先回は山村のアグリトゥリズモでのお昼をご覧頂きましたが、
あの山の村に出かけたのは、山麓の町サルメデ・Sàrmedeで開催中の、
子供のための国際絵本挿絵展・
Moatra Internazionare d'illustrazione per l'infanzia
をグループで見に出かけたからなのでした。
あの山の村に出かけたのは、山麓の町サルメデ・Sàrmedeで開催中の、
子供のための国際絵本挿絵展・
Moatra Internazionare d'illustrazione per l'infanzia
をグループで見に出かけたからなのでした。

イタリアで子供の絵本原画展としては、世界最大の規模という
ボローニャ国際絵本原画展が有名ですが、
サルメデのは規模は小さいものの既に29回目の開催。
ボローニャ国際絵本原画展が有名ですが、
サルメデのは規模は小さいものの既に29回目の開催。
そして確か、ボローニャのは絵本になる前の、絵本作家たちの出品ですが、
こちらサルメデのは、すでに絵本として出版されている本、の違いがあり、
毎年国を決め、その国の絵本と挿絵原画を紹介する部分も含まれ、
例えば今回はインドからの様々な絵本と挿絵の原画が展示。
例えば今回はインドからの様々な絵本と挿絵の原画が展示。
で、それ以外に世界各国、ヨーロッパの国からが多い様でしたが
原画の横に実際にその絵本が吊るされ、それを手にとって見れ、
小グループに分かれてのガイド付き見物は、
ガイドが絵本のページを繰りながら内容を語る、という仕組みも。
子供たちも勝手に見て歩いたり、マンマやパパが読んで聞かせたりで、
とても楽しい展示でした。
とても楽しい展示でした。
このサルメデの絵本挿絵展の元のアイディアは、近くに住みついたチェコ人画家
ステファン・ザヴレル・Štěpán Zavřelから始まったそうですが、
ボローニャの商業的な大きな展示に比べ、
手作り感溢れる暖かい絵本挿絵展という感じでしょうか。
とはいえ、この展覧会も大変充実していて、この後イタリアの何ヵ所かの街や、
ヨーロッパ各国も巡回する様子。
ステファン・ザヴレル・Štěpán Zavřelから始まったそうですが、
ボローニャの商業的な大きな展示に比べ、
手作り感溢れる暖かい絵本挿絵展という感じでしょうか。
とはいえ、この展覧会も大変充実していて、この後イタリアの何ヵ所かの街や、
ヨーロッパ各国も巡回する様子。
ルーゴロのアグリトゥリズモに描かれたザヴレルのフレスコ画や、
教会の扉は既に見て頂きましたが、
サルメデの町中にも彼の壁画が幾つかあり、これは町の風景を描いたもの。

実際小さな町中をこんな風に川が流れていて、昔は伐採した木で
筏を組み、ヴェネツィアにまで運んだ、というのですが、
春先の雪どけの季節の今でも難しそうな、はは、小川でした。
筏を組み、ヴェネツィアにまで運んだ、というのですが、
春先の雪どけの季節の今でも難しそうな、はは、小川でした。
はい、この橋の下を小川が流れていて、橋は立派でしょ?
向こうの家の壁画もザヴレルの作品。

これも彼の作品で、ご存知ヴェネツィア。

ザヴレルの作品は、大変にファンタジー溢れる画風で、画面の中は自由奔放に
描いている物の、周囲の額縁に当たる部分は、かっての教会壁画に見られる
紋様装飾を用いている所が興味深いですね。
こういう古い装飾様式が、ヨーロッパ人のDNAにあるのかも。
描いている物の、周囲の額縁に当たる部分は、かっての教会壁画に見られる
紋様装飾を用いている所が興味深いですね。
こういう古い装飾様式が、ヨーロッパ人のDNAにあるのかも。
通りの奥に見えた壁画。 これは別の作家で、アクリル画ではなく、
フレスコ画の教習を兼ね、地塗りの上に自然色で描いている物。

フレスコ、というイタリア語は新鮮な、とか冷たいを指しますが、
まさにフレスコ画・アッフレスコ、というのは、壁に地塗りをし、
その下地が乾かない内に、粉絵具を水で溶き描くのですね。
下地が乾き始めると水溶き絵具を吸わなくなりますから、
塗る下地の面積は、乾く迄に描ける広さを計算して、という訳で、
こうして描かれた壁の絵は壁の質と同化して、
何百年も同じに残っている、という訳です。
塗る下地の面積は、乾く迄に描ける広さを計算して、という訳で、
こうして描かれた壁の絵は壁の質と同化して、
何百年も同じに残っている、という訳です。
アクリル画というのは現代兵器で、はは、壁にも紙にも描け、
そのまま油絵の様に厚塗りも出来ますし、
水で薄めて水彩画式にも描け、色も多彩、という違いがあります。
そのまま油絵の様に厚塗りも出来ますし、
水で薄めて水彩画式にも描け、色も多彩、という違いがあります。
サルメデの町は北に聳える山の麓にあり、古くからの通商道路、
ヴェネト・フリウリから、北の国々に抜ける街道の近くに位置し
栄えた歴史を持ちます。
ヴェネト・フリウリから、北の国々に抜ける街道の近くに位置し
栄えた歴史を持ちます。


サルメデの町から見上げる、お昼を食べたルーゴロの村は、
町の家並の上に、ぽこっと見える高さです。

こちらが、子供のための国際絵本挿絵展の会場でもあるサルメデの
市役所で、入り口アーチには、ご覧の様に絵が描かれているのですね。
市役所で、入り口アーチには、ご覧の様に絵が描かれているのですね。

