・ ねこ、ネコ、猫、 馬、 犬、 そしてまた 猫

今日は4月中旬に日本からの友人と訪ねた、アンナリーザの
実家のご紹介を。 彼女は私のイタリア語の先生ですが、
お家はトロット競馬、馬の後に騎手の乗った一輪車をつけて走る、
の馬の飼育をしていて、

ちょうど10日ほど前に、子馬が生まれたというので、良い機会と
訪ねたのでしたが、ちょっとした動物王国でした! ご覧下さい。
     
場所はコネリアーノから南東に8K程で、大変に広く、
お家も大きいので驚き!

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まず迎えてくれたのが、この馬。
出産を控えての大きなお腹をしていましたが、既に、今頃は。

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そして、猫たち! いるわ、いるわ!! 話には聞いていたものの、
実際に見ると笑い出さずにはいられない程!

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なんとも、太い尻尾をして! 狸の血筋を引いている?!

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これは、美猫!  闖入者を、見咎めて。

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兄弟かな? 片方のアゴの髭をそり忘れてるよ!

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中には、こんな由緒正しげな子もいます。

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こちらが、大方の子のお母さんとか。
そして、また直に出産を控えての大きなお腹!

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そしてそして、彼女の尻尾はワン君が食べちゃったとかで、短いのです!!



これも、美描!  長~い、素晴らしい尻尾!

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大きな納屋。 ここが格好の、皆の居場所です。

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遠くを見つめる眼で!

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仔馬は10日ほど前に生まれたばかり。 なんと、肌が光っています!

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飼い葉を食べる仕草ですが、まだまだ、お母さんの真似をしているだけ。



こちらが、お母さん。 仔馬を守るのに大変警戒し気が荒いので、と、
我々が行くまで飼い葉を与えずにいて、奥の方に追いやり、
仔馬を見せてくれたのでした。

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興味深げに、入口に近づいて。
      
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規則があり、今年生まれの子は、名前がOで始まる名前になると。
で、友人が考えた名前は、Oogurai、Oiciokabu・・!!
さて、どうなりましたか。



なんとも広々とした牧場で気持ちが晴れます。
この写真の左手に、トロットの調教に使う馬場が。

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上の写真で見えていた2頭。 昨年生まれた2頭で、
まだ背中などに子馬の毛が残り、骨格も、まだまだ細めです。

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左がナヴィガトーレ・Navigatore・船乗り
右がノストゥロオーモ・Nostromo・甲板長       
規則による名前のつけ方で、昨年のアルファベット N で始まる
名前になっているのですね。



これは、我々の匂いを嗅いでいるのです。
匂いを嗅ぎ、鼻の穴を閉め、しっかり覚えるのだそう!
で、次に鼻を開くと、雫で一杯になっているとか!

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こちらの納屋の隅に、調教用の一輪車がありました。
調教用なので、実際のよりも重いそうで、TVで見たイメージよりも
長いのに驚きました。 考えてみれば、馬の体分の長さが必要な訳で。

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日本の競馬と違い、こちらはトロット競馬が盛んです。
TVで見ていると、馬のお尻のすぐ後に騎手が座り、馬が跳ね上げる
泥で大変そうですが、
アンナリーザによると、ウンチ爆弾を浴びる事もあるそうで!!



どの猫ちゃんも、外猫のわりには落ち着いて、
しっかり、飼い猫の顔をしています。

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この子もなかなかの美猫ちゃん。

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ゆったりと、夕陽を浴びて。

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納屋の板壁の模様が、大変素敵でした。



本日の、極め付き!!
それにしても、高い場所で、気持ち良さそう!

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普通はもっと小さい巻き藁を見ますが、
実際に使うのは、この大きなのが便利なんだそうで。
       


ワン君は2匹。 彼らはお家の敷地内にいて、こちらがレオ。
 
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柵を開いた途端、彼はこの破れボールを咥えて走り出てきて、
ご覧の様に遊んでもらって、飽きる事を知りません!
ほんとはね、彼の耳の片方は垂れているのですよ。



こちらは、アンナリーザの愛犬ヲルツ。

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本当にがっしりと大きく、でも、甘えて、甘えて!



