・ 我が町 コネリアーノ ・ 再発見 

ブログを始めてちょうど1年。
一番最初のブログに「我が町 ・ コネリアーノ」と題して、私の住む町
ヴェネト州 トゥレヴィーゾ県 コネリアーノ市をご紹介致しました。

  
未だブログの様子も調子も手探りで、写真も市の広報誌からの物が多く、
我ながら、イマイチと思っておりました。

で、ついこの12月中旬、ほんの少しですが町の中心部の写真を撮る
チャンスがありましたので、「コネリアーノ・再発見」でご案内を。
1年前の補充として併せてご覧いただけると嬉しいです。
ではどうぞ!


正面に見えるのが、19世紀半ばにヴェネツィア間との鉄道開通を
記念して作られた駅。 当時はまだこの一帯オーストリア領でした。

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写真は、駅の北5,60M程の「アルピーニの階段」上のポルティコから。
駅前のこの道は、車の実技レッスンで何度も走らされた通りです。



駅前周辺の道は、現代の息ぶきが流れていますが、
アルピーニの階段を上り、建物の下をくぐる形のこのポルティコから
雰囲気が一度に、中世からルネッサンスへと、遡ります。

この井戸の側面に刻み込まれた数字は、1467. 
15世紀がここに存在します。

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ポルティコの前にチーマ広場が広がり、手前に東西に「9月20日通り」が。
チーマ広場の左奥にこの「カーザ・ズバッラ・Casa Sbarra・ズバッラの家」 
15世紀後半、の角の張り出したテラスが見えます。

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こちらは逆に、カーザ・ズバッラの家の手前からのチーマ広場の眺め。
真ん中の、建物がすこしへっこんだ位置の下がポルティコで、
上の井戸がある場所。

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チーマ広場の東側を占める市役所の建物。
日常的な事務窓口は、駅から南に行った建物内にあります。

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この建物の2階に大小2つの結婚式場があり、私はここの小さい方の
式場で結婚しましたが、 コネリアーノについて読んでいて、
かの大指揮者アルトゥーロ・トスカニーニ が、コネリアーノでこの式場と、
教会とで結婚式を挙げた事を知り、俄然、近しい気持ちに!



何度も「チーマ広場」と出てきますが、これはわが町コネリアーノ出身の
15世紀の画家「チーマ・ダ・コネリアーノ」にちなんだ名前で、
後ほどご覧頂きますがこの広場のすぐ近くに彼の生家があります。

広場の正面、北側にはネオクラッシックの建物、現在アッカデミア映画館
となっている劇場があり、追記:現在は講演会場に
外側両脇にスフィンクス式の像があり、ウィーンのベル・ヴェデーレ庭園のと、
同様です。 オーストリア領地下にあった影響でしょうね。

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ちょうど学校が済んだ子供達が出てきて遊び始めました。
この広場では毎年6月の末に、人間がコマの「ダーマ」の競技
(チェスよりも簡単)が行われます。



上に遠景をご覧頂いたズバッラの家。かっては全面がフレスコ画で
覆われていた様で、その名残が今も見て取れ、かっての裕福さが偲べます。
角にある2つの窓と張り出したバルコニーはヴェネツィア様式との事。

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これは家の側面、南側で、こちらにも全面フレスコ画の名残があります。
延びる2本の帯のような形は暖炉の煙突で、三角部が面白いですね。

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カーザ・ズバッラの手前から西への細い通りが、ジャンバッティスタ・チーマ通り。
先回のブログでご紹介した「聖母子と聖人たち」の15世紀の画家の
生家の前に続きます。



この壁のフレスコ画の家は、通りを入って直の場所にあり、近辺一帯、
つい最近修復されたばかり。

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ここが、ジャンバッティスタ・チーマ・Gianbattista Cimaの生家。
15世紀の職人が建てた家としても興味深い物との事で、
中は博物館になっており(まだ見ておりません)、彼の作品の模写や、
この近辺の考古学発掘品も収められているそうです。

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町の祭日のチャンスには見学できるはずなので、なかの様子も
またご案内できると思います。

彼、チーマはヴェネツィアに出てジョヴァンニ・ベッリーニに師事、
長くヴェネツィアに留まり作品を残しました。
人物の顔も師匠譲りの優しい顔で、作品の中に何度もコネリアーノの
丘の上の城が描かれているそう。

一度絵画技法書にも彼の名を見出しましたが、チーマ・ダ・コネグリアーノ、
Coneglianoのgliは、リと発音ですが、グリと書いてあり、いやらしく(!)
同郷人として、腹を立てましたっけ!