こんな感じで、1つのアーチに1人の人物のお話で、真ん中はご存知、
ドラゴン退治のサン・ジョルジョで、この聖人は山上のルーゴロの守護聖人。
ドラゴン退治のサン・ジョルジョで、この聖人は山上のルーゴロの守護聖人。

このアーチには、音楽の守護聖女のサンタ・チェチーリアが描かれていて、
近くのボルゴ・ヴァルの守護聖人でもあり、
近くのボルゴ・ヴァルの守護聖人でもあり、

こちらにはサルメデの守護聖人サンタントーニオの逸話。

このアーチの部分、そしてこれからご覧頂く市役所内部の壁画は、
ザヴレルの没後、サルメデの町がいよいよ本格的に
童話の郷・paese della fiaba と名乗るのに従い、
ポーランドの画家ジョゼフ・ウィルコン・Josef Wilkonに依頼し
2004~2006年に描いて貰ったものなんだそう。
これらはアクリル画で、ファンタジーに満ちた楽しいもので、
とりわけ市役所内部が大迫力! では、どうぞ!
とりわけ市役所内部が大迫力! では、どうぞ!
市役所の扉を開け、一歩入ったホール部分に、こんな風に動物が
いっぱい描かれて、とても気に入りました!!
いっぱい描かれて、とても気に入りました!!

あはは、これは天井にいるコウモリ、それともコウモリ傘?!
日本の市役所で、こんな事をさせる勇気があるかな? ははは。
日本の市役所で、こんな事をさせる勇気があるかな? ははは。

ホールの壁の各部をどうぞ。




極め付きは、階段の横壁のこれ。 私も自分の家に、と言っても
階段が無いので、玄関にでも一匹欲しくなったのがこれでした!!

字は人を現わすと言いますが、絵もまさに!
ザヴレルの絵は、私にはどこか暗い陰鬱が感じられ、あんなにファンタジーに
満ちていても、イマイチなのですけど、
・・これは私の偏屈的な趣味、好みですので、すみません。
このウィルコンの絵はとても気に入りました。
満ちていても、イマイチなのですけど、
・・これは私の偏屈的な趣味、好みですので、すみません。
このウィルコンの絵はとても気に入りました。
という所で、絵本の原画展の作品をいくつか。
ですが、最初にお断りを。
選択は、全く私の独断と偏見、好みに従い選んでおりまして、
絵本の物語がどうとかはまるで関係無し、絵として見て、素晴らしい! 良い!
と思った物でして、偏屈者としては、
ですが、最初にお断りを。
選択は、全く私の独断と偏見、好みに従い選んでおりまして、
絵本の物語がどうとかはまるで関係無し、絵として見て、素晴らしい! 良い!
と思った物でして、偏屈者としては、
子供向け絵本といえども、上等な絵でないと!と思うのでありますので。
今迄は、子供の為の絵本展と聞き、誘われても出かけなかったのですが、
というのも、こちらでは部屋にたくさん絵を飾る習慣からか、
何でこんな絵を?!という様な下手なのを、がはは、見る事が多く、
見るだけ、聞くだけで辟易していたのですが、
というのも、こちらでは部屋にたくさん絵を飾る習慣からか、
何でこんな絵を?!という様な下手なのを、がはは、見る事が多く、
見るだけ、聞くだけで辟易していたのですが、
いざ出かけて見ると、素晴らしい絵がたくさんあるのに驚くばかりで、
偏屈者としてもとても嬉しい、目から鱗でございましたぁ!
という事で、
偏屈者としてもとても嬉しい、目から鱗でございましたぁ!
という事で、
どこの国の画家の作品か、なんの絵本かも覚えておらず、
ガラスが反射して見難いのもあるのですが、どうぞご容赦、ご覧下さい!


これは、スペインの画家だったのを覚えています。
バックの暗い素晴らしい絵も2枚ほどあったのが、私めが映りこみぺケ。
バックの暗い素晴らしい絵も2枚ほどあったのが、私めが映りこみぺケ。

これは、映画「カンフー・パンダ」の作者だそう。
お話も面白く、多少ブラック・ユーモア的でしたね。
お話も面白く、多少ブラック・ユーモア的でしたね。

柄の紙を上手く使い、

こちらはインドの画家で、緻密なペン画が素晴らしく、

これもインドからの作品で、なんとも素晴らしい画面構成と表現で。



展示会場からの、サルメデの町の眺め。 ひとやすみ!

現在、市役所の横に新しくファンタジー館なる物が建設中で、
展覧会そのものの充実も計られる事でしょう。
展覧会そのものの充実も計られる事でしょう。
上の、中世を想起させるスペインの作家、省略の末の表現のインドの作家
と共に、今回とても気に入った作家の1人の、熊さん。
と共に、今回とても気に入った作家の1人の、熊さん。


別紙に描き、切り取り、コラージュ、余白の感覚も素晴らしく。
紋様を上手く使っていると、それだけで心がときめきます。



このお猿さん、描ける人だと感嘆!

最後は、なんとも楽しく愉快な猫ちゃんのお遊び図。

お話も楽しかったらしいのが、他の絵の写真を撮っていてちゃんと聞いていなかった、
とshinkaiは仲間から非難されましたです!
とshinkaiは仲間から非難されましたです!
他にもたくさん素敵な絵がありましたが、全部ご紹介出来ず残念です。
でもね、内容の程度が分かったので、また来年出かけて、ご報告いたしますね。
でもね、内容の程度が分かったので、また来年出かけて、ご報告いたしますね。
市役所の前にあったドングリの実、樫とは違う、と皆さん言ってましたが、
私には違い分からず!
私には違い分からず!

お楽しみ頂けました様に!
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