・ 絵本原画展 ・ 仲間とのお昼 ・ コネリアーノのクリスマス飾り

クリスマスも過ぎ、いよいよ年の瀬間近!
こちらは一昨日より雨続きなのですが、それにもめげず、はは、
今日も仲間のお家に皆と出かけ、ご馳走になる、という、
お腹が苦しい日々を過ごしております・・。
       
今日ご覧頂くのはこの15日に仲間と出かけた、昨年もご案内した
「サルメデの子供の為の国際絵本展」と、その後の仲間との
安くて美味しいお昼。
夕方戻ってきたコネリアーノでの知り合いの絵画展、個展の後に見た
クリスマス・イルミネーション、という3題話で~す。

写真は今回の招待出品作家、メキシコ出身ガブリエーレ・パチェーコ・
Gabriel Pachecoの作品。

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昨年見て、大変に感嘆したロベルト・インノチェンティの作品は、
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/474837907.html



今年の招待作家のガブリエーレ・パチェーコは、まだ若い40歳の作家で、
既に脚光を浴びている様子で、作品を見ると大いに納得できます。

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一見銅版画かとも見える作品の趣、色調ですが、お分かりでしょうか、
彼の作品作りはコンピューターでの技法を最大限に使った、
まさに巧緻なもの!

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子供の絵本としては少しイメージが暗いかな、という気もしますが、
その幻想空間はやはり凄いなぁ、と。

展示の作品群はガラスが入った額なので、会場の照明が反射し、
時に見難く、写真には撮りにくく。 とりわけ暗い色調の絵が。



彼がメキシコ出身という事もあってか、今年の出品作品の大方は
メキシコの作家たちで、色鮮やかな骨太の作品が多かったですね。

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これはメキシコの作家か確かめていませんが、  
大きな画面の捉え方が良いなぁ、と思ったもののひとつ。    

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こちらは別の上の部屋にあった、「どのようにして絵本は生まれるか」
挿絵を描く作家がどのようにイメージの発想を得るか、
どう描くかを説明しているもので、

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いつもカメラを持って歩き、興味を引かれたどんな物でも撮る、と最初に
書いてあるのに、まず仲間が笑いながら指差しつつ私を見て、ははは。

年代物の市にあった自転車の写真も撮り、映画「自転車泥棒」ももう一度
見て、というのも、絵本の中に自転車が出てくるわけで、

自分はシエナの街の色、光、家・・がトスカーナで一番美しいと思うので、
この絵本の中に取り込み、

トスカーナの光、色、植物の様子、白く曲がりくねった道についても研究し、



最初にまずしっかり文章を読み、本や写真を眺めつつ想像を膨らまし、
浮かび上がって来たものから下絵を何枚も描き推敲し、
遂に明確になった自分のイメージを描き始める。
絵本の挿絵を描くのは、まさに映画を作るのと同じ。

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その作品の1枚。
ペンで線描し、色付けはコンピューターでかなり大まかに。

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屋根の梁が見えるこの部屋に、天井から下がる動物のぬいぐるみ達。

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椅子の上に居る、これは梟かな?

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大きなたっぷりの存在感で、お家のインテリアのアイディアにも良いなぁ、と、



もうひとつ、こちらは猫ちゃん。

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さて挿絵展を見た後は、急坂を登り、ルーゴロ・Rugoloの村に
お昼を食べにいそいそと。

前にも行って美味しく安いのを知っているダ・ドーロ・Da Doroで~す。
店の前の広い駐車場から見る奥のモンタネ-ル・Montanerの村。

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南に広がる下の村々、冬枯れの色。

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霧のヴェネツィアから戻ってすぐでしたが、お天気も良く、
こんな田舎の風景を見るのは、本当に気持ち良くのんびりと!



さて、お昼に頂いた物は、とろとろ、熱々のポレンタ、真ん中に
蕩けるチーズと、茸。
美味しくて、飢えているshinkaiは、お皿に残るポレンタをパンですくい!

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こちらはロレダーナの頼んだ胡桃のソースのスパゲッティ。
生クリームが入ったこってり味の美味しい物だったと。

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これは左が中にラディッキオとチーズを包んだクレープと、
右のトルテッリーニの中身は赤カブで甘く、切った時の色もとても綺麗!
上に散らしてあるのは、芥子の実。

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かなり広い店内は、日曜のお昼というので家族連れで満員!
天井にはクリスマスの飾りつけがあり、

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こちらは隣のテーブルの、多分3家族分の大グループ。
長いテーブルの半分に子供たちが集まり、大人たちは向こうで勝手にで、
まぁ、イタリアの一般の子供たちの賑やかな事賑やかな事!

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今回は誰も肉を頼まずで、野菜の付け合せのあれこれを持ってきてくれ、
これは球のセロリ、日本にあるかな?の煮込みで、
美味しかったのと、こういう食べ方は初めで、早速買ってきました!

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ウイキョウとニンジンの煮物、菜っ葉の煮付けは名前が出ないぃ・・、
ウイキョウは大好きな冬野菜で、家でもスープに入れたり、
グラタン風にしたり。

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てな事で、インゲンの煮物、ジャガイモのから揚げ、サラダも来て、
shinkaiのお皿、第1回戦! ははは。  

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不足は無いですか、と聞きに来られても、もうお腹いっぱいぃぃぃ!!
デザートは、これはアイスクリームにイチゴのソースがかかったもの。 

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森の木苺などのトルタ。

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私は大体いつもパンナコッタで、今回はカラメル・ソース。

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カフェと一緒に出てきたクッキー類とメレンゲ。 お腹いっぱいと言いながら、
なんだかんだと言いながら、結局お皿は空に! ははは。

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これで1人前22エウロ! 昨日のクリスマスの仲間との会食は25エウロ。
まぁ、一杯飲みましたし、帆立貝も美味しかったですが、
こちらの方が断然美味しかったと皆で言い合いました。

ですが、この店に行くには大変な急坂の道。仲間を乗せていた私は、
さすがにアルコールを控えたので、う~ん、次回に行く時は、
飲まなくても平気なエレオノーラかルイーザの車でね、ははは。
       


平野に下る前、奥のモンタネールの村に寄りました。
冬枯れの色ですが、まだ葉も少し残り、

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この高さに村があります。 ヴェネト平野の地平線!

