・ n.1 フリウリのラグーナ、 ミニ・クルーズ 

今日はラグーナ(干潟)のミニ・クルーズと称し、6月4日に行って来た、
フリウリ州のラグーナ巡り、マラーノ・ラグナーレ・Marano Lagunareのご案内を。

2回に分けてのご案内になりますが、それでも言葉の説明よりも、百聞は
一見にしかず、と、写真が多くなりましたぁ! 干潟のミニ・クルーズ、ごゆっくり! 

まずは、どこにあるか、地図からどうぞ!
右上、印のついている位置にマラーノ・ラグナーレがあり、

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その右に、ローマ期の遺跡で有名なアクイレイア・Aquileia、すみません、
図の中の綴りがまちがってます! と、グラード・Gradoがあります。

地図の左端にヴェネツィア・Veneziaで、ヴェネツィア~マラーノ・ラグナーレ間は
約103K、我がコネリアーノからは94K。
ヴェネツィア空港の北東の赤い印はアルティーノ・Artinoで、ヴェネツィア発祥の
元ともなった地。
アクイレイアと共にご紹介していますので、後ほどサイトのご案内を。



この日の朝は厚い曇り空で肌寒く、到着した港町もこんな感じで少し陰鬱。

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バスの駐車場から、この木の橋を渡り町の中心へ、観光船の発着場に。

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マラーノ・ラグナーレはフリウリでも屈指の大きな漁港とかで、漁船がぎっしり停泊。
そして朝帰ってきた漁船の上では、網の手入れを。

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そうそう、橋の手前に屋台のバールがあり、仕事を終えた漁師たちが一杯!
日本の港町と、まったく同じですねぇ。



漁船の並ぶ奥に見える白い観光船、あれが我々の本日のお召し船の
サトゥルノ・Saturno号。
  
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地中海やカリブ海まで行く、豪華客船のクルーズではありませんで、ははは。



いざ、出航! ゆるゆると港を出て行きますが、干潟がすぐに始まり、
たくさんのカモメたち。 巣の群れがあると見えます。

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ヴェネツィアに来られて、ムラーノ島とかブラーノに行かれた方々は、
大概の杭の上にカモメたちが停まっているのをご覧になられたでしょう?
そうなのですね、総ての杭に、と言えるほど!
 
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いよいよ海に出る位置に、この聖母像。
天候に左右される漁師の仕事ですから、信仰心は篤いものと見えます。

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毎年6月15日には、漁師の守護聖人である聖ヴィート、聖モデスト、そして
聖女クレシェンツァに捧げる、伝統恒例の船の行進が行われるそう。



今回ミニ・クルーズをしたマラーノのラグーナ・干潟の位置を拡大図でどうぞ。
マラーノ・ラグナーレの町の南には島が続き、左からは見事な砂浜の海水浴場で
有名なリニャーノ・サッビアドーロ・Lignano Sabbiadoroが突き出します。
 
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この囲まれた部分がマラーノのラグーナで、ヴェネツィアのラグーナに次ぐ広さで、
現在はWWFの自然保護地域となっているそう。
楕円で囲まれた部分に、カゾーネ・Casoneと呼ばれる漁師の避難小屋があり、
今回はそこに寄る予定で、興味があったので嬉しいです。



遠くにリニャーノ・サッビアドーロが。 サッビアドーロとは金の砂という意味で、
その砂浜の美しさを称えているのですが、残念、行った事がありません。

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ヴェネツィアから東に、イェーゾロ・Jesolo、カオルレ・Caorleと、素晴らしい
海水浴場がいくつも続き、夏はドイツ人の天国とか!



ラグーナ・干潟の水深は、浅い所で50cm! 大体が1~2mと。
       
ゆっくりと進むうち、まず見えたカゾーネ。 ガイドブックでお目にかかるのみが、
今漸くに・・。

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海の高速道路だよ! と説明がありました。

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ヴェネツィアのラグーナでご存知のように、水深の深い場所に杭を打ち、
そこを大きな船は航路としますが、大概が曲がりくねっています。
所がここは珍しくまっすぐ、グラードに。



海の交通標識。 ヴェネツィアはあっち、リニャーノはこっち、
一番上は、波を立てるな、ゆっくり行け! かな? 

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この日一緒したのは、コネリアーノの成人学校の希望者で、いつもバス1台分
50人程の参加ですが、今回は希望者が多く、バス2台の100人!
ゆるゆる進むうちに、なにやらサーヴィスが始まり。

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多分日本なら、こういう場合には若い綺麗なお姉さんが出て来るのでしょうが、
そうでないのが、イタリア式!



バゲット式のパンの上に、アッチューゲ・アンチョビーを載せただけの物ですが、
これが美味しかった!  ビールのおつまみにもいける筈、お試しを。

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欲しい人は2つでも3つでも。 そして白ワイン。 これはもう、当然の成り行き!
皆さん、段々陽気に。 勿論ね!
もう一人、別のおじちゃんもサーヴィスしてくれたのですが、写真略。



あの奥に見える建物群が、グラード。

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グラードも海に突き出した町で、ここの干潟も有名な野鳥のサンクチュアリーです。

グラード ・ Grado ・ 歴史持つ干潟の島
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462969077.html



船は湾内をぐるっと回っている様子で、あそこに見えるのがアクイレイアの鐘楼と、
暫くして説明が。

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手前にカゾーネがあり、右から2つ目の塊の奥にぼんやりと白い塔が見えるのが、
あれが、素晴らしいアクイレイアの鐘楼。

アクイレイア・Aquileia と グラード・Grado
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463998126.html

アクイレイア ・ ローマについで栄え、そして衰退の町
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462970421.html

n.2 アクイレイア と、 アルティーノ
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/462970554.html



ゆっくりと、リニャーノに近づき。 まだまだ厚い雲の空ですが、
「海の嵐」にはほど遠く、カモメたちが飛び交います。

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突堤の先端に可愛い見張り所。 海の色が違うのが、お分かりですか?

