・ n.2 モンテプルチャーノ ・ カンティーナ、お祭り


スカーナはシエナ県、ヴァル・ドルチャとヴァル・ディ・キアーナの境の山の上、
海抜605mに位置するモンテプルチャーノ・Montepulciano.

今日はその2回目という事で、写真整理を始めましたが、余りにも多く、といって
削り過ぎると面白みが減りますので、う~~んと頑張って奥の手を出し、ははは、
結局3回に分ける事にしましたので、へへ、よろしくお願い致します。 

写真は、町の北端の門を出た向こうのサンタニェーゼ教会・Sant'Agnese. 
が、中に入らずに戻り、

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エトルスク期からのワイン蔵が無料で見られる、ワインと土地の物産店に行き、
地下のワイン蔵の見物を。

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店前のこの写真は出てきた時のものですけど、手前に見えるこのブルテリア君も、
ご主人と一緒に私より先にカンティーナ見物をね。



こんな様子の狭い階段を降り、

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小さい部屋が次々と繋がりながら、地下にも、横にも、

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新しい大きな樽の部屋もあり、

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樽の中で寝かせている内にワインが蒸発するそうで、上に見える緑のガラス瓶の中に
ワインを入れておくと、自然に蒸発した分が補給されるとか。

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低い天井、古い壁、そしてこんな坂道もあり、

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下って小さな部屋に繋がり、

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古い薄暗い部屋に見える、古い小さな樽。

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博物館式にかっての道具類の展示もあり、これは葡萄絞り器。
上から重石をかけ、出る葡萄汁を手前下で受けます。

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多分ここが一番古く、深い地下なのだと思いますが、
ひんやりした空気の中を降りていくと、

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こんな小さな部屋。 エトルスク期からのワイン蔵、ちょっと湿気も感じ、
余り深いと不便でしょうし、今は使われていませんでした。

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それにしても、ワインは静かに、温度も一定の場所で寝かすと聞きますが、こんな風に
ずっと開けっ放し、人もしょっちゅう出入り、おまけにワン君までと、ははは、
こういう場所でワインがじっくり熟成できるのかいなぁ、と他人事ながらちょっぴり心配を。

我が町コネリアーノに、素晴らしいワイン樽製造所があり、こちらにご案内を。
       


モンテプルチャーノのワインで検索すると、ヴィーノ・ノーヴィリ・ダブルッッォ・
アブルッツォ種の葡萄からのモンテプルチャーノのノーヴィリ・ワインとして、
たくさんカンティーナの名前が挙がり、美味しいそうな美しい葡萄、葡萄畑、ワイン、
料理の写真がずらりで、その中からほんのちょっぴりを!

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所でこの町独特と思われる、ワインとワイン樽に関連するお祭りで、
ワイン樽ころがし・Bravìo delle Botti・ブラヴィーオ・デッレ・ボッッティ
と言うお祭りがあります。

区域を8つに分け、毎年8月最後の日曜開催、町中が沸き立つお祭りなんだそう!
元々は14世紀頃から始まった騎乗の競争だったのが、17世紀に人身事故があり
中止され、今の樽ころがしに。
ブラヴィーオというのは勝者の区域に与えられる旗の事で、写真中央に見えるのがそれ。

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シエナのパリオの「パリオ」と同じで、毎年手描きの絹の旗が、柄は毎年違うのが
与えられ、この写真は2006年。

どのお祭りも即競技が始まるわけではありませんで、出発点で2列に並ぶ順番の
くじ引きから始まり、ははは、旗振り競技、そしてブラーヴィオを持った行列行進と
続くうちに、町中に興奮に溢れ、沸いていくわけで、
       

さて、いよいよ出発点からの競技の始まり、始まり!
ほらね、左後ろにマルゾッコの円柱が見えるでしょう?!

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前後2列に4つずつの樽、重さは80kで、勿論途中での衝突で樽を間違えたりせぬ様、
しっかりと区域の焼印が押される写真もサイトにあり! 