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北側の山に護られているせいか、高所にしては穏やかな様子で、
緑の残る空き地にたくさんのタンポポが、落下傘部隊を抱え。

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コネリアーノに戻り、ジュリアーナの知り合いのグループの絵画展と、
もひとつ個展会場に顔を出し、やれやれと、ははは、

外に出て来ると、もうとっぷりと暮れ、
町の古い通りのイルミネーションに灯が点っておりました。

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チーマ広場から南に下るアーチの下、

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アルピーニの石段の向こう突き当たりに見えるのは、コネリアーノの駅。
暮れているとはいえ、まだまだたくさんの人、車!

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石段の上、アーチの飾りつけ。

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最後は、チーマ広場のクリスマス・ツリーをどうぞ。
年明けの1月6日まで、冬の夜を彩ります。

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***

皆様、今年も1年、本当に有難うございました!
来年も相変わりませず、宜しくお願いいたします!!
皆様もどうぞご自愛下さり、良いお年をお迎え下さ~い!!!


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・ ベルリンの、ゲメルデ絵画館 をちょっぴりご案内 

曇天、冷え込みの日が続いているこちら北イタリアですが、
皆さんは、クリスマス、年の瀬と気ぜわしくお過ごしの事でしょう。

ということで、一時をゆったり気分でお茶でもして頂きたく、
ナポリのカポディモンテ美術館もご案内して下さった「お美しいBBさん」
より拝借の写真で、
ベルリンはゲメルデ絵画館・Gemäldegalerieのご案内をちょっぴりどうぞ!

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ちょっぴり、という割には今回も写真が多くなりましたが、
それもそのはず、大ドイツを代表する首都ベルリンの絵画館でして、
収蔵作品をあれこれ調べましたら、驚き呆れるほどの作品、数で。
ごゆっくりどうぞ!

上は絵画館入り口。ちょうどお隣の新国立美術館でピカソ展が
あったそうで、ここにもご案内の看板。
今年10月の寒い日、朝の10時40分の空の色!

送って頂いた写真でご本人が撮られたのは、私のブログのサイン入りで、
それ以外はすべてサイトからの拝借です。

やはりBBさんの ナポリ カポディモンティ博物館のご案内ちょっぴり
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/468061515.html

   
ゲメルデ絵画館は、写真に見えるようにKulturforum・
文化センターの建物群の一角を占めるもので、

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文化センターの中には、図書館や装飾絵画館、新国立美術館、
ベルリン・フィルハーモニーの演奏会場なども含まれるそうで、
広大な一角に、1998年新館で開場のこのゲメルデ絵画館が位置し、
かって東西ドイツに散らばっていた作品が一同に集められているとの事。
       


文化センターの建物の1階には、なかなか美味しいカフェテリアがあり、
7時間もの長時間を絵画鑑賞に費やしたBBさんご夫婦は、
一旦絵画館を出て、ここでお昼を食べられたのだそう。

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送って頂いた絵画館の部屋割り図。 これを見るだけでも、凄い!
左に見えるのは、地下の展示室。

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展示室の様子。 鑑賞者が少なく、ゆったりと鑑賞出来たと。

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下の写真の真ん中に見えるのは、あれはレンブラントかな。



こちらは地下の展示室。

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送って頂いた写真の今回のテーマは「描かれた衣装」です。
つまり、一瞬見た時、わっ、すごいぃ!と思う衣装でも、
傍によって見ると、案外チャッチャと手練の手業で描かれていたり、
はたまた、こんなところまで描いてあるぅ!というのに興味をもたれたのだそう。

で、たくさん部分写真を送って下さったのですが、
shinkaiは、全体の写真も送っておくれ!と要請し、その上に
独断と偏見に満ち満ちてあれこれ省きまして、ははは、すみませんです!
というところでご覧頂きます。
       
写真が小さくて見難いかもしれませんが、部分が全体のどこに
当たるのか、当てもん感覚でもお楽しみ下さいね!
       
カルロ・クリヴェッリ・Carlo Clivelli、 玉座の聖母子と聖人たち

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アントーニオ・デル・ポッライゥオーロ・Antonio del Pollaiolo  
若い女性の肖像

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ポッライゥオーロ作の別の女性の肖像画が、ミラノのポルディ・
ペッツォーリ博物館にありますが、
そうですか、shinkaiの好きなこちらはベルリンにありましたか。
       


ドメーニコ・ヴェネツィアーノ・Domenico Veneziano  
三博士の礼拝

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ヴィットーレ・カルパッチョ・Vittore Carpaccio  
サン・ピエトロから聖別を受けるサント・ステーファノとその仲間たち

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ロレンツォ・ロット・Lorenzo Lotto  キリスト、聖母との別れ

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フランス・ハルス・Frans Hals  カテリーナ・ホーフトと乳母

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Catharina Hooftなる女性は何者?と調べましたら、
オランダ黄金17世紀の女性、このフランス・ハルスの描いた絵で一躍
有名になったそうで、16歳の時に19歳年上の勢力ある
アムステルダム市長であったCornelis de Graeffと結婚、
彼女も家系のファースト・レディになったのですとさ。



フェルメール・Jan Vermeer  ワイングラス

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このゲメルデ絵画館には、もう1枚フェルメールの「真珠の首飾りの女」が、
そう、黄色い服の横向き女性像が、収蔵されている様子。


所で来年予定の、うらやましがらせをちょっぴりさせて下さいね。
来春2月から5月、ボローニャで「オランダの黄金世紀、フェルメールから
レンブラント」展が開催され、
フェルメールの「真珠のイヤリングの少女」も展示されるそう、イェ~イ!!
そう、これは見に行きますぞ!



