・ La citta` bianca ・ 白い街、オストゥーニ

今日は、月一ゲストのグロリオーザさんの写真とコメントで、
南イタリアの、白い街にご案内です。 ごゆっくりどうぞ!
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今回は、プーリア州オストゥーニ・Ostuniの紹介です。
イタリア半島を長靴に例えれば、かかとのあたり、
アドリア海を見下ろす高台にある町です。

町のパンフレットではラ・チッタ・ビアンカ(白い街)とされているように、
このイトリアの谷周辺にはチステルニーノ、ロコロトンドなど旧市街
全体が白い建物で埋め尽くされている町がいくつもありますが、
ここもその代表的なものの一つです。

旧市街の夕暮れ。
トロイ戦争で逃げてきたギリシャ人が興した町という説があり、
地名はギリシャ語で「新しい町」という意味だそうです。

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私はチステルニーノ(昨年秋にこの町の祭りを紹介しました)からバスで
オストゥーニに向かいました。 30分足らずで旧市街に程近い
新市街に到着、少し歩くと旧市街の入口、リベルタ広場に着きます。
スッドエスト線という列車だと、駅から標高220mの丘の上まで
またバスに乗らねばなりませんし、タクシーを見つけるのは
至難の技ですから、バスが便利です。



リベルタ広場の前には円柱がそびえ、
守護聖人サントロンツオ・Sant'Oronzoが町を見下ろしています。

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像をアップするとこんな顔。 ちょっとひょうきんな聖人に見えます。

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ゆるやかな上り坂になっている大聖堂通り。
旧市街に入るにはこんなソットポルティゴをくぐって行きます。

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大聖堂(ドゥオモ)が右側に見えてきます。
15世紀末の完成のバラ窓も美しい教会です。
がこの写真はドゥオモではなく、多分サン・ジャコモ教会だったと。

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昼は閉まっていましたが、夕方再度訪れたときはミサの最中でした。

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向かい側にはこんなアーチが。

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アーチの向こう側に白い街並みが見えます。
ほぼすべての建物が石灰乳の白で塗りこめられ、
夏の強い日差しを反射して、目もくらむほどの輝きを放っています。



あくまでも白い家々。 車もほとんど通らないような細い路地が
くねくねと続き、迷路をさまよいます。
暑い夏の午後は人通りも途絶えるので、迷宮を独占した気分です。

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花鉢も、出窓のある家では当たり前に置かれています。

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北側のサンタ・マリア・デッラ・ステラ教会。

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その背後には街並みが見えます。 ここを訪れたのは8月上旬。
毎年夏前には石灰乳の塗り替えを一斉にするらしく、この時期は
化粧直し後のタイミングになり、いくつかの「白い街」の中でも
ここが一番白さが際立っていました。



旧市街を取り囲む強固な城壁も真っ白。
この城壁は14世紀に造られ、その後次第に強化されたそうです。

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少し離れたところからの俯瞰です。

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また旧市街に戻ります。
強烈な太陽の光と、2人のシルエットが対照的です。

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高台に登って東側を望むと、遠くにアドリア海が見渡せます。
町からは約10キロ。海の向こうはクロアチアの南端ドブロブニクあたり。

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手前の林は何だろうと思い、町の人に聞いてみると、
「全部オリーブだよ」と教えてくれました。
プーリアの中でもこの地方が、最もオリーブ栽培が盛んな所だそうです。



また白い街並みに戻ります。

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またまたトンネル。

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大聖堂の建物が一番の高台にあるのがわかります。

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リベルタ広場に戻りました。 少しずつ夕暮れが迫ってきます。

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旧市街から離れて、町全体を見張らせる場所を探しました。
夕映えが空を染めてきました。

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すっかり夜の帳が下りて、
ライトアップされた旧市街が宵闇に浮かび上がりました。

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光の変化をみつめてうっとりとしているうちに、
バスの時間を忘れ、あわててバス停に走りました。
でも、いつものようにたっぷりと運行時間が遅れてくれて、
最終に間に合いました。 

バスの運転手に「チステルニーノのローマ通りで降りたいのだが・・」
とリクエストすると、その停留所に近づいたら、
4~5人の乗客全員が合唱のように声を合わせ
「次がローマ通りだよ」と一斉に教えてくれました。

美しい町と優しい人たちに会えた一日でした。

グロリオーザさんのブログ、「イタリアの誘惑」は、こちらです。
http://jun-gloriosa.cocolog-nifty.com/blog/

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グロリオーザさんの、オストゥーニのご案内、如何でしたか?
ローマ以南は、ナポリに昨年の冬に行ったのみで、
まったく訪れた事がなく、この町の名前も知りませんでしたが、
写真を拝見すると、かなり大きな町で、歴史もありそうです。

検索をかけましたら、人口が32000人ほどですから、
我がコネリアーノとほぼ同じですし、
シルクロードの終着点で、県庁所在地でもあるブリンディシ・Brindisi
から、僅か35kほどに位置します。
ええ、やはり一度あの辺り、訪れてみたいものですね。
       
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