・ n.2 中世の巡礼の街 サンティアゴの旧市街を 

スペイン北西に位置するサンティアゴ・デ・コンポステーラの街。
中世には東のジェルサレム、中央のローマ、そして西のこの地と、
一大巡礼地として12世紀の最盛期には年間50万人もの
巡礼が訪れたという街と大聖堂なのですが、
    
先回に引き続き旧市街の様子を少しと、大聖堂の南東側の
広場などをご覧下さいね。

お土産用のTシャツでしょうか、

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ここにもひとつ、帆立て貝。

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街の地図をもう一度どうぞ。

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中央に、大きな中心広場オブラドイロ・Praza do Obradoiro
1.サンティアゴ大聖堂・Catedral
3.現在はパラドールで、元は巡礼の為の救護所
5.現在自治体政庁のラジョイ宮・Palacio de Rajoy
6.コレージョ・デ・サン・ジェロニモ・Colegio de San Jerónimo
 現在はサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学学長オフィス
8.コレージョ・デ・フォンセーカ・Colegio de Fonseca
 現在は大学図書館
9.サン・マルティン・ピナーリオ修道院・
 Monasero de San Martin Pinario
11.サン・ミゲール教会・Iglesia de San Miguel
20.サン・パヨ修道院・Monasterio de San Payo
24.サンタ・マリーア・サロメ教会・chiesa di Santa Maria Salomè

最後の24の教会ですが、



この道はルア・ノーヴァ・Rua Nova. 一帯は旧市街の趣が
まだ濃厚に残っている部分ですが、奥に突き出した
小さなロッジャ部分が見え。 これは聖堂側から来た眺めで、

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古い街部分をぐるっと辿って来ると、こんな風に見え、
入り口の小さな屋根付きロッジャは、イタリア語でプローティロ・
protiroと呼ぶロマネスク教会様式。

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教会の中は修復中でもあり見れませんでしたが、如何にも
中世風な動物たちの像と共に、こんなマリーア像が2つあり、

入り口扉を挟んで、こちらはお腹の大きなマリーア像、
反対側には金髪の天使像があり、つまり受胎告知なのですね。

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そして真ん中に、授乳する聖マリーアとキリスト像。

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受胎告知のマリーア像が既に大きなお腹を抱えている、
のは初めて見た気がしますし、
よくご覧になると、ここにある像とロッジャ全体にかっては着色されて
いたのがかすかに残っているのが見えますね。

着色されていたのも大変興味深かったのですが、
教会の名サンタ・マリーア・サロメ教会のサロメは、
サンティアゴ・聖ヤコブのお母さんの名前なのを知りました。

サンティアゴはキリストの12使徒の1人ですが、
彼の兄弟ヨハネがやはり使徒のひとり。
使徒ヨハネと福音者ヨハネが同1人物であるや否や、という
研究課題もあるのも知りましたが、詳細知らずで聞いたままをここに。



近くには、こんな彫りを施したポルティコもあり、

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こちらが先回ご留意頂いた、通りの奥に見えた高い建物の壁。
坂道にあるとはいえ、凄い建物、壁でしょう?!

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この壁は、サンタ・マリーア・サロメ教会のあるRua Novaの
突き当たりに見え、建物手前の道はRua de Conga.

つまりこの建物は、20.サン・パヨ修道院・Monasterio de San Payo、
はい、女子修道院だそうで、後ほど、もう一面のもっと凄い壁を。



通りの脇には、時にこんなかっての古い建物を取り壊したのを
リサイクルしていたりで、勿体ないというか、残るだけマシというか。

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サン・パヨ修道院の壁から突き出す中世の怪獣たち。

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時に可愛い天使も。

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狭い坂道のちょっとした小広場には、こんなバールの席も。

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これは正確に確認できませんが、20サン・パヨ修道院教会
として同じ祭壇の写真があるので、
修道院の教会部だけが公開されているのかも。

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今回ポルトガル旅行で何度もお目にかかったキンキラゴテゴテの
祭壇彫刻ですが、やはりまるでイタリアとは違う美の表現ですね。



内陣上のドーム、簡素な造り。

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入り口扉脇の上に見えた鉄格子。何かとガイド嬢に訊ねると、
かってのミサ参列の際の、婦人たちの席だったそう。

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これは地図で19が見えるキンターナ広場・Praza da Quintana
に望む階段上から大聖堂の東側。 露出が上手く行かず、ご容赦。

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見えるこちらの聖堂のテラスは、かっては巡礼達に解放され、
ここで眠る事が許されていたのだそうで、その巡礼の数も半端でなく
長い年月なので、現在テラス自体が少し危険だそうで、
一般には公開されていないとか。



この軒下装飾は、石段上の建物Casa della Parraの物。

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石段で憩う北国からの女性。

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こちらはキンターナ広場の向かいにある
18.カーザ・デ・ラ・コンガ・Casa de la Conga.