ご覧の通り、実際に見たのは猫ちゃん、犬、馬たちだったのですが、
他に、羊や、豚や、鶏などたくさんいそうです。
毎日18個かそこらの卵を産むそうで、新鮮なのをお土産に頂きました。

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で、ちょっと面白く、すごいお話を最後に。

2月にソンチーノに行った時、泊まったアグリトゥリズモに、
半身白黒分けの小振りな山羊がいました。

こちらに n.1 ソンチーノ 中世の要塞と、ユダヤ人の印刷所
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/464088820.html

写真を見てアンナリーザが、これはチベット種だと教えてくれたのですが、
それからが大変でした。

お母さんの家にもいる事、木の幹でも何でも齧るので、齧らない様に、
臭い液を塗る事、山に仲間と行った時、これがいて、
最後に、皆で食べちゃった事、等など!

家にいる羊やら、山羊やら、名前をつけて可愛がり、それがやがて
ハムやソーセージになって、納屋にぶら下がり、
何を食べる? ジージャを食べよう、とか!!

アンナリーザの話しぶりが、余りにもアッケラカンで楽しくて、
私は涙が出る程大笑いしたのですが、それにしても、凄いなぁ!と。

可愛いジージャ = 美味しいジージャ!!

家の近くの農家で兎ちゃんを抱っこさせて貰い、猫ちゃんよりも
毛並みが柔らかく、ほぅ! とうっとりしていましたら、
「復活祭用だよ」と聞かされ・・!!

皆さん、真似できますかぁ~?!

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・ ラヴェンナ ・ ビザンチン・モザイクの輝き

今日は月一ゲストのグロリオーザさんの写真とコメントで、ビザンチン・モザイク
で名高い、ラヴェンナ・Ravennaのご案内です。 お楽しみ下さい。
***

今回はイタリア中部・ラヴェンナのモザイクを紹介します。
この街は今では内陸の小都市ですが、5世紀から6世紀にかけては西ローマ帝国の
首都として、あるいは東ローマ帝国の直轄領として栄えた歴史を持っています。
当時はポー川河口の潟に築かれた運河の町でした。

中でも有名なのは、このサン・ヴィターレ・San Vitale聖堂。

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6世紀、東ローマ帝国の首都はコンスタンティノープルでしたが、その皇帝
ユスティニアヌスが建てた聖堂で、外観はなんと言うこともない建物ですが、
中に入ると素晴らしいモザイクで埋め尽くされ、
ビザンチン美術の奏でる光の交響詩 と称えられています。



さあ、中に入りましょう。 
ちょっと暗い聖堂内部ですが、モザイクの輝きに見入ってしまいます。

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中央祭壇をアップしてみましょう。 半円蓋に若々しい、ひげのないキリストが
描かれ、ヴェネツィア・サンマルコ大聖堂などに比べて緑が多いモザイクです。

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天井には神の子羊=キリストの円光を、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの
4人の福音書記が支えています。

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後陣北側には、ユスティニアヌス帝のモザイク。 王冠をかぶり、ざるのような物を持ち、
その右側2人目の人物はラヴェンナ司教。

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南側には、皇妃テオドーラが、夫の皇帝と向かい合うように描かれています。
手に聖杯を持ち、皇妃の象徴である紫のローブをまとい、首の回りの宝石も見えます。

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テオドーラは踊り子だったといわれますが、見初められ皇帝40歳の時に23歳で結婚、
その美貌はこのモザイクでも十分に推し量れます。
現存するテオドラの肖像はこれ1点のみ。 貴重なモザイクです。



その他にも、旧約聖書の物語が華麗に描かれています。

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次にすぐ近くにある、ガッラ・プラチディア・Galla Placidia廟に移ります。

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ガッラは、ローマ帝国皇帝テオドシウス1世の娘。 皇帝の死後、帝国は東西に
分裂する中で波乱の人生を送った悲劇の皇女ですが、詳しい物語は省きます。
これも小さな建物です。



入って奥に見えるのが、ローマで火あぶりになった聖ラウレンティウスの殉教場面。
明り採りの小さな窓の下に、燃えさかる炎が見えます。

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ここの美しさのハイライトは、天井の模様です。
花で彩られた満天の星座のような天井は、息を呑む美しさです。

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入口を振り向くと、善き羊飼いとして描かれたキリスト像が半円に収められています。

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建物を出て、近くのサンフランチェスコ聖堂の横に行くと、こんな祠がありますが、
これはダンテの墓です。

