・ アッシジ ・ ウンブリア紀行

  
初夏に旅行雑誌「ウンブリア・緑の魂」を買い、大変素敵で
皆さんにも御紹介をと思いつつ、例によって、夏を過ぎた今になり!

「ウンブリア紀行」と題し、これから徐々にウンブリアの素晴らしさを
御紹介して行こうと思いますが、今日はその第1回「アッシジ」を。
有名すぎるほどの町ですが、美しい写真と共にお楽しみ下さい。
写真に断りのないのは、すべてこの「ウンブリア・緑の魂」から。

こちらが雑誌の表紙で、DeAgostini出版。
見えるのはアッシジのロッカ・山上の要塞ですね。 

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左上に「芸術、文化、歴史、そして伝統。忘れられないヴァカンスに」  
左下に「丘と森の間に、美しい環境と唯一の魅惑を発見する旅」。  
では、参りましょう!




13世紀、聖人がなくなってわずか2年後に建設が始まり、
たったの2年間で造り上げられたサン・フランチェスコ大聖堂。 
上下2層の教会が重なる形で、これは上の入口。
ご覧の様に素晴らしいバラ窓があり、
内部にはジォット等の有名な壁画がたくさんあります。

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こちらが本人に一番近い肖像、と言い伝えられている
チマブエ描く所の肖像画。

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背も高くなく痩身の様ですが、中に秘めた強い意思がうかがえます。
右胸と右手の掌に、彼が受けたとされる、
十字架上のキリストと同じ傷、聖痕が見えます。




教会の上院には全部で28枚の、ジォットが描いた
「サン・フランチェスコの生涯」の壁画があり、こちらは  
「フランチェスコ、衣服を父親に返す」場面。 

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中世の伝統的絵画から一歩抜け出し、空間概念と、現実的な描写に
新機軸を持ち込んだ、ルネッサンス絵画の先駆けとされます。




上院の美しいバラ窓をご覧下さい。  (絵葉書)

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建設途中で、ロマネスク様式から、上院の正面はゴシック様式に
変更されたといいますが、
素朴で、美しく。  そして実際はもっと白く。




山腹に、東西に長く広がるアッシジの町。
 
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写真は西上からで、一番手前がサン・フランチェスコ聖堂。
聖堂前から前をまっすぐにのびる通りがフランチェスコ通りで、
中程にみえる中心のコムーネ広場まで続き、 
町の一番奥にサンタ・キアーラ教会が。




5月の最初の週に毎年行われる、カレンディマッジョのお祭り。
古い異教徒の争いに結びつけた、宗教的なお祭りとの事ですが、
毎年巡り来る春を、喜びと共に迎えるお祭り、の様子。

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これは「ズバンディエラトーリ」と説明がありますから、
「旗振り」の先駆けの太鼓でしょうか?  
黒ずくめの衣装が、如何にも中世。

◆ 追記 ◆ 
これは町を2分しての太鼓隊の一つで、
衣装の濃いブルーから見て上の町の太鼓隊でしょう。




時代衣装をつけた女性たち。  
薄物の被り物が、如何にも春の訪れを感じさせます。 
煌びやかというより、やはり中世を感じさせますね。

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お祭りで、技を見せる射手。

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説明によると、このお祭りの間は町は2つに分かれ、
「パリオ・優勝旗」の獲得をかけて争うそうです。
となると当然町は、人々は盛り上がりますね。
  
歌と踊りと愛のセレナードで、巡り来る春を迎えるのだそう。


       

西のサン・フランチェスコ聖堂と向き合う形に、
町の東端にあるサンタ・キアーラ教会。 (写真はサイトから)

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如何にも清楚なイメージの、白とピンクの石の横縞のデザイン。
この教会も大変美しいバラ窓を持ち、前には広い広場が。




サン・フランチェスコ聖堂にある、シモーネ・マルティーニ描く所の
サンタ・キアーラの肖像画。 (絵葉書)
 
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ろうたけた美しさといえましょうか。
ライ患者の世話から彼女自身もライ病になったと、伝えられます。




町の東端の山側にこのドゥオモ・サン・ルフィーノがあります。

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サン・フランチェスコ聖堂は、世界中からの参拝客で溢れていますが、
こちら町のドゥオモはひっそりと静まり、
地下礼拝堂なども、ゆっくりと見学できました。




アッシジの町から4キロほど離れた山の中に、「カルチェリの庵」が。

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フランチェスコが瞑想と、祈りの場として選んだ場所で、
今も当時のままの雰囲気を伝えていると。




田舎の畑の間を、曲がりくねって続くウンブリアの道。
(写真集・フランチェスコとキアーラの土地で)

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芥子の花が赤く咲き乱れ、懐かしい想いを誘います。  
      



朝霧の中の山上の要塞 (写真集・フランチェスコとキアーラの土地で)

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アッシジの町は山腹にあり、そこからまたかなり登った所に、
14世紀の要塞の遺跡が残ります。  
       
高い場所から覗くと、暗い奥深い底の床に模様が見え、
驚いた事を覚えています。

◆ 追記 ◆
現在山上の要塞はすっかり修復され、公開されています。


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