・ イタリアの秋、 ヴェネト晩秋の朝の色 

こちらイタリアは本日未明より冬時間に変わり、おまけに一挙に冬に突入
の様な曇天、小雨のお天気。

今日は我が町コネリアーノに近い自然公園に、写真コースの仲間と
出かけた様子を、秋の素晴らしいお天気の最後の日だった様子をご覧下さい。

始めて連れて行って貰い知った場所ですが、広い公園内に小川が何本も流れる
いわば湿地に近い土地で、林もうっそうと茂り、朝日に湿気が湯気となって
立ち上る幻想的な風景も見、それはもう大喜びで撮りまくりまして、ははは。
       
前日出かけて来たトレントでは64o枚程、この日は250枚ほどで、
今は整理にひぃひぃ言っておりますが、

まず必死に片付けた自然公園の前半部分、草原と林の辺りをご覧下さいね。

公園の入り口、小川にかかる木橋。

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朝9時頃でしたので、まだ光線が斜めに差し込み、光の帯を作る様子に、
まず夢中になったのでした。



細い小川が何本も。 差し込む光に湯気が立ちます。

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最初に広がる小さい草原。 イタリアの秋独特の、柔らかい黄色から茶への黄葉。

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公園内には細い道が続き、草原以外は林や丈の高い叢ですので、
所々にこんなコースの矢印の標識。

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どこにあるか、地図をどうぞ。 コネリアーノから西に約20k、
セルナーリア・デッラ・バッターリア・Sernaglia della Battagliaという
コムーネの、フォンターネ・ビアンケ・Fontane bianche・白い泉(複)の意。

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白い泉、というのは、この一帯に幾つかの湧水があるようで、
それがピアーヴェ河、地図に見える蛇行する流れに注ぎます。

地図に見えるB地点の下に楕円形に広がる高地、この辺りは第一次大戦の
激戦地だった場所で、地名に残るバッターリア・Battagliaというのは戦闘の意で、
Nervesa della Battagliaには大慰霊廟もあります。



もう一つ木橋を渡りつつ、

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ほら、水が素晴らしく透明。

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木橋に散る落ち葉、

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川下に見える光景に夢中になり・・。

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そして出た広い草原。 タンポポの落下傘部隊もじっとりと露に濡れ、

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草原の蜘蛛の巣にも、小さな水滴がいっぱい!

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茸採りのシニョーラ。 素敵ないでたちで、声をかけて撮らせて貰いました。

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今日はまだ全然採れない、と言いつつ、しっかりとした足取りで、また林の奥に。



ほら、こんな風に、草原の奥が立ち上る湯気でもやるのです!

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逆光に光るタンポポと野草、細い無数の蜘蛛の糸。

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素晴らしいお天気になりそうな朝で、黄葉も輝き、

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半ば落ちた葉の間に、固い実が見え、あれ、頭に落ちたら痛いだろうなぁ!

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一緒に出かけた写真仲間。 先生も務まるジョヴァンニと、ジャンナ、ラファエッラ、
ミレーナ、そしていつもいつも遅れるタータ!

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ジョヴァンニは写真のテクにも勿論ですが、ここの自然公園の常連らしく、
掌を指す如く良く知っており、他の自然公園の事も、あそこにこれがある、
なにがある、と。

ジャンナはもう頼りっきりでうるさいほどの質問責めですが、我慢強いジョヴァンニは
丁寧に教えてやり、いつも遅れるタータにも、道に迷わぬようじっと待ち・・。

こういうのにはまったく素っ気ないshinkaiは、
遅れて迷ったら泣くからわかるよ、行こう行こうと。ははは。



素敵な予感がするでしょう、こういう道?!

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そして、林の向こうは、こんな感じ!!

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開けた場所、日の当たる側にはこんな実や、濃いオレンジの葉。

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ゆっくりと撮りながら移動するうちにも、日の当たる側の林の色が変わり、
姿を現わし初め・・、

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小道はまた次の林に向かい、

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小川沿いのこんな奥深い林の中に。

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という様子で、お腹が減ったと言いつつもお昼まで撮り歩き、
靴は泥だらけで中までびしょ濡れ、ズボンの裾もずぶ濡れにして、
でも大満足で家に戻りました。

ここではひとまずヴェネトの晩秋の朝を終えますね。
チャンスがありましたら、また!


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・ 茸のリゾット・Risotto ai funghi  料理法についての考察 

秋深く隣は何をする人ぞ、 はい、茸のリゾットを作っている所で~す。
という訳で、我ら日本人も大好きな茸を使ってのリゾット、
イタリア人も茸は大好きで、先日の「ポレンタと茸料理」でもご覧頂きましたが、
今日はその茸のリゾットについて、あれこれ蘊蓄を傾けたいと。

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いやぁ最初は大袈裟なものではなく、簡単に料理法をと思いつつも
先日のミランの家でのリゾットにも少し?と思う所があり、
検索をかけると、なんと出るわ出るわ、ははは、
如何にイタリア人のリゾット好き、茸好きが分かる有様となりました。

我が家ではこんなやり方でというのも、乾燥ポルチーニを使ったのも、
これだと日本でも出来ますね、そして、マッシュルームや冷凍茸類などなど、
これも出来ますね、いっぱい見つかり、それらもご紹介致しますが、

まずはYoutubeのポルチーニのリゾット・Risotto ai funghi porcini
の大変オーソドックスな料理法をご覧下さいね。

ここではイタリア語で喋りつつ、シェフのアレ(アレッサンドロ)が
料理して見せますので、そこから写真を頂きちょっと解説をつけました。

まずご覧になり、後ヴィデオの方で手際のご確認を。
サイトはこちら。
Cucina con Ale - Risotto ai funghi Porcini
http://www.youtube.com/watch?v=7NM6bRqgMUE&feature=related
今日使っている写真は、全てサイトから拝借の物です。


まずは材料、4人分

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・ポルチーニの茸 400g
・お米 320g
・玉ねぎ 1ヶ
・ニンニク 1片
・ブロード 2L
・バター  50g
・パルミッジャーノ 50g
・白ワイン 半カップ
・パセリ 少々
・塩、胡椒
・オリーヴ油 e.v.o


では始めます
玉ねぎをみじん切りに。 ここでは1人の分量で作って見せます。

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深めの鍋を火にかけ、

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美味しいポルチーニの選び方を説明。

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傘が丸くプックリで傷のない、切った時この様に白くしっかりと固いのが
良いポルチーニで、軸の根元にも虫食い穴が無いかどうか確かめる事。
そして、決して洗わず、布か刷毛で汚れを取る様に、と。



鍋にバターをクルミ大程入れますが、仕上げに使う分を小々残します。

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バターのとけた所に玉ねぎのみじん切りを入れ、焦がさぬよう少し弱火で炒め、

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その間にポルチーニを刻みますが、茸は煮る間に縮みますから、
余り小さく刻まぬ事。

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玉ねぎを炒めた所にお米を入れますが、お米は洗わずに使います、
これ重要な所。

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かき混ぜ、

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白ワインを注ぎ、かき混ぜ、鍋をゆすり蒸発させ、

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そこに熱いブロードを注ぎますが、1度の分量は柄杓1杯分位づつで、
お米が煮え、ブロードを吸い込むごとに順次追加していきます。