チーマの家から西に続く家々。 表面は修復され新しいですが、
この入口の感じがなんともレトロで、暖かく。

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通りの西端に小さな広場があり、古い水飲み場も残り、
大変良い雰囲気で、ここもすでに修復済みとなりました。



これは、カーザ・ズバッラの家の前のポルティコの軒下で、古く幅も狭く、
素朴なゴシックのアーチで、木の梁が続いているのが見えますか?

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こちらは、下の建物のポルティコ。
コネリアーノの町の中心は丘に沿って広がるので、何処もかしこも
少しずつ傾斜しています。

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チーマ広場から少しお城のほうに登り西に入ると、元フランチェスコ派の
大きな修道院の建物があり、近年大改装され、国立のワイン学校本部に。

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ワイン醸造技術者育成や葡萄栽培の技術の学校で、中学から始まります。
この手の技術者養成の学校はコネリアーノには古く、19世紀の半ば過ぎに
既にあった、という歴史を持ちます。



コネリアーノが歴史に登場するのは10世紀で、ベッルーノの司教領として
ここに砦と市壁を築いた、という記録で、この市壁はその後の封建領主に
よって補強され、現在も、お城に続くのぼり道にこうして残ります。
以前はもっと道も荒れていましたが、近年こちらも修復され整備済。

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上の市壁よりも少し下の位置からで、見えている鐘楼はドゥオモの物。
はるかに、ヴェネト平野の地平線が広がります。

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チーマ広場の前を東西に走る、ヴィア・ヴェンティ・セッテンブレ・9月20通り、
この一帯がかってのコネリアーノの一番の中心地だった様で、
「コントラーダ・グランデ・大きな地区」と呼ばれ、通りの両脇には中世から
ルネッサンスにかけての建物が並び、フレスコ画で飾られた壁が目立ちます。

が、その中で私のお気に入りの建物、15世紀の古めかしくも雅な、
陶板で飾られた「カーザ・ロンジェーガ・Casa Longega」のポルティコ。

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こちらが正面、壁の古い陶板、かっての窓のアーチなど上手く残され、
修復されていますが、実際に見た目の美しさが上手く撮れず残念。

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ポルティコのアーチ部分。 この陶板飾りの美しさ!手の込み具わい!
それに比して、この埴輪像にも似た人物像の稚拙さ!!

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既に15世紀。フィレンツェ辺りでは既にルネッサンスの花盛りの時期が、
ここ、コネリアーノでは・・、愛おしい!



通りに並ぶ殆どの家の壁には、フレスコ画の名残が見えます。
かっては、どんなに華やかな通りだったでしょうか?!
この壁画は「アダムとイヴ」ですね。

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通りは石畳舗装。 サイコロ角の石を上手く弧を描くように並べています。
この通りは余り交通量がないので、特別に磨り減ってはいませんが、
同じ様なトレヴィーゾの街の石畳は、見事にすり減り光っていますし、
時には轍のあとも残り、まさに歴史が刻み込まれる石畳。

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通りの北側は丘の山側になり、建物郡が少し高い位置に並び、
道の中央からは脇は少し坂になり、丸石舗装です。

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そして建物の下をポルティコが続きお店も続きますが、やはりどっしりとした
威圧感で、慣れないうちはお店にも入りにくい気がしたものでした。
でも、この町にも既に16年になりました! 

追記:はぁ、そして現在27年目に。 2018.9.19


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・ チーマ・ダ・コネリアーノ ・ 聖母子と聖人たち

クリスマスも近く、我がコネリアーノ生まれの15世紀の画家、
チーマ・ダ・コネリアーノの「聖母子と聖人たち」 をご紹介いたします。

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作品はコネリアーノのドゥオモの主祭壇にありますが、
自分が撮ったのは手振れがひどく、残念ながら今回はガイドブックから。
       
本作品の色は明るく、奥上に見えるアーチの切れ込みからの
空の色も素晴らしく、何にもまして人物像が柔らかです。
       
次回に美しく撮れましたら、またご覧頂きますね。

なにはともあれ、皆さま、
ブオン・ナターレ・ア・テゥッティ!!


