・ モンセーリチェ ・ Monselice 

パドヴァから南へ20kほどにモンセーリチェの町があります。
ここの猫ちゃんワン君は既に御紹介済みなので、今日は町の様子を。

ボローニャ、フェッラーラに行く時戻る時に、電車の窓から西にかなりの
岩山が望めますが、町は東の山の下から山腹にかけて広がり、
中程に中世のお城があります。

駅がイタリアの古い町の例に漏れず、少し中心から離れていて、
暑い程の日で川縁をのそのそと歩きましたが、
これは川向うに見えた建物の軒下の飾りで、由緒ある建物でしょうね。

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ガイドブックによると、町は600年代、つまりローマ期からの交通要所で、
5世紀以降に侵入してきたロンゴバルド族によって要塞化されたとの事。
後1200年代にはエッツェリーノ・ダ・ロマーノの下に入り、
彼については、こちらに少しご説明を
さらに要塞化され、山の上にも要塞があります。

その後パドヴァのカッラレーゼ家が領有、ついでヴェネツィア共和国に、
という歴史を持ちます。



ちょうど町の中心広場では市が開かれていて、大変な賑わい。
町に迫る山の様子、奥に見える城の上部、そして山の上に要塞が少し。 

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広場の横のヴェネツィア・ゴシック様式の窓のある壁。 
古い中世の面影を残す壁の汚れ、修復の跡も歴然ですが、大変優雅。 
中が見たいものですね。

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同じ広場にある時計塔、13世紀のもの。 
周囲の修復済みの比較的新しい建物の中にあり、
むき出しのレンガの肌が重々しい雰囲気で、町の歴史を物語ります。

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写真の一番下にテント風の屋根が並んで見えるのが、市の賑わい。



坂道を登っていくとお城、13世紀があります。 
元々は専制君主エッツェリーノ・ダ・ロマーノの居城だったのを、
後に拡張した物だそうで、

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中は、ガイド付きで見学できますが、写真は撮らせて貰えずで。



前の写真に半分写っている壁の紋章で、サイトを調べましたが
どの一族の紋章か分りませんでした。 

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城に伝わる中世の愛の伝説を、大変哀れなそして少し怖いお話を
知る事が出来ましたので 次の機会にご紹介いたしましょう。



お城の外壁と内部の様子を絵葉書でどうぞ。

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右下の台所は、実際はもう少し狭く、暗い感じを受けましたが、
いかにも中世の面影の残る、そして生活観漂う台所ですね。
お城は現在ヴェネト州の管轄にあり、4月から10月まで見学できますが、
サイトでお確かめを。 http://www.castellodimonselice.it/



ここは最初にガイドが見せてくれた部屋で、並んでいる甲冑の小さい事に
驚かされます!  

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これはこのお城に限らず何処でも感じる事で、廊下の狭い事、
階段の天井の低い事、など等、かってのイタリア人の体格が、
小さかった事が良く分ります。


    
大広間の内部はこの様に紅白の市松模様に塗られていて、
これが素晴らしい効果を出していました。
市松模様もきっちりと四角ではなく適当にで、大変に良い味わい。

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そしてここの大きな暖炉は素晴らしく、飾りをご覧下さいね。

ガイドが語った案内も、今は殆ど良く覚えていないのですが、
その中にあった一節、
 このお城が一番賑やかだったのは、
 隣のエステのお城から、姫君がお輿入れされた時でした。
何とイメージをかき立てる説明ではありませんか?!

一瞬にして、大きな燭台の火が輝き、人々の影が壁に動き写り、
お城が蘇ったかの様にも感じましたです。



お城から上って行くと、7つの小さな礼拝所が上り道に連なる聖所が
ありますが、その手前にかっての古いドゥオモ13世紀があります。 
現在の新しいモダンなドゥオモは下の町の中央に。

で、この王冠を戴いたライオン君は左右一対で、旧ドゥオモの入口に。

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マロニエだと思うのですが、巴里に行った事がないので良く分りません。

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巴里のマロニエは、この白とピンクとがだんだらになっているとか・・。
 ミラボー橋の下をセーヌが流れ、我らの恋も流れる。 
 日も暮れよ、鐘も鳴れ、月日は流れ、私は残る。
ああ、こういうの、何時までも、しっかり覚えてるもんね!
行ってみたいなぁ、巴里!



聖所の高みから町の様子が良く見え、カーヴを切る趣のある道が。 

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右手前の屋根の無い、現在修復中の周囲の壁だけが残っている家。
こんなのを見ると、石造りの家が何世紀も残るのが良く分かりますね。



モンセーリチェの西に、コッリ・エウガネイと呼ばれるなだらかな丘が幾つも続く、
テルメ・温泉保養地でも有名な地があり、
東から南にかけては、エミリア・ロマーニャの平野がボローニャまで続きます。
春霞におぼろな、南の平野の眺め。

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こちらは東の眺め。 蛇行して続く道、点在する農家、
集落に必ずそびえる鐘楼。

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要塞のある背後の山にも春の色が。 
もののふ達の夢の跡にも、春が巡り来ています。

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