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このブロードが熱い事、順次加えていく事がリゾットを作る要点の1つで、
先に別鍋に用意しておきます。
      
       

別鍋を火にかけ、

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オリーヴ・オイルを注ぎます。 どの位の量のオリーヴ油か、
はい、かなりたっぷり。



ニンニクを彼は掌で叩きつぶし、鍋に入れます。
ヴィデオの中ではこのニンニク1片を取りだす場面が無かったですが、
この皮つき1片を、後で取り出していると。大方はミジンに刻む様子。

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ポルチーニを入れ強火で炒めます。 火が弱いと、茸がしんなりとなります。

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パッと塩を振り、炒め続け、

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お米粒も大分膨らんで来ていますが、順次ブロードを加え、

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ほぼお米が煮えた所に、ポルチーニを炒めたのを加えます。

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ポルチーニを炒めた鍋に残るカスにブロードを注いでこそげ、

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それもお米の方に加えます。

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かき混ぜつつ煮込み、 お米は約20分位を目安に。

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リゾット用のお皿は、深めで縁の広めを用意し、

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鍋の中の様子を見て、OK となったら火を止め、仕上げ用に
残していたバターを加え混ぜ合わせ、

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そこにパルミッジャーノも加え混ぜますが、お皿の上に
最後に振りかける分を残してね。

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かき混ぜ、鍋の壁に汁の筋が残る程のとろみに仕上げます。

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お皿に盛りつけ、

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皿をゆすって形を整え、つまりその位緩やかな汁けのある様に、

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最後に、もう一度パルミッジャーノを上から振りかけ、
これが美味しいのですよぉ、

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パセリを少しミジンに刻み、

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上から散らします。 パセリは煮込まない事、とアレが言いました。

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如何、簡単でしょう?! そして、美味しそうでしょう?!
   
   
このアレの料理番組は、ちょうど私がTVの前で食べる時間帯にあり、
たまにちょっと見て知っていますし、他のシェフの如何にものヴィデオよりも、
家庭でも作り易く説明しているのでご覧頂きました。


所で先日のミランの家でご馳走になった茸のリゾット、
あの時はパルミッジャーノをかけない、というのが初耳で、
我が家ではたっぷりかけていたのを、あれま、と思ったのですが、

なんのなんの、どこの料理法でもヴィデオでも皆さんたっぷり!
そのチーズ類もパルミッジャーノから始まり、ゴルゴンゾーラの様な
味の濃いチーズ、ささやかに薄切りチーズ2枚、というのまで様々で、
これはもう各自のお好みの様ですね。

ブロード、というのも、普通手軽にお湯に四角いさいころ型を加えますが、
シェフのヴィデオでは肉のブロード、また一方では野菜と、
まったくこれも様々で、お好みをどうぞ。

アレのブロードの2Lは、緩めのリゾットで、良く見かけるのは1Lとあり、
好みとはいえ、緩めのたっぷりが美味しいと思います、shinkaiも。

他にトマトの水煮缶を加えるのもあり、サルシッチャ・salsicciaという
柔らかいソーセージを加える栄養たっぷり、も見つけました。


所で乾燥ポルチーニを使う場合ですが、
お米100gに対し10~15g、と料理番組で言ってましたが
自分の家では4人分で20gの小袋入り、というのもあり、様々。
乾燥ポルチーニはぬるま湯に約2~30分程浸け、ギュッと絞って使います。
      
そして浸け汁は濾すか、底の汚れ分に気をつけ
ブロードに足して使い、リゾットに一層の旨みと香りを。

また乾燥ポルチーニは、牛乳につけてもどすともっと美味しい、とか、
リゾットには、生と乾燥と両方を混ぜて使う、

はたまた、茸を加えお米が煮えて来た時に、一柄杓分取り分けて
ミキサーにかけ、それを鍋に戻すと、自然なとろみが付き、
とても美味しい、というのも。
    
まさに其々の蘊蓄がありますので、皆さんも是非お家の味を!


では、復習を兼ね、はは、乾燥ポルチーニを使う方法を。
http://www.gnamgnam.it/2011/09/07/risotto-ai-funghi.htm

茸を戻す写真がありませんが、
ここでは4人分で、45gの乾燥ポルチーニを使っていて、
       
まずバターでニンニクを炒め、そこに戻した茸を入れ炒めます。

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そして白ワインを注ぎ、その後にブロードを茸が隠れる程に入れ、
蓋をし10分程煮て、塩コショウを加え、別に置いておきます。

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別鍋にバターを溶かし玉ねぎのミジンを炒め、お米を加え、
順次ブロードを注ぎながらお米を煮、

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お米の煮上がる5分ほど前に茸を加え、混ぜて味を馴染ませ、

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ここでは仕上げのチーズにゴルゴンゾーラ100gを加えるやり方で、
出来上がり! この方法だと、かなりコクのある濃い目の味付けになるのでは、と。

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リゾットに使うお米は、洗わない事がまず一番肝心な事ですが、
日本のお米だと柔らかくなりすぎかも、という心配がありますね。

こちらにはリゾットに最適のCarnaroli とかArborio というお米が
ありますが、べちゃっとした「西洋雑炊」にならぬよう、
バスマーティ米を使われるのも、1つのコツかもです。

オリーヴ油はエクストラ・ヴァージン・オイルを、
バターとの使い分けは、これはもうお好みで良いと思います。

シャンピニオン・マッシュルームを使われるならば、
生のポルチーニでのやり方で良いと思いますし、


秋の味覚、おまけに簡単に出来る
茸のリゾットを是非お試しくださいね!!

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下の2つのヴィデオも、手順を飲み込むのにお役に立つかも。

Risotto ai funghi
こちらはアイルランドに住むイタリア人で、乾燥ポルチーニを使用、
バックに聞こえる音楽はアルプス山岳兵の歌で、望郷の念が窺えます!
http://www.youtube.com/watch?v=oUX0heDl0ko&feature=related

Risotto ai funghi champignon
マッシュルームと、トマト水煮缶使用の方法
http://www.youtube.com/watch?v=6W5SglKeZCA&feature=related


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・ 改めまして、 の自己紹介を、  新開です。

いつも当ブログをご訪問して頂き、有難うございます!
改めまして、ご挨拶と自己紹介をさせて頂きます。

当「イタリア・絵に描ける珠玉の町・村、そしてもろもろ!」
と、分家の「色鉛筆+水彩画分室・絵に描ける珠玉の町・村」
の主、新開志保です。
      
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ブログを初めこの12月で既に8年目に入りますが、
今迄ブログには自分の顔写真を載せた事がありませんでした。
グループ皆との記念撮影写真は1度ありますが、
余り美的でない物は載せない、という主義でして、ははは、
そのまま来たのでした。

が、先日は長野朝日放送の「おお、信州人!」に出させて頂き、
放送を見て下さった皆様、本当に有難うございました!

送って頂けるというDVDもまだ届きませんので、
ブログのコメント欄に書いて下さった「良い放送だった!」に
ああ、やれやれ、とは思ったものの、
自分がどんな顔を晒しているものやら・・!