 ***


・・ ブログご訪問、有難うございます ・・
お休みを頂き、ご心配をお掛けいたしました。
夫が緊急入院をしたのですが、何とか少し落ち着きましたので、
ほんの少しのブログの更新と、ご挨拶をさせていただきます。
       
年末、お正月と続く事でもあり、少しゆるゆると、
そしてまた新たに、始めさせて頂くつもリでおります。
どうぞ、よろしくお願い致します。
お忙しい折柄、どうぞ皆様もお体にお気をつけられて、
良いお年をお迎えくださいませ。
今年一年、本当に有難うございました!!    
    
                             
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・ いつも一緒 ・ 仲良し猫ちゃん特集

いよいよ今年もあとわずか、クリスマスも、寒さも迫りますが、
「心暖かく!」と、「オールスター競演 ・ 仲良し特集」です。 
猫ちゃん同士だけでなくいろいろな仲良しが登場です。   

・ シンちゃん と ポチ君 
もうこのブログではすっかりお馴染みの、長野のシンちゃんが犬のポチ君と登場。  
家主のナオちゃんが張り切って、たくさん送って下さった仲良しの2人の写真から、
選り抜きをご覧頂きますが、どうやらこれらは本邦初公開!

・ 太陽に向かって吠えろ!

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いかにも、のびのびと仲良く暮らしている様子が窺えて、こちらもニッコリ。
2人が同じ方向を見ているのが、素敵です。
シンちゃん、歯が白いね!



・ 庭で

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ポチ君は既に12歳、シンちゃんは2歳半とか。 老年の穏やかなポチと、
若さみなぎるシンちゃんのなんともいい感じの、ゆったりスタイルで、
シンちゃんが、手足をちゃんとポチ君につけているのが微笑ましい。



・ 散歩道

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こんな天気の良い休日は、バイクに乗って魚釣りに行きたいところであるが、
たまにはポチ、シンのご機嫌をとらないとな~、ポチ、シンがグレても困るので、
本日は家にいて2人とのスキンシップを図ることと相成った。

相変わらずポチは、庭のあちこちを自由気まま好き勝手にとびまわり、
シンはオイラの行く先々を後になり先になりしていつまでもついてくる。

ポチ、シンとの交流はバッチリであったが、あれを持って来い、これをやれ、
とうるさいオイラが余程うっとうしかったのか、今度はカミさんのご機嫌が・。
グレなければ良いが・・。

大丈夫! 先日ナオちゃんがお風邪で臥せった時は、奥様の手厚い看病に、
さずがのナオちゃんも感涙にくれたようです!!

ナオちゃんのブログはこちら
ごしょらくさん   https://blog.goo.ne.jp/gosyoraku2005



・ ガボ・ハク・ケン・フィニ 
では、shinkaiの猫達を、ご覧下さい。
相手が変わっても何時も、長男 兼 母親 兼 夫であるガボが写っています。
  
お母はんが次々と拾ってくる猫達の母親代わりで、出ないお乳も吸わせ、
毛づくろいもし、しっかり育て上げました。
その間、shinkaiは何をしていたかって?
お絵かきと、イタリアに惚れ込んで、遊んでましたぁ~! ははは。

・ 籠の中の、ガボとフィニ

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同じ様に籠の縁に顎を乗せて、寛ぐ2人。
で、こんなに小さかったフィニが、あっという間にガボの体重の2,5倍にね!



・ ガボとケン

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ガボの穏やかな寝顔が大好きな写真です。
猫さん達の、低いスースーという寝息を聞くのも好き。
時に、フィニが豪快な鼾をかきましたが・・!



・ ガボとハク

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ハクがガボの腕枕で寝ている所。
彼らの寝姿には、よくも腕がしびれないものよ、とか、窒息しないのだろうか、
とか、感心する事ばかり。

如何に人間様より、カラダの作りが上等か!