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嘴のように突き出した先端にある停泊所。 千隻ものボートが停泊しているそうで、
小さいのから、ここに見えるかなり大きなのまで!

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水深が浅い事は申し上げましたが、こんな風に、海草が揺れるのが見え。

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船の台所辺りから、良い匂いが漂い始め、その内に1口分ほどのパンが
投げられるのが見え、あっという間にカモメたちの襲来。
パンを求めてまっすぐに降下、すいっと攫って行きます。

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奥に見えるのがリニャーノ・サッビアーノ。 ここの黄金の砂浜は9kも続くそう!



はい、カモメの ミナサン。 古かったぁ? ははは。

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ステッラ川・Stellaが海に流れ込む、その河口の砂州地帯、と言いますか、
この一帯を背景に、ヘミングウェイが「河を渡って木立の中に」を書いたとか。
これは読んでいませんが、猟の話だそう。
       
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近年はWWFの野生動物保護地域となり、狩猟は出来ません。
ここから水路に入っていきます。


「武器よさらば」 若きヘミングウェイの戦場体験 n.1 
http://www.italiashiho.site/archives/20170409-1.html

「武器よさらば」 若きヘミングウェイの戦場体験 n.2
http://www.italiashiho.site/archives/20170410-1.html



狭い流れの中を、そろそろと。 まず白鳥、そしてオオバン。

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テブレ申し訳ないです、ちょっと珍しい顔をした親子なので!
名前は聞いたのですが。

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小舟が並んでいて、出かける用意を。 マイ・カーですね。

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他にも小屋があったのですが、これは大きく、しっかりした造り。
水路に張り渡して魚網を掛けるのですが、その見張り小屋というか、漁師小屋。

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小屋の前に出された椅子。 この光景には参りました!
なんとなし熱帯地方のイメージでしょ?
これだけで話の筋が思い浮かび、想像が膨らみ、遊べそうです。

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これが魚網。 両岸に2本ずつの鉄柱を立てて支え、上げ下げ出来るように。

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船が通れる水路に、ご覧の通り2つあり、ひっかけないよう、ひと際ゆるゆると
脇を通り抜けます。



海に注ぐ河の砂州地帯、淡水と海水の見分けはどこで?

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茂る葦の、丈の高さだそう。 ご覧の通り、ここはまぁ1m程ですが、
淡水が濃いと、3mほどにもなるそう。



こんな風に、びっしりと。

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これは2番目のアンティ・パスト。
海老と、蛸のサラダと、上に魚が一切れ。 ゴマ入りのパン、既に齧った後で!
と、白ワイン。

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この後、鰯のオーヴン焼きが来ましたが、すっかり写すのを忘れ、ははは。
熱くて香ばしくて、美味しかった!

この蛸に加えられていたセロリが大変香リ高く美味しく。
イタリアのセロリ、パセリの香りの良いのはよく知ってはいるものの、
生のセロリの美味しさを暫く忘れていました。
       
    

船をぐっと葦の中に突っ込んで停泊、のんびりと潮風に吹かれながらの食事。

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「トイレに行く、って、船を下りないでね!」との、ご注意が。 ははは。
カモメ君も、ご相伴を。



遠くで一斉に。 かなり大きいけど、カモメかな?

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こちらも、名を聞いたのですがぁ・・、 猛禽類のような。

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鰯のお代わりが回って来たりしつつ、またゆるゆると進みます。
お天気が回復し、陽も射して。

白鳥の雄が、雌が抱卵中なので見張り番を。
       
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ね、白いのがチラッと。

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ぐるっと回って、いよいよカゾーネの集落に。

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こちらは白鳥の親子。 お母さんの後ろに小さいのが3つ。

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船のすぐ上を、別の白鳥が2羽飛び越えて行き、その大きさに見とれました!
ワイン効果か、カメラを構える気もなく、ははは。
       
という所で、次回に。 こういう場所にはなかなか行けませんから、
どうぞ皆さんも、ごゆっくりラグーナ巡りを楽しんで下さいませ、ませ!
  
最後に寄ったマラーノ・ラグナーレの町が、意外に素敵で!
次回をお楽しみに!!

◆*◆*◆

こちらイタリアは今週ぐんぐん暑くなり、大都市など36度~38度と報道され、
我が家もテントを下ろし、雨戸を殆ど閉め、窓はしっかり閉め・・。
       
こうすると、イタリアの夏は湿気がないのでひんやりと涼しく過ごせるのですね。
まだ扇風機もつけずに、大丈夫。

が、薄暗い中でのゴキブリ生活 という言葉が頭にちらと・・! ははは。
でもこの辺り、ゴキブリ君には出会いませんねぇ。
ゴキブリほいほい とも縁がなく、過ごしています。
皆さん、ゴキブリ達に負けぬよう、夏を乗り越えましょうねぇ!!


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