以下は画家名が分からないままですが、すごいぃ!と送って下さった写真。
大分減らしました、ごめんよ、BBちゃん!

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送って頂いたのを見つつ、絵画館にはいったい誰のどんな絵があるんだろ?!

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と好奇心からあれこれ探してみましたら、なんとこれが凄いのです!!
ベルリンのグレイでモダンな建物群には興味が無いのですが、
絵画収蔵品の中から少しだけ拾い出してみても凄い宝の山!!
ええ、運よく行けるチャンスがあったら、一日この絵画館に埋もれましょう!

フラ・アンジェーリコ・Fra Angelico  最後の審判

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ジョヴァンニ・ベッリーニ・Giovanni Bellini  ピエタ

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ベッリーニの「ピエタ」は私好みを、はは、リミニの絵画館で見ましたっけ!
あそこにはモザイクの凄いのもあったので、またご案内いたしますね。

n.2 リミニ ・ 絵画館、マラテスタ家のあれこれちょっぴり
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/468933499.html



ピントゥリッキオ・Pinturicchio  聖母子と聖ヒエロニムス
      
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ピントゥリッキオ展を見に ペルージャ ・ 町の中心を、ほんの少し
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/471449262.html
      


ピエロ・デッラ・フランチェスカ・Piero della Francesca  
改悛の聖ヒエロニムス   そうか、これもベルリンにあるのですねぇ。 

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ピエロ・デッラ・フランチェスカ ・ 出産のマドンナ
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/461129166.html



ボッティチェッリ・Bottidelli  聖母子と聖人たち
これも実際はもっと色が出て、美しい筈と!

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ラファエッロ・Raffaello  聖母子と聖人たち
まだ若い頃の作品と。 師のペルジーノの影響が大きいですね。

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チーマ・ダ・コネリアーノ・Cima da Conegliano  
玉座の聖母子と諸聖人

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わが町コネリアーノ出身のチーマ。 うん、コネリアーノのドゥオーモに
あるほうが、華やかで出来も良いような、はは、失礼!

n.1 チーマ・ダ・コネリアーノ展 ・ コネリアーノの町
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463847804.html

n.2 チーマ・ダ・コネリアーノ展 ・ コネリアーノの町
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463848078.html



マンテーニャ・Mantegna   ご紹介
同じ構図のベッリーニが、ヴェネツィアにありますねぇ。

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ジョルジョーネ・Giorgione  若い男の肖像
少し優しいですが、これも良いですねぇ。

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ジョルジョーネが4点 ピエトロ・ベンボとルネッサンスの創造展 ・ パドヴァ
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/461921616.html



ここよりの4点はチャンスを願う、本当に心から見たい作品ですぅ!!
ピーター・ブリューゲル・Pieter Bruegel  フランドルの諺

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ヤン・ファン・アイク・Jan van Eyck  ジョヴァンニ・アルノルフィーニの肖像

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アルノルフィーニ夫妻の肖像(ヤン・ファン・エイク)についてのあれこれ
http://www.italiashiho.site/archives/20180216-1.html



ペルトゥス・クリストゥス・Pertus Christus  若い女性の肖像
この眼!!

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ファン・デル・グース・Hugo van der Goes 三王の礼拝
フィレンツェ・ウッフィッツィの作品は本当に素敵ですが、これも良いですねぇ!

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如何でした、ベルリンが、いやドイツが誇る、であろう、ゲメルデ絵画館。
イタリア絵画、北方絵画ともに数、質ともに優れ、素晴らしい内容ですね。
ベルリンにお出かけの節は、どうぞお出かけ下さ~い!

そして皆様、良いクリスマスをお迎え下さ~い!!
ブオン・ナターレ・ア・トゥッティ!!
   
    
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・ 霧深きヴェネツィア ・ 冬の夕暮れから夜 

先週写真仲間と出かけて来たたヴェネツィアは深い霧におおわれ、
時にカメラのピントが合わないほど!
しっかり着込み、足元もブーツで固め、そう寒さは感じませんでしたが、
指なし手袋をはめた指先がかじかむほどでした。

クリスマスのイルミネーションも漸くに始まってはいたのですが、
予想外の霧の深さにまず驚き、想定外の、ははは、写真になったので、
今回は説明ちょっぴり、写真どっさり、で、
冬の霧深きヴェネツィアの様子を、暖かい部屋でお楽しみくださいね!

リアルト橋手前の店のウインドウ。 クリスマスの色でしょう?!

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そして、リアルト橋! 時間は午後4時前。 
写真の方が明るく良く見える事を、ははは、頭においてご覧くださいね。

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霧の大運河。 船の行き来も少なく、しょっちゅう警笛が聞こえます!

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リアルト橋の上から。

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カップルが橋の上で記念撮影。
・・だけんど、お2人の背景は、真っ白じゃろうねぇ。

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この寒さの中で、運河沿いのテーブルに泰然と座る方もね。
が、やはりテーブルの上には、ワインですねぇ!

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まだ明るさが残る時刻で、リアルト橋周辺の飾りは余り良く見えませんね。

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ウインドウ内の暖かい飾り。

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小路の明かりの下で、カップルが写真を撮るのに一緒に。
アルゼンチンから来た、と言った可愛い彼女。 あっちは今、夏の盛りよね?!

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カルティエの店、ウインドウ。

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細い小路の向こうに見える、サン・マルコ聖堂の尖塔。
サン・マルコが見えるといつも嬉しくなり、ついニコニコ顔のshinkaiですが、

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広場の端からこの霧の深さを見て、一瞬、あれま・・!