・ ビルバ 
トスカーナのjamarteさんのお家に、入りびたりのビルバ。
養女志願のみならず、他にも大きな狙いがある様子。

・ 猫と彫刻



こっそりとスタジオに忍び込む猫いっぴき。 彫刻のまわりをうろつく。
この顔が少し人間らしくなったので、ややうさんくさく思っているようで、
こやつは何者ぞ、と匂いをかいで、眺めている様子である。



・ ビルバのお気に入りの一作

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毎日のようにそばに寄って来ては、有り難く拝む。 そして舐める。
彫刻と猫。 短編小説が書けそうだ。
    
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jamarteさんのブログは、こちら
トスカーナ「進行中」In Corso d'Opera  http://jamarte.exblog.jp/



・ にゃ~こ 
ママのゆんぴょさんが、粘土で子猫ちゃんを作ってくれました。
白黒のチビちゃんですが、大変素敵な目をしていて、
にゃ~こは、一目見た時から気に入った様子。

・ お初に

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皆さんに、新しいお友達をご紹介します。
私と同じ様に青い眼をしているチビちゃんです。
とでも言いたげな、にゃ~この表情。



・ においチェック、そしてスリスリ

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最初は、何処からきたこの子? という感じのにおいチェック。   
そしてスリスリもしてみて・・



・ 満足のにゃはは!

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冷静に始まったにゃ~この新人テストでしたが、遂にこの顔!  
破顔一笑、にゃはは! お友達が出来ちゃった!! 

ゆんぴょさんのブログはこちら
日々の足あと  https://kanakana40.at.webry.info/



・ トラ君 
アメリカ北東部に住む、トラ君。 最近のお気に入りの場所は・・?

・ スキャナーと仲良し

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トラは最近このスキャナーの上がお気に入り。
そこから、私の手がマウスを動かすのを見てます。
が、隙あらば、引っ掻くのが困り者です。       

Viさんのブログはこちら
from アメリカ  https://violetsun.exblog.jp/


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・ ソアーヴェ ・ Soave ・ 中世の城と、白ワインの町 

今日のご案内は、山上の中世の城と白ワインで有名な、ソアーヴェです。 
ヴェネツィアから国鉄で約1時間、ヴェローナからは東に20キロに位置し、   
サン・ボニファーチョの駅、またはヴェローナの駅前からバスが連絡。
  
写真は9月の半ば過ぎ、来週から葡萄祭りが始まるという時期です。

町の南の門ヴェローナ門で、ほぼ600年に渡りこの町を護ってきた城壁。

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城壁内は狭い旧市街で、門の前の広場のこちら側、そして西側に
現在の町が広がっています。
右奥、山上に見えるのが、スカリージェリのお城。



地図をどうぞ。
ソアーヴェの町、中央に丸がついていて、その南にSan Bonifacio 
というのが見えますか。

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ここが国鉄駅で、ここからバスの連絡があり、ヴェローナからもバス便が。



最初のヴェローナ門から入り、北に続く中心のヴィア・ローマ・ローマ通り。

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ご覧の通り上り坂ですが、この両側に町の主たる建物、ドゥオモ、お店、
などが並んでいて、一番奥に見えるのが、アンテンナ広場に面する
パラッツォ・ジュスティツィア・裁判所、14世紀。

     

上の絵葉書の一番右奥に、少しはみだしている建物の正面側、
パラッツォ・コンティ・カヴァッリの窓。

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中世には次々と領主が変わり、歴史の変遷を経た町ですが、
15世紀にヴェネツィア共和国の元に入って後は、他のヴェネトの町と同様、
3世紀間の平和を享受。
この建物は、ヴェネト・ゴシック様式の15世紀の物。



同じ建物の横の窓。 なかなか凝った窓でしょ?!
窓の形はヴェネツィアでもよく見かける、オリエントの香りのする窓ですが、

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中のガラスの木枠や、窓上部のステンドグラスをご覧下さい。
ね、なかなか素敵ではありませんか?!



カンティーナ、ワイン倉を持つ店、とでも言いましょうか、これはローマ通りに
あった店、コッフェレ・Coffele です。

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いかにも美味しいワインが、飲めそう、揃っていそうな雰囲気。
とにかく、「ソアーヴェの白ワイン」は有名なのです。



何のお店だったか覚えていませんが、店先にあり、多分スーヴェニールの
お店と思いますが、が突然パッと目の前に現れると、いささかぎょっと・・!