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上のカーザ・デッラ・パッラもこのコンガの家も、17~18世紀の
建物として説明があり、建築様式については書いてあるのが、
他の説明はなく。 ですが、こうして聖堂周囲にあるので、
聖職者とか行政官の使用した建物であったろうと。



コンガの家の、キンターナ広場に面したバールのテラス。

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それにしても、このQuintanaをキンターナと読ませるスペイン語!
打ち間違えないよう気を付けないと! ははは。

イタリア語のクインターナは、槍で的をついたりする競技を示しので、
同じ様な競技が行われた広場なのかも。



石段の下から続く、壁下の石のベンチ席で憩う人々。
観光客だけではなく、学生らしき人々も沢山みえます。

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同じ壁の上にはこんな風に鉄格子の窓が並び、
素敵な灯りや、色とりどりの花で趣を添えてはいますがぁ、

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ほら、この長い長い頑丈な壁、鉄格子の嵌った沢山の高い窓。
はい、20.サン・パヨ女子修道院の壁なのです。

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広場からこの鉄格子の高い窓と壁を眺め、ヴェネトからの
旅行者は一様に驚き呆れ、なんとまぁ、ヴェネツィアの
女子修道院と違う事よ!と。
かってのヴェネツィアの女子修道院の堕落ぶりを
知らぬ者はない程ですので!



こちらはキンターナ広場に面す、聖堂の聖なる門・ポルタ・サンタ。

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やはり上にサンチャゴの姿があり、この門は、聖堂にとって重要な
意味を持つ門で、聖年、つまりサンチャゴの祭日7月25日が
日曜に重なる年に、この扉が開けられるのだそう。
最近では2010年が聖年でしたが、次は2021年との事。



こちらはやはり聖堂の、もっと先にあった扉ですが、

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この門の前で、日本からの巡礼の方々にお会いしました。

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4人で、やはりピレネーを越え1カ月かけて来られたそうで、
グループの仲間と一緒にちょっとお話しできましたが、
時間が無くて残念でした。

所で、この方がたのお名前を知りたいのです。
とりわけジュリアーナが、一番右の方のお名前を知りたがっていて、
写真を何枚か撮っており、・・バラしたぞ!
私に何度か、まだブログに載せないのか、と!

ご本人様、またはご存知の方がおられましたら、非公開コメントで
結構ですので、是非お知らせ頂きたいと思います!!

お会いしましたのは、2011年6月16日。
北イタリアにお越しの時は、お会いしたいと書け、と言われており、
いえ、大丈夫、奥様とご一緒だったのは申し聞かせておます、ははは。



こちらはホテルの窓から見た、スペインの落日。

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ホテルが街の新地区にあり、夜の聖堂写真が無く残念!
ガイドブックからの、夕暮れの写真をどうぞ。
       
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という所で、街の中心部ご案内をお終いにし、
次回は大聖堂の中をご覧頂きますね。
  
  
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昨日は友人のジュリアーナ、ルイーザと共にパドヴァに出かけて来ました。
昨年7月にドゥオーモの洗礼堂や、グアリエント展を見に行き、
秋にもう一度、と言っていたのが年明けになった訳ですが、

修復後のスクロヴェーニ礼拝堂、ジョットの素晴らしい壁画を
25年振りかに再び見る事ができ、同じ切符でお隣の
エレミターニ博物館に展示中の、ロシアのエレミタ―ジュ美術館
から来ていたレンブラントの油彩画2点と版画作品を何点かも。

パドヴァはさすが街が大きく、市の博物美術館も充実している、と
大いに感心しましたが、到底見きれるものではなく、
また出直そう、という事に。

午後は少し南のザバレッラ邸で展示のイタリアの象徴主義作家
の展覧会に。 いつもはヴェネツィアのカ・ペーザロにある
クリムト様がお出ましになっていて、舐めれる程の位置で
見る事ができ、幸せでした!

そして水彩画材を漸くにエルバ広場近くの画材店で求め、
他にもあれこれ買い込み、   
お天気も良く、あれこれ見れた事も嬉しく、お喋りの相手も良く、
やっと欲しい物も手に入れ、皆満足で戻って来たのでした。

また、ジョットのスクロヴェーニ礼拝堂については、
ご案内できる様にと思っています。

スクロヴェーニ礼拝堂 ・ パドヴァ
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463179334.html


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