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天気予報の「ヴェネツィアは霧」を見て、うん、OK. 夕暮れと朝の霧風景が
撮れると喜んでいたのですが、それを聞いていた仲間もこの霧を見た途端、
shinkai、やりすぎだよぉ!!
・・いやぁ、私がこれほどにと注文したわけではないのでしてぇ。
     
   

サン・マルコ小広場の先、向かいのサン・ジョルジョ島が見えないのは
経験済みですが、今回はデッラ・サルーテ教会もまるで見えず、
どちらも見えないというのは初体験!

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時計塔も、断然写真の方が良く見えますねぇ、はは。

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霧の広場を行くカップル。

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ドゥカーレ宮の出口側も、こんな感じ。
霧が深くなる一方の冬の夕方、どんどん観光客が引き上げて行きます。

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と思うと、この寒い広場で、新婚さんカップルが写真撮影を。
右手前の白いコートのカメラマンの注文により、花嫁さんは寒さも何のその!
花婿さんはなんとなし呆然としている感じなのですけど・・、ははは。

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まだ照明されないので、少し寒そうなドゥカーレ宮。

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ゴンドラも既にずらっと係留され、早く店じまい。

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それにしても今回気がついたのは、ゴンドラに乗るための桟橋がめったやたらに
増設され、ゴンドラの係留場所の幅が狭くなりました。
ええとつまりです、お絵描きのモチーフにする為の水の隙間が狭くなったと、
ぼやいております・・。



一緒に出かけた写真仲間のジョヴァンニと、彼の写真は何度か作品を
ご紹介済みですが、
手前はサンドラ、彼女は最近一眼を買ったのですが、なかなかのセンスの持ち主。

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ジャンナ。 shinkai、イモにならない様、そして10歳若く撮れ!
そりゃぁ、難しいよぉ!

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漸くに照明が点灯され、ぼわっと浮かぶ溜息橋。

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サン・マルコ聖堂横のクリスマス・ツリーにも点灯。
2枚目は少し時間が経っての色。

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熱いチョコレートを飲みに行こう、行こう!とうるさいジャンナ。
ですがね、私が白ワインとおつまみを取ったら、彼女も注文変更。
そう、寒いときのおやつはこれが一番!

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そろそろお腹も空き始め、こんなのに目が行きます!

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再びサン・マルコ広場に引き返し、これがちょうど5時半過ぎ頃で、
もうすっかり夜のイメージでしょう?!

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広場北側のロッジャのイルミネーション。

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小広場から見上げるドゥカーレ宮の照明。

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月と、円柱上の有翼のライオン像。

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6時過ぎに彼らと別れスキアヴォーニ河岸を東に、宿にチェックインしに。
溜息橋はいっそう照明がはっきり見え。
奥のあのブルーの明かり、ああいう場所では反則だと思いません?!

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ホテル・ダニエレの入り口回転ドアと、

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横の船着場。
うん、一生ご縁が無いホテルですねぇ、私めには、ははは。

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ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世像の周囲も、こんな感じで広々と!

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ヴァポレットの船着場の前の電光掲示板には、
「霧のため、ジューデッカ運河を通る外回りは運行停止、駅方面は
大運河通行のみ」と出ておりました。

宿はピエタ教会関係のお安い宿を予約しましたら、冬の値引きで35エウロで、
きゃはは、OKが来て、行きましたら、張り紙があり、
都合により数日休みますが、あなたの予約はこちらのホテルにと。
それがなんと、すぐ近所の4星ホテルで!ゆったりめの綺麗な部屋に
ダブルベッド、シャワーも部屋についている、という、
はい、有難い変更でありましたぁ!
但し宿泊税1エウロの所が、4星ホテル分2,8エウロにね、文句無し、はい。



夕ご飯を済ませ、7時半過ぎにまた広場に戻ってきましたが、
霧はどんどん深くなり、人陰も殆ど見えず。

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こんな風に建物のロッジャの下、近くだとピントがしっかり合い、
色も出るのですが。

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カフェ・フロリアーンのあるロッジャの下。 一番奥にだけ、人の姿。

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ほらね、サン・マルコ広場がこんなに広く、敷石の模様も見えます!

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時計塔の上の二人も霞んで、寒そう。

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現在のサン・マルコ聖堂は、またまた正面がしっかり覆われ工事中で、
まったく撮る気が失せますが、お月さんがちょうど見えたので。

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ということで、何度も行ったり来たりしたサン・マルコ広場周辺ですが、
気持ちゆったりと諦めがつくほどに撮りましたので、ははは、
河岸ゆったり、ホテルに帰ります。 おやすみなさい!

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翌朝6時過ぎに起き、窓から覗くとやはり深い霧!
それでもと7時過ぎにホテルを出て一回りした後、朝食を済ませチェック・アウト。
 
大運河をヴァポレットのお尻に乗り一往復。
やはり霧が深く、余り思う様には行きませんでしたが、まぁ、納得。
サン・マルコ広場に戻り、10時過ぎに漸くに薄日が射し始め、少し青空も。
のんびりと駅に戻りつつお昼も食べ、午後4時頃に戻って来たという、
ささやかなヴェネツィアの冬の休日でした。
お付き合い、有難うございました!
        
寒い日が続いております。 
皆さん、お風邪など引かれませぬように!!

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・ 北国の朝 ・ ロヴェレートからトレントまで、そして古城 

ロヴェレートのご案内が続いていますが、今日ご覧頂くのはホテルの窓から見た、
朝一番の光が山の上に届くところ。
徐々に光が麓に下がり、山腹の村々が順番に現れる様子。

そしてロヴェレート・Roveretoから北のトレント・Trentoに向かう道で
見た山上の素晴らしい古城、などです。

写真は、街のはずれから見た北側にそびえる山の並び。 こんな感じで、
ぐるっと街の東側も囲まれているのが、夜のホテルの窓からは何も見えなかったので。

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翌朝7時半からの朝食に行くべく用意をしつつ、ふっと窓の外を見ると、
北の山の一番東端、高い先っちょに、光が届き始めたのが見えました。 わぉ! 