すると「開田のポッポ屋」さんが、ご自分のブログに
放送場面の写真を撮って載せています、とお知らせ下さり
拝見にあがりました。
こちらです。
http://kaidapoppo.exblog.jp/16608973/

今更、美人に映る訳が・・! とは思いつつ、わぁ、きゃあぁ、が本当の気持ち!
この歳になってもなお、切ない女心もありますし、・・あるよぉ!

「気骨の女流画家」なんぞという字が見えると、
えっ、気骨って本当はどういう意味だったっけ?!と
辞書を引いたりの、何か自分以外の感じもする、複雑な想いです。
       
が、既に長野県の方には放送を見て頂いた事ですし、
開田のポッポ屋さんの写真も長野県外の方に見て頂くのであれば、
思い切って顔写真も載せ、住んでいる家も見て頂こう、と、
いわば8年ぶりの、改めての、初めましてこんにちは!で

今日は、当ブログできちんと自己紹介をさせて頂きます。
上の写真はこの夏撮影班が来た時に、11月の個展会場での模擬展示の際、
カメラマンの森田さんが私のカメラで撮って下さった物で、
今回を持ちまして再度顔写真は載せませんので、我慢して見てやって下さいませ!

158cm 48~9kg の平均サイズ。
最近、肉のつくべき場所が偏っておりますが、一応平均サイズ、並、でございます。

「おお、信州人!」の撮影班来伊の様子は、こちらに。
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/473368345.html



で、まず家の様子を。
コンドミーニオ1階にある我が家のテラスから。
夏の間は緑が茂り、向かいの家も、オリアーノ村も殆ど見えません。

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家は、所謂ミニ・アパートと呼ばれる広さで、この広い部屋と、お昼と晩御飯は
ここでTVの前に座って食べます、他に台所、トイレ・バス、寝室、ガレージ、
そして地下に物置きが。

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TVはソニーのアナログ、現在は49インチの大型デジタルに、ステレオはパイオニア、
こちらも現在はヤマハのデジに、最近お絵描きの後ろに置いていたポータブルの
デッキがついにアウト、ここのステレオでCDを流し、お絵描きを。 
今はこれもお絵描きの机の後ろに移りました。



上の写真の部屋の右の壁。
広島で最後に描いた50号正方形の「カ・ドーロ」と、
その下、約350本ほどのDVDを置いている場所。

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部屋の反対側。 ソファーベッドがあり、後ろに暖炉。
友人達が来た時は、このソファー・ベッドか、
最初の写真の、右のシングル・ベッドになるのがお待ち兼ね。

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ソファーの上にかかっているのは夏用のキルトで、刺子の柄をキルト糸で刺した物。
その上に見えるパッチワーク・キルトは、そろそろ寒くなる今、晩御飯の後ここに座って
TVをちょっと見るのに使っていますが、・・じきに意識不明になるのですよねぇ。

左奥に見えるドアから出ると、



玄関入り口部。
藍暖簾がかかっている奥が私めの部屋で、その手前右に台所。

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藍暖簾の横、小さなハッピのある奥にトイレ・バス、
その左の鏡の横にガレージへの扉。



台所。 至って質素で簡素でしょ?

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美味しい物を頂くのは大好きですが、自分1人ですし、簡単に手早く出来る
野菜料理が殆ど。
右の手前に小さな電気オーブンと、電子レンジがあり、
ご飯は現在小さい2合炊きの炊飯器を購入して炊いています。



さて、藍暖簾の奥の私の部屋、これは入り口からで、かなり細長い部屋です。

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仕事机。 これはとても気に入っていて、厚板で長さが2,8mあり、
手前にパソコン2台、現在はデスクトップが1台、その奥にお絵描き部分。

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ここは既に見て頂いてますが、 小筆が増え、自分で作ったインクの色も増え、
最近はカランダッシェのグワッシュも使っています。
現在は殆ど水彩を使わず、色鉛筆が殆どとなり、560色ほどになっています。

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曇天の日も多くなり、右と左に自然光のランプを置き、右側だけ点けたりで、
冬に向かい一層重宝する事でしょう。 現在は左に脚付きの高いランプを。



こちらは我がベッド。
水撥ねが怖いので、描きかけの絵の置き場でもあります。

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壁の時計はウンブリアの有名な陶器の町デルタで買ってきた物で、
そこにサンティアーゴ・デ・コンポステーラの貝殻が下がります。

ベッドの上のキルト、可愛いでしょう? ええ、これも自作で、間にキルト綿を
2枚挟んでいるので、本格的な冬用の羽根布団になる前はこれを使います。
・・あのゴンドラの水の色に手こずっておりまして。



で、上のパッチ・ワーク・キルトの下には、刺子のモチーフを繋いだベッド・カヴァー。

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刺子のモチーフは、昔あれこれ刺したのが溜まっており、こちらの友人達の
羨ましげな目つきにほだされ、ははは、このクリスマス・プレゼントに何か作る約束で、
先日裏布やらキルト綿を買いこんでは来たのですが、
・・このクリスマスに間に合うかどうか、我ながら疑問です、はい。

そうです、以前はパッチ・ワーク、キルト、刺子、毛糸編みもあれこれしたのですが、
つまりは上手くいかなかった結婚生活の憂さの吐け口でした。
そして夫が交通事故で寝たきりの植物人間状態となり、2年半の介護の後亡くなると、
鎖が切れたように旅行をし、写真を撮りまくり・・。

そういう4年半が過ぎ、全ての精神的な拘束から解放された昨年、
素晴らしい!と思う風景を見つつ、これは描ける、と常にどこかで思いつつ
写真を撮って来たのも溜まりに溜まり、
もう自分はいっぱい! また絵が描きたいなぁ! と。

夫の介護中に両目に問題が起こり、日常生活に支障はないものの、
絵を描くには遠くのピントが合わずでスケッチが出来ず、
おまけに何年間か描かずにいましたし、
もう絵を描く事はないだろうなぁと、切り離した部分でした。

なので、実際に何をどう描くか、画材は、等など問題が多くありましが、
描き始めるともう夢中になりました。
そしてブログを通じて知り合った日本画家の二木(ふたつぎ)一郎さんの、
彼の心からの教えと励ましを受け、本当に有難い事に
これ以上には無い程に、順調に絵を再開する事が出来たのでした。



「おお、信州人!」の番組中で、長野朝日放送さんのご仲介により、
私が長野市で6年間通った芹田小学校に絵を寄贈する事が出来ました。

芹田小学校の写真を青池さんが送って下さいましたが
こんなに大きな校舎が隙間なく建っているのですねぇ!

