が今年は4地区もで、緑が4つ並ぶと・・、と言うジンクスもあるそうで・・!
「緑」が今年は4地区もで、緑が4つ並ぶと・・、と言うジンクスもあるそうで・・!
スタート位置に入り始めてから、30分以上、あれこれとあり、
ロープの間に入ったり、出たり、スタート取り消しも、一度。

そしていよいよ気分が盛り上がり、と言う時に、スタートを焦った亀が、ロープに
引っかかり騎手が転落。 騎手はしばらく起き上がれず、担架も運ばれましたが、
大丈夫、無事に起き上がり、再開。
いつもは予選の後、10頭(地区)の参加ですが、大会直前に事故が有ったとかで、
今年は9頭の参加でした。
今年は9頭の参加でした。
いよいよスタート!今、ロープの隙間から「セルヴァ・林」が走り込み!
手前のロープはすでに、落とされ。
手前のロープはすでに、落とされ。

ロープの中の馬達は、どどっと内側に詰め寄り、すでに竜と豹が出遅れ、
外側の林が、うまく回り込んで。
外側の林が、うまく回り込んで。

今先頭は山羊が行きそうですが、一番外に林が。 この勢いで、最初の難所
サン・マルティーノのカーヴでは、すでに林が先頭に立ち、そのまま逃げ切り!

サン・マルティーノのカーヴ。 この迫力あるシーンをどうぞ!
このカーヴ、この傾斜の下り坂。 そして、馬の美しさ。
このカーヴ、この傾斜の下り坂。 そして、馬の美しさ。

広場を3周します! 3周の最後まで林がトップで、2位には、あのスタートを
焦った亀が続いていたのですが、最後の難所のカーヴで落馬。
馬だけが走りました!

最後には、こんな風に、熱狂した人々が、飛び込んで来ます!!
いつもは一着が決まった時点で、パリオが所定の位置からはずされ、
下に降ろされるのですが、今年はなんとした事か、なかなか。
下に降ろされるのですが、今年はなんとした事か、なかなか。

すると、林の騎手が待ちかねて、よじ登りだしました!
後ろからお尻を押すもの、引き上げようとするたくさんの手!!
私はこんな場面が大好き! 誰もが、その熱中する気持ちに従い、
止めるどころか、押し上げ、引き上げる。 パンツが見えます!
止めるどころか、押し上げ、引き上げる。 パンツが見えます!
遂によじ登り、パリオの旗ざおをつかみ、彼は叫びました!
この迸る、熱い思い! いいなぁ~!!
この迸る、熱い思い! いいなぁ~!!

勝った林の馬の名は、サラッソ。 手前の、緑のシニョーレが馬にキスをし、
世話係が泣いています。 なんと、いい場面ではありませんか?!

こうして、今年8月のパリオも終わり、シエナの暑い夏も過ぎました。
広場のたくさんの旗の中で、パリオも揺れて。
広場のたくさんの旗の中で、パリオも揺れて。

遊びをせんとや生まれけむ
たわむれせんとや生まれけん
遊ぶ子供の声聞けば
わが身さえこそゆるがるれ
如何でしたか、シエナのパリオは?!
シエナの男達の暑い夏、熱い血の燃える時、
TVで見ていても、心が揺れます! また来年!!
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