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5階の私の部屋の窓からは昨日見た北に続く側も見え、こちらにもこんな風に。

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間にも何枚か撮っているのですが、ははは、抜かし、違いがはっきり見える分で。
北東。

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北。

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最初は、あれ、こちらはどちらの方角だっけ? と一瞬考え、ははは。
で、そうか、山々が高いから、南に回っている太陽の光が、低い山の隙間から、
谷を通して届くんだ、と納得したのでした。

ロヴェレートからトレントにかけての谷は、ヴァッラガリーナ・Vallagarinaと呼ばれ、
流れる河はアディジェ河・Adige. そう、ヴェローナ・Veronaを通り、ポー河に注ぐ河。


  
遅れ加減に食堂に行き、出会ったジョヴァンニに朝日を見たか、と聞きますと、
うん、と頷きましたね、やはり!
ですが、これは部屋の当たりも良く、反対側とか低いと見れませんものね。

食事を済ませて戻ると、既にすっかり上の方は現れていましたが、
今度は徐々に浮かび上がってくる山腹の村々の姿。 これは北。

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そしてもっと北西。

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北のこの村は、真ん中のちょっと高台に教会があり、村落の塊が左右に分かれて
見えますが、案外村の名も違っていたりして・・。
手前が見えて来るにつれ、深い谷も姿を現し・・、

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こちらは北東に広がる村。 そう高い位置ではないので、
新しいコンドミニオらしい建物の姿も。

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ほら、全体はこんな感じ。 真ん中に教会のある村はこんなに高い位置で、
その右下にある村と。 そして街の中心はまだまだ陰の中!

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最初に光が当たった山も、今はしっかり山の色が見え、

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光が徐々に下がるにつれ、あ、これはお城だ、こんな所に城がある!

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と言う様子で、これが最後の北側全体。 小さくて見えにくいですが、
最初の2つに分かれた村、その下真ん中にお城、その左と右に広がる下の村々、
そしてまだ陰の中の街。

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9時頃にホテルを出発、仲間でバスの一番後ろの列を占め、はは、
広い窓から快晴の風景を楽しみつつもカーヴが多く、あっちに振られこっちに戻り!

そしてホテルの窓から北と思っていた例の村々が、谷の向こう側だった事も分かり、

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地図をどうぞ。 ロヴェレートからトレントは27kほど、半時間の距離。

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そして右中に赤い印を付けた所に、



ほら、こんな山上の古城!

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村を見下ろす位置の、この高さで、そしてかなり大きな城。

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ロヴェレートで貰った地図にも、インフォメーションで貰ったパンフレットにも
このお城が載っていて、カステル・ベゼーノ・Castel Beseno.

ヴァッラガリーナの要の城として、北の皇帝領と南のイタリアを結ぶ通商路の監視点。
元は中世の城だったのが、16世紀前半に今見る姿に拡張要塞化されたのだそうで、
この谷にある要塞、城では最大、麓に見えた村はボゼネッロ・Bosenello.
       


サイトであれこれ見つけた写真をどうぞ。

これ、美しいでしょう?! 南東側の低い位置に城の門があり、
我々が通った下の平野の様子、アディジェ河も見えます。

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ロヴェレートの街は、一番奥の低い山を回りこんだ向こうに当たります。



こちらは空からの写真で、城の構造が良く分かりますね。

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現在は、回顧的催しが行われる博物館的存在の様子で、こんな写真も! 

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カステル・ベゼーノのサイトはこちらに。 英語版・ドイツ語版も見れます。
http://www.buonconsiglio.it/index.php/Castel-Beseno/informazioni/orari-e-biglietti

古城といえば、トスカーナにこんなお城もありましたっけ。
モンタルチーノ ・ 歴史と、ブルネッロ・ワインと
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/461362974.html

ラディコーファニ ・ 中世カッシア街道、要塞の町
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/461280756.html



さて、我々は先に進みます。 朝の光を受けた、山の怪異な姿も見つつ、

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山麓の家にも畑にも、漸くに光が届きます。
手前はブドウ畑で、枝を広げる為、支えの棒がY字型になっているのですね。

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と言うところで、トレントに到着。 街の西側をアディジェ河が流れ、
これは川向こうの教会サンタッポリナーレ・Sant-Apollinare.

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我らはサン・ロレンツォ橋を渡り街中に。 素晴らしく大きな城ブオンコンシーリオや、
トレント公会議で有名なドゥオーモ等、見所の多い街はまたのご案内という事で。
  

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・ n.2 ロヴェレートの旧市街散歩  そして モーツァルト

先回にクリスマス市を見て頂いたロヴェレートの街ですが、今日は旧市街の
散歩をちょっぴりと、イタリアに初めてやってきた13歳のモーツァルトが
初演奏をしたという所縁のサン・マルコ教会などをご覧ください。

まず写真は街の中心のロズミーニ広場・Piazza Rosmini.
正面に見えるロッジャ式の建物は、現在銀行が使用している様子ですが、

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ロッジャの天井装飾。

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なにやら由緒ありげでガイドさんも長々と説明しましたが、まるで聞いておらずで!
サイトで探した限りでは見つかりませんでしたぁ。



ロッジャを横から。 土曜の午後、クリスマス市が始まった一環としてか、
街の他の場所でも見かけたペインティングを若者3人が始めており、

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左下にちょっと広場の名が見えるカフェと、

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駅前からまっすぐに続くロズミーニ大通り・Corso Rosminiを振り返っての眺め。
右手前、樹の向こうに大きな泉があり、既に蓋が被せてあり、そう、ここは北国。

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所で、ロズミーニという広場や通りの名は、この街出身の哲学者にして福者
アントーニオ・ロズミーニ・Antonio Rosmini(1797-1855)に献じられたもので、
写真の左側、もう少し先に生家がある様子。



