・ ティツィアーノの生まれた町 ・ ピエーヴェ・ディ・カドーレ

今日は、ピエーヴェ・ディ・カドーレ・Pieve di Cadoreのご紹介を。 
16世紀の大画家ティツィアーノの生地で、彼の生家が残ります。

写真はピエーヴェ・ディ・カドーレの広場。

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ティツィアーノ・Tizianoは、1490年頃(日本の辞書には1477年と)
この地で生まれ若くしてヴェネツィアに出、ジョルジョーネの弟子となり、
彼の新しいリアルなテクニックは、ティントレットや、
フランドル絵画のレンブラント、ルーベンスにも影響を与えたと言われ、
16世紀のイタリア絵画を代表する1人ですね。

ピエーヴェ・ディ・カドーレには、ヴェネツィアから(コネリアーノから)
カラルツォ・ディ・カドーレ・Caralzo行きの電車で。
 
余り直通の本数はありませんが、コルティナ・ダンペッツォに行くのも
同じ線で、電車はカラルツォが終点で、接続するコルティナ行きの
バスに乗り、この広場には10分ほどで到着。



上の写真の広場右側、左に見える階段のある16世紀の建物、
ここは博物館で、考古学の発掘品等が展示との事。
右端に小さく、ティツィアーノの銅像が。

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この銅像の雰囲気は、どうやらイタリア俳優のヴィットリオ・ガスマン。
「苦い米」でも主演したイタリアの名優ですが、私は彼の息子の方が・・。

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彼の作品、名品は各地にたくさんあるのですが、その一つ、
フィレンツェのウフィツィ美術館所蔵の作品で、 写真はサイトから、
他には「ウルビーノのヴィーナス」という有名な作品も。

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「ティツィアン風の金髪」というと、ティツィアーノが良く描いた金褐色の
金髪を指しますが、
ヴェネツィアの女性は、濃い色の髪を日の光に晒して金髪になる様に、
大変苦心したという事で、彼が描いたのはこの金髪だったかも。



広場の南西の方角すぐに、ティツィアーノの生家があります。
小さな広場の西側、手前に泉があり、奥に黄土色に見える建物。

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これは北側から。  
2階建てのどっしりとした、頑丈そうな建物です。

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家の壁には碑がはめ込まれていますが、これは新しく付けられたもの。

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ここ この家で ティツィアーノ・ヴェチェッリオが
1490年に(?)生まれた     
ピエーヴェ・ディ・カドーレのアルセナーレ通り。
ヴェネツィアで1576年に死亡。



中は小さな博物館として保存され、TELで予約すると見れる様です。
写真は絵葉書からで、ここは広場側から見える煙突の内部、
暖炉のある場所。

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雪深い冬の、囲炉裏端での団欒が偲ばれるようですね。

◆ 追記
現在、見学は6月30日から9月14日まで、毎日開館
10:00-12:30 16:00-19:00

ただしこれは2014年のカレンダーで、9月の後半は月曜休館
それ以外は開館日がとても複雑なので、
見学ご希望の方、冬季は予約が必要とお考えを。
tel 0435-32262 または
e-mail  info@magnificacomunitadicadore.it



生家のすぐ横に泉があり、上には司教像がありますが、
その横に回ってみると、下の方に面白い顔が。  
ご覧下さい!  負けずにこちらも、べぇ~!

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最初の広場を西に回った所に、19世紀再建のピンク色の美しい
教会・Arcidiaconaleがあります。
コルティナに続く前の道を、ひっきりなしに車が通のが少し残念。

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正面のアップを。  
後ろにたくさんの聖人が控え、前の張り出した部分に聖母子像。

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薄暗い教会の内陣奥にこの絵があり、殆ど見えないので露出を
調整して写したら、これが写り、「わ、ティツィアーノだ!」

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と、思ったのですが、彼の一族からたくさん画家が輩出した様なので、
そのうちの一人か、弟子の絵でしょうね。



山に沿って広がる町で、狭い場所ですがかなりの高低があり、  
これは教会すぐ前の道のむこう側。 屋根の傾斜が大変きつい。 

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コルティナ・ダンペッツォは、ここから北西に33キロにあり、
ここもすでにアルプスの麓で、この山の眺めも納得頂けますね?

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少し町の上の方に上り、コンドミニオと思いますが、2階の家の入口に
門柱風のこんな飾りが。
兎やお花、山の風景の木彫彩色作品。 手すりの細かさも、どうぞ。

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大きな、優に10キロほどの長さのカドーレ湖があります。 
幅はご覧のように広くありませんが、ず~っと北奥まで続きます。
奥に見える山々は2500M級の山々で、

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電車の駅カラルツォは、中程に見える教会のある町の坂下辺り。



上の写真部分アップ。  
今回は秋と春の写真を共にご紹介ですが、これは秋9月下旬。

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右奥高い場所に小さく町が見えますが、ここはロレンツァーゴという村で、
パーパ(教皇ヨハネ・パオロ2世)が、何度か避暑に来られました。  
行った事がありますが、写真がなく残念。



狭めですが、如何にも良い感じのベランダ。
お花がいっぱい、陽の光をさんさんと受けて。

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一度このピエーヴェ・ディ・カドーレから駅カラルツォまで、
秋の草花を眺めながら歩いた事があります。  
7~8キロだと思いますが、なかなか良かったですよ。

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道を外れるとすぐ野原か林で、馬もいましたっけ。

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これはコルティナに向かい少し歩いた村の教会、教会というより、
礼拝堂という雰囲気ですが、中も素朴で良い感じでした。

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