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ダンテはフィレンツェを追われて、アレッツォ、ヴェローナなど15年にわたる放浪の果てに
1317年、ラヴェンナにたどり着きます。
あの「神曲」はここで書き上げ、56歳で死去しました。



少し足を伸ばして、サンタッポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂へ。 500年頃の建物で、
聖人たちの行列が見事です。 ここは規模が大きい分、雄大なイメージがあります。

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女性たちの列も、華麗に描かれています。

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その中央には、聖母とキリストが鎮座しています。

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ここにはモザイクだけでなく、彫像もありました。

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ヌオーヴォ聖堂の正面。 
この日は雨でしたが、午後にはすっきりと青空が広がってくれました。

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帰りに写したラヴェンナ駅のプラットホーム。 田舎の駅といった風情です。

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しかし、ビザンチンの首都だったコンスタンティノープル(現イスタンブール)には
その後の歴史の中で、モザイクは破壊されて殆ど残っておらず、
5~6世紀のモザイクの精華には、今やこの街でしか出会うことが出来ません。
機会があればぜひ訪れてみてください。

グロリオーザさんのブログ、「新イタリアの誘惑」は、こちらです。
https://blog.goo.ne.jp/gloriosa-jun

***

先日、6月17日の夕方のニュースで、ヴェネト、アジアーゴに住む作家、
マーリオ・リゴーニ・ステルン・Mario Rigoni Stern 86歳 
の逝去が伝えられました。

暫く前に脳腫瘍である事が発見され、最後の見納めに山に運ばせ、
市長と会った後は誰にも会わず、
本人の希望により、親族のみのお葬式が済んでの、報道でした。

大変骨太の、素晴らしい作品であり、作家と思います。 ご冥福を祈ります。
彼の人となり、作品については、こちらにご紹介を。
http://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463097952.html

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・ n.3 アッシジ ・ 春のお祭り カレンディマッジョ 2008

アッシジの春のお祭りカレンディマッジョ、今日は3日目、5月10日の様子を。
この日は夜の部もありましたが、競演の最終日で双方が大変に盛り上がり、
素晴らしかったです!

となると、どの写真を省略するか大変に悩み、最低限に抑えたたものの、
それでも私のブログの最高不倒記録になるであろう、48枚となりましたぁ!!  
これは本日全部で248枚からの48枚ですので、
我慢してお付き合いの程、お楽しみくださいませませ!


お祭りの行事は午後4時頃から始まるので、午前中は近くの町を訪れたり、
町中を散策しての4日間で、こちらは町の東端にあるサンタ・キアーラ教会。

西端にあるサン・フランチェスコ聖堂と共に、町を抱きはさむかの様に位置します。

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今回のお祭りで何度も聞いた中世の歌。 買って戻ったCDに歌詞があったので、
イタリア語の先生に教えて貰いつつ訳しました。 
このお祭りにとても相応しいので、どうぞ。

Echo la primavera        
che ‘l cor fa rallegrare,
tenmp’ e` d’annamorare
e star con lieta cera.
No’ vegiam l’aria e ‘l tempo
che pur chiam’ allegreza.
In questo vago tempo
ogni cosa a` vagheza.
L’erbe con gran frescheza
e fior’ coprono i prati,
e gli albori adornati
sono in simil manera.

ほら、春だよ。
心を浮き浮きさせ、恋をする時、
幸せな気持を味わう、春だよ。
空気も、季節も、浮き浮きさせる。
この軽やかな時、憂いごともなく、
すべての事が、軽やかで、落ち着いて。
草は新鮮で、花は野原を覆い、
飾られた木々も、同じ様子だよ。
       
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実際の響きを聞いて頂きたく、Youtube からどうぞ。



さて、お祭り3日目はやはり下町地区から始まり、まずはこうして布が運び込まれ、
敷き詰められます。 後に見える大道具にも、ご注目を!
       
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アッシジの町のかっての繁栄振り。 たくさんの異邦人も行き来して。
舞台上にも見物人がいて、左の椅子に座った女性が筋運びを語ります。

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教皇様も! 如何にもイタリアのお手の物の感じですが、ひょっとして、
今の教皇様より・・、ムニャムニャ。

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明るい敷物が持ち去られ、一転して黒い衣装の女性達、
暗黒の世界を呼び込むような・・。

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騎乗の暗黒の騎士4人が通り過ぎて行きます。 本物の、お馬ちゃん達!