地図をどうぞ。 ロヴェレートの位置ですが、ヴェローナからの高速、鉄道線が走り、
トレント・Trento、ボルツァーノ・Bolzano、そしてブレンナー峠を経て
オーストリアのインスブルックに続く、そうです、モーツァルトもゲーテも通った道。
左下にチラッと見えるのがガルダ湖の北端、リーヴァ・デル・ガルダ。

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一番北に見えるヴィピテーノ・Vipitenoは、モーツァルトがイタリアに来た時、
最初に足を止めた町で、トレントまでの街の名の下にもう1行見えるのは、この一帯
ドイツ語とのバイリンガル圏なのでね。



こちらはロヴェレートの街の地図、左が北。 iの横にロズミーニ広場があり、
緑の2がアントーニオ・ロズミーニの生家。 広場から左の先に見える大きな建物、
紫の4がMART・今回のメッシーナ展開催会場ですが、本来は現代美術博物館。

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我々はロズミーニ広場から右に、オレンジ1のバッティスティ広場・Piazza Battisti、
そこから上斜めに緑の10サン・マルコ教会、 その先紫の2のお城の前まで行き戻り、
先ほどの下の道、を通ってバッティスティ広場まで来て一旦解散でしたが、

今回のご案内は、サン・マルコ広場、サン・マルコ教会まで、ということで、
曇り空で残念ですが、旧市街の散歩をお楽しみください。

アントネッロ・ダ・メッシーナ展ご案内は、「ヴェネツィア ときどき イタリア」の
fumieveさんがこちらに詳細に。
http://fumiemve.exblog.jp/19098007/



さて先回も見て頂いたバッティスティ広場のネプチューン像。

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今見えている奥の道リアルト通り・via Rialtoを行きます。

ね、リアルトとかサン・マルコとか、いつものヴェネツィアの名が出てくるでしょう?!
そうなんです、この街は1416年から1509年まで、ヨーロッパ全部を相手に戦って
負けたカンブライ同盟戦争まで、ヴェネツィア共和国の元にあったのだそう。
遠い北国のイメージを持っていたのが、そう、ガルダ湖の北端すぐ近くですものね。
       
そしてこの後、ロヴェレート、トレントの街は皇帝領となり、8世紀間にわたり
司教君主、という言葉でよいのかな、の政治下に。

その政治と宗教の中心となったのが、トレントのブオンコンシーリオ城で、
その大きさも装飾も凄かったですが、素晴らしいフレスコ画の小部屋があり、
とても気に入りましたので、またご案内いたしますね。

この街が一番栄えたのは18世紀で、工業が発達し、中でもヴェネツィア共和国が
この地に根付けた絹織り産業の繁栄が大きかったと。

なぜかこういう話になると、自分の自慢話みたいな気分になるshinkai、ははは。



という様子で、街の建物にも近代的な装飾要素が見られますし、

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ちょっとリバティー風なイメージも。
この店の古めかしい看板には、FRATELLI LENNER・Lenner兄弟と。

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少し先にあった、よくもこれだけの品を!というほど並べ立てた家庭用品店、
トレンティーノの歴史的な店、と。

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こちらは帽子店ジョバンニ・バッカ・Giovanni Bacca。

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で、同じ入り口装飾ですが、お隣は洒落た本屋さんになっていて、

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きっと昔は、さぞや大きな帽子店だったのでしょうね。

日本女性には夏の日焼け防止の帽子は必需品の様ですが、はは、
イタリアでは夏は帽子無しが普通で、冬は寒さよけの帽子をね。
はぁ、shinkaiも夏は帽子なし、外のプールのお陰で、未だに黒く・・。



道角の標識、可愛いでしょう?! 我々はサン・マルコ教会に向かい、右に。

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そして見えて来るサン・マルコ門、お馴染みの有翼のライオン君!

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で、そのちょっと手前に見えた小路の奥の、壁の絵を見にジュリアーナと。
左に見える古い建物も趣深かった。

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門の手前にあった泉。

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そして門を潜ってすぐ右手、1階の店の看板はオレフィチェリーア・Oreficeria・
貴金属時計店。 今もそうなのかどうか、レトロで洒落た茶赤の格子でしょう?

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道は緩やかにカーヴし少し上り坂となり、これは振り返って見た所で、
サン・マルコ教会のある広場が右手に広がりますが、

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広場の向こう、道の先に見えた時計塔。

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一人が、shinkai、こっちに来てご覧!と呼びに来て、建物の下を潜った中庭の
向こうに見えた建物。 修復され、色も明るく塗られているのですが、
如何にも!の中世風。 1階は倉庫や店、工房だったのかもで上が居住部分。

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そして中庭の隅には、かっての洗濯場の跡。
きっとかなりのお金持ちの商人が住んでいた名残なのでしょうねぇ。

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こちらがサン・マルコ教会。 現在の正面、内部も16世紀以降大幅に改装され、
第一次大戦でも大きな被害を受け、現在の姿はそれ以降の改修という事。
が、元々ヴェネツィアの守護聖人サン・マルコを祀った、街でも最古の主教会。

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改装されている、というので、そう喜ぶことは無いのですが、ははは、
よその土地でこのライオン君を見るのは、なんとなしに嬉しくて・・。

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中はかなり薄暗いですが、ほらね、ご覧の通り、大バロック!