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アンテンナ広場を右に折れるとかなりな急坂になり、お城への近道で、  
これは途中で見かけた、並んだドア。

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ほぼ同じ様な造りで、右側が少し上等な趣。 右が家の主人一家用で、
左が召使用か、物置か、とshinkaiの想像は膨らみます。
はげかけた壁の色もいい色でしょう?



サンタ・マリア・デイ・ドメニカーニ教会。 オリジナルは15世紀のロマネスクで、
その後ロンバルド様式に変えられたとの事。

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内部には、貴重なフレスコ画や床細工がある様ですが、見ておりません。



上の教会の斜め前にあった面白い感じの建物。 何か良く分りませんが、
軒の飾りといい、壁の縞といい、ちょっと由緒ありげな感じがします。
門脇の小さな建物で、奥に大きな家が見えました。

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葡萄畑に囲まれた、山上のお城の城壁の様子が良く見えます。

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本来は一番左に見える塔のある門が主要な門ですが、今は閉められ、
その下に見える茶色の屋根の建物の脇を通り、切符売り場で、
現在の城の持主、または管理人の家のような感じでしたが、
三角に見える最初の庭に入り、門をくぐり、右に広がる広い庭に出ます。    
そして階段を上がり、本丸部分の庭に出て、領主の建物に入ります。

本丸の庭に見える、茶色の塔にご注目を!
かってここは監獄に使われていたようで、修復の際にこの下部から、
2mの高さに及ぶ人骨が出たそう!!

塔の下に横穴が開いていて、何の気なしに入ったのですが、
あっ!と閃くものがあり、急いで飛び出しました。 ぎゃおえ~!!



これは跳ね橋のついた北の主要な門で、上部に見えるのは
サン・ジョルジョの竜退治の浮き彫り。

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この城は完全に軍事の守備の為の、典型的な中世の城で、  
最初に出来たのは1000年頃といいます。
ヴェローナのスカリージェリ家が、13~14世紀にかけて領有、
その後15世紀初頭にヴェネツィア共和国の物に。



城の一番奥、領主の館部。上空からの写真でも分かりますが、
周囲を囲む城壁に沿ってちょっとカーヴした形になっていて、2階部分は
所謂領主の居住空間であったのが分かる優雅さです。
ゆったりとした階段も、素晴らしいですね。

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城館の内部の様子を。
左上・・護衛兵たちの部屋  右上・・大きな暖炉のある大広間
右下・・食堂  左下・・寝室 壁のフレスコ画は、1200年代の物

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修復され、その当時の家具が備えられています。



城への道から、町の眺めを。 中央に見える大きな教会がドゥオーモで、 
その右下あたりに開けて見えるのが、アンテンナ広場。

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上部に市壁が見えますが、あそこまでが旧の町で、外側が新しい町。



城に行くには、町中からの急な坂を登るか、一旦町の北の門を出てぐるっと
葡萄畑の中の道を遠回りして行くかの2通りで、後者は広く、車が通れます。
が、ぐるっと回るほどの根性はなく、葡萄畑を横切りました!

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その時に見えた、ボルゴ・村とイタリア語では呼ぶ門の外の集落。陽射しが強く
暗く写りましたが、大きなお屋敷があり、どうやらプールも。



有名なソアーヴェの白ワインになる葡萄。 行ったのが9月下旬近く。
週末から葡萄祭りが始まるという時で、その準備が始まっていました。

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城壁の中を南北に通るエマヌエル通りから城を。
こちらの通りは平野にあるので、この高みにお城が見えます。
城主と、庶民の違いがお分かりでしょうか?!  はは。

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ソアーヴェのガイドブックに、この可愛い宣伝がありました。
「お願いですから、白ワインは魚料理に合わせてください。
  野生の獲物の料理には、合わせないで」
「ワインを選ぶ時には、運を当てにしないで」

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ソアーヴェの夜  (ガイドブックより)

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たくさんのお祭りが、その時期、時期に行われるようです。
中世の白ワインのお祭り、 葡萄祭り、 夏の夜祭、ecc ecc
この満月の下、下の広場では何が行われているのでしょうか?
お出かけになりますか?


