・ ルッカ ・ 優しく、調和の取れた美しい町

秋の終わりに、トスカーナの西、殆どリグーリア近くに位置する
ルッカを再訪することが出来ました。

18年ぶりでしたが変わらずで、少し整備されたかなという位の違いで、
相変わらずの優しさと、美しさ、そして、如何にも人間の大きさに合った、
こじんまりとした、居心地の良い町でした。


素晴らしい、ルッカの写真を見つけましたので、まずご紹介を。  
(ナショナル・ジェオグラフィックより)

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ローマ期にはここに野外劇場があったというのが、如何にも納得の
見事な楕円形の形を残しています。

大分前になりますが、この広場にサッカー場を埋め込んで見せたCMがあり、
勿論、コンピュータ・グラフィックスですが、
皆が大いに盛り上がり大歓声の中、蹴ったボールが建物の窓にガッチャン!!
一瞬シーンとする中、怒った男性がボールを持って現れ、
「おう、穴を開けてやろうか?!」
あはは、のっけから、脱線!!



ルッカの町はぐるっと市壁に囲まれていて、(ガイドブック・モンダドーリより)
その上が散歩道になっていて、市壁の外はご覧の様に広々とした草原。

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如何にも、住み居心地の良さそうな、が、町訪問の第一印象です。



国鉄駅寄りの市壁から入り込み、町の中心に向かって行き、
県庁舎の前にある広場ピアッツァ・ナポレオーネ。
広場の三方を大きな樹が取り囲み、どっしりと落ち着いた素敵な空間。

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同じ広場、日曜の朝でしたが、如何にものんびりとした空気が漂い、 
観光客も少なく、町の人々の、日常生活が垣間見れます。
左に見える初老の紳士、良い雰囲気でしょう?

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広場を囲む建物の窓、彩がとても美しい。
ナポレオンの名が付いているのは、彼の妹エリーザが19世紀の初頭、
この町を統治していたからだそう。

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こちらも、広場周辺の建物の窓。
様々な窓の形も面白いと思うのですが、この大小の窓を形作る、
建物の階の高さの違いも気になりませんか?
特に3階はどうなっているんだろ?! 4階との境が狭すぎません?

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中心に向かって、ゆるゆると。
中世に町が形付けられ事を物語る、間口の狭い建物が続きます。
修復の際に残された煉瓦の形が木の枝のよう。

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白く小さな美しいアーチの重なるサン・ミケーレ教会。
前のバールの椅子に座り、暫くぽけ~っと。
ちょうど「手作り職人の市」とでもいうお祭りが開かれていて、
日曜ではありましたが、この様に町の広場は大賑わいでした。

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まさに素晴らしく見事な装飾!!
緑と白の細工が円柱にまで施され、浮き彫りもぎっしり。
動物の絵柄が多いのは、何か意味があるのでしょうか?

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正面壁の一番上には大天使サン・ミケーレ。 ギロッと、目をむいて。

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サン・ミケーレ広場を囲む建物。 剥き出しの煉瓦の壁が美しく。

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ガイドブックによると、この周辺のルネッサンス様式の建物の殆どは現在、
オフィスとして使われているそう。
       
それにしても中心地の建物が高い! ほとんどが5階建てです。
中世よりかなりの都会生活が、営まれていた様子。



サン・ジュスト教会、前の広場から、サン・マルティーノのドゥオモが見える、
大変すっきりと可愛い教会。

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教会入口のアーチの上、両脇にライオン君が身を乗り出していましたが、
「あはは、よう来たねぇ、お入り!」という顔に、見えません?!

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この教会前の広場でも、「手作り職人の市」が開催中で、
絵、陶器、石鹸、布製品、紙製品、などなど。

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ここで手織りのマフラーを購入。 少し牡丹色が入った真っ赤な長いマフラーで、
暖かいこの冬、いまだ出番なし。



この町のドゥオモ、サン・マルティーノ、見事な、ピサ・ロマネスク様式です。
緑と白の装飾が、サン・ミケーレ教会とよく似ています。
帰ってガイドブックを見ていましたら、内部にもかなりの見所がある様ですが、
今回もまた見ずに戻りましたぁ。

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正面壁の見事な飾りをどうぞ。 ここも動物の柄が多いですが、
円柱の柄も見事で、単調ではありません。

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職人の技、そしてこれ程の物を建てられる町の財力に想いが行きます。



貧者に、自分のマントの半分を与えたというサン・マルティーノの像。
聖人の体の向き、足の向き、そして、こちらを向いて決めている馬の顔。
なんとなく、笑えて来ません?

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狭い通りを抜けながら、テラスの上の見事な葡萄棚に気が付きました。
写真をとっても良いですか?  どうぞ。
有難う! こちらこそ!
最後に戻って来た一言に少し感動。 町の人の豊かな心に触れた思い。

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サン・ミケーレ教会に戻っての、後陣部分。
白い建物に射す光と影、そして青空。 あの秋の日のルッカの想い出。

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広場で貰ってきたパンフレットの1ページ。 料理の名前もなく、
これが本当にルッカ風なのかどうかも定かでありませんが。
フィレンツェで頂いたルッカ風スープは、ビエトレという、少し苦味のある
野菜スープに、パン粉の入った一皿。
     
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ルッカで頂いた茄子のオーブン焼きは、パルミッジャーノのかかった茄子に、
トマトとパン粉を挟んだ一皿。
以来私の頭には、ルッカ風というとパン粉を使っているとインプットされましたが、
この写真の料理も、いかにもパン粉の入ったスープに見えませんか?


懐かしい、ルッカの町再訪でした。
プッチーニ生誕の町としても知られる、この典雅で優しい町は
たくさんの見所を持ち、周囲には素晴らしい自然が広がり、
訪れる価値のある町、村がたくさんあるようです。

フィレンツェにお出かけの際には、ぜひ、ルッカにも!
            
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