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そしてパイプ・オルガン。

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この教会で、このパイプ・オルガンで、13歳のモーツァルトが初のイタリア旅行で、
初の演奏をした、とガイドも説明し、書いたのもあるのですがぁぁぁ、

ちょっと納得出来ない部分、つまりイタリアへの1769年の初旅行の日程について、
なかなか良く分かるように書いてくれたサイトが無く、ははは、文句たれshinkai、
好奇心からあれこれ探し読みしました。
       
まず分かったのは、このオルガンは1975年の物で、長い歴史の中で何度か
変わっているそうで、つまりモーツァルトが演奏した当時のものとは違います。
300年の差がありますから、きっともっと小さく素朴な物だったでしょう。

モーツァルトの初のイタリア旅行に於いて、このロヴェレートで初のコンサートをした、
と言うのが、ちょっと不思議な感じがして・・、 というのも、

最初の地図に印を付けた様に、ロヴェレートはかなり内部に入り込んだ位置で、
もっと北に、ボルツァーノ、トレントという大きな街がありますから、
なぜロヴェレートが最初のコンサート地なのか、本当かなぁ、という疑問です。

アルプスを越えてイタリアに来る以前、モーツァルトは父親レオポルドと他の
ヨーロッパ諸国、フランス、オランダ、イギリス、ドイツ、ベルギー、そしてスイスと
演奏旅行をして回り、ついに1769年12月13日インスブルックから
イタリアへの道を辿り始めます。

12月20日、2人はヴィピテーノに到着。

で、12月22日付の、レオポルドからザルツブルグにいる妻宛ての手紙を見つけました。
昨夜(つまり21日)ボルツァーノに元気で到着したこと、お昼も知り合いと食べ、
今夜の夕食も招待されていること、 が、自分でもクリスマスまでこの街に残るか、
明日の夜にでも(23日)出発するか分からない、
だから一番良いのは、ロヴェレートの郵便局宛に手紙をくれ、と。
       
クリスマスの夜、どこにいるかも分からない、という旅の空!
今ではどこでも誰でも我々を知っている、とは言うものの、かなり厳しい演奏旅行で。

そして24日の夕方近くロヴェレートの「薔薇の宿・Albergo della Rosa」に到着。 
この旅籠は今は無いのですが、17年後1786年にゲーテも宿泊しているそう。

25日は以前レオポルドにヴァイオリンを習った事があり、現在はマリーア・テレーザ
女帝に仕えている男爵ニコロ・クリスターニ・Nicolò Cristaniが
クリスマスの正餐に招待。

そして午後、トデスキ男爵・G.B.Todeschiのお屋敷のたくさんの招待客の
前で、モーツァルトはイタリアで始めてのコンサートをした、と。

そして翌26日、サン・マルコ教会のオルガン・コンサート。これが公的な
初コンサート、という事になると分かり、納得しました。

この教会では熱狂的興味に駆られた聴衆に囲まれ、やっとの事で聖歌隊席に
たどり着いたとか!
       
この最初のイタリア演奏旅行は約16ヶ月にも及ぶもので、若き、というよりも
まだ少年のモーツァルトの名を国際的に広める大成功で、
ザルツブルグに戻り数ヶ月の後、再びイタリアへ出発を。



ガイドと共に街を巡った時、高台のお城の前まで行き、下の道を戻りましたが、

その途中でガイドが、ここにモーツァルト親子が宿泊した、と言った建物。
今はないという旅籠薔薇ですね。

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横にある碑にも、この街で、この年のクリスマスに初のコンサートをしたとあります。

ですが、あるサイトには、旅籠はこの向かい側の建物であった、とし、
旅籠の住所Corso Bettini n.8/12で検索を掛けると、
最初にご覧頂いたロズミーニ広場から北に行く通りが出るので、こちらが街の大通り、
中心で、馬車での旅を考えるとこちらだろうとも思えますし、
当時の旧市街となると、建物のあった方かも知れず・・。

いずれにしても、今回ほどこんないい加減なガイド、すぐ分かるような嘘を
まことしとやかに説明された、と言うのは初めての経験で、
・・今まで知らずに済んでいたのかな?
ヴェローナの「ジュリエットの家」などとは意味が違うといささか驚き、興ざめを。



さて気を取り直し、ちょっと良いな、と思う写真で最後のお口直しを!

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・ n.1 ロヴェレート ・ クリスマス市 

この土曜と日曜にかけ、参加しているグループの1泊旅行があり、
ロヴェレート・Roveretoとトレント・Trentoに出かけて来ました。

大きな目的はロヴェレートで開催中の「アントネッロ・ダ・メッシーナ展」を見て、
トレントのブオンコンシーリオ城と新しオープンした科学博物館見学だったのですが、
北の国とて既にクリスマス市が始まっており、夕食前のひと時仲間と出かけ、
賑わいを楽しんで来ました。

で、今回は街のご案内にさきがけ、「夜のクリスマス屋台市」の様子をどうぞ。

写真は、午前中街の様子をガイドと一緒に見て回った時に撮った、
バッティスティ広場・Piazza Battistiに出ていた案内所。
右に見える通りに、屋台の店が並びます。

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バッティスティ広場、以前はオーカ広場と呼ばれていたようで、ガイドもそう言い、
標識もそう出ていたのですが、近年変更された様子。

泉の中央にネプチューンの像があり、クリスマス仕様に、ははは、銛の先には
プレゼントの箱がつけられ、像の周囲も贈り物の箱で埋まり・・!

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街の通りの窓も、既にこんな風にクリスマスの飾りつけ。

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見難くて申し訳ないですが、プレゼーピオ・presepioと呼ばれる、
キリスト誕生の様子を表す人形たち。 真ん中の飼葉桶が空なのは、
まだクリスマス前で、キリスト様はお生まれになってはいない、のです。

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ショウウインドウの中の色は、やはり赤が多く暖かそう!

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いったんガイドと一緒の街の見物からやっと開放! そう、今回はかなりシツコイ
ガイドさん、いや、仕事熱心なガイドさんで、皆がもういいよ、早くお昼にして、と
後ろでぶつぶつ言っているのに、1時半まで見物に引きつれて回り!!

漸くに一旦開放してくれたのですが、既にどこもかしこも店は満員で、
仲間とお昼を食べれる場所を探しまわる羽目に!

その時屋台店の並ぶ通りを行きつ戻りつしましたのを、少し。
パネットーネが並び、熱い飲み物もあり、

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屋台の前一帯が、素晴らしいラヴェンダーの香りにあふれ・・、

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漸くにバールで、焼いたチーズ・トーストとビールの小1杯とでお昼を。
が、shinkaiにはどうもこういうのは代用食の感が否めず、憮然! ははは。

午後訪れた「アントネッロ・ダ・メッシーナ展」はもう、凄い人出!!
イタリアでの展覧会で初めて経験した人出で、ここで当たったガイドさんも
またまた物凄く熱心過ぎる方で・・!