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この辺り、語りが耳に残っていません! この女性たちの冠に気を取られて。
光を通す形が大変興味深く。

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いつの間にか、布の敷物が黒に! 女性たちは、交互に布を上下に。

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語りの女性が叫びます。 「飢饉、そして、戦争!」

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戦車が登場!



広場の反対側からも戦車が登場。 兵士達が吐き出され、

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戦闘!

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死んだ兵士の上を水色の布が覆い、運び去ります。

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そして、ペストの襲来! 中世の禍々しさ。
シエナのパリオにも登場する、見事な白い牛も死の車を運び・・。

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お清め、そして、ペスト終焉の感謝を込めて。

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舞台上の語りの女性の熱演と聴衆役。

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後の5人の少女は、下町地区の春の乙女たち。




パッチワークの緑の布が運び込まれ、巡り来る春の訪れ。

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時代衣装の町の人びとが登場し、それぞれカップル毎に、後にしつらえられた
椅子に座っていきます。 このお2人はそれぞれ別のお相手とでしたが、
こうして見ると、美男美女のカップルでしょう?

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急ごしらえとは言え、下町地区のシンボルの塔が付き、芸の細かさを見せます!



そしていよいよクライマックス。 こんな輪が運び込まれ、吊るされました。

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こんな風に! これは本当に見事でしたよ!!
山からの強い風に吹かれ、はためき翻り、その下で女性たちの踊りが始まります。

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布のかもしだす雰囲気というのは、まったく見事ですね。
場所をひとつに纏め、大きな樹の下の様にもイメージさせます。

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中央舞台にも大きな太陽が。 細い吹流しのような、小旗を持った町の人々が
たくさん走りこんで来て踊りが終り、皆、いっせいに大拍手!

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やった! やったぁ! と大はしゃぎの踊りの女性たち。 この熱気!

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さて一斉に下町地区の舞台構成、大道具等が、片付けられて行きますが、
この高い梯子に乗り、のぼり旗を降ろしているのは、女性!

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一方、上町地区の大道具も据えられて行き、アッと言う間に井戸が!

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公演時間は其々40分から45分位で、こういった間の準備待ちなどに30分位。
ですから、午後の公演は大体2時間から2時間半、といった所。



舞台上で始まりを待つ、上町地区の演奏家たち。

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手前一番右の女性、その後の演奏家達は、アンサンブル・ミクロロゴス、という
グループで、買って戻ったCDの解説には日本でも公演した事、
映画「地中海」の音楽は彼らの作品である事、などが。



まずは人々の登場ですが、ここには本物の鷹や、鳩が。

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物売りの馬車がやって来ますが、どうも、妖しい薬、愛の妙薬、といったものを
調合している様で・・。 後には、たくさんの薬剤師らしき男たちが続いています。

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そしてこの金持ちがどうやら娘をいい男と結婚させたいらしい。

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金持ち男の帽子が、笑いを誘います。 大きな建物、家、塔がいっぱいついて!
帽子に巻いた証書を挟んだ公証人たちが、後をつけまわします。



たくさんの候補者達が、粉をまいて追い払われ・・、ははは。
そこに、こんな村からの山車がやって来ます。
     
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先頭を行くシニョーレの靴を。 中世の戯画に出てくるように、くるんと巻いて!
車を曳く8人の男たちの、なんとも楽しい笑顔!!

山車を波打たせながら練り歩き、その度に、山車の上の梯子にいる若者は、
ブルンブルンと振り回されながら、手に持つ棒で、後に続く百姓達を指揮。



後に続く百姓達、そして子供たちも、如何にもコミック風に練り歩き・・

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次々登場の女性達は花や緑を運び込み、百姓達は土地を耕し、生垣を増やし、

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登場する町の人々も次々と花の鉢を運び込み、あっという間に緑の道に一変!