見て下さい、この坂道! 歩くだけでも大変なあの坂道を、80Kの樽を2人で押してる!! 
それはもう、応援の人の熱気も上がるわけですよねぇ。
 
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ここは多分下側の道を上って行っての一旦の下り坂で、ここでまぁ一息つけるでしょうがね。
町の南で折り返すと、また上り坂があります。

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一度車で町の道を上っている時、うっかり間違えて入り込み、車が通れる道なので、
ホテルの近くにでも出れるだろうと思いつつ上っていきましたら、
突然目の前の道が、ダッシュボードの先から見えない!!

わっ、ぎゃ!! とサイド・ブレーキを引き、そろっと車のドアから出てみましたら、
崖っぷちではなく、ははは、急傾斜の下り道の始まりで、ああ、やれやれ、の
そんな経験もある、町の道なんですよ。



なので、あの坂道を樽を転がしながら上がる、というこのお祭りに興味を持ち、
どの道を通るんだろうと、行程図を探し回り、ははは、見つけました。

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地図右側のマルゾッコの円柱前から上り坂、途中から下り町の南側を上りつつ迂回し、
最後の折り返し点がまた急傾斜。 そして最後はドゥオーモの前に出てくるのですね。
全長1,7kmだそうで、ようやるよ選手諸君たち!!



という事で、ゴールの写真。 広場に集まった人々の数も凄いですね!

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いやぁ、シエナのパリオも燃えますが、これもきっと同じでしょう!
道中の様子をドゥオーモ前の人々も見れるように、実況中継等あるのかな? 



町の道を行ったり来たり、先回ご覧頂いたプルチネッラの塔から南側辺りはいわゆる
下町と言うのか、中世の面影が強く残る小さな家が建ち並んでいますが、
城壁沿いの道からの眺めはこんな様子。

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この右手下の平野では、ジオストラ・Giostra と呼ぶ遊戯公園ができていて、
大音響の音楽が聞こえ。



町の下を通る道を辿りますが、中世の面影が濃く残る建物郡。

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上の道とを繋ぐ階段、坂道を下から眺めるとこんな傾斜!

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見上げる家並み、建物。

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ちょうど中ほど、町の上下を結ぶ道が三叉路になる所、16世紀頃の町の経済の
一番の中心であったと言うピアッツァ・デッレ・エルヴェ・Piazza delle Erbeで、
ロッジェ・デル・グラーノ・Logge del Grano, またはロッジェ・デル・メルカート
と書いたのもあるので、まさに商取引、穀物取引の中心だったのでしょう。

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道を進み、そしてくぐるのが、町の門カヴィーナ門・Porta della Cavina.

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その先の店前にこんな表示が出ていて、1157年、紀元前5世紀のエトルスクの
古い2つのお墓の上にこの門が建設されたと。

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多分町の南半分の高所に先に町が出来、この辺りが当時の町の境界だったのと。
で、木の標識の下の写真は、ここで、映画「ニュー・ムーン」が撮影された、と。



映画「トワイライト・サガ」の「ニュー・ムーン」というの、ご存知ですか? 
この俳優は確かTVシリーズの「ドラキュラ・ダイアリー」に出ていたと思いますが、
shinkaiはオカルト的なのは見ないので・・。

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こちらのシーンでは、ドゥオーモ前に大きな泉も作られ、赤マントの大集団が集っての
撮影風景。映画では、かなりの迫力だった事でしょうね。実際は無い泉も出てね。

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この町ではたくさんの映画が撮影されている様子で、「トスカーナの空の下」でも、
この広場での旗振り大会が出て、「ノスタルジア」「イギリス人患者」も、他にもたくさん!
「ニュー・ムーン」のあの俳優は、shinkaiの泊まったホテルに泊まったのか、
フロント横に写真がありましたっけ。



歩きながら漏れ聞こえた弦楽の響きに導かれ、入ったジェズ教会・Chiesa del Gesù.

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はい、この町の若者達の春のコンサートでした。
はっ、出来具合ですか? はぁ、まぁ、若者というより少年少女達のグループで、
頑張っていたと思います、はい。

と言う所で、次の n.3 モンテプルチャーノに お願い致します。


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