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こちらが私の手元にある芹田小学校の木造校舎。

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前庭に桜の木が何本もあり、そう、二宮金次郎の銅像もあったっけ!!
プールは今もあるようですが、
海のない長野県、私はプールの出来た6年の夏に泳ぎを覚えたのでした。

       

小学校卒業写真。 足元には雪。
昭和33年春、後ろから2列目、右から2人目が、まだ可愛い志保ちゃん。

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どなたか、この写真に見覚えのある方はおられませんかぁ?!
担任は正面右側、6年間同じ恩師の祢津睦生先生です。



私の絵の前で、後輩たち!!  現在は正面玄関を入った位置に。

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こちらが寄贈した絵 シロールの山の家。  

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絵の寄贈の話が出た時、どんな絵が良いか、と考えました。
私の通っていた時代と今とは違うとはいえ、
それでも、ヴェネツィアのゴンドラの絵などを贈りたくはなかった。
そして、ちょうどそのお話の少し前から描きだしていた
このシロールの山の家の絵が良いと思ったのですね。

イタリア、という言葉の響きから受ける普通一般のイメージ、それはまずファッション、
スパゲッティであり、赤いフェッラーリであり、ミケランジェロかも。

でもそんな華やかな物の奥に、着実な一般人の暮らしがあり、
厳しい山の民の暮らしがある。
信州出身者の目を通してのそんな想いを、贈りたかったのです。

絵の寄贈なんぞは、もっと有名な力のある画家のする事、と
自分は考えた事も無かったのですが、
今年はそんな事も、すらっと出来てしまった不思議な年。


そして番組の中で、「長野で個展をしたい」と言った事、
実はこれも既に決定しております。
来年秋、10月に上諏訪の「ギャラリー橋田」さんでさせて頂ける事になりました。
http://www.hashida.jp/index.html

ギャラリー橋田さんは、二木さんが懇意にされている画廊で、
私が長野に知り合いも基盤も無い事から紹介して下さり、
すんなりと橋田さんからOKを頂けたのです。 師匠の七光り、とはまさにこの事!

貸し画廊ではなく、きちんとした画廊で個展が出来る、
もう本当に願っても無い有難い事!!  感謝!!
私新開は、本当に幸運者だと思います。


11月のこちらコネリアーノでの初個展用の絵は既に予定分16枚が済み、
+2点の18点、
実は17枚のつもりでしたが、イタリアでは17は縁起が悪いから
18枚にしないとダメよ、との友人の言葉で古いテンペラを2枚追加。

で、既に今描いているのは、来年の秋を目指しているもの。
皆さまのご親切なお心遣いに恥じぬよう、
しっかり頑張ります!!
       

昨年暮れから絵を再開し、年明けにはすぐ11月の個展が決まり、
勢いで、絵画分室のブログも開設。

そして厚かましく、では来年はどこで、と考えた時、
広島で、とは不思議に考えず、長野か大阪で出来たらなぁ、と。

そうこうするうちに長野朝日放送さんから番組出演のお声がかかり、
すらすらと話が進み、ずっと遠かった長野が、急に驚くほど近くなりました。
二木さんが松本近くのご出身である事は知っておりましたが、
私のブログにコメントを下さるようになったkazuさん、
段々親しくなりメールのやり取りをさせて頂いておりますが、
彼女が二木さんの高校の先輩である事も分かり、
なんとも縁の絡み合いの不思議さを思います!

長野の皆さま、出戻り者をどうぞよろしくお願いいたします!
そして、ブログを訪問して下さる方々にも御礼を!
こんな新開でございます。

ブログはまだまだ続けるつもりでおりますので、
皆さま、どうぞ今後ともよろしくよろしくお願いいたします!!

   
   
最後のこのデブ猫ちゃんは、スピッロ・spilloと言い、花屋さんのおぼっちゃまで、
8年前私のブログの一番最初に登場した猫ちゃんなのです。

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先日久し振りに店に行きましたら、歳を取ってはおりましたが、まだ元気で
椅子の上に座り、声をかけてさすると、喉を鳴らしながら愛噛をしてくれ、
ああ、幸せ!! 心がとろけました。
元気で長生きしようねぇ!

「追記」
スピッロも3年前に亡くなったそうで、2代目がお店にいるそうですが、
まだ会った事はありませんので、その内に!


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・ 秋の夜の、ポレンタと茸料理 と 秋色ちょっぴりスコミーゴ村 

先週金曜の夜、かねてからの予告通り「ポレンタと茸料理」を
するからとのお誘いで、友人4人小型車に乗りこみ、いそいそと。

夏の日の会食で既にご紹介した我が友人のエレオノーラの車で、
既にかなりガタが来ておりますが、ははは、狭いカーヴ続きの山道を
かなりのスピードで飛ばし、ジュリアーナ・ミランの家に。

こちらはジュリアーナ・フランツ、ヘルガ、そしてshinkaiの4人、
あちらにはジュリアーナの娘さんクリスティーナも来ており、

台所のガス台の胴鍋では、ぐるぐるとゆっくりハンドルが
ポレンタを掻きまわしており。

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ポレンタ・トウモロコシの粉を水から入れ火に掛け、ぐるぐると30分以上も
掻きまわすのはかなりの重労働で、このジュリアーナ・ミランの家では
こんな風に電動モーターのハンドルが働きます。



挨拶もそこそこに、隣の鍋を掻きまわすエレオノーラ。

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この鍋には、はい、茸のリゾット。 ジュリアーナ・フランツが味見をし、
エレオノーラが塩を一つまみ加え、

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ポレンタの奥の鍋は何かと蓋を取ると、おお! 茸の煮込み!

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テーブルの上は、こんな風。
1番左にちらっと見えるお皿には、

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サラーミ。 ジュリアーナ・フランツと私は食べませんが、エレオノーラとヘルガ、
クリスティーナが前菜に食べ始め、これは本当に美味しいよ、と。

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という辺りで、ポレンタの鍋からハンドルが引き出され、

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丸い木のポレンタ用の台の上に敷かれた布の上にこんもりと流され、
湯気が立ちあがります。 どう、美味しそうでしょう?! 

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暫くポレンタを置いておく間に、各自のお皿にリゾットが盛られ、
頂きま~す!

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お米粒ぷっくり、煮え加減ぴったし、良いお味。

茸は前の土曜に少し奥の山に行き、どっさりと取ってきたやつだそうで、
店先にある1種類の茸と違い、あれこれ入ってとても美味しい!
でも茸採取に出かけると、手元の写真と見比べながらの、
かなり神経を使うキノコ狩りになるのだそう。
       
そして今回知ったのは、茸のリゾットにはパルミッジャーノをかけないそうで、
欲しい人いる?と聞かれましたが、皆さん同様かけずに頂き。

ええ、今迄はずっと家でどっさりかけて食べていたのですけど、
ボンゴレのスパゲッティにかけないのと同様、茸の繊細な味を尊重と。
どちらが美味しいか?

う~~ん、かけた方がクリーミーな味わいになる事は確か。
となると、かけずに食べるつもりの時は、何かちょこっと秘訣がいるかも、
と内心浅知恵絞るshinkai。



さて、リゾットが済むと、大きなボールのサラダにオリーヴオイルと塩をかけ、
かきまわすジュリアーナ・M。

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ポレンタがテーブルの真ん中に置かれ、ジュリアーナ・Fが取り分けます。

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前に1度ミランの家でポレンタをよばれた時は、確か、木の丸板の上に
直接流した様な覚えがありますが、
今回はカメラが入りましたのでね、ははは、ちょっとお客様仕様かも!

はい、前回ポレンタ用の電動モーターに興味を示したshinkaiに、
彼女が、カメラを持っておいで、と電話をくれたのでした。



で、私のお皿の上は、こんな様子。 ポレンタと茸とサラダ!

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茸が凄く美味しかったし、家で作るポレンタは出来合いで売ってるのとは
味がまるで違うのですよ。
サラダはキャベツと赤ピーマン。 茸もサラダもお代りを!

