・ バッサーノ・デル・グラッパ ・ グラッパ酒、アルピーニの橋 

食後酒グラッパ、白アスパラガス、パッラーディオ設計の木製の橋、
そして陶器で有名な、バッサーノ・デル・グラッパのご紹介です。
ヴェネト平野の北西奥、ヴェネツィアから直線距離で60キロ程に。
      
歴史は古く紀元後10世紀の発掘品もありますが、中世を経て
ヴェネツィア共和国と共に栄え、他のヴェネトの町同様にその衰退を
共にした、趣のある素敵な町です。

有名なグラッパ酒は、透明なアルコール度が40度もある強いお酒、 
白アスパラガスは、春に品評会と共にお祭りがあり、ゆで卵を添え、
皆で食べるお祭りだそうです。

町の中心部の地図からどうぞ。
右の黄色く見える道を南に下った所に国鉄駅があり、   
ヴェネツィアからは、トレント行きの直通で1時間半で来れます。
 
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ご案内順は、地図の青い線を辿り、
まず、矢印のついているガリバルディ広場から始まり、
町の中心ガリバルディ広場の南側には、ゴシック・ロマネスク様式の
フランチェスコ教会があり、南側の元修道院が市の博物絵画館に。

ガリバルディ広場から西に行きリベルタ広場に。
写真の塔は広場東端の北側にあり、美しい時計が煌びやか。
下に見える2つのアーチが2階部分で、この下に1階が。

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細長いリベルタ広場の西側には例の如くヴェネツィア共和国のシンボル、
有翼のライオン君がいて、

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こちらは同じ側の北に立つ、司教の像。
背後に見える古いフレスコ画装飾された建物をどうぞ。

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町の一番低い部分を流れるブレンタ川、ヴェッキオ橋に向かい、
町全体がかなり急な傾斜地となり、道はガンバ通り・via Gamba、
町の坂道の感じ、橋のある位置がお分かりでしょうか?

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ポンテ・ヴェッキオ、またはアルピーニの橋とも呼ばれる、橋の東側。 
このように屋根があり、幅は結構広く、石で舗装されています。
左の白い柱は、16世紀に作られた大理石の橋入り口のアーチ部分。

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ポンテ・ヴェッキオから眺める、橋東側の北部分。
橋脚の特徴もどうぞ。

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建物の木製のバルコニーの形、そこから突き出す庇を支える形が、
この土地の建築の特徴をよく現しています。
       


ブレンタ川東側、南の岸辺の風景、美しい、しっとりとした岸辺。

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同じ名を持つフィレンツェのヴェッキオ橋と、美しさを比較して見て下さいな。
フィレンツェのアルノ河の岸辺に、このような風情はありませんね。
あちらは頑丈一点張りで岸辺も高く、建物も人を寄せ付けない強さで、
       
と、半分ヴェネトの人間になりつつある田舎者の、お国自慢・・。ははは。



これは橋の西側、北部分。 一つ一つ違う建物が寄り合っているのに、
並んだ感じがきちんと纏まって見えるのが不思議です。

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水辺への階段が見えますが、かっては生活に直結した川だったのでしょう。



こちらは橋の西側、南の建物。 この建物も、木のバルコニーがいかにも
山の家のイメージを伝えますが、そう、バッサーノはアルプスの麓に続く町。
       
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ヴェネツィアと山のイメージが混在、ちょっと鄙びた感じが良いでしょう?



これは上の写真の建物のすぐ北側、河辺に降りる道。
このような急な傾斜に位置して、建物が並びます。

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建物の入口が高く、ぐるっと回り、ちいさな橋を渡って入る入り口。
多分、川の水位の上昇に備えてでしょうね。 



ポンテ・ヴェッキオは、アンドレア・パッラーディオが1539年に設計、
その後ブレンタ川の氾濫、戦争により、少なくとも8回は再建されたそうで、 
で建設は常に、最初のパッラーディオの設計どおりに。

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現在のは1948年に再建された物。 
ここの風景に、これ以外の形はあり得ないのでしょう。



少し離れた河岸からの眺め。 西の河岸は結構広く、
ベンチもありお弁当を広げたりも出来ます。
       
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橋の北側、高台に見えるのがお城で、お城の中に教会もあります。



イタリアの公園そして河川には大概、鴨や白鳥、家鴨達がいますが、
この岸辺にも彼らが。 
       
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イタリア語でオーカ・家鴨というと「馬鹿」を指しますが、なんのなんの、
大変気が強く食べ物を大声で要求します!




橋の上の西端には「TAVERNA AL PONTE」というレストランがあり、
ここには「アルピーニ博物館」も同居していて、切れている右側。

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このバッサーノの北に見えるモンテ・グラッパや、アジアーゴから北一帯、
第1次大戦では大激戦地だった所で、
この博物館にはその遺品や写真、また橋の歴史などを展示しているとの事で、
「TAVERNA」の上の看板が、アルピーニ兵の帽子、ツルハシ、そして登山靴。



ポンテ・ヴェッキオの南側にもう一本、現代の、車が盛大に通る橋があり、
そのポンテ・デッラ・ヴィットリアからの眺め。
橋脚が、ブレンタ川の大水を考慮してこの形、が納得できる眺めです。

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お城は高台にあるので、この角度からの眺めが楽しめます。
右端に見える建物が、タベルナとアルピーニ博物館のある建物。

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同じ位置から少し眺めを北に移した所。
傾斜地に立つ家の重なリが良く分りますね。

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町の北側を通るマルティリ通り、マルティリとは犠牲者の事ですが、
  
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写真に見える左端に続くこの並木に、ナチスによって処刑された人々が
吊るされ、朽ちるままに放置されたといいます。  
今、木にはそれぞれの名前と、写真がついた名札がつけられていますが、
「無名」と書かれた名札もたくさんあります。



通りの北側は、深い谷のようになっていて、そこに大きな駐車場が。
写真は西を向いて写していますが、北にはモンテ・グラッパが三角形に見え、
その奥にはアルプスの麓に続く山々が控えます。

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