・ n.2 ラヴェッロには、ワーグナーの旋律がよく似合う

引き続き、有難うございます!
世界遺産指定のアマルフィ沿岸にあるラヴェッロの町の、高台にある素晴らしい
邸宅の廃墟、ヴィッラ・ルーフォロ・Villa Rufoloのご案内を続けます。

入り口左側、そして右側にも中世の顔があり、

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下脇にはこの像。 ライオン君だと思うのですが?!

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見上げる窓。 2重、3重に縁取られたかっては豪奢な窓も・・。

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奥が少し暗く、入り口からそろ~っと、 

四角に内庭を取り囲んだ回廊になっているのですが、2本並ぶ細い円柱の上の
切り込みの形が、やはり異国の雰囲気を漂わせ・・。

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ここ回廊から覗きこむと、こんな形に下の中庭が見え、

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回廊の上部分は、こんな模様で飾られていて、やはり独特な柄。

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今回これを書く為にヴィッラの事や、名前が冠されているルーフォロ家の事について
少し調べましたら、やはり興味深い事が分かりました。

ルーフォロ家・Rufoloというのは、このラヴェッロの町の強大な富を持つ裕福な貴族で、
中近東との交易や銀行業、とりわけ穀物取引が大きかったようで、
法曹界や聖職位にも人物を送りだした家系で、ラヴェッロには既に10世紀以前から
住んでいた様子。
   
13世紀のナポリの領主、大要塞を作ったフランスのアンジュー家のカルロ1世にも
莫大な金を貸し、借金のかたに王冠を取った事もあるとか!

ルーフォロの名を持つ有名な人物はたくさんいるのですが、中でもボッカッチョ・
Boccaccioのデカメロン・Decameroneの第2話に登場する、
嘘みたいな大冒険の主人公、ランドルフォ・ルーフォロ・Landolfo Rufoloも
この家系なのだそう。

ですがさすがの莫大な富も、王の陰謀にさらされ巻きあげられ没落、
15世紀のラヴェッロの司教ペレグリーノ・ルーフォロ自身が、自分が最後の子孫
であると言明しているのだとか。

このヴィッラが造られたのは、ルーフォロ家が繁栄していた11世紀で、当時のアマルフィ
一帯の全ての建物がそうであるように、アラブ風の建築様式が取り入れられていると。

後年ルーフォロ家の没落に伴い、このヴィッラも人手に渡り、放置されたりで、
19世紀の半ばにイギリス貴族の手に渡った時は、使用不可能な状態だったそうですが、
建物1棟は修復されて残り、現在は素晴らしい庭園が公開、という経過。



回廊部分から抜けるとこの狭い内庭で、右手には蔦の絡むこの建物。
夏はさぞ美しい事でしょう!

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左手にはこの主塔。
そして音楽が聞こえて来たのです、そう、ワーグナーの「パルシファル」の旋律が。
そんなに音楽に詳しい訳でもないのですが、ああ、あれだとすぐ分かったあの旋律で、
あの時にひょっとして、一種の魔法にかかったのかも。

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音に惹かれて暗い塔の中に入り込むと、ヴィデオが映っていて、それで
夏のフェスティヴァルの様子を知ったのでした。
この廃墟の庭の先、テラス状に舞台が張り出され、そこで音楽やバレエ、
朗読の催しなどがあるのだそうで。

ワーグナーはラヴェッロに1880年に滞在し、この廃墟の庭園の美しさに
インスピレーションを受け、「パルシファル」の曲想が浮かんだと言われていますが、
確かに、この廃墟と庭園を見ると納得でき・・。

フェスティヴァルの第1回目は1953年、ワーグナーの死去70年に当たる年でもあり、
ナポリのサン・カルロ劇場のオーケストラにより演奏されたそう。

2003年からは財団が新たに作られ、世界中からの著名な音楽家芸術家による、
夏のフェスティヴァルに。



主塔の横から少し高くなった庭園に入り込むと、教会風の建物や藤棚、井戸などが
点在し、整備された花壇を巡りつつ、行きます。

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そろそろ日が傾く時刻でもあったせいか、ワーグナーの音楽の印象が余りにもぴったりで
驚いたのか、時を越え、時代を溯り、北ヨーロッパの国のどこか、
寂れた古い屋敷の庭園をさまよっている、という印象で・・。
 


実際は庭に人気が少ないだけで、きちんと手入れされた花壇が階段状の庭園に広がり、
その向こうには、遥かに海が広がるという空間なのですが、

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こんな柱の並び具合にも、なぜか廃墟をさまよう感じを強く受け、
勿論廃墟には間違いないのですが、現生から離れた感じとでもいうのかな・・。

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テラス式庭園の一番下の部分。ヴィデオで見た張り出し舞台は、この真ん中に。
       
そう、海に向かって舞台が張り出し、観客は、花壇の間を縫う小道に
椅子を置いて鑑賞、という形。

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夏の夜、咲き乱れる花の間に座り、香りを楽しみつつ、音楽を、バレエを。
ね、やはりこれは一種の魔法、でしょ?!  



庭園の右に広がる海。 靄っていて残念ですが・・。

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山側を眺めると、奥の山の頂上にもお屋敷が見え、 

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マイオーリ、ミノーリの町にも、西日が射し始め、 

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戻りつつ見た、屋敷下部の円柱の彫り込み。  

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前庭に戻って見る、入り口の塔とドゥオーモの鐘楼。

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入り口の塔の下。

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友人と約束したアマルフィでの夕食の時間に戻るには、バスだと早く帰らないと、ですが、
不思議な印象の庭園を去りがたく、時間ぎりぎりまで、そして、タクシーで戻りました。    
       
そう、たまにはじっくりと浸りたい空間もありますが、
めったにない、そんな強い印象を受けた庭園でした。

最後にもう一度どうぞ!

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アマルフィにお出かけのチャンスがあったら、足を延ばして、ぜひどうぞ!


◆*◆
ブログご訪問、有難うございます!

昨日友人のジャンナから電話があり、野菜のお昼を作るから食べにお出で、
との事で、有難く出かけました。

実は先週彼女の家に、シェパードの赤ちゃんがやって来て、予想していた雌ではなく、
名前をどうするか、アイディアを出せとメールが来たり、早速の写真が届いたり、
つまり、ペードロちゃんを見せたくもあったのですね。

顔も背中も真っ黒な、ころころのチビちゃんで、今いる年老いたシェパードの
ルーナにじゃれたり、広い庭で遊んだり、しっかり食べたりの様子を見て楽しみ、
写真も何枚か撮りましたので、またブログ・デヴューを。

野草のショペティン、彼女の発音ではチョぺティン、のリゾットを頂いたり、
リモンチェッロのレシピも訊ね、夕方からは、彼女の娘ジューリアも出る演奏会に。
      
ヴィヴァルディの「四季」と、他にやはりヴィヴァルディを1曲。
「四季」を生で聞いたのは初めてでしたが、
12才の素晴らしく上手い子がいて、これが救いで、・・あれ?!
という事で、うららかな春を楽しみました。

ニュースでは、まだ良いニュースが聞けませんが、
被災された方々にも、早く早く春が訪れます様に!

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