そうそう、ワインも白を飲みましたが、彼女の家のワインは、赤白とも
自家用の葡萄畑の物で、コネリアーノに戻ってからスコミーゴまで
運転して戻らないといけないので、ワインは1杯だけね!

shinkai、最後のカーヴをしっかり回りなさいよ! 突っ込むな!とは
有難い友人のお言葉。
はい、我が家への最後のカーヴには、ははは、墓地がありますの。



そしてこれは食後酒の一種ズグロッピーノ・sgroppino.
ジェラートのレモンに、グラッパとかヲトカを少し混ぜたアルコール度の低い、
冷たい美味しい飲み物。

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右後ろが、ミランの娘さんのクリスティーナで、友人一同とは
長い知り合いで、学校の先生。

ズグロッピーノは、レストランでもピッツェリーアでも食後に注文できますが、
今回は瓶詰めでスーパーで売っているのをヘルガが2本差し入れ。

ノン・アルコール、と聞いたのですが、
飲んでみると、これがいつもピッツァ屋で頼むのと同様美味しい!
ふ~ん、では次の時に買ってみよう、ちょっと瓶を見せて、と
後ろのラベルを見ましたら、
なんと、アルコール度5%!!

ミランが手にしているキャップの色の黄色はアルコール入り、
ヘルガのいうノン・アルコールは緑のキャップと分かり、大笑いに。



最後はこのチョコレートが少し入ったトルタが出て、エレオノーラが切ってくれ。
これも見かけが普通のトルタにしては、とても美味しかった!

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右に見える蓋つきの瓶、我が家でも使っている家庭用取り分け瓶で、
ワインを入れ冷蔵庫に。

彼女の奥に見える冷蔵庫の中には、既に料理して広口瓶に詰めた
茸がたくさん見え、フランツが、次はいつ来ようかと訊ねましたが、
残念、ははは、あれはミランの息子と孫用なのでしたぁ。
     
 
       
という様な、美味しいポレンタと茸料理、そしてお喋りとで過ごし、
11時過ぎにまた急カーヴの山道を飛ばし、エレオノーラはあの旧小型車で、
かなりの飛ばし屋で! コネリアーノに戻り、自分の車で我が家まで。

ミラン、そして皆、楽しい夕べをありがとう!!

***

という事で、夜の写真の最後に、この日曜の午後、雨上がりの
スコミーゴ村、ほんのちょっぴり始まった秋の色をどうぞ!

我が家を出た所の角、自家用ワインにするらしい小さな
葡萄畑があり、これは取り残しの葡萄。

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雨が降ったのを知らずに家を出たもので、草の上の水滴が面白く、

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小さな花のガクの産毛のそれぞれに、小さな小さな水滴。

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厚い雲の隙間から、太陽が出たリ入ったり。
シナの木の葉も少し色づき。

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手前のトウモロコシ畑は既に刈り取られ、奥の葡萄畑は
ほんの少し色づく、丘の眺め。

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葡萄の取り入れは大分前に済みましたが、まだまだ剪定は始まらず、

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いつもの、オリアーノ村教会の眺め。

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逆光に煌めく、大好きな猫じゃらし。

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我がコンドミーニオの庭の木、ほんの少しの色。

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皆さんも、どうぞ良い秋、美味しい秋を!!


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・ n.2 アルファマ地区の散歩 ・ リスボン、ポルトガル

ポルトガルはリスボンの古くから開けた地区、18世紀の大地震にも
唯一生き残った古い地区のアルファマ・Alfama.

素晴らしい眺望を持つ高台のサン・ジョルジョ城から下る急な道筋、
ここに狭い路地が入り組み、かってあったカスバ・要塞を偲ばせます。
先回のお城からの眺望に続き、アルファマの急な狭い坂道を辿り、
下町の古い面影を味わって下さいね。

お城の庭に見えた槿、ですよね?

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地区の図は最後にご覧頂きますね。



こちらはポルトガルの黄金期を築いたマヌエル1世(1469-1521)
幸運王とも呼ばれるそう、の石像。

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マヌエル様式という、彼の時代の恐ろしく手の込んだ美しい装飾もあり、
リスボンのベレン地区のご案内で、またはたくさん訪れた教会修道院の
ご案内で、幸運王と言われる彼の人生もお話いたしますね。



木の上のクジャクたち。 お城にはたくさんクジャクが放し飼いで、か、
勝手に生きているのか、平然と目の前を歩いていたりして。

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お城の見物を済ませ出てきた所で、下の道の突き当たりに見える
三角屋根の教会。  先回のお城に上がる道で、
横を通ったのをご覧頂きましたが、
       
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サンタ・ルチーア教会・S.Luziaと分かりました。
南側の壁はアズレージョ・青と白の装飾タイルで飾られ、庭園からは
ミラドゥオーロ・Miraduoro・黄金の眺望と呼ばれる
アルファマの下町の眺めが楽しめる地点なのだそう。



我々は来た道を下らず、路面電車の道を横切り、
も少し坂道を上がり、

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この眺めの良いテラス・Largo das Portas do solに。
手前に見える像は、聖ヴィンチェンツォ・San Vincenzo.

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背後に見える大きな教会、これは名を探しまわりましたので、ははは、
書かせて下さいね。
はい、分かってしまうと何の事はない、聖ヴィンチェンツォ教会で、
16世紀末から17世紀にかけて街の城壁外に建設された物で、
どうやらこの教会でリスボン生まれのパドヴァの聖アントーニオが、
最初に修業を始めた様子。

聖ヴィンチェンツォという方は、リスボンの街の守護聖人だそうで、
イベリア半島で大変に信仰されている方と。
ローマ帝国下の弾圧で、殉教されたのは304年頃。

サラゴーサの司教補佐をしており、この司教が吃音だったために
彼を援け活躍していたのだそうで。

伝承によると、
司教と共に鎖につながれサラゴーサからヴァレンシアまで徒歩で連行、
グーグルの地図で見ましたら、なんと300kを超す距離!

めげずに神の福音を叫ぶ彼は関節を外す拷問を受け、
むくんだ体を、暗い陶器の鋭い破片をばら撒いた部屋に投げ込まれ、
それでもめげずに良く響く声で神への感謝を。
遂に執政官は彼を柔らかいベッドに寝かせますがここに絶命。

遺骸は野生獣の餌にと投げ込まれるものの、カラスがやって来て護り、
今度は遺骸と石を袋に詰め込み口を縫い、河に投げ込んでも沈まず
岸に流れ戻り、こうして信者たちが収容し、教会を造り埋葬したと。

あれこれとまるで知らない聖人も本当にたくさんおられ、
伝説を読み始めると、洋の東西を問わずの民衆信仰の厚さが窺われ、
興味が尽かず、ヅルヅルと芋づる式に。



お待たせいたしましたぁ!
ポルタ・ド・ソル広場からの眺望をどうぞ!