大体、絵を見るのにガイドさんは必要ない、と思っているshinkaiですが、
今回はもう最初の熱情込めたご挨拶の時点で、もういいよぉ!!という満腹感で、
一人であっちこっちと人々の隙間を狙って、見たい絵のみじっくり見て回りました。

2点展示されていたヤン・ファン・アイク・Jan Van Eykが素晴らしく、
青い被り物の男、 聖・フランチェスコの聖痕、
今回はもうこの2点で十分満足!というのが正直な感想でした、はい。



6時過ぎに入り口で、漸くに開放されて降りてきた仲間たちと合流し、
ホテルでの夕食時間までの一時を楽しく過ごすべく、
とっぷりと暮れ、イルミネーションが一際美しく輝く道をいそいそと!

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昼間見た広場とはまるで印象が違うでしょう?!
ということで、右に見える青いアーチをくぐり、進みます。

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頭の上には、こんな風にイルミネーションが流れ、ずっと奥まで続き、
角を曲がりまたその奥までね。

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小さな屋台店ですけど、やはりクリスマス用に飾られ、ここは北国らしく、
オーストリア風の丸いパン、プレッツェルという名でしたっけ?

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同じプレッツェルの屋台なのですけど、こちらはザルツブルグ・Salisburgoとあり、
塩味のパン、これが本当でしょう?

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でもチーズ入り、ストゥルーデル、クリーム入り、チョコレートのかかったもの、などと
いろいろ並んでいて、本当にザルツブルグかや?と言いたくなりません? ははは。

後ろにモーツァルトの顔が見え、チョコレートも並んでいますが、
ロヴェレートのサン・マルコ教会で、1769年、まだ13歳のモーツァルトがイタリアで
初のコンサートをした、という所縁があり、また街のご紹介の時に、ご覧頂きますね。



前右にはベーコンとか肉類、左にはジャムやいろいろ並んでいるのですけど、
屋台の奥には、憮然とした顔の親父!

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まだまだずっと光の道が奥に導くのですけど、ほら、左に光の線が広がっている、
我々は既にお昼に偵察済みの、この左の広場を目指して来たのですね。

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クリスマス市・Mercatino di Natale・メルカティーノ・ディ・ナターレは、
クリスマス用の飾りつけ、プレゼント用の品、食品などが並び、各地で開かれますが、
ここロヴェレートでは11月22日から既に開催中で、1月6日まで。

翌日行ったトレントでこれまた日曜日、大快晴のお天気も手伝ってか、物凄い人出で
ごった返しで、いやはや驚きました!

トレントもクリスマス市で有名な街ですが、前日同様ガイドさんに引き回され、
またもやお昼を食べ損なうのではないかという怖れる程の長いお城見学で・・!
という様子で、クリスマス市は傍らを通り過ぎた程度で済んでしまいましたので、

ロヴェレートの夜の、クリスマス市の様子をもう少し、どうぞ!

キャンドルの飾りつけ、

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可愛いお鍋、あれこれ。 テラコッタの小振りの物や、琺瑯の鍋、良いでしょう?!

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もちろん、ちょっとつまみ食いできるあれこれの屋台もあり、

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こちらはチーズさまざま。 写真を拡大して眺めていましたら、右上外れには

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ワインに漬け込んだチーズ・酔っ払いのチーズや、シニョーレの左手前にはタレッジョの
チーズ・ロンバルディアの美味しいやつ、左下に濃く見えるのは森の葉に包んだチーズ、
多分熟成チーズですね、美味しいだろうなぁ!!



で、先ほどの横の広場では、ヴィン・ブルレ・vin bruleの店が何軒も開いており、
ヴィン・ヴルレは熱くした赤ワインに丁子とシナモンなどの香りをつけた甘い飲み物で、

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我々はこんな風に、銅の大鍋から湯気が立ち上り、辺り一面にヴィン・ヴルレの
香りが漂う屋台を目指し、

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各人それぞれに注文しまして、熱いワインを啜ります。 左からエレオノーラ、
彼女はワインを飲まないので、ヴルレ・ディ・メーレ・リンゴジュースの熱いやつを、
ルイーザ、タータ、ジュリアーナといつものメンバーで、

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こちらは左からアンジェカ、ジュリアーナ・ミラン、マリーア・ピア、 

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左はアリーダ、そして右が新しい仲間、フランスはパリで40年間働き、引退して
コネリアーノに戻ってきたロレダーナ。

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多分素晴らしい頑張り屋で、50人のも男性部下を束ねていたそう!
でも大変親しみが持てる女性。



大鍋の後ろに回って撮っていましたら、鍋の向こうの2人が何やら・・、  

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ならばと、撮って良いかと聞きましたら、OK!と人差し指を立て、ははは。

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ヴィン・ブルレの後はお腹がポッと温かくなり、寒さも感じなくなり、
近くの店で、ルイーザがクリスマスに来る孫のヴィットーリオの毛糸の帽子選び。

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そうこうするうちに遠くからバンドの音が聞こえ、こちらにやって来る様子。
女性も男性もティロルの服装で、太鼓のリズムに合わせ進んで行き、

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バンドの後から人々が歩いていき、暫くの間、遠くで演奏が聞こえましたが、

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我々はそろそろホテルに戻らねばならず、最初のバッティスティ広場まで来た所、

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タータとルイーザがソルディ・セールの看板に釣られ衣類の店に。
我々は外で待ちながら、道行く人を眺めながらお喋りし、

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人出でにぎわう街の通りをホテルまで戻ったのでした。

興味深かった街の様子をまたごらん頂きますね。 お楽しみに!


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