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こうして持ち込まれる花々、抱えている花などすべて生花で、
そして本物の、赤ちゃん、たくさんの動物たち。 こんな細部にちょっと感激。



娘は、山車の若者に恋をしたのです。 探して探して、待って待って・・。

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良い季節ばかりではありません。 害虫鳥類による農作物の被害も。

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そして漸くに訪れる、再びの春。

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先頭を行くお百姓役の、若者達の足どりをご覧下さい。
彼ら自身、大いに楽しんでいるのが良く分りますね。



長~い緑の布。 舞台にも花の布がさがり、建物の壁にも緑を現す布がたくさん、
大きな樹、飾り付けられた樹の大きな旗も。

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中世のケルト民族の風習に、春のお祭りには、木を植えて飾り付け、
その下で歌って踊る風習があったそうで、
4月30日から5月1日の夜にかけ、若者のグループが森に行き木を持ち帰り、
村の中心の広場に植えて花やリボンで飾りつけ、一方木の枝は、愛する少女の
家の扉の前や窓の下に、愛の告白のしるしに置かれたのだそう。

5月の樹は、命の樹。



おお、やっと愛する人が、再び、ゆさゆさと揺られながら!

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ほら、春だよ。 心を浮き浮きさせ、恋をする時、
幸せな気持を味わう、春だよ。



再会の2人。 そして熱き抱擁。(写真略)
彼は、山車の上で揺すられていた青年でした。

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バックに見える人々の、羨ましげな表情を!
この後彼女がブランコに乗り彼に揺られる場面になると、子供達の顔が
一層羨ましそうに!! あはは。



そして、女性たちの踊りが始まります。

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上の写真で女性達が手に持っていた白い巻き物。 こんな風に花咲き。

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あちこちに花が咲き、その間を縫って、緑の布を持った人々が練り歩きます。
       
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音楽のクライマックスの後、踊りが終わり、一斉に叫ぶ人々!
達成感がはじけます!!

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暫くするとこうして、舞台を囲むように出演者達がしゃがみ込みました。
こちらは上町地区の人々で、反対側には下町の人々が同じスタイルで。

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道の上のほうに見える赤や黄色の散らかりは、上町の人々が撒いた花びら。



これは、山車に乗った下町地区の応援団長というか、なんというか、
で上町地区の悪口の言い放題。
座り込んだ下町地区の人々が大喝采しているのが、分りますか?

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と突然、桟敷席から立ち上がったこの黄色の男性が大文句を。下町に抗議
するのかと思ったら、なんと逆に下町地区の応援団で、結局舞台に上がって、
もっと、悪口を!  見上げて喜ぶ下町地区の人々。

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勿論、上町地区も黙って引き下がる筈がなく、決然とした足どりで男性が舞台に。

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なんと、上町地区は歌で反撃です。 語呂合わせ、言い回し、そんなのが
ふんだんに入っているようで、到底私にはついて行けませんが、
下町地区の悪口である事は、明確! 左の女性の身振りと、顔つきを。

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大変にリズミカルな歌で、上町地区は大喜び、大喝采。
相対する下町地区の人々も、音楽に合わせて踊り出すほど!

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夜の部の前の腹ごしらえを目指し、まだ大騒ぎの人々を横目に私はひとまず退散。
いよいよ、お祭りの最終、夜の部です。 次回のアップを、お楽しみに!


***

我が町コネリアーノで、13,14日の夜、「ダーマ・カステッラーナ」という、
中世の故事にのっとった公演が催されます。
まだ実際に見た事がありませんので、こちらも切符を手に入れ楽しんで来ます。

お祭りづいた、shinkai! 同じアホなら、見なけりゃ、損、損。
行ってきま~す。 こちらも、お楽しみに!
       
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・ n.2 アッシジ ・ 春のお祭り カレンディマッジョ 2008

アッシジのカレンディマッジョのお祭り、2日目の様子をご案内致しますね。
先回ご覧頂いた太鼓部隊などの写真はなるべく省略し、重ならない様に。
 
まずは始まり。 この日舞台には既に下町の演奏家たちが勢ぞろいを。

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下町地区から始まりますが、最初、こうして白い布が次々と運び込まれ、

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布が広場に敷き詰められ、時代衣装の下町地区の人びとが登場。

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春の乙女たちが次々と登場、それを茶の衣装の女性達が取り囲み・・、

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舞台から、その筋書きなどが説明されるのですが、なにせ、見るのと撮るのとで
耳からこぼれ落ちます!

場面は、多分、害虫とか悪天候などの被害を現しているのだろうと・・。



そこに、太陽の登場! でも、これは少し笑えましたよ。5-030_GF.jpg



太陽の通り過ぎた後、順々に白い布が裏返され、花が現れます。

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そして女性達が、華やかに踊りながら、登場。

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若者達が捧げ持つ棒の下を潜りぬけ、進んで来ます。

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若者達が持つ棒はそれぞれ2本。 それが打ち鳴らされリズムを取り、
乙女達は、棒の横で、時に飛び越えながら踊ります。

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踊り終わり、やって来た時の様に、まるで、一陣の春の風のように、
棒の下をくぐり去って行きます。

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この下町地区の踊りは、大変素晴らしかった。



さて、上町地区の始まりで、まずは演奏家達の登場。
桟敷席からの応援に応えながら、賑やかに。

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上町地区の太鼓部隊。 人数が少し少なめで、隊長も少しお年のシニョーレ。
そのせいか、下町の元気一杯のリズムに少し、負けるかな?

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大きなのぼり旗には、麦の穂を抱えた乙女の姿。 続いて町の人々の登場。

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麦の穂にちなみ、粉引き、パン作りなど、それぞれの仕事を現す扮装で登場。

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果物籠を抱えた女性の旗の写真省略ですが、収穫を現すのでしょう、
果物以外にも、野鳥の獲物とか、猟犬たちも登場。

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この旗には、糸つむぎをする娘の姿が。 続いて、紺色の大きな布が。

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布の大きさ、お分かりでしょうか? 良いお天気でしたが、大変に風が強く、
大きな布、旗など風にあおられて大変重そうでした。

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紺色の布が敷き詰められた上を、糸つむぎ、織の仕事の様子を現す人びとが
通りすぎ、そして、春の乙女の白い旗が登場。

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白い旗が通った後から次々と裏返され、渋い緑色に花咲く樹の図が現れます。
下町の白い布の花、そしてこの渋い緑の樹。 現れ方、布の使い方に、感嘆!



緑の布が持ち去られると、上の道から女性達がジグザグに、軽やかに広場に。

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この典雅な色のハーモニー! なんとも素敵です。

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先に登場の少女達も舞台の前でタンバリンを打ちながら、女性達を迎えます。

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踊りが始まり、輪が大きくなり小さくなり、向きを変えまた戻り・・

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緩やかな中世風の衣装が、踊りにつれ軽やかに動きます。
風に舞い翻り、揺れてなんとも優雅!

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この踊りの女性たちの衣装はとりわけゆったりとし、袖も広がる様にデザイン
されている様子で、見とれました。
      


広場の両脇では、上町の人々が手をつなぎ輪を作り、踊ります。

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中央舞台の演奏家達以外に、他の演奏家も加わり、一層の盛り上がりに。

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大変な盛り上がりと熱気の内に踊りが終り、素晴らしかった!
登場の人びともお互いに大拍手。

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盛り上がりの熱気覚めやらず、広場中がお喋りの大会場に変身!

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「次の競技が始まるので、広場を空けてください、Sgombrate・ズゴンブラーテ!」
と、続けて放送されますが、なんのその!!      



Sgombrate・ズゴンブラーテ・広場を空けて!  

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Sgombrate・ズゴンブラーテ・広場を空けて!

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ああ、やっとご覧の通り、広場が空きました! やりゃあ、できるのね!!

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何が始まるのかと思いましたら、直接対決の1、荷車引き競争。
どちらがどの地区か、お分かりですね?

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スタート! この脚力の差!

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勝った上町地区の、人びとの興奮ぶり!

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広場の西側に陣取る下町地区の人々に、勝ったぞ! 勝ったぞ! と
詰め寄る上町地区の人びと。 この競争意識は、半端ではありませんね。       

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2つ目の直接対決は、なんといともクラシックに、綱引き競争!
回る円筒形の棒に、綱がかけられ・・

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各地区の、力持ちの大男達がそれぞれ5人づつ、同じ向きで綱を引きます。
理論は分りますが、始めて見た目には少し、イヤ、かなり不思議な印象!

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暫くの間、双方ともに動かず、互角かと見えましたが、勝負は、一瞬に!
赤、下町地区が、ずるずるっと引きずられ・・。
応援の、町の人々の表情をね!

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最後は弓の競技。 石弓競技も、他会場で行われた様で、結果報告が。

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弓の競技の優勝者が、春の乙女を選ぶ権利を与えられ、
上の町の乙女の一人が選ばれ、2日目のお祭りはお終いに。

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この日は、時代衣装の行進や踊りの他、綱引きや荷車引きの競争が
大変興味深かった!
       
お祭りは、まだまだ続きます、お楽しみに!

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