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イタリアの屋根瓦よりももっと鮮やかなオレンジ色の瓦で、
それも新しい屋根が多く、仕方がありませんね、
18世紀の大地震の後の再建が多いのですもの。

奥に一際大きく見える丸屋根は、国の名士の葬られるパンテオン、
サンタ・エングラーシャ教会・Santa Engrácia. 17世紀建設。



こちらは少し下に見えるSanto Estêvão教会。

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聖エステヴァオとはどなた?と思いましたら、イタリア語では聖ステーファノと。
赤い瓦屋根の色に、これまた濃い青色のテージョ河が一際美しく。



こうして見ると瓦の形もイタリアとまた違い、平板で畝が付き、
畝の最後に角が付き、締まる形なのですね。

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shinkai、ほら、軍艦がいる!と仲間が袖を引き、ははは、
河にねぇ、軍艦がねぇ! 

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まぁ、ヴェネツィアのサン・マルコ大運河も軍艦が通りますけど。

手前に見える教会の屋根は、アルファマの下の方にある
サン・ミケーレ教会で、後ほど正面を。



やはり歴史ある街には、如何にも下町らしい古い建物も見たく、
こういう部分があるとホッとしません?!

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いよいよ坂道を下り始めますが、つるつる滑るサイコロ石舗装で、
通りの名はNorberto de Araújo、どう発音を?!

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先の方に葡萄棚が見えますが、



昨年の6月下旬、こんな風にかなり房が大きくなっておりました。

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狭い石段を下り、

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こんな泉も道脇に見つつ、

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入り口から狭い階段が上の階に、

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そしてまた下りの石段。 はい、アルファマの下町訪問はお城の戻りにね!
下から階段を上るのは大変ですぞ!

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さて、下町名物と言ってよいのかどうか、ははは、
翻る洗濯物のあれこれ。

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グループの何人もが、shinkai!!と一斉に声を上げ呼んだのが、
これ! ははは、カナリアの鳥籠にパンツを穿かせてあったのです!

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shinkaiは隣の茶色いのも一緒に構図に入れ・・、ははは。
はい、旅行の際のshinkaiは、写真係と認識されておりまして。



ガイドさんの話によると、この地区はやはり下町というか、家賃もお安く、
住人にはお年寄りが多いのだそう。 なので、こういう石段の坂道は
住むのには大変な事もあり、日常の買い物も問題なのだと。

また石段があって、ここは逆向きに。 ここにもまた葡萄棚。

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入り口の扉脇にお祭りの飾り付けがあり、
可愛いワンちゃんの表札かな、それとも猛犬注意? はは。

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小さな広場に出された、如何にも庶民的な椅子と机。
ですが、全部バラバラの形で色も別々。 古物店だったのかな?

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サン・ミケーレ教会・S.Miguel前の飾りつけられた広場。

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如何にも近くの庶民相手風の、野菜果物屋さんの店頭。

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そして、またまた下り段。

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間違えて嵌め込まれたタイル壁があり、ははは、

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こんな建物下のアーチをくぐり、我々は海岸沿いの大通りに。

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アルファマ地区、下町の地図をどうぞ。 我々が下った道順に赤点を
打ちましたが、

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こうして見ると、一般観光客向けにすっと通り抜け、
奥の方に行かなかった事が良く分かりますね。 残念!



上と右下に四角く囲った部分の写真を、ガイドブックからどうぞ!

上の Beco des Cruzesですが、アルファマの殆どの曲りくねった小路は
急傾斜で丸石舗装。住民たちはしばしば洗濯物を、細い小路のあっちから
こっち側へと干し渡す。

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魚屋さんの店頭の写真、あれは太刀魚ですね。 美味しそう!!



下の囲いの写真は、こんなレストランのテラス席で、

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迷路の奥に隠れて流行っているレストランは、中庭での食事を提供する。
Beco di Azinhal のIl Lautasuco(写真)では
素晴らしいポルトガル料理を味わえる。

で、巻末ページにお値段を見に行くshinkai。
1人10~15エウロと出ているのですが、さて、ガイドブックの調べがいつか、
その記載なし! う~ん、まぁ倍としても30エウロね。

ポルトガルでの食事は美味しかったし、安かった事も確か!
また行けるチャンスがありますように!!



さて、最後は街の中心ロシオ広場から見上げるサン・ジョルジョ城。
素敵な高さでしょう?!

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街中の写真も、西のベレン地区もまだ纏めておらず、
ぼちぼちと、よろしくお願いいたしま~す。


** お知らせ **

長野県にお住まいの皆さま、
長野朝日放送の「おお、信州人!」に今回出させて頂く事になり、
放送は、この16日火曜日18:55~19:54に。

最近番組のスポットCMが流れているそうで、それを聞くのも
小々冷や汗ものですが、13日の「駅前テレビ」でも、番組紹介があるそう。

番組には、私の絵の師匠、と勝手に決めております
日本画家の二木(ふたつぎ)一郎さんのインタヴューも出る筈で、
未だお顔もお声も知らない彼との初対面となります。
      
誠に不思議なご縁で、長野県出身者がサイトを通して知り合い、
私が昨年末から絵を再開して以降は、心からの励まし、
お教えを頂き、ただただ 感謝!!の一言なのです。

中学2年の半ばに関西に引っ越し、その後どんどん長野から遠く、
1度戻っただけの長野市。
ブログをしている事で、この何年か長野との繋がりも復活してはいましたが、
今年になって遠かった信州が急に驚くほど近くなりました!
そして来年はもっと近くになりそうで、このお知らせはまた近いうちに。
どうぞ、火曜日の夜、番組を見てやって下さいませ!!

「おお!信州人」 ・ 信州からTV取材班来伊 ・ 放送時間決定
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/473368345.html

改めまして、 の自己紹介を、  新開です
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/473368635.html


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・ n.1 リスボンの、アルファマ地区の散歩 ・ ポルトガル 

時に懐かしく思い出す旅のあれこれ。 未整理の旅の纏めも兼ね、
今回は昨年初夏に訪ねたポルトガルはリスボンの旧市街地、
アルファマ地区・Alfamaを2回に分けてご覧頂こうと思います。

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アルファマ地区はリスボンの東、急傾斜の地形に沿ってあり、
いわばリスボンの古くから開けた地区。
が次第に街の中心が西に移るにつれ、漁師と貧しい人々が取り残された
地域となったものの、
1755年の大地震を唯一、古い街で生き延びた地区でもあり、

現在はアルファマの高台にある、素晴らしいパノラマを持つ
サン・ジョルジョ城が観光の主要点となり、
古い異国情緒を求めての観光客で賑わっている、という様子。
という事で、まずはサン・ジョルジョ城からの素晴らしい眺めを、
そしてアルファマの有名な急傾斜の石段を次回に。

写真は、高台に向かうバスの窓から見るリスボンの有名な市電。
狭いカーヴの多い旧市街の坂を、ぐらぐらと揺れながら行きます。

ポルトガルの今迄のご案内は
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/460834259.html



さてバスを降り、目の前に見えたこのリスボンの大聖堂。

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shinkai は、あ、凄い!と喜んだのですが、
何の事はない、このリスボンのドゥオーモ・大聖堂は素通り!