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・ 旧き 良き ヴェネツィア ・ 古い絵葉書に見る

今日は、ちょっと変わったヴェネツィアにご案内、そう、白黒写真に残る
旧き良きヴェネツィアです。
色鮮やかなカラー写真に飽き足らず、白黒、セピア色の写真がお好きな方も
多い様ですが、単に白黒写真の絵葉書ではなく、いかにも時代を反映している
かってのヴェネツィアへ、ご案内いたします。

まずサン・マルコ広場。  如何? 今と一つも変わっていませんね。

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後ろの建物の壁が、すすけて少し黒っぽく見えるかな?程度の違いだけで、
人の数も少なく、鳩がやけに多く感じます。
が、何よりも、人々の服装の違いから来る全体の雰囲気!
絵葉書の裏に年代が記されてなく、それが残念。



御存じ、リアルト橋。 右側の橋の中央の道真ん中に屋台の列が見え、
そのほかの閑散とした様子!

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建物の壁のポスターが、何のポスターかと拡大しましたが、確定出来ず、  
なにやら白い衣装の女性と、上半身裸の男性が!

が、拡大して分った事は、この絵葉書はカーニヴァル時期の物で、
殆どの人が、仮面をつけているのが分りました! 今のカーニヴァルと違い、
まだ地元の人々がチョッピリ仮面をつけ、楽しんでいるのでした。



ヴェネツィアに帆船が! それもかなり大きな帆船です!  
これは実際に仕事中の帆船ですね?!  凄い!

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左側に見えるのはジュウデッカ島ですから、ここはアッカデミアの東南辺りですね。
この辺りを北に入っていくと、ゴンドラ製作所が今もあります。



アッカデミア美術館の建物自体は今と変わっていませんが、大きな違いが一つ、
屋根の上の像で、今はありません。かなり大きく、手前はライオンの様にも。

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今はこの前の広場に、スーヴェニールの屋台があり、アッカデミア橋も違います。
見えるこの橋はどうやら鉄製の様ですが、今は木製の少し弧を描く橋に。



カンポ・サンタ・マルゲリータは、アッカデミアから、サン・バルナバ、映画「旅情」の
骨董店のある、を経て、ローマ広場に至る道順にある広場。

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ご存知の様に、ヴェネツィアではピアッツァ・広場と名乗るのは、サン・マルコ
前の大小の広場のみで、他の広場は全て、カンポ・畑、広っぱ と呼びます。

このサンタ・マルゲリータの正面に見える半分に切られた鐘楼、横の建物の並び、
は全て今もそのまま! 歩いている人々の数と、衣服が違うのみ。
なんとなし人々の背が低いように、感じられませんか?



左の建物群の奥に、アルセナーレの入り口辺りが見え、
絵葉書に見える右側の野菜果物店、まったく同じ場所に今も八百屋さんが!

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女性の長いスカート! 年代が分らないのが、本当に残念。



これは上でご覧頂いた、大きな帆船が停泊していたよりも西ですね。
やはり大きな帆船で、奥に煙を吐いている黒い汽船も見えます。
手前を行く、ステッキの粋な紳士はカンカン帽。 道の右辺りに、
確かフランス大使館があったと。

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サン・マルコ広場に何か大きな展示館が出来ている様子。
何の展示館か分りませんが、左中程を行く女性の長いコートの感じから見て、
カーニヴァルの期間ではないかと言う気がします。 仮面をつけている感じも。

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それにしても、この人の少なさ! 隔世の感あり、ですね。



ヴェネツィア名物、アックワ・アルタ・高潮!

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先月11月4日は、フィレンツェの大洪水から40年、でニュースがありましたが、
あの当時、ヴェネツィアも大変な高潮の被害を受けたようです。
ただフィレンツェの被害が歴史的に大きかったのと、ヴェネツィアの高潮は
「いつもの高潮」とみなされ、大したニュースにもならなかったとか。
この写真で見る限り、海と陸の境がなくなっていますね。



こちらはリド島です。 左端に馬車馬が見え、それになんといってもこの母子の姿、
「ヴェニスに死す」の親子を思い出させます。
ボクが少し小さいですが、この服装! 「タッジュウ」と「マンマ」ですね。

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・ ボローニャ ・ Bologna ・ 落穂ひろい

過日はグロリオーザさんの素晴らしい写真によるご紹介で、
「ボローニャ・美食と意外性の街」としてお届けいたしましたが、
今日は私の写真で、彼がご紹介しなかった場所を「ボローニャ・落穂ひろい」で。  
ではどうぞ!

