・ ヴェネツィアの夜 ・ 光と影と 

ワールドカップの熱狂も少し収まり、何時ものイタリアの夏が
戻りつつありまが、皆さんの夏は如何ですか?
今日は、オルゴリオーザさんにご提供いただいた写真で、
素晴らしい「ヴェネツィアの夜」にご案内です。 
コメントも彼に書いていただきました。 ではどうぞ。

***

ヴェネツィアは、光の都であるとともに、影の街でもある。
アドリア海から昇る太陽によって表玄関のサンマルコ小広場が輝きを得、
カナルグランデの水がきらめき出して、一日が始まる。

鐘楼の鐘の音、溢れ出す観光客、ゴンドラから伝わる歌声。
強烈な光の反射が、宮殿を多彩に染め分け、
祝祭の街を華やかに演出する。
しかし、サルーテ教会を赤く彩った夕陽が没し、深い藍色のひと時が
過ぎると、そこは漆黒の静けさに包まれる。

ある旅行作家が「これほど寂しく感じられる場所は、
地球上のどこにもない」と記したように、
あらゆる人を孤独の幻想へと連れ込む。
そんな「夜のヴェネツィア」を、しばし仮想体験してみませんか。

サンマルコ広場の対岸にあるサンジョルジョ・マッジョーレ島から見た、
サルーテ教会に落ちる夕陽。
教会のクーポラ、海の税関の屋根にある女神像がシルエット
となって浮き上がります。  海から生まれた街・・・

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その後、ラグーナは藍色一色に包まれ、
ゴンドラを覆うカバーの青も、その中に溶けて行きます。
私はこの日没後の数十分がたまらなく好きです。

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さらに時が経つと、リアルト橋両岸の、建物の光が水面に映し出され、
ヴァポレットが通る度に起きる、さざ波と共に揺れ動きます。

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サルーテ教会は、深い闇の中から金色に浮かび上がり、
昼とは全く違った輝きを見せ始めます。

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一方、サンマルコ広場では、あの映画「旅情」で、
キャサリン・ヘップバーンとロッサノ・ブラッツィが出会った
「カフェ・フローリアン」での演奏が、佳境に入っていきます。
曲はもちろんサマータイム・イン・ヴェニス。

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サンマルコ小広場前の、ゴンドラ乗り場は街灯が輝きを増し、
ラグーナには月が昇ってきました。 これは、正真正銘の満月です。

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昼は薄ピンクに光るドゥカーレ宮殿の壁面は、軽やかな、青白い
絹の輝きに変わります。 私にとってこの宮殿のイメージは「飛翔」。
フラーリ教会にあるティツィアーノの「聖母被昇天」をも連想します。

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アクア・アルタで水が張った、広場の床面にサンマルコ寺院が映って、
幻想的な光景が見られることもあります。

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この写真は以前、ここのブログで紹介してもらったものです。
修復中の時計塔の覆いに、エッフェル塔の写真が使われていました。



溜息橋の下を通るゴンドラは闇に沈み、水面に光の粒が煌きます。
この写真を撮った夜に、真紅のドレスを着た女性が
ゴンドラで運河を渡って行く夢を見てしまいました。
カサノバの影響でしょうか。

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アッカデミア橋。 日本でもあちこちで、建物のライトアップが
されていますが、かなり強い照明を使ったものが多いようです。
ヴェネツィアは、柔らかい光が建物を包み込むように照らし、
その淡さが心に染み入ります。

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最後は塩野七生さんの「ヴェネツィア点描」で締め括りましょう。

ヴェネツィアをわかりたいと思ったら、夜、人のいない街を歩きたまえ。
自分の靴音だけを聴きながら、運河に沿って、建物の壁に沿って歩くのだ。
橋の上で下の水の流れを、両側の寝静まった窓を見るのだ。
そして、自分の心とだけ話す。


***

如何でしたか? 「夜のヴェネツィア」素敵でしょう?!
今日7月15日の夜は、「レデントーレのお祭り」。
ジュデッカ島のレデントーレ教会に向け、デッラ・サルーテ教会の
裏から仮の橋がかかり、夜は花火大会があります。
     
ワールドカップの勝利に浮かれ、ご紹介が遅れましたが、
次回に、ご案内いたします!! お楽しみに。


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