で、連れて行かれたのが、すぐ近くのサンタントーニオ教会。
そう、リスボン生まれの聖人アントーニオ、イタリアではパドヴァの
聖アントーニオと呼ばれる聖人の生家跡に建つサンタントーニオ教会。

イタリア人には親しく、前の教皇様もお立ちよりの教会だそうですが、
時に不信心者は、あ~あ、何でやねんなぁ、と思いますです、はい。



とにかく狭い坂道を、市電が走り、その隙間を車が埋め、
歩行者は脇の狭い歩道をね。

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地図をどうぞ。 右上がアルファマ地区のある部分で、左がその拡大。

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8. リスボンの大聖堂
9. サンタントーニオ教会
10. サン・ジョルジョ城
城の右下にピンクで埋められた辺りが、下町アルファマ。 



という事で、お城・Castelo de S.Jorgeに向かい、
せっせと坂道を上ります。 

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途中道脇に素晴らしい大樹、そしてその根元に素敵なカップル。

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三角屋根を持つ、面白い姿の教会を横目に、
内部にはきっと何か見所があるでしょうにねぇ。

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道はこんな感じ。 硬い石の舗装で歩きにくく。 

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せっせと坂道を歩きつつも、左右に目を配り、ははは。

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こんな小さい、すっきり爽やかな入り口もあり、 

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坂道の様子、お分かりでしょうか?!
グループの皆は脚が達者でコンパスも長く、
shinkaiは写真を撮りつつ、せっせと追いかけます。

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古い骨董店もあるのですが、見る暇もなく、 

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これは、ヴァスコ・ダ・ガマの帆船サン・ガブリエルかな?
リスボンでは、全てにヴァスコ・ダ・ガマの名が付いていましたっけ。 

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「ファドのお祭り」のポスター。

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では古きリスボンを偲んで、1曲どうぞ!
http://www.youtube.com/watch?v=v6P68KXeBy4&feature=related



お城の前のスーヴェニール店。

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テラスの賑やかな飾りつけは、ちょうど訪問の時期がお祭りに重なり、
確か聖ジョヴァンニのお祭りだったと思うのですが、あやふや、
行く町、街で賑やかな飾り付けを見ました。
       


さて漸くにお城の門。 上に1846の年号が見える通り、この高台の
城も1755年の地震で大被害を受け、この門も19世紀の物。

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門から入りぐるっと回り込むと、この大見はらし台に。

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では、高台の城からの眺めをどうぞ!
これは街の西、ベレン地区にある4月25日橋、
殆どテージョ河の大西洋への河口近くに。

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河の対岸に見えるキリスト像は十字架に見えますが、キリストが両腕を
広げた形で、ブラジルはリオ・デ・ジャネイロの山上のキリスト像に倣った物と。
そう、ブラジルはかってポルトガルの植民地でしたね。



広い広いテージョ河。
川幅はどれ位でしょうか、川下の4月25日橋は長さ2277m、
川上にあるヴァスコ・ダ・ガマ橋は、カーヴしているとはいえ17,2kmも!!

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コンメルチョ広場が見え、右には凱旋門の上部も。

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バスでも通りましたが、夜皆でぞろぞろと探検に行きましたっけ!
地下鉄、なるものに乗り慣れない皆さんはいささか緊張し、
方向感覚を失くした様子で、可笑しかった想い出が。



手前真ん中に、凱旋門から続くアウグスタ通りから見えた
サンタ・ジュスタのエレベーターが見え、

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その奥に見えるアーチの繋がりは、
1755年地震の廃墟が記念物となって残るカルモ教会。



これはフィゲイラ広場と。
奥の建物の向こう側には、もっと細長く広いロッシオ広場。

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城の下すぐ近くの、坂道の家並。

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親子連れかな? 3人とも片足を柵に乗せ遠くを見ている、ははは。

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1755年のリスボン大地震は、6万人近い死者が出たという大災害で、
街はほぼ全滅しの再建築と言いますが、
それでもこうして見ていると、時に古そうな建物も見えます。

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まさに海の様なテージョ河を往き来する船。

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街の要塞だった城ですから、こんな古いのも備わり、

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城の起源は大変古く、紀元前6世紀頃にまで溯るそうで、
ここに見えるアーチの上には何があったのか、かなり古いものですね。

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城の見取り図。
大きな丸のついた右側辺りからパノラマを楽しみましたが、
7が入り口の門で、10の左の建物と城の間を抜け、
城館4、5の前庭に出ます。

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リズボンの街は、この城の下一帯に広がります。



18世紀の地震での城の被害も大きかったそうで、
その後一旦修復された物の、近年まで放置されていたと。

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建物を回り込んだ所にあった天水井戸というのか、

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前庭部分。 堀らしく見えますが、う~ん、この高台にねぇ、空堀かな?

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前庭からの眺めで、見えるポスターは、城内で行われる歴史劇ショーの
宣伝の様。 ラヴ・シーンで釣るのは、いつもの事ながらね、ははは。

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塔の上にも上がれる様ですが、我々は、やはり素通りしたのみ。
     
という所で今回はお終いに。
次回の、アルファマの下町の様子もお楽しみに!


*****

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・ ウィーンのアールヌーヴォー、 アム・シュタインホーフ教会 

すっかり秋の空気となり、そろそろと旅の虫が起き出す気配も。
とは言え、経済的にも時間的にも少し無理な今は、
ならば、せめて我がブログで旅の空に。

で、今日は旅の空第1号、という事で、いつも我がブログを
丁寧に見て読み、コメントを入れて下さるBBさん、
彼女は私などよりもっとお出かけの場所が多い筈と、
何か送ってくださいとお願いしましたら、

早速届いたのが、今日見て頂くウィーンのアム・シュタインホーフ教会・
Kirche am Steinhof、1903年から4年かけて建設された物で、
19世紀末から20世紀初めにかけて活躍した設計家
オットー・ワーグナー・Otto Wagnerの最後の傑作として有名な教会。

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とは言え、例によりまるで知らずで、書いて下さった記事や、
調べた事を消化するのに少々時間がかかり。
ですが、ウィーンの地図などを見ていると、2度訪問した事のある
ウィーンのあれこれも思いだし懐かしく、大好きなクリムトの作品
とも重なり、頑張って、ご覧頂きますね。
      
記事はBBさんが書いて下さったのですが、写真も入れ替えたり追加で、
彼女の記事を下敷きにshinkai流に書き変えました。
ウィーンのアール・ヌーヴォーを感じつつ、ごゆっくり!

上はサイトからの写真で、アム・シュタインホーフ教会の正面。
白大理石の平面的な強いデザインに、丸い金メッキのドームの
美しい外観。    



地図をどうぞ。 今日ご案内のアム・シュタインホーフ教会は、
赤いA印の位置で、地下鉄U3号線でケントゥラーシュトゥラッセ迄行き、
そこからバス48Aに乗り、アム・シュタインホッフ教会に、という
少し遠い位置。

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ちなみに地図に印と番号をつけたのは、
1. ウィーン西駅  この駅からマリアヒルファー通りを下ると
2. オペラ座の前に出て、この斜め前にウィーン美術史美術館
3. シュテファン大聖堂
4. 行った事はありませんが、大観覧車のあるプラター
5. ウィーン南駅 ここからイタリア行きに
6. クリムトの絵のあるべルヴェデ―レ宮

という事で、スイス経由の西駅着でウイーン入り、
美術史美術館とべルヴェデ―レ宮に浸り込み、ブリューゲルと
クリムトをしっかり見て、ウィーンの森観光ツァーに半日参加の3日間。
南駅から夜行簡易寝台でイタリアに下った第1回目の訪問。

2回目はヴェネツィアからプロペラ機でウィーンに行き、
オペラ座近くのお高いホテルに泊まり、ははは、そんな馬鹿をした事もね、
シュテファン聖堂をじっくりと、そして再度美術史美術館を。
未だシェーンブルン宮殿も、王宮も、スペイン式馬術も見た事なし。

ですが、以前こちらで大人気だったTV番組の「警視レックス」
人間以上に賢いシェパード警察犬が大活躍したこの番組は
ウィーンの街が舞台。
映画「第3の男」の地下水道や墓地も何度か登場し見たので、
どこか遠くて近い、不思議な感慨もある街です。


さてBBさんご夫妻がこのアム・シュタインホーフ教会に行かれたのは
2007年6月の快晴の日。 その前2003年に訪ねられた折は
修復中で、足場が組まれていたのだそう。

この教会は街の西郊外にある精神病院の敷地内にあり、
こちらが正面玄関。 この左の守衛さんのいる門から中に入り、

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教会までは長い坂道を歩き、漸くにドームの頭が見え、    

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そして、見える美しい姿!    

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近ずくにつれ、こうして見えてくる細部。

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正面の4本の円柱の上の天使像、とそのアップ。
この天使像はオトマー・シムコヴィッツ・Othmar Schimkowitz
の作だそうで、

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彼と設計者のオットー・ワグナー、そして後ほど見て頂く
ここの有名なステンドグラスの作者コロマン・モーザー・
Koloman Moserは、幾つか組んで仕事をしている様子で、



こちらはウィーンの郵便貯金局に見られるシムコヴィッツの天使像、
設計はオットー・ワグナーで写真はサイトから。

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正面上部の両脇に、この様に玉座の聖人2人の像があり、
いずれも街の守護聖人である、聖レオポルド・王冠を被り、旗を持つ、
と、多分この写真の方は聖セヴェリン。

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聖レオポルドと呼ばれる方は、バーベンベルク家のオーストリア辺境伯。
辺境伯、なんぞという言葉が出るともうお手上げのshinkaiですが、
つまり、1073~1136年にご生存のレオポルド3世で、
カトリックの信仰厚く、1485年に列聖された方。
       

所で、アム・シュタインホーフ教会と通常呼ばれておりますが、
イタリア語のウィキには、S.Leopoldo教会(Steinhof)と出て
一瞬間違えたのかと焦りましたが、

実はこの建物は上記した様に、精神病院の敷地内に建てられた
いわば礼拝堂で、聖レオポルドに捧げられた物。
正式な名は、ですからウィキが正しい訳です。

例により、ではシュタインホーフとはなんぞや、と探しまわり、
結局分からずですが多分、この病院のある地名、通りの名ではないかと。
ご存知の方、お教え願います!



という事で、通年毎週土曜午後3時からガイド付きで見学出来るそうで、
既にこの様に開館待ちの方たちが30人程。
       
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お待たせいたしましたぁ! 中にどうぞ!
まず主祭壇、シムコヴィッツによるモザイク画。

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こちらは大モザイク画右脇の聖ピエトロ。

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こんなに年寄りに描写された聖ピエトロは初めて見て、      
左に聖パオロ像があるのが、抜き身の剣がギラリと光る凄い物!



大壁画の前の、素晴らしい祭壇に灯が灯った所。
丸い掩蓋風で綺麗ですねぇ! シムコヴィッツ作。 

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祭壇の足元に見える向かい合った天使像。

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こちらは説教壇とその天蓋部。

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この教会は精神病院の敷地内にあり、患者と職員の為の様ですが、
設置位置から様々な患者対応策も設計に含まれており、

例えばこの説教壇も直接には上に上がれず、祭壇脇の聖具室
から階段がつけられているとか、主祭壇へも直接立ち入れないよう、
大理石の低い柵があるそう。



灯りと、

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祈りの時間を知らせる鐘。

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この天井部、素晴らしいですねぇ!
青空を想わせる素敵なブルー。

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立方体の素晴らしい教会堂内には、東西にある素晴らしい
大きなステンドグラス、コロマン・モーザー作から明かりが差し込みます。

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こちらは祭壇脇のステンドグラス。 作風から見て、
これもコロマン・モーザーでしょうね。

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そしてこれも大モザイク画2枚の内の1つ、受胎告知。
作者名が分かりませんが、

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今回見た中でshinkaiが一番驚いたのがこれ!
と言うのも、普通イタリアで見る受胎告知の大天使ガブリエルは、
もっと優しい姿形でして、ね、そうですよね、思い出して下さいな、

所がこの天使は、もう、まったくの男天使でして、
腕まくりをし、力強く恐ろしい程の迫力で迫り、
これが百合の花を手にしていなかったら、
・・不義密通の厳しいお咎めとまちがえそうな、ははは。
アルプスを越えると、やはり違いますねぇ!

BBさんご夫妻は、修復中の2003年にもご訪問との事でしたが、
その時の様子をこんな風に。
       
世紀末芸術の美しさにため息をつき見学したものですが、
2003年の時、誰も居ない教会の周りを写真を撮りながら
歩いていましたら、何処からか作務衣の様な衣服を着た、
下駄履きの日本人の男性が現れました。

ここら辺りにお住まいのご様子で、なかなか雰囲気のある初老の男性でした。
少しお話をしましたが、そのお話の仕方、間の取り方が何とも心地よく、
魅力的なのです。

お別れしまして直ぐに振り返りましたが、その男性はもう何処にも
いらっしゃいませんでした。
それが一番印象に残ったアム・シュタインホフ教会の訪問でした。

この教会、お時間があったら是非にお出かけになる事をお薦め致します。
との事です。 お出かけを!



今回最後は、送って頂いた写真の何枚かを省きまして、
教会の設計者オットー・ワグナーの代表作を幾つかどうぞ。
いずれも写真はサイトから拝借。

上で、建物上部の天使像を見て頂いた郵便貯金局の内部。
明るく光りの射しこむ大きなホール。
当時にあっては大変斬新でモダンな建物だった事でしょう。

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こちらはウィーン郊外に建てたオットー自身とその家族の為の夏の別荘。
ネオ・パッラーディオ様式というそうで、なるほど!

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マヨリカ荘と呼ばれる集合ハウス。
壁面も明るい可愛い植物柄ですが、庇部分が凄いですねぇ!

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こちらは私も見た覚えがある、そして「警視レックス」に何度も登場の
地下鉄のカールスプラッツ駅。

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殆ど知らないウィーンの街、見ていない所がたくさん。
またいつか行けるチャンスがありますように!

BBさん、有難うございました。
また何か見繕って送ってやって下さいね!

*****

遂に10月に入り、ああ、早いものですねぇ!
秋から春までの成人教室の年会費を払い、来週にはオープニング
があり、今月の末には既に2つのお出かけプログラム。

トレンティーノのサン・ロメーディオ修道院とトゥム城見学、
こちらはバスで日帰り。
そして我が町コネリアーノのグラッパ蒸留所の見学。
       
張りきって写真を撮り、ご案内いたしますね。

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