ボローニャの街の中心にある、ピアッツァ・マッジョーレの「ネプチューンの噴水」。 

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グロリオーザさんは、ネプチューンよりも、その下にある「おっぱいから噴水・・」
に目が釘付けになったようなので、私は全体像をご覧に入れますね。
女性像は、下の角に2体見えています。



広場の奥に見える大きな未完製の教会がサン・ペトローニオ聖堂、
ボローニャのドゥオモ。

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写真手前左にちょっと見える老夫婦にお目を。
腕を組み、二人でゆっくりと歩んでいる、良い眺めではありませんか?!



やはりマッジョーレ広場に面している、ポデスタ宮が後ろに見えますが、
こちらの写真も、小さく前面に見える人物像にご注目を。

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少し見え難いですが、この彼女と愛犬がスタスタと歩いて来たと思ったら、誠に自然に、
さっとこのワン君を抱き上げて、お水を飲ませたのですね。
2人の毎日の散歩の道順、手順の様に自然なしぐさで、チョット見とれました。



パラッツォ・デル・ポデスタの中庭にある井戸。 この建物のオリジナルは13世紀で、
15世紀に再建されたようです。 
後ろに見える煉瓦の壁はいかにも古そうで、井戸にも趣を感じます。

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壁の煉瓦の重なり。 この重厚さ、時を経た趣の滲み。
そして一列入る、この米型の飾り模様。 

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ドゥオモの南側に、ヨーロッパ最古の大学であった、旧ボローニャ大学の建物があり、
中に人体解剖の教室もありますが、この写真は、建物の壁にかけられた紋章。

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多分、この大学で学んだ各地からの学生の家柄を示しているのでしょう。   
歴史の旧さを示す、物凄い数の紋章。



やはり壁の紋章ですが、真ん中の物は良くご存知のメディチ家の紋章です。  
丸薬を現す、という6つの球の紋章を見ると、一挙に時代をさかのぼる気が。

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かってのボローニャの街には100本程の塔があったそうですが、現在ではたったの、
と、街のサイトに、20本ばかりが残っているそうです。 
 
で、中心部にこの様に2本の塔があり、高い方のアジネッリの塔は約100Mあり、
登る事ができます。 勿論、登りました!! お金を払ってね! 
  
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では上からの街の様子を。

上の写真でもご覧の様に細い塔で、中は大変狭く、梯子のような急な木の階段で、
つかまりながら、ぎしぎしときしみ、鳴る階段を上ります。  
で、勿論登る人だけでなく、下る人もいるわけで、こんな状態の階段ですれ違うわけ!! 

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この写真は途中の踊り場とでもいうような場所から、街を覗いた所。  
その他の場所? 窓もなく、暗く、裸電球がついていた記憶があります!



塔の上は展望台式に開けていて、遥かに見渡せ、ドゥオモとマッジョーレ広場の眺め。

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こうして見ると、ボローニャの街がいかにも赤く見えますね。
フィレンツェの屋根も赤いですが、もっとオレンジっぽい、明るい赤だった様な。 

ボローニャは長らく共産党支配の市政で、今もまた左派、赤いのも仕方がないか!

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こちらは塔のすぐ横に見えた、教会の鐘楼でしょうか? 
赤い屋根瓦に、緑青をふいた銅屋根の緑。 対照が見事です。

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追記:調べましたら、どうやら元教会の様ですが、今は違う様で。2018.12.14 


    
これも塔のすぐ下の街並み。

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通りに沿って曲がる屋根。 天窓。 建物内の小さな中庭。 そこに開く窓。 
ベランダに並ぶテーブルと椅子。 三叉路の角にある、小さなロッジャ。 
見飽きませんね!



これは中心街の古い建物を修復したもので、中は大変モダンな造りに変身し、
素敵なお店がありました。

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外に見えるこの古い、太い梁をご覧下さい。 いかにも中世の雰囲気ですが、
これをこのまま残すセンスが素晴らしいと思います。 残す方が大変でしょうにね。



赤い、いささか重たいイメージのボローニャの街。 
お口直しに、最後は駅近くの公園にいた、緑に囲まれたこのライオン君を。

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目をむき、口をあけ、凄いたてがみ